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第58話 拠点製作
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翌日は朝からマンションの各部屋を巡回して、住人やモンスターを追い出していった。
今のところは大きな危険もないが、これからもそうだとは限らない。
彼らの存在を黙認するのはリスキーだと考えたのだ。
前回は見逃した住人も排除するつもりである。
僅かにあった躊躇いは、いつの間にか消えていた。
精神的にも狂った世界に適応しつつあるらしい。
他人のことを考えている場合ではないと分かってきた。
人間としては最低だが、実に合理的である。
以前と同じ要領でベランダから侵入する。
身体能力が上がっているので何の苦労もなかった。
部屋によっては雨戸と家具で塞いている場所もあったが、容赦なく破壊して室内に踏み込む。
住人の反応は様々だった。
怯えて固まったり、逃げる場合がほとんどだが、中には攻撃を試みる者もいた。
ここで戦うしかないと考えたのだろう。
対するこちらの行動は限定されていた。
攻撃してくる者は反撃で無力化し、ベランダから外に投げ飛ばす。
それ以外は銃で脅してマンションから退去させた。
懇願されても無視して強行する。
残念ながら彼らに構うだけの時間も惜しい。
いつ殺人鬼が現れるか分からないのだ。
不確定要素は排するに限る。
立て籠もる者達は変容がほとんど進んでいない。
つまり常人の身体能力である。
したがってこちらが負けるはずもなかった。
問答無用で皆殺しにしなかったのは、僅かばかりの良心かもしれない。
或いは殺人鬼と自分を差別化するためか。
その辺りはよく分からない。
モンスターとも遭遇したが、こちらも特に苦戦することはなかった。
ゴブリンやオークなどもはや敵ではない。
昨日の武器を試す良い機会なので、スレッジハンマーやワイヤーによって次々と殺害した。
特に有用性が高かったのはワイヤーだ。
巻き付けて切断することを想定していたが、束ねて伸ばせば変幻自在の盾になる。
それなりの重量があるため、振り回して当てると傷付けることもできる。
逆にスレッジハンマーや草刈り鎌といった武器は消耗が激しく、すぐに破損してしまった。
人外の膂力で扱うための設計ではないのだ。
武器についてはまだ色々と改善の余地がありそうだった。
これらの反省点が見つけられただけでも収穫だろう。
頑丈なモンスターの死骸を利用するのも手かもしれない。
海外では竜の鱗や骨を用いたDIY動画が拡散されていた。
近所に使えそうなモンスターがいれば、積極的に狩ってみようと思う。
マンションを占拠した後は、敷地内の各地に罠を仕掛けていく。
ネットで調べて出てきた物のうち、再現可能な類を選んだ。
これらは侵入者対策だ。
殺人鬼の到来も考えているので、凶悪な罠ばかり設置しておいた。
誰であろうとこの建物に立ち入らせる気はない。
モンスターが駆逐されつつある現在、人間狩りや殺人鬼を警戒しなければならなかった。
彼らがいつマンションを襲撃してくるか分かったものではないのだ。
防備は決して完璧ではないが、やらないよりはいい。
夕方頃にはトラップ設置を完了させた。
カップ麺を食べてからテレビを視聴する。
労働続きで疲れていたのか、その日はゆっくりと熟睡することができた。
今のところは大きな危険もないが、これからもそうだとは限らない。
彼らの存在を黙認するのはリスキーだと考えたのだ。
前回は見逃した住人も排除するつもりである。
僅かにあった躊躇いは、いつの間にか消えていた。
精神的にも狂った世界に適応しつつあるらしい。
他人のことを考えている場合ではないと分かってきた。
人間としては最低だが、実に合理的である。
以前と同じ要領でベランダから侵入する。
身体能力が上がっているので何の苦労もなかった。
部屋によっては雨戸と家具で塞いている場所もあったが、容赦なく破壊して室内に踏み込む。
住人の反応は様々だった。
怯えて固まったり、逃げる場合がほとんどだが、中には攻撃を試みる者もいた。
ここで戦うしかないと考えたのだろう。
対するこちらの行動は限定されていた。
攻撃してくる者は反撃で無力化し、ベランダから外に投げ飛ばす。
それ以外は銃で脅してマンションから退去させた。
懇願されても無視して強行する。
残念ながら彼らに構うだけの時間も惜しい。
いつ殺人鬼が現れるか分からないのだ。
不確定要素は排するに限る。
立て籠もる者達は変容がほとんど進んでいない。
つまり常人の身体能力である。
したがってこちらが負けるはずもなかった。
問答無用で皆殺しにしなかったのは、僅かばかりの良心かもしれない。
或いは殺人鬼と自分を差別化するためか。
その辺りはよく分からない。
モンスターとも遭遇したが、こちらも特に苦戦することはなかった。
ゴブリンやオークなどもはや敵ではない。
昨日の武器を試す良い機会なので、スレッジハンマーやワイヤーによって次々と殺害した。
特に有用性が高かったのはワイヤーだ。
巻き付けて切断することを想定していたが、束ねて伸ばせば変幻自在の盾になる。
それなりの重量があるため、振り回して当てると傷付けることもできる。
逆にスレッジハンマーや草刈り鎌といった武器は消耗が激しく、すぐに破損してしまった。
人外の膂力で扱うための設計ではないのだ。
武器についてはまだ色々と改善の余地がありそうだった。
これらの反省点が見つけられただけでも収穫だろう。
頑丈なモンスターの死骸を利用するのも手かもしれない。
海外では竜の鱗や骨を用いたDIY動画が拡散されていた。
近所に使えそうなモンスターがいれば、積極的に狩ってみようと思う。
マンションを占拠した後は、敷地内の各地に罠を仕掛けていく。
ネットで調べて出てきた物のうち、再現可能な類を選んだ。
これらは侵入者対策だ。
殺人鬼の到来も考えているので、凶悪な罠ばかり設置しておいた。
誰であろうとこの建物に立ち入らせる気はない。
モンスターが駆逐されつつある現在、人間狩りや殺人鬼を警戒しなければならなかった。
彼らがいつマンションを襲撃してくるか分かったものではないのだ。
防備は決して完璧ではないが、やらないよりはいい。
夕方頃にはトラップ設置を完了させた。
カップ麺を食べてからテレビを視聴する。
労働続きで疲れていたのか、その日はゆっくりと熟睡することができた。
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