雨に濡れた犬の匂い(SS短文集)

ねぇ、どんな気分？

ねぇ、どんな気分？

散々粘着して嫌がらせしてたんだし、気分爽快？

ありがとう。
お陰で決心がついた。

僕はどこにだって行ける。
世界は一人の人間には広すぎるほど大きい。
こだわりのない根無し草の風来坊は身軽なんだよ。
この地に僕の根はほぼ繋がってないから抵抗なく動ける。

僕はいつだってふらふら流れているだけ。

でも次に流れ着いた先に、君みたいな人がいない事を祈るよ。
浅くともそれなりに一応根を張ろうと、試行錯誤している努力を踏み躙られるのはやっぱり骨が折れるからね。

頑張る人を、自分の考えと合わないからって攻撃するのはやめた方がいいよ。
君が頑張っていても、他人の頑張りは認めず踏み躙って引きずり落とす人だと思われるからね。
そんなケチのついた世界で生きたくないでしょう？

どんなに綺麗な歌を歌っても、人を貶める歌姫の声は軽んじられてしまうよ。

さようなら。
突然、僕のする事なす事に攻撃をしてきた見も知らない人。

僕は僕自身をゴミ箱に投げ込んだ。



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お題「お返し断捨離」