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第10話 誕生日2

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シルキーsaido
ドーモみんなのアイドルシルキーちゃんです。
「おい、お前ら!今日はシルキーちゃんの誕生日を祝うんだろ!グラスを持て!」
「へぃ!団長」
良い返事ですね。君たち。
「シルキーちゃんは葡萄ジュースね~」
と言ってちょっとしたドレスを纏った紫色の髪の女性が葡萄ジュースを差し出してくる。
「ありがとうございます。」
笑顔で受け取り両手で持って一口
うん、うまい
前世の物ほど澄んでいないが十分美味いジュースだな
「なんか、悪いねぇうちの馬鹿どもが」
「いえ、とても楽しいです」
「....そっか...そりゃ良かった」


「そういえば貴方は誰ですか?」
隣に座っていたのは大きな酒瓶を持った紫の髪の顔を赤くした女性だった
「ありゃ、気づいちゃったか」
いや気づかない方がおかしいのでは?
「あー私は....何というか...ティアナの同期でね。昔からのお友達ってやつ」
あの痴女と同期なんだこの人...
「昔からあいつは不真面目と言われていたけどねぇ。仕事はキッチリ終わらせてるからタチが悪くて、よく反感を買って怒られてたね」
「その話はちょっと気になりますけど....さっきから気になっていたんですがなんか、お酒臭くないですか?」
さっきから匂ってきていたんだけど、今になって匂いが強くなったような
「おろろ?やっぱ匂うか?」
匂うか..じゃないですよ
....匂うのレベルじゃないと思いますが、今は宴会みたいな物ですし言わないで置きましょうかね...下手に言うと傷付けるかもしれませんし。私は嫌われたくないですし。今世は友人関係を大事にしよう

「まぁ、匂うは匂いますが(内心はめちゃくちゃ匂うと思っている顔)
で答えるとあぁ...やっぱりと言うような顔でワイングラスを揺らす
「あぁ...やっぱりシルキーちゃんが来る前にちょっと飲んじゃったからかなぁ」
ちょっとくらいならそんなに匂わないと思うけどなぁ
「どれくらい飲んだんですか?」
ワイングラス一杯くらいだったら軽くの範囲内だけど
この匂いじゃ一本くらい飲んでそうな感じ。もしかしたらもうちょっと飲んでるはず..
「この瓶2本くらいかなぁ」
....それはちょっとなのか疑問ですね。
いや疑問にすらならないか...どう考えても多いし
「それは多すぎです」
その量はちょっと多くない?
「やっぱり?自分でもちょっと多いかなぁ?と思ったけど、やっぱ多いかぁ」
当たり前じゃないですか?
「グラスで何杯飲んだんですか?だいたい想像はつきますけども」
推定10杯
「んー14杯くらい?」
めちゃくちゃ飲んでるじゃん
そんなに飲んだら、そりゃ匂うわ。あとこの人絶対ウワバミだよな。
ウワバミって言うのは昔の中国の言葉で酒をすごく飲む人のことを言うんだって
それじゃあ話を戻しましょう
「話を戻しますけど、なぜこの街に?」
「あー、私はあいつの付き添いとして来たけど。あとはあいつが真面目に仕事をするか見届ける役目があるからね」
信用ねぇなあの人、まぁ確かにあの痴女は初見真面目な美少女騎士って感じだけど、中身残念な美少女だからなぁ仕方ないかな
「信用ないですね」

「いんや?信用してるし信頼もしてるよ?」
意外ですね。てっきりただの大酒飲みと痴女の残念コンビかと思ったのですが

「今までの言動からはとても信用できそうにないんですがそれは」
まぁ普段のティアナさんは信頼は出来そうですが
「あはは、言えてる。でもまぁあいつ入団試験主席なんだよね」
......まじで?
「そうなんですか?」

「あぁそうさ、とても信じられないだろう?しかもあいつは書記試験の時にさ、開始から10分たった時には寝てやがったんだ。」
寝るの早くない?
「oh.....」
大事な試験中になぜ寝るのか。私にはわからない
そうだろう?ボブ。あの人にそんな才能があるのかい?
あれボブって誰だっけ。まぁいいや
「試験にいた誰もがあいつ落ちたなと思ったさ」

「だがあいつは首席で合格していた。」
どゆこと?普通なら落ちてるはずだけど
「それは....なにか不正がありそうな気配がしますね」
なければおかしいレベル
「いや無かったみたいだ」
無いの!?どう見ても不正みたいなシチュエーションなんですがそれは
「それどころか前にその時のテスト用紙を見せてもらったことがあるんだが、満点だったよ。」

「それは...すごいですね」
よく合ってたもんですね。
と言う事は最初の10分の内に問題を終わらせていたと言う事ですね。天才かな?
「その答案を見た時私はこいつは天才だと思ったよ。」
でしょうね...まあ実際天才なんでしょ。私生活はダメダメそうだけど

「ん?なに話してんの?私の話?」
そうだよ(肯定)
「そうですよ?この人から」
「あー入団試験の話ね。いやー懐かしいねぇ~」
「あの頃は色々あった...」
その時の出来事を思い出しながら頷いてるティアナさん
「色々やらかしてたの間違いじゃ無いの?」
同僚にそう言われると深く頷きながらこう言う
「そうとも言うね。」
そうとしか言わないと思うんだけど
ふと名前を聞いていなかったことを思い出し尋ねる
「そういえば名前...聞いても良いですか?」

「言ってなかったかなぁ。名前」
「言ってないですね」
「えーと、じゃあ私はアルシェ•フローリアン。アルシェってよんでね、シルキーちゃん」
アルシェ•フローリアンね....良い名前じゃん。なんて意味なんだろ
フローリアンは...たしか安全の神、聖フローリアンに由来するんだっけ
オーストリア皇帝の愛馬として名高い純白の名馬の名前だったり。 あとはどこかの企業が作って1966年11月に発売した車かな?他は知らんが
まぁとりあいず褒めとこ
「良い名前ですね」

「そうでしょ?私も気に入ってんだよね」
得意げにフフンといった顔で笑うアルシェさん
そこへあの人がやって来た
「ねぇねぇ私は?私になんか無いのか?例えば褒めてくれるとか?」
そう言ってティアナさんが壁から顔を出して誉めることを要求してくる
前のティアナさんならお礼を言う所ですが....今はそうですね。
こう言うお願いをしましょうか
「...じゃあ」
「なになに?」
「ちゃんと働いてください。夜ではなく昼に」
昼は寝る時間じゃないし
「???...昼は寝るもんだろ?」
「なに言ってんだこの人」
頭おかしい
「ひっひどい!そんなこと言うように育てた覚えはないのに!!」
「育てられてないんですが」
「言葉の綾だよ!」
「ほらほら、その辺にしときなさい。」
アルシェさん!
つづく
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