81 / 119
第6章 確率は50%
完成度85%
しおりを挟む
ヌヌヌヌヌ
巨大な青年がワインを片手に
ゆっくりと現れた。
〖やあ、君達が選ばれたモデルかな?〗
青年はとても優しい微笑みを
私とネコに向ける。
「選ばれたモデル?果物の後を付いてきただけだけど、、」
〖うんうん、リンゴンにザックロ君に選ばれたってことね。確かに、若いのに色んな修羅場をくぐり抜けてきているね〗
青年は、顎に手を当て
ふむふむと私達を見定めている。
「あのー、あなたは誰なんですか?私達に何か用なのですか?ここからどうすれば出れるのですか?」
私は青年に尋ねた。
〖うーん、質問が多いなあ。僕が誰か何てどうでもいいんだ。所詮、僕も作品の為のモデルに過ぎないのだからね〗
「ニナ、、この人って有名な絵画の人なんじゃないのか?」
「え、そうなの?うーん、見たことあるような無いような」
〖いいのさ~僕のことは。僕は作品を完成させたいだけなのだからね〗
「作品を完成?」
〖そう、僕はあの男、ここの美術館の館長であるポーラに描き変えられた絵なんだ。日々変化し続けるこの絵、この作品を終わらせて欲しいんだ〗
「終わらせるって言っても。。ポーラに頼めばそんな風に描き変えてくれるんじゃないの?」
〖ふざけるな!あんなやつ!美術センスの欠片もない!あいつが館長になれたのも、杖だけじゃない、作品事態の努力があったからなんだ!〗
急に怒り出した青年
逆鱗に触れてしまったようだ。
「そ、そうなのね。ごめんなさい」
〖ああ、いいんだ。君達は悪くない。この作品は確かに今でも素晴らしい。しかし足りないんだ。何か、刺激的なものが〗
「つまりこの作品を完成させたらここから出れるって事ね」
〖うん。僕がポーラにかけあってあげよう。とりあえず今現状のこの作品をみて貰いたい〗
パチパチ
青年が二回手をたたくと
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
果物達やそれを入れるカゴ
髪飾りやソファーなどが
定位置についていく。
ゾロゾロゾロ スッスッスッ スゥッ ピタッ
全員が止まった。
どうやらこれが今の作品らしい。
〖どうかな?〗
「え、えーっと、、果物は肉々しくて、新鮮で美味しそうだわ。衣服も清潔で良いと思うけど」
「僕もそう思うかな。まあでも確かにインパクトは無いのかもだけど」
〖そう、、ありがとう〗
青年は少し悲しそうに俯く。
〖僕自身もそうだけど、この果物達をどうにかしたいんだよね。だから彼ら自身に変化をもたらしてくれる人を選ばせたんだ〗
「な、なるほど。でも私達に何か出きるとは思えないけど」
〖大切な僕の仲間が選んだ君達。きっと役にたつさ〗
スーーー
リンゴとザクロが私達の前に来る。
〖ほら、喋っていいよ〗
《お、ほんまかいな!お嬢さんよろしゅうな~》
〈猫さんよろしくね♪〉
リンゴとザクロが喋り始めた。
「や、やっぱり喋るのね!」
《当たり前や!果物も生き物や!覚えとき!》
〈まあまあ、私達の大切なモデルさんですからね〉
《そうやったな!すまんすまん》
「は、はぁ。それで私達は何を?」
〈そうそう~あなた達は私達と一緒に【ゲーム】をやって貰います♪〉
《楽しい楽しいゲームさかい。安心して~》
この世に、安心して、という言葉ほど
怖い言葉はない気がする?
脱出と謎を解くために
私達はゲームへの参加を余儀なくさせられた。
世にも不思議な、ゲーム、に、、
巨大な青年がワインを片手に
ゆっくりと現れた。
〖やあ、君達が選ばれたモデルかな?〗
青年はとても優しい微笑みを
私とネコに向ける。
「選ばれたモデル?果物の後を付いてきただけだけど、、」
〖うんうん、リンゴンにザックロ君に選ばれたってことね。確かに、若いのに色んな修羅場をくぐり抜けてきているね〗
青年は、顎に手を当て
ふむふむと私達を見定めている。
「あのー、あなたは誰なんですか?私達に何か用なのですか?ここからどうすれば出れるのですか?」
私は青年に尋ねた。
〖うーん、質問が多いなあ。僕が誰か何てどうでもいいんだ。所詮、僕も作品の為のモデルに過ぎないのだからね〗
「ニナ、、この人って有名な絵画の人なんじゃないのか?」
「え、そうなの?うーん、見たことあるような無いような」
〖いいのさ~僕のことは。僕は作品を完成させたいだけなのだからね〗
「作品を完成?」
〖そう、僕はあの男、ここの美術館の館長であるポーラに描き変えられた絵なんだ。日々変化し続けるこの絵、この作品を終わらせて欲しいんだ〗
「終わらせるって言っても。。ポーラに頼めばそんな風に描き変えてくれるんじゃないの?」
〖ふざけるな!あんなやつ!美術センスの欠片もない!あいつが館長になれたのも、杖だけじゃない、作品事態の努力があったからなんだ!〗
急に怒り出した青年
逆鱗に触れてしまったようだ。
「そ、そうなのね。ごめんなさい」
〖ああ、いいんだ。君達は悪くない。この作品は確かに今でも素晴らしい。しかし足りないんだ。何か、刺激的なものが〗
「つまりこの作品を完成させたらここから出れるって事ね」
〖うん。僕がポーラにかけあってあげよう。とりあえず今現状のこの作品をみて貰いたい〗
パチパチ
青年が二回手をたたくと
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
果物達やそれを入れるカゴ
髪飾りやソファーなどが
定位置についていく。
ゾロゾロゾロ スッスッスッ スゥッ ピタッ
全員が止まった。
どうやらこれが今の作品らしい。
〖どうかな?〗
「え、えーっと、、果物は肉々しくて、新鮮で美味しそうだわ。衣服も清潔で良いと思うけど」
「僕もそう思うかな。まあでも確かにインパクトは無いのかもだけど」
〖そう、、ありがとう〗
青年は少し悲しそうに俯く。
〖僕自身もそうだけど、この果物達をどうにかしたいんだよね。だから彼ら自身に変化をもたらしてくれる人を選ばせたんだ〗
「な、なるほど。でも私達に何か出きるとは思えないけど」
〖大切な僕の仲間が選んだ君達。きっと役にたつさ〗
スーーー
リンゴとザクロが私達の前に来る。
〖ほら、喋っていいよ〗
《お、ほんまかいな!お嬢さんよろしゅうな~》
〈猫さんよろしくね♪〉
リンゴとザクロが喋り始めた。
「や、やっぱり喋るのね!」
《当たり前や!果物も生き物や!覚えとき!》
〈まあまあ、私達の大切なモデルさんですからね〉
《そうやったな!すまんすまん》
「は、はぁ。それで私達は何を?」
〈そうそう~あなた達は私達と一緒に【ゲーム】をやって貰います♪〉
《楽しい楽しいゲームさかい。安心して~》
この世に、安心して、という言葉ほど
怖い言葉はない気がする?
脱出と謎を解くために
私達はゲームへの参加を余儀なくさせられた。
世にも不思議な、ゲーム、に、、
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜
黒城白爵
ファンタジー
異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。
魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。
そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。
自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。
後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。
そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。
自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる