43 / 53
灯り火
再戦
しおりを挟む
「・・る」
聞き覚えのある声が聞こえてくる。目を開くと目の前に宗司の顔があった、正確には宗司の唇が迫ってきていた。
「・・・・・」
一瞬、思考停止した俺は宗司の腹に向けて左手で正拳突きを放っていた。
「ぐはぁ!?」
腹を殴られた宗司が吹っ飛んでいくのを俺は真っ赤な顔で見ていた。
「済まぬ」
「俺も殴ってごめん」
しばらくして、だんだんと状況が分かってきた俺は宗司と向かい合っていた。
「いや、俺が武に人工呼吸をしようとしたのが悪いから」
「それは俺を助けようとしてだろ」
「それでも、俺に人工呼吸されるのは嫌だったろ」
「嫌じゃない!」
「そうか」
「うん」
宗司が顔を赤くして俺を見る、俺も真っ赤な顔で宗司を見ていた。
「尊い」
「何をしている蒼井空」
「新居浜君、しーーっ」
蒼井と新居浜の声が聞こえてそちらを見ると少し離れた壁のところに蒼井とその後ろに新居浜と水泳部の人達がいた。目が合うと蒼井がこちらに近づく。
「借家君、体調は大丈夫?」
「ああ、もう大丈夫」
「よかった」
「けど、借家顔が赤いぞ?」
「新居浜君!!」
「なぜ叩く蒼井空」
蒼井が新居浜の背中を叩いていると近藤先輩と土方先輩が俺に近づく。
「借家君、調子はどうだい?」
「もうばっちりです」
近藤先輩の言葉に俺が笑顔で答えると土方先輩が勢いよく頭を下げた。
「すまなかった」
「「えっ」」
俺と宗司が土方先輩の行動に驚いていると近藤先輩も頭を下げる。
「今回の件は私の監督不行き届きだ、すまない借家君」
「そんな溺れたのは自分自身のせいですから、お二人のせいではないですよ」
「違う、俺が軽率に勝負に誘ったせいだ。本当にすまなかった」
頭を下げ続ける土方先輩と近藤先輩に俺が困惑していると宗司が二人に話しかける。
「二人とも顔を上げてくれ、武が困ってる」
「分かった」
「そうだね」
宗司の言葉に土方先輩と近藤先輩が顔を上げる、そして宗司が真剣な顔で二人に話しかける。
「武はそんなことを気にするような奴じゃない、決闘を挑んだ俺とも一緒にいてくれるいい奴だ」
「宗司」
「だから、俺達ともう一度勝負しろーーー」
「「「「「はあ!?」」」」」
宗司の言葉に土方先輩と近藤先輩と水泳部の人達が驚く、俺と蒼井はいつもの事のように見ていた。
「ちょっと待て、なんでそうなる」
「戦わずに負けるのが嫌だからだ」
「お前俺が言うのもなんだけどバカか。というか、借家はそれでいいのか?」
「はい、大丈夫です。次こそは俺達が勝ちますから」
俺は確信をもってそう言った。
聞き覚えのある声が聞こえてくる。目を開くと目の前に宗司の顔があった、正確には宗司の唇が迫ってきていた。
「・・・・・」
一瞬、思考停止した俺は宗司の腹に向けて左手で正拳突きを放っていた。
「ぐはぁ!?」
腹を殴られた宗司が吹っ飛んでいくのを俺は真っ赤な顔で見ていた。
「済まぬ」
「俺も殴ってごめん」
しばらくして、だんだんと状況が分かってきた俺は宗司と向かい合っていた。
「いや、俺が武に人工呼吸をしようとしたのが悪いから」
「それは俺を助けようとしてだろ」
「それでも、俺に人工呼吸されるのは嫌だったろ」
「嫌じゃない!」
「そうか」
「うん」
宗司が顔を赤くして俺を見る、俺も真っ赤な顔で宗司を見ていた。
「尊い」
「何をしている蒼井空」
「新居浜君、しーーっ」
蒼井と新居浜の声が聞こえてそちらを見ると少し離れた壁のところに蒼井とその後ろに新居浜と水泳部の人達がいた。目が合うと蒼井がこちらに近づく。
「借家君、体調は大丈夫?」
「ああ、もう大丈夫」
「よかった」
「けど、借家顔が赤いぞ?」
「新居浜君!!」
「なぜ叩く蒼井空」
蒼井が新居浜の背中を叩いていると近藤先輩と土方先輩が俺に近づく。
「借家君、調子はどうだい?」
「もうばっちりです」
近藤先輩の言葉に俺が笑顔で答えると土方先輩が勢いよく頭を下げた。
「すまなかった」
「「えっ」」
俺と宗司が土方先輩の行動に驚いていると近藤先輩も頭を下げる。
「今回の件は私の監督不行き届きだ、すまない借家君」
「そんな溺れたのは自分自身のせいですから、お二人のせいではないですよ」
「違う、俺が軽率に勝負に誘ったせいだ。本当にすまなかった」
頭を下げ続ける土方先輩と近藤先輩に俺が困惑していると宗司が二人に話しかける。
「二人とも顔を上げてくれ、武が困ってる」
「分かった」
「そうだね」
宗司の言葉に土方先輩と近藤先輩が顔を上げる、そして宗司が真剣な顔で二人に話しかける。
「武はそんなことを気にするような奴じゃない、決闘を挑んだ俺とも一緒にいてくれるいい奴だ」
「宗司」
「だから、俺達ともう一度勝負しろーーー」
「「「「「はあ!?」」」」」
宗司の言葉に土方先輩と近藤先輩と水泳部の人達が驚く、俺と蒼井はいつもの事のように見ていた。
「ちょっと待て、なんでそうなる」
「戦わずに負けるのが嫌だからだ」
「お前俺が言うのもなんだけどバカか。というか、借家はそれでいいのか?」
「はい、大丈夫です。次こそは俺達が勝ちますから」
俺は確信をもってそう言った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる