灯り火

蓮休

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灯り火

救助

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「どどどうしようよるが、夜が一人で行っちゃった」
「落ち着きなさい日影ひかげぽち、こういう時は素数を数えるのです。ヒッヒッフー」
「とりあえずお前ら二人とも落ち着け」
 慌てる日影点と村雨むらさめ千鶴ちづる深星ふかぼしが冷徹に話しかける。
「俺達三人なら夜を連れ戻すことは簡単だ。けれど、ここで夜を連れ帰っても夜は後悔するし、男の子が助からなかったら悲しむだろう」
「確かに」
「そうですね」
「人生に後悔はつきものだが、男の子が助かって夜が笑顔になるのならそれに越したことはない」
「確かに」
「そうですね」
「俺は高台から水色の髪の男の子と夜を探す、村雨さんは砂浜で情報収集を日影さんは夜を追ってくれ」
「「了解」」
 そうして三人はそれぞれの行動を開始した。

「どこだろう」
 点達と離れた俺は海沿いを歩いていた、海を見渡しても水色の髪の男の子は見つからず俺は途方に暮れる。
「う~ん」
 目を瞑り周囲の音を聞く、潮風の音、波の音、そして。俺は目を開き海の一点を見つめる、そこの海面には泡が浮かび上がっていた。
「あそこだ」
 俺は海に飛び込み泡の場所まで泳いでいく。
・・・・みつけた
 海底で水色の髪の男の子を見つけた俺は男の子のところまで行き、男の子の腕を自分の首に回し海面に向かって泳ごうとするが。
・・あれ
 上手く泳ぐことができず息が苦しくなっていく、そしてそのまま意識を失いそうになる。

・・・・・・

・・・

「夜!!」
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