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第5章 南の島が呼んでいる~
今もあの子が待っている~
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ザザーン ザザーン
「ふー、、どうしたもんかな」
カコン ブルススが小石を蹴る。
「遭難しているんだったら、もう生きてはないかも…」
「そ、そんな怖いこと言うなよ!大丈夫さきっと…」
ゴロン 私はその場で寝転んだ。
ちょうどミャーと会ったのもこの辺だっけ
あの時の朝日はきれいだったなあ
ん?まてよ…
「【傾く太陽】と【乾いた涙】って続いた言葉なんじゃないのか」
私はポツリと呟いた。
「ん?どういうことだ?」
「涙ってサンズイに戻るって書いて涙じゃない。それが乾くってことは【戻】るってことじゃないかしら」
「あー、まあ確かに」
「傾く太陽が戻る時、太陽によって出来る影は太陽とは反対に動くわ。もしかしてこの影の事を言っているんじゃないかしら」
「じゃあ、、黒い手が指し示すって言うのは、その影の方向が、次の手がかりを教えてくれるってことか」
「そうかもしれないわ。でも…」
そう、、仮にそうだったとしても
「夕方って言っても時間帯は幅広いし、その分影も動くわ。どこの何の影かも分からないし…」
「うーん、じゃあ考え方が違うのかなー」
「そうなのよ」
分かりそうで分からない
私の感情が揺さぶられる
寄せては返す波の様に
波…
「もしかして、乾いた涙って、波が少ない時、干潮の時の事を言ってるんじゃないかしら」
「あ!そうかもしれないな!俺、時間帯聞いてくるよ!」
「あ、もしかしてだから…」
ブルススは町の人に聞きに
走っていった。
思ったらすぐ行動に移すタイプらしい。
数分後戻ってきた。
「どうやら後30分程で干潮になるらしいぞ」
「あ、分かったわ。ありがとう」
私達は30分待つことにした。
その間にも砂浜は
夕陽と共に表情を変え
波も次第に後退していった。
平和すぎるこの風景に
心のざわめきは増えるばかりだった。
「そろそろ30分経つな…何か見えるか?」
私達は辺りを見渡す。
「あ、あの岩、ちょっと先端が丸くなってる」
少し離れた所に、岩の先端のみが出ているのを見つけた。
干潮により出てきたのだろう。
「近づいて見てみよう」
私達は岩に向かって、ちょうど正面の様なところに立った。
「この岩の影が示すのは…」
岩の影は海岸から
かなり離れた崖を指していた。
「もしかして、あそこに行けば何か分かるのかな」
「よし、急いで行ってみよう!」
暗くならないうちに
私達は崖へと向かったのだった。
バッシャーーーン!! ザバァァーーーーン!!
崖は海岸と比べても、波の飛沫の量も迫力も違っていた。
ゴクリッ 生唾を飲み込む
「お、俺達、ここから落ちたら死んじゃうよな」
「え、ええ。気を付けましょ」
恐る恐る周りを見渡すが
これといって手がかりとなるようなものは見つからなかった。
「もしかして推理が違っていたとか?そもそもこんな伝説デタラメだったとか、、俺達、騙されたんだ!」
「ちょっと!まだそう考えるには早いわ」
「でも何もないじゃないか!」
ブルススが錯乱している。
私もその気持ちは凄い分かる。
本当に全て間違っていたのかしら…
そう考えていると、後ろから
「ふぉふぉふぉ、よくここまでたどり着いたのぉ」
お爺さんの声がする。
振り返ると、町で言い伝えの紙を渡してくれたお爺さんがいた。
「お爺さん、どうして…」
「どうしてこんな所に、、かな?それは今は重要ではないのじゃよ。自分の存在理由より、何をすべきかが重要なのじゃよ」
フォフォフォ お爺さんは笑っている。
「あの紙の謎を解いていったらここに来たんですけど、ここからどうすればいいのか分からないんです」
「いや、お前さん達は知っている。どこへ向かうべきかも、どうすればいいのかも。もう既にやってきた事なのだから」
お爺さんは続ける。
「知識のない勇気は無謀じゃが、知識ある勇気は勇敢となる。勇敢でありなさい、若いものよ」
フォーフォフォフォフォ お爺さんはそう言うと
崖から飛び降りた。
「ええええ!!!??お爺さん!お爺さーん!!」
「ど、ど、どうしようニナ!お爺さん死んじゃったよ!」
「どうするも何も!助けないと!」
「俺達も飛び込めってか!無茶だよ!」
ヒューヒュルルルヒュルル 崖は結構な高さだ
落ちて岩にぶつかったらひとたまりもないだろう。
でも…それでも
「お爺さんも何か策があって飛び込んだんだと思うわ」
「さ、策って?」
「それは…私達がもう知っている事をやったのよ…」
私達が学んできた事…
もしかしてアレかな?
でも間違っていたら命は…
「ねえブルスス、無謀な案を言ってもいいかしら?」
「出来れば勇敢な案だとありがたいんだけど」
私はブルススに作戦を伝えた。
波は激しく崖を打ち続けている。
私達の鼓動も
激しく脈打っているのだった。
「ふー、、どうしたもんかな」
カコン ブルススが小石を蹴る。
「遭難しているんだったら、もう生きてはないかも…」
「そ、そんな怖いこと言うなよ!大丈夫さきっと…」
ゴロン 私はその場で寝転んだ。
ちょうどミャーと会ったのもこの辺だっけ
あの時の朝日はきれいだったなあ
ん?まてよ…
「【傾く太陽】と【乾いた涙】って続いた言葉なんじゃないのか」
私はポツリと呟いた。
「ん?どういうことだ?」
「涙ってサンズイに戻るって書いて涙じゃない。それが乾くってことは【戻】るってことじゃないかしら」
「あー、まあ確かに」
「傾く太陽が戻る時、太陽によって出来る影は太陽とは反対に動くわ。もしかしてこの影の事を言っているんじゃないかしら」
「じゃあ、、黒い手が指し示すって言うのは、その影の方向が、次の手がかりを教えてくれるってことか」
「そうかもしれないわ。でも…」
そう、、仮にそうだったとしても
「夕方って言っても時間帯は幅広いし、その分影も動くわ。どこの何の影かも分からないし…」
「うーん、じゃあ考え方が違うのかなー」
「そうなのよ」
分かりそうで分からない
私の感情が揺さぶられる
寄せては返す波の様に
波…
「もしかして、乾いた涙って、波が少ない時、干潮の時の事を言ってるんじゃないかしら」
「あ!そうかもしれないな!俺、時間帯聞いてくるよ!」
「あ、もしかしてだから…」
ブルススは町の人に聞きに
走っていった。
思ったらすぐ行動に移すタイプらしい。
数分後戻ってきた。
「どうやら後30分程で干潮になるらしいぞ」
「あ、分かったわ。ありがとう」
私達は30分待つことにした。
その間にも砂浜は
夕陽と共に表情を変え
波も次第に後退していった。
平和すぎるこの風景に
心のざわめきは増えるばかりだった。
「そろそろ30分経つな…何か見えるか?」
私達は辺りを見渡す。
「あ、あの岩、ちょっと先端が丸くなってる」
少し離れた所に、岩の先端のみが出ているのを見つけた。
干潮により出てきたのだろう。
「近づいて見てみよう」
私達は岩に向かって、ちょうど正面の様なところに立った。
「この岩の影が示すのは…」
岩の影は海岸から
かなり離れた崖を指していた。
「もしかして、あそこに行けば何か分かるのかな」
「よし、急いで行ってみよう!」
暗くならないうちに
私達は崖へと向かったのだった。
バッシャーーーン!! ザバァァーーーーン!!
崖は海岸と比べても、波の飛沫の量も迫力も違っていた。
ゴクリッ 生唾を飲み込む
「お、俺達、ここから落ちたら死んじゃうよな」
「え、ええ。気を付けましょ」
恐る恐る周りを見渡すが
これといって手がかりとなるようなものは見つからなかった。
「もしかして推理が違っていたとか?そもそもこんな伝説デタラメだったとか、、俺達、騙されたんだ!」
「ちょっと!まだそう考えるには早いわ」
「でも何もないじゃないか!」
ブルススが錯乱している。
私もその気持ちは凄い分かる。
本当に全て間違っていたのかしら…
そう考えていると、後ろから
「ふぉふぉふぉ、よくここまでたどり着いたのぉ」
お爺さんの声がする。
振り返ると、町で言い伝えの紙を渡してくれたお爺さんがいた。
「お爺さん、どうして…」
「どうしてこんな所に、、かな?それは今は重要ではないのじゃよ。自分の存在理由より、何をすべきかが重要なのじゃよ」
フォフォフォ お爺さんは笑っている。
「あの紙の謎を解いていったらここに来たんですけど、ここからどうすればいいのか分からないんです」
「いや、お前さん達は知っている。どこへ向かうべきかも、どうすればいいのかも。もう既にやってきた事なのだから」
お爺さんは続ける。
「知識のない勇気は無謀じゃが、知識ある勇気は勇敢となる。勇敢でありなさい、若いものよ」
フォーフォフォフォフォ お爺さんはそう言うと
崖から飛び降りた。
「ええええ!!!??お爺さん!お爺さーん!!」
「ど、ど、どうしようニナ!お爺さん死んじゃったよ!」
「どうするも何も!助けないと!」
「俺達も飛び込めってか!無茶だよ!」
ヒューヒュルルルヒュルル 崖は結構な高さだ
落ちて岩にぶつかったらひとたまりもないだろう。
でも…それでも
「お爺さんも何か策があって飛び込んだんだと思うわ」
「さ、策って?」
「それは…私達がもう知っている事をやったのよ…」
私達が学んできた事…
もしかしてアレかな?
でも間違っていたら命は…
「ねえブルスス、無謀な案を言ってもいいかしら?」
「出来れば勇敢な案だとありがたいんだけど」
私はブルススに作戦を伝えた。
波は激しく崖を打ち続けている。
私達の鼓動も
激しく脈打っているのだった。
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