悪い魔女

底に

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第5章 南の島が呼んでいる~

ソコに届けこの想い~

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「うう、ニナ重いよー」

「こらっ!乙女に向かってそんなのあり得ないでしょ!!」

スルスルスルスル

私は崖からロープを垂らし
ブルススの支えの元
下へと降りていたのである。

「ロープを魔法で生成し、軽い私が先に降りてブルススを受け止められるクッションを作っておく。完璧な作戦よね」

「か、軽い?」

「あん?(キレ気味)」

「あ、いやナンデモナイデス」

ザッバーーーン ザザーン

激しい波うたれながら
私は何とか岩に降り立った。

「さて、確か無機物の作り方は…」

以前オリエンテーションで教わった方法で巨大なクッションを作る。

ドン! ドン! ボョーーーーン

不思議とカラフルボージュのポコみたいな色合いになった。

やはりクッションといえばポコだろう。

「おーーーい!ブルスス、降りてきていいよー」

私はブルススへ合図を送った。

「えええー!!やっぱりここから飛び降りないとダメかな?俺もロープで降りたいんだけど」

「ブルススはロープ掴めないでしょー。あと羽があるからゆっくり降りられるよー」

「そ、そんな!俺は飛べないんだよぉ」

「いいから!早くしないと私が波でやられちゃうよ!なるべくクッションおさえておくから!さあ、早く!」

「ええ!?…ああもう!やっぱり無謀な作戦だよこれっ!!」

1.2の3 ピョーーーーン バサッバサッ

「あれ、飛べてる?…やっt」

ヒュゥゥゥゥゥ

ブルススは飛べる事なく
まっ逆さまに落ちていく

「オーライ、オーライ、あ」

「あ、って何!あって!!」

「クッションって水を吸っちゃうんだった」

キズクノオソイヨォォォォ

ズブズブブ ボスンッッ ズズズズズ

「な、何とか間に合ったようね」

「お陰さまでね。でもこれ、、どんどん沈んでってるよ!何とかしないと!」

「うーん、、さっきのお爺さんが見えないから、やっぱり水の中に行ったのかしら」

「どうするニナ!」

「私達もそのまま沈むしか無いんじゃないかしら」

「し、沈むって、、沈んだあとはどうするんだ?」

「うーん、水の流れに任せる」

「つまり何も考えが無いってことだ!!」

ズズズズズ

どんどんクッションは海へ沈んでいく。

「ああ、俺はもうダメだ。せめて一回は空を飛びたかったなあ。さようならニナ」

「もう!諦めが早すぎ!とりあえずこれで何とかしなさい!」

私は杖を取り出し

『トランス』!

変身の魔法を唱える。

ボスン

<゜)))彡

ブルススは魚になった。

私も同じ魔法をかけ

<゜)))彡

魚となった。

2海へと入り泳ぎだす。

しかし海流の動きが激しく
どんどん海底へと
引きずり込まれていってしまう。

ゴォォォォォオオオオ グルグルグルグルグル

<゜)))彡 <゜)))彡 

「「うわぁぁああーー!!!」」

海流に飲み込まれる中
私は鬼を見た。

(ゴポポポ な、なんだろうあれ)

大きな口を開けており
まるで私達を
食べようとしているみたいだった。

(ゴポポ でもあれってもしかして…)

ガシッ

<゜)))彡<゜)))彡

私はブルススの尾ひれを掴み
鬼の口の中へと流れるように
入っていったのであった。

暗くしかし広いその口の中へと。
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