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第6章 確率は50%
安心度12%
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「こ、ここは、、」
辺りを見渡すが誰も居ない。
それどころか物音一つしない。
私はゆっくりと立ち上がり
周辺を散策してみた。
先ほどまでいた美術館と同じ間取り
同じ風景だった。
ただ誰も居ない。
「すみませーん。誰か居ませんか?」
何度か呼び掛けるが音沙汰はない。
そして1枚の絵画があったであろう場所の前に立つ。
「あれ、ここにあったはずの絵は?額縁ごと消えている」
ソォォーーット
そこに手を触れようとすると
《ハーイ!元気にしていました?》
「うわっ!!」
突然変な老人が現れた!
よくよく見ると
行きのタートレインで
パンフレットから出てて来た
館長のポーラだった。
「あ、ポーラさん。どうも。。ここは、どこなのですか?一体何が起こっているんですか?」
恐る恐る質問してみる。
ポーラはニッコリ笑い
ウンウンウンウン ソウダヨネー ワカラナイヨネー
頷いている。
《一枚のね、絵が盗まれたでしょう》
「そうですね。それで犯人捜しでみんなパニックに」
《うんうん、でも本当は盗まれてはいないんだよね》
「ん?どういうことなんですか?」
《確かにあの場所に合った絵は無くなった。でもそれは正確に言うと美術館全体の方が無くなったんだ》
「えーっと、よくわからないのですが、、つまりどういうことなんですか?」
ポーラは満面の笑みで答える。
《つまりね。絵の中に美術館が入り込んだってことだね》
「えっ」
ますます訳が分からない。
そんなこと起こるはずが、、
《そんなこと起こる訳がないって顔をしているね。そうだよ。普通なら起こらない。私の杖以外の魔法ならね》
「もしかして、あなたがこんなことを?でもあなたは館長なんでしょ?」
《そうだよ。この能力のお陰で館長まで上り詰めたのさ》
ポーラはそう言うと
自分の過去の事を話し始めた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
私は昔、この美術館の清掃員のアルバイトをしていた。
まだ若い頃の話だ。
給料は安かったが
絵が好きだった私は
それで良かったのだ。
そんなある日、歴史ある絵が傷んできたので、それの補修のアルバイトが募集された。
興味があった私はそこに応募してみた。
それが全てを狂わせた。
私はちょっとした不注意で、その絵を大きく傷つけてしまったのだ。
その絵はとても高価なもので、弁償沙汰になるとマズイと思い、私は必死に考えた。
そこで美術館に古くから伝わる伝説の杖【アポロン】を盗むことにしたのだ。
何とか盗み出すことに成功し
絵の補修も上手くいった。
しかしその杖の能力は強力で
私はこのままこの杖を
金庫にしまうのは勿体ないと考えた。
もっと有意義に使おう。
そう、この杖で私は世界を征服しようと私は考えたのだった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
《この杖の能力は【描いたモノに魂を与える】ことだ。魂、つまり意味を持たせるのだ。包丁を描き、対象を見つけたら刺しにいかせるような》
「ドアにどこでも行けるような意味を持たせたら、、」
《それ以上はいけない!コホン まあ要するにここは絵の中の世界。正確に言うと絵に閉じ込められた美術館のまたその中の一つの絵に閉じ込められたそんな世界さ、ここはね》
「、、まるで鏡ね。それで私をこんなところに連れてきてどうするつもりなの?世界征服の手伝いなんて出きる気がしないんだけど」
《まあまあ、私が君を連れてきたんじゃない。彼らが君達を選んだんだ》
パチン
ポーラが指を鳴らすと
美術館に飾ってある絵の中から
ポヨン
リンゴが出てきた。
リンゴが出てきた?
なんでだ?
《紹介しよう、リンゴンだ》
ペコッ
リンゴンはお辞儀をした。
と言っても手も足もないので
あくまで雰囲気でなのだが、、
《君達は果物を探す、宝探しゲームをやったよね》
「うん。全部は見つけきれなかったけど」
《あれは君達が果物を探してたんじゃなくて、果物が君達を選んでいたんだよ》
「え、それってどういう、、」
《ふっ、じきに分かるさ》
そう言うとポーラは
壁へと消えてしまった。
突然の事態にまだ飲み込めてない私は、ただリンゴと、いやリンゴンと見つめ合うのだった。
リンゴンに目はついていないのだが。
辺りを見渡すが誰も居ない。
それどころか物音一つしない。
私はゆっくりと立ち上がり
周辺を散策してみた。
先ほどまでいた美術館と同じ間取り
同じ風景だった。
ただ誰も居ない。
「すみませーん。誰か居ませんか?」
何度か呼び掛けるが音沙汰はない。
そして1枚の絵画があったであろう場所の前に立つ。
「あれ、ここにあったはずの絵は?額縁ごと消えている」
ソォォーーット
そこに手を触れようとすると
《ハーイ!元気にしていました?》
「うわっ!!」
突然変な老人が現れた!
よくよく見ると
行きのタートレインで
パンフレットから出てて来た
館長のポーラだった。
「あ、ポーラさん。どうも。。ここは、どこなのですか?一体何が起こっているんですか?」
恐る恐る質問してみる。
ポーラはニッコリ笑い
ウンウンウンウン ソウダヨネー ワカラナイヨネー
頷いている。
《一枚のね、絵が盗まれたでしょう》
「そうですね。それで犯人捜しでみんなパニックに」
《うんうん、でも本当は盗まれてはいないんだよね》
「ん?どういうことなんですか?」
《確かにあの場所に合った絵は無くなった。でもそれは正確に言うと美術館全体の方が無くなったんだ》
「えーっと、よくわからないのですが、、つまりどういうことなんですか?」
ポーラは満面の笑みで答える。
《つまりね。絵の中に美術館が入り込んだってことだね》
「えっ」
ますます訳が分からない。
そんなこと起こるはずが、、
《そんなこと起こる訳がないって顔をしているね。そうだよ。普通なら起こらない。私の杖以外の魔法ならね》
「もしかして、あなたがこんなことを?でもあなたは館長なんでしょ?」
《そうだよ。この能力のお陰で館長まで上り詰めたのさ》
ポーラはそう言うと
自分の過去の事を話し始めた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
私は昔、この美術館の清掃員のアルバイトをしていた。
まだ若い頃の話だ。
給料は安かったが
絵が好きだった私は
それで良かったのだ。
そんなある日、歴史ある絵が傷んできたので、それの補修のアルバイトが募集された。
興味があった私はそこに応募してみた。
それが全てを狂わせた。
私はちょっとした不注意で、その絵を大きく傷つけてしまったのだ。
その絵はとても高価なもので、弁償沙汰になるとマズイと思い、私は必死に考えた。
そこで美術館に古くから伝わる伝説の杖【アポロン】を盗むことにしたのだ。
何とか盗み出すことに成功し
絵の補修も上手くいった。
しかしその杖の能力は強力で
私はこのままこの杖を
金庫にしまうのは勿体ないと考えた。
もっと有意義に使おう。
そう、この杖で私は世界を征服しようと私は考えたのだった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
《この杖の能力は【描いたモノに魂を与える】ことだ。魂、つまり意味を持たせるのだ。包丁を描き、対象を見つけたら刺しにいかせるような》
「ドアにどこでも行けるような意味を持たせたら、、」
《それ以上はいけない!コホン まあ要するにここは絵の中の世界。正確に言うと絵に閉じ込められた美術館のまたその中の一つの絵に閉じ込められたそんな世界さ、ここはね》
「、、まるで鏡ね。それで私をこんなところに連れてきてどうするつもりなの?世界征服の手伝いなんて出きる気がしないんだけど」
《まあまあ、私が君を連れてきたんじゃない。彼らが君達を選んだんだ》
パチン
ポーラが指を鳴らすと
美術館に飾ってある絵の中から
ポヨン
リンゴが出てきた。
リンゴが出てきた?
なんでだ?
《紹介しよう、リンゴンだ》
ペコッ
リンゴンはお辞儀をした。
と言っても手も足もないので
あくまで雰囲気でなのだが、、
《君達は果物を探す、宝探しゲームをやったよね》
「うん。全部は見つけきれなかったけど」
《あれは君達が果物を探してたんじゃなくて、果物が君達を選んでいたんだよ》
「え、それってどういう、、」
《ふっ、じきに分かるさ》
そう言うとポーラは
壁へと消えてしまった。
突然の事態にまだ飲み込めてない私は、ただリンゴと、いやリンゴンと見つめ合うのだった。
リンゴンに目はついていないのだが。
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