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第23話 迷いました

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シルキーsaido
どーもみなさんこんにちわん。みんなのアイドルシルキーちゃんです。
さっきまでゴブリンに追われていましたが、今、巻いている所です。
そして、ゴブリンってめちゃくちゃ追ってくるんですよ...
もうかれこれ、30分は走ってるんじゃないですか?
え?馬はどうしたって?それはですね。森の入り口に置いてきました...
というか離していますね。今は草とか食ってるんじゃないですか?
道草食ってるってな!.....まぁそれは置いておいて、
今は私はですね。今ティアナさんの背中に乗っています。
自分、結構重いはずなんですけど。疲れていないんでしょうか?
「追ってきてはないのか?」
そう。ティアナさんが呼吸を落ち着かせた後、後ろを確認しながら聞いてくる
「はい...1匹だけ抜け出しそうですけど、まぁこの速度じゃもう追って来れないでしょう」
「そうか...それなら安心だな...よし、ここまで来ればもう追って来れないだろう。結構離したぞ」
そういってティアナさんは背負っていた私を地面に下ろして、
木の幹に座る。パンツ見えてますよ。
私は今は女の子なので女性のパンツを見ても気にしませんけど
「お疲れ様です...ティアナさん...」
めちゃくちゃ走りましたねぇ....
「そういえば、此処どこだ?」

「え?この森にいたときにきた道を戻っていたんですよね。」
だって後ろに走ってきたんだし。他の道をいったとは考えにくいと思うんだけど...
「あの太い木の辺が開けてないか?」
どれどれ?....あっ本当だ

「.....何言ってるんですか、ティアナさん」
「いやなシルキー、このまま行っていいんだろうか。」
なんでティアナさんそんなこと言うんだ?
「何でですか?」
「いや、この辺の空気がどうも魔力を含みすぎてる気がするんだが...」
そうなんですか?....あっ本当だ。魔力濃度が平均より30くらい高いね。
何でこんなに高いんだ?
「そういえば...なんか霧の色が変ですね...紫色だなんて....」
.....え?紫?何で紫?霧ってそんな色だったけ?
あれ?そもそも何で霧が紫色なんだ?毒でも含んでいるのか?...いやそれはないな。
だって本当に毒を含んでいたら、今頃動けなくなっているか死んでいるかだし。
なんか忘れている気がしなくもないけど
「それに何か、色が濃くなっていないか?」
さっきまで薄い紫色だったのに今は濃い紫色です。
なんでかな。もしかしてこの霧の発生源に近かったからかな?
だとしたら...不味いな...
「本当ですね....なんか不味いな...」
「一旦引き返そう」
「そうですね...そうしましょう...」
おや?あそこに何かいますね....げぇ!あれは!
やせいのゴブリンがあらわれた!
やせいのゴブリンはこちらの様子を見ている....
やせいのゴブリンはこちらに迫ってきた!
どうする?
・逃げるか
・戦うか....
....逃げるか
「うわっあのゴブリンたちまだ追ってきていたんですか!」
というかまだ諦めていなかったのか!
「走るぞシルキー!」
えぇ!足止めは!え!いらない!
わかったよ。直ぐに行くっ....!
もうあんな所に!?
「!待ってください!ティアナさん!」
待って...待って、先行かないで...
「じゃあ、私が担ぐぞ!シルキーいいな!」
はいいい!お願いしますぅううう
「よし!任せろ!シルキー」
行くぞ!と言ってティアナさんはさっきまでの馬よりちょっと遅いくらいから、
馬よりちょっと早いくらいの速度で走り出す。...何だその足は早すぎないですか?
「早いだろう?シルキー」
「はい...何でこんなに早く走れるんですか?」
「それはだな...騎士だからさ...」
それ理由になってないですよ...
「はっはっは!もうちょっとで別の道を入るから舌噛むなよ!」
「え?あっはい!わかりました!」
よし...準備完了です。
「じゃぁ、飛ばすぞ!」
「え!思ったよりも早やにゃあああああ!?」
風圧ががががががが
「」
「」
「ん?....何か見えたようなぁ.....龍?....まぁ気のせいだな...」
この辺に龍なんているはずがないし...いても困る
「ん?...あれは!」
あっ!あれは!霧の切れ目!抜けるなら彼処だ!
よし!ティアナさんに言うか...
「ティアナさん!」
「なんだ!」
「このまま進めば、もうすぐ霧が晴れます!前方に注意してください!」
「そうか!わかった!」

「霧が晴れました!」

「よし!次はあの巨木がたくさん生えているところを目指すぞ!」
あれですか!わかりました!後ろを警戒していますね!
「はい!後ろは任せてください!」
狙い打つぜぇ!と言ってもこの速さじゃ足止めくらいにしかならないでしょうけど。ないよりはマシです。
「任せたぞ!シルキー!」
はい!では!魔力収束...術式展開...ロードバレル起動...弾着地点修正...
「撃て!シュート!」

「おぉい!何か音でかくないか!」
そう言ってティアナさんはこちらを向きながらも走るのをやめない
「これでいいんですよ!だって相手はこれで動けません!」
爆音で耳を塞いで足を止めさせる。追ってこようとしてもすこし足止めにもなるだろうし、べつに倒せたらそれでいいし。
「そうか!シルキー!」

「それじゃあ、もう一発!」
弾着予測...バレル展開、魔力収束量規定値を突破...ファイヤ!
喰らえゴブリン!極太ビームだぁああ!
「今度はビームかよ!」
なんでビームって言葉知っているんですか?
....もしかしたら、私がこの世界に転生する前に誰かが来ていたって事かな?
ありえるなぁ...
「ティアナさん!前!」
そこにはすぐマジかまで迫った大木があった。
「え?うぉ!危ねぇ!」
間一髪のところで避けて斜め方向に進んでいく

「危なかったですね...ティアナさん」

「.....ふぅ...あぁそうだな...」

「もういいだろう...よし何とか撒いたな」

「はい....もうゴブリンは見たくないですぅ...」

「そうだなぁ...それじゃあ村までもうちょっとだろうから、歩こうか」

「はい...そうですね...」
そう返答して
そろそろ着くのかなぁ....もう4時間くらい歩いているんだけど....
まだつかないのでしょうか....
「ティアナさん....」

「.....?此処だよなぁ....あれ?」
なんかキョロキョロしていますね。ティアナさん
....もしかしてティアナさん迷ってる?
「....迷ってないですか?」

「やっぱり迷ってたんですねティアナさん」

「....もう着くはずだんだがなぁ...」
そうですかぁ?まだまだ森の中ですけどぉ
「本当ですか?また魔族の村だったりしませんか?」
例えばオークの村だったりですね。
感度3000倍の忍者みたいになりたくないですよ...私は...
「いや...こんどは大丈夫そうだ。」
「そうですか?....あっ本当ですね。」
思ったよりも時間がかかりましたね...
「着いたな...シルキー」
そうティアナさんは言った...
そして目の前の巨木の奥に村らしき物が見え隠れしている。
「はい...でもまだ村の場所が見えただけですけどね...」
もうちょっと歩かないといけませんし。
「はっはっはっそうだな。」笑っている場合ですか?もうちょっと歩きますけど。
追ってきて....は、いないないようだけど...ゴブリンたちがいつこっちに来るかわかりませんから。さっさと移動しちゃいましょう。
「移動しましょうかね...ティアナさん」
振り向いて後ろを歩いていたティアナさんに呼びかける
「あぁそうだな...」
つづく
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