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第2章 魔女たちの暗躍編
第6話ー⑦ 訪問者
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「ううう……」
「ふう」
剛は腰に手を当てて、ほっとした顔で床に転がるローレンスを見つめていた。
「結局、剛も力に頼ってんじゃねえか……痛てえよお」
そう言いながら、バタバタと床を転げまわるローレンス。
「まあ、聞け! 今は確かに力づくで黙らせたけど、でも本当の強さは力じゃないってことは理解してほしい」
そう言って剛はその場にしゃがみこむ。
「そんなことを言われて、『はい、そうですか』なんて納得できるわけないだろ!」
「まあそれもそうか」
そう言って、ふふっと笑う剛。
それから剛はその場で胡坐をかき、
「なあ。ローレンスは何があって、力がほしいと思ったんだ?」
首をかしげながらローレンスにそう問いかけた。
「……」
「だんまりかよ!」
まあでも……親密じゃない相手に、弱みなんて見せられないよな――
そんなことを思いながら、剛はローレンスを見つめる。それから剛は頬杖をついて、
「……俺さ、思ったんだ。今のローレンスは、昔の俺に似ているって」
ぼそっとローレンスにそう言った。
「はあ? 似ているって??」
「そう。俺は救いたい奴がいたのに、自分の力が足りなくて救うことができなかった。だから俺は、そんな弱い自分を隠すために力を求めた」
そう言って悲しそうに笑う剛。
「そう、だったのか」
「あはは。それから俺は『白雪姫症候群』の力を得て、自分が強くなった気になってさ――」
「それでいいじゃねえか。強大な力を得たら、誰もお前に逆らわなくなったろ?」
ローレンスの言葉に剛は苦笑いをすると、
「そう思うだろ? 実際はそんなことなかったんだよ。俺と同じくらい強い力を持っている奴。俺よりももっと強い力を持っている奴もいた。世界は広いよな……」
そう言って天井を見上げた。
「ああ……それは俺も思う。ほたるといると、俺ってまだまだ力が足りてねえって思うからな」
ため息交じりにそう言うローレンス。
「ははは。そういえば、そのほたるって誰だ?」
「ああ。俺よりもガキなのに、そのままでも俺より強い奴だ」
「すごいガキもいるもんだな!」
剛が笑いながらそう言うと、
「そうそう。本当、人は見かけによらねえよ」
ローレンスはふっと笑いながら、そう言った。
「ははは、確かにな。キリヤもそうだったっけ……。俺よりも体は小さいのに、誰よりも強くて、狂気じみてて……俺は、逆らえなかった」
「へえ。そうなんだな」
目を丸くしながら、そう言うローレンス。
きっとさっき見たキリヤの印象しかないから、その事実に驚いているんだろうな――剛はそう思いながら、ローレンスを見つめていた。
「それで、俺はまだ弱いのかなって思ってたところに暁先生の登場ってわけさ!」
剛が満面の笑みでそう言うと、ローレンスは首をかしげる。
「なあ、その暁先生ってナニモンなの? キキも随分、警戒してたみたいだけど」
「まあ、いろいろとすごい人だな。俺に本当の強さを教えてくれた人。そして俺の憧れの存在だ」
「へえ」
そう言って感心しながら、頷くローレンス。
「お前もさ、暁先生と過ごせばわかるさ! 本当の強さも先生の凄さもな!」
「ふーん」
「それで?」
「ん?」
「今度はローレンスの番だぞ」
剛はニヤニヤとしながら、そう言った。
「いや、そういうのないから」
「いいから、いいから!」
剛の笑顔を見たローレンスは仕方ないなと言った顔をしながら、ゆっくりと口を開く。
「ちっ……俺はもともと低級能力者だった」
「そう、だったんだな――」
それからローレンスはゆっくりと自身の過去を打ち明け始める。
もともと低級能力者だった自分は近所に住むA級能力者に絡まれ、されるがままで何も抵抗できなかったこと。その時一緒にいた友人が、自分をかばったせいで大きな怪我を負ってしまったこと。
そしてそんな弱い自分に絶望し、自分の存在価値がわからなくなった、など……ローレンスは赤裸々に自身の過去を語り続けた。
「その時から弱さは悪だって、そう思うようになってさ。弱い自分でいることが嫌になったんだ」
弱さが悪のはずはない――そう言おうとした剛だったが、先ほど聞いたローレンスの過去を思い出し、口を閉ざした。
目の前で圧倒的な力を見せつけられて、弱い自分も好きでいていいなんて……簡単には言えないよな――
「そんな時、俺は魔女様に出会ったんだ」
「ああ、なるほど。それで力をもらったと」
「そうだ。『ポイズン・アップル』は、俺の能力をありえないくらいに引き上げてくれた。多少リスクのある行為だってことはわかっていたけど、でも俺は嬉しかったんだ」
力を手にしてすぐは、俺も喜んだっけな――
強大な力は確かに自分の心も強くしてくれるように思える。でも、それは偽りの心の強さでしかないんだよな――剛はローレンスを見ながら、そう思った。
「それで? 手に入れた力を使って、復讐でもしたのか?」
「ああ。俺たちにしたことを、そのままそいつらにしてやったんだ」
ローレンスはほくそ笑みながら、そう言った。
「そんなことで、気分は晴れたのかよ」
「もちろん。俺の方が強いって証明してやった。それからもう誰も俺に絡んでくることはなかったな!」
「お前は……」
つくづく自分に似ているなと剛はそう思ったのだった。
「それで俺はこれからどうなるんだ? このまま捕虜か?」
「さあな。俺はただここを通りすがっただけだから。お前が逃げたきゃ、逃げればいい。これ以上何もしないなら、俺もお前に何かをすることもないからさ」
「そうか……でも、このまま何もなくは帰れないな」
そう言って身体を起こしたローレンスは、腕を組みながら胡坐をかく。
「それじゃ、どうするんだ?」
剛のその問いにローレンスは、
「やっぱり戦うか!」
満面の笑みでそう答えたのだった。
「俺を倒したところで、大した成果にはならない気がするんだけど」
やれやれと言った顔でそう言う剛。
「そう、だよな……せめてキリヤを捕まえないと……」
ローレンスは「うーん」とうなりながらそう言った。
そうだよな。ローレンスたちはキリヤを狙って研究所に来たんだったよな――
「なあ、どうしてキリヤを狙うんだ? 何か理由があるのかよ」
「さあな。俺にもわからない。ただ、魔女様にとってキリヤは特別なんだそうだ」
「はあ?」
ローレンスの言っている意味が解らない剛は、怪訝な顔で首をかしげた。
そんなよくわからないやつに、なんでキリヤは気に入られているのだろう――とそんな疑問がよぎる剛。
「じゃあそんなわけで、続きをやろうか!」
そう言って立ち上がるローレンス。
「どういうわけかわからないけど、まあ本当の強さをまだ理解していないみたいだし、いいぜ」
剛もそう言いながら立ち上がり、剛とローレンスは互いに見つめ合った。
そして剛が構えの姿勢を取ろうとした瞬間、剛の後ろから黒い羽根がローレンス目掛けて飛んでいった。
ローレンスは突然のことに驚きつつも咄嗟にうろこを出し、その羽を凌いだ。
「誰だ?」
剛がそう言いながら振り返ると、
「あらら。防がれてしまいましたね。彼の背後からなら、仕留められると思ったんですけど」
そう言いながら歩いて来る少年。
「お前は……」
ローレンスはそう言いながら、少年を睨みつける。
2人の間に漂う重い空気を感じた剛は、おそらく因縁の相手同士なんだろうと察する。
「ローレンス、こいつは何者なんだ?」
「烏丸、狂司……」
「烏丸狂司?」
そしてその烏丸狂司と呼ばれた少年は、不敵な笑みを浮かべ、ローレンスを見つめていた。
「ふう」
剛は腰に手を当てて、ほっとした顔で床に転がるローレンスを見つめていた。
「結局、剛も力に頼ってんじゃねえか……痛てえよお」
そう言いながら、バタバタと床を転げまわるローレンス。
「まあ、聞け! 今は確かに力づくで黙らせたけど、でも本当の強さは力じゃないってことは理解してほしい」
そう言って剛はその場にしゃがみこむ。
「そんなことを言われて、『はい、そうですか』なんて納得できるわけないだろ!」
「まあそれもそうか」
そう言って、ふふっと笑う剛。
それから剛はその場で胡坐をかき、
「なあ。ローレンスは何があって、力がほしいと思ったんだ?」
首をかしげながらローレンスにそう問いかけた。
「……」
「だんまりかよ!」
まあでも……親密じゃない相手に、弱みなんて見せられないよな――
そんなことを思いながら、剛はローレンスを見つめる。それから剛は頬杖をついて、
「……俺さ、思ったんだ。今のローレンスは、昔の俺に似ているって」
ぼそっとローレンスにそう言った。
「はあ? 似ているって??」
「そう。俺は救いたい奴がいたのに、自分の力が足りなくて救うことができなかった。だから俺は、そんな弱い自分を隠すために力を求めた」
そう言って悲しそうに笑う剛。
「そう、だったのか」
「あはは。それから俺は『白雪姫症候群』の力を得て、自分が強くなった気になってさ――」
「それでいいじゃねえか。強大な力を得たら、誰もお前に逆らわなくなったろ?」
ローレンスの言葉に剛は苦笑いをすると、
「そう思うだろ? 実際はそんなことなかったんだよ。俺と同じくらい強い力を持っている奴。俺よりももっと強い力を持っている奴もいた。世界は広いよな……」
そう言って天井を見上げた。
「ああ……それは俺も思う。ほたるといると、俺ってまだまだ力が足りてねえって思うからな」
ため息交じりにそう言うローレンス。
「ははは。そういえば、そのほたるって誰だ?」
「ああ。俺よりもガキなのに、そのままでも俺より強い奴だ」
「すごいガキもいるもんだな!」
剛が笑いながらそう言うと、
「そうそう。本当、人は見かけによらねえよ」
ローレンスはふっと笑いながら、そう言った。
「ははは、確かにな。キリヤもそうだったっけ……。俺よりも体は小さいのに、誰よりも強くて、狂気じみてて……俺は、逆らえなかった」
「へえ。そうなんだな」
目を丸くしながら、そう言うローレンス。
きっとさっき見たキリヤの印象しかないから、その事実に驚いているんだろうな――剛はそう思いながら、ローレンスを見つめていた。
「それで、俺はまだ弱いのかなって思ってたところに暁先生の登場ってわけさ!」
剛が満面の笑みでそう言うと、ローレンスは首をかしげる。
「なあ、その暁先生ってナニモンなの? キキも随分、警戒してたみたいだけど」
「まあ、いろいろとすごい人だな。俺に本当の強さを教えてくれた人。そして俺の憧れの存在だ」
「へえ」
そう言って感心しながら、頷くローレンス。
「お前もさ、暁先生と過ごせばわかるさ! 本当の強さも先生の凄さもな!」
「ふーん」
「それで?」
「ん?」
「今度はローレンスの番だぞ」
剛はニヤニヤとしながら、そう言った。
「いや、そういうのないから」
「いいから、いいから!」
剛の笑顔を見たローレンスは仕方ないなと言った顔をしながら、ゆっくりと口を開く。
「ちっ……俺はもともと低級能力者だった」
「そう、だったんだな――」
それからローレンスはゆっくりと自身の過去を打ち明け始める。
もともと低級能力者だった自分は近所に住むA級能力者に絡まれ、されるがままで何も抵抗できなかったこと。その時一緒にいた友人が、自分をかばったせいで大きな怪我を負ってしまったこと。
そしてそんな弱い自分に絶望し、自分の存在価値がわからなくなった、など……ローレンスは赤裸々に自身の過去を語り続けた。
「その時から弱さは悪だって、そう思うようになってさ。弱い自分でいることが嫌になったんだ」
弱さが悪のはずはない――そう言おうとした剛だったが、先ほど聞いたローレンスの過去を思い出し、口を閉ざした。
目の前で圧倒的な力を見せつけられて、弱い自分も好きでいていいなんて……簡単には言えないよな――
「そんな時、俺は魔女様に出会ったんだ」
「ああ、なるほど。それで力をもらったと」
「そうだ。『ポイズン・アップル』は、俺の能力をありえないくらいに引き上げてくれた。多少リスクのある行為だってことはわかっていたけど、でも俺は嬉しかったんだ」
力を手にしてすぐは、俺も喜んだっけな――
強大な力は確かに自分の心も強くしてくれるように思える。でも、それは偽りの心の強さでしかないんだよな――剛はローレンスを見ながら、そう思った。
「それで? 手に入れた力を使って、復讐でもしたのか?」
「ああ。俺たちにしたことを、そのままそいつらにしてやったんだ」
ローレンスはほくそ笑みながら、そう言った。
「そんなことで、気分は晴れたのかよ」
「もちろん。俺の方が強いって証明してやった。それからもう誰も俺に絡んでくることはなかったな!」
「お前は……」
つくづく自分に似ているなと剛はそう思ったのだった。
「それで俺はこれからどうなるんだ? このまま捕虜か?」
「さあな。俺はただここを通りすがっただけだから。お前が逃げたきゃ、逃げればいい。これ以上何もしないなら、俺もお前に何かをすることもないからさ」
「そうか……でも、このまま何もなくは帰れないな」
そう言って身体を起こしたローレンスは、腕を組みながら胡坐をかく。
「それじゃ、どうするんだ?」
剛のその問いにローレンスは、
「やっぱり戦うか!」
満面の笑みでそう答えたのだった。
「俺を倒したところで、大した成果にはならない気がするんだけど」
やれやれと言った顔でそう言う剛。
「そう、だよな……せめてキリヤを捕まえないと……」
ローレンスは「うーん」とうなりながらそう言った。
そうだよな。ローレンスたちはキリヤを狙って研究所に来たんだったよな――
「なあ、どうしてキリヤを狙うんだ? 何か理由があるのかよ」
「さあな。俺にもわからない。ただ、魔女様にとってキリヤは特別なんだそうだ」
「はあ?」
ローレンスの言っている意味が解らない剛は、怪訝な顔で首をかしげた。
そんなよくわからないやつに、なんでキリヤは気に入られているのだろう――とそんな疑問がよぎる剛。
「じゃあそんなわけで、続きをやろうか!」
そう言って立ち上がるローレンス。
「どういうわけかわからないけど、まあ本当の強さをまだ理解していないみたいだし、いいぜ」
剛もそう言いながら立ち上がり、剛とローレンスは互いに見つめ合った。
そして剛が構えの姿勢を取ろうとした瞬間、剛の後ろから黒い羽根がローレンス目掛けて飛んでいった。
ローレンスは突然のことに驚きつつも咄嗟にうろこを出し、その羽を凌いだ。
「誰だ?」
剛がそう言いながら振り返ると、
「あらら。防がれてしまいましたね。彼の背後からなら、仕留められると思ったんですけど」
そう言いながら歩いて来る少年。
「お前は……」
ローレンスはそう言いながら、少年を睨みつける。
2人の間に漂う重い空気を感じた剛は、おそらく因縁の相手同士なんだろうと察する。
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