元アラサー転生令嬢と拗らせた貴公子たち

マリーベル編〜楽しく長生きしたい私

プロローグ

　体が熱い。痛い。インフルエンザにでもなったのかしら？予防接種したのにー！！

　ってアレ？？ここはどこだ？

　うーむ。やたら豪華で大きなベッドの上に寝かされている私。あっ、意識が覚醒してきたぞ。そうだ海外旅行に行って、飛行機に乗って…ん！飛行機事故にあった？えっ、死んだかと思ったのに生きてるの？じゃあ、ここはどこ？

　思わず額に手を当てる私……えっ？ネイルが剥がれてる？違う！手が小さくなってるの？

「ギャー！！」

　アラサーなのに、みっともなく叫んでしまったのだった。

　すると、部屋の外が騒がしい。ドアが勢いよく開かれ、入って来たのは、プラチナブロンドに綺麗な水色の瞳のイケメンと、ストロベリーブロンドに緑の瞳を持つ美女。

「マリー？気が付いたのね。」

　えっ？マリーって言った？

　イケメンと美女はホッとしたような表情を浮かべ、私は美女に抱きしめられていたのだった。いい匂いがするー。
　そのあと、イケメンにも抱きしめられた私は、どうすれば良いか分からず、緊張してしまった。
　よし！思い切って聞いてみよう。

「助けて頂いてありがとうございました。ここは何処でしょうか？お名前を伺ってもよろしいですか？」

　私の言葉を聞いた2人は、目を見開き、固まってしまったのだった。そして…

「セバスチャン、急いで侍医を呼んでくれ！」

　イケメンはお医者様を呼び、美女は涙を流しながら、また私を強く抱きしめるのであった。

　あれー？