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第3章 盗まれた作品
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「……がわ、佐川未来」
突然耳元で大声で呼びかけられ、未来は慌てて顔を上げた。どこか冷たい空気を纏わせながら未来を見下ろしているのは、牧瀬学園の文芸部顧問、榊原彰禧だった。分厚い大きなメガネで顔の約半分を隠しており、だぼっとした服装にボサボサの髪の毛。ここが学校であり、彼がここの教師だという事実がなければ迷わず不審者として警察に通報するだろう。
「……榊原、先生?」
唖然と目を瞬いた未来は慌てて壁にかかっている時計を見た。現在の時刻は昼の十二時五十分。後十分で授業が始まる時間だ。
「ごめんなさい、時計、見てませんでした」
未来は読んでいた本を閉じて立ち上がった。
榊原が呆れたような目で未来を見下ろしている。とはいっても、顔の約半分を覆う大きな色つきメガネのお蔭でその表情を見る事は出来ないが。
「それが、佐川未来なのだから仕方がないが、少しくらい周りを見ないと孤立するぞ」
やわらかな声音が耳に心地よく響く。榊原は普段はどこか冷たく冷淡だが、本を読むのが本当に好きらしく、本が好きな人間にはどこか優しいように思う。だからなのか、基本的に生徒から嫌われているであろう榊原は、未来が所属する文芸部の生徒には信頼され、好かれている。結局文芸部にいるのもまた本が好きな人間だけだからか、榊原のようなタイプの人間が多いからなのかもしれないが。
「先生には言われたくありません」
きっぱりとした未来の言葉に、榊原が小さく笑みをこぼす。榊原自身、そのせいで孤立しているという自覚はあるのだろう。
「佐川未来、たった一度しかない高校生活、存分に楽しみなさい」
榊原が良く口にする、その言葉が未来は好きだった。
「楽しんでますよ、十分に」
本ばかり読んでいる未来を、気色悪い、と言う人間もいるが、未来にとって本を読むこと、物語を描くことは生きるという事なのだ。辞められるはずがない。だからといって、周りのその言葉を気にしていないわけではない。そんな未来にとって榊原のその言葉は自分を肯定してくれる言葉なのだ。
「ただいま~」
「おかえり~」
ブックカフェNANACOの入り口をくぐると数人のお客さんが未来を振り向いて、未来に挨拶を返してくれる。ブックカフェNANACOは姉の奈々子が自宅の1階部分を改築して作ったカフェレストランで、姉がお客さんの前で料理をして提供している。そこに、家族が集めた本を置いて食事をしてくれた人に自由に提供している。
お客さんの半数以上が常連客ということもあるので、未来や妹の美弥子の事も知っていて、こうやって挨拶を返してくれる。奈々子がお店を開いて既に2年がたつが、随分と客足も落ち着いてきたように思う。
「お姉ちゃん、何か頂戴」
未来は空いている席に腰をおろし、鞄から本を取り出した。すると本目当てで通って来ている客が数人覗き込んできた。
「未来ちゃん、今度の本は何?」
「椿姫」
オペラにもなっている椿姫。ずっと興味はあったが、読む機会がなくて読んだことはなかった。それが、今日偶々立ち寄った本屋さんで椿姫を見つけ買ってきてしまったのだ。まだ読んでいないので話は分からないが、いずれはこれもNANACOに出す事になっている。
「椿姫?どういう話なの?」
近くの白泉女学院の高校の制服を着た女の子がきょとん、と首をかしげる。
「まだ、読んでないから」
袋から取り出したばかりの本を見て少女が小さく舌を出す。そのしぐさが年相応で可愛い。未来が忘れてしまった無邪気さのようにも思う。
未来が本を読みだすと集まってきていた人たちもわらわらと離れていく。本を読むことが好きな集まりなのもあり、暗黙の了解で読書の邪魔はしない、というものがあるのだ。
未来は椿姫をよく知らない。ある小説の登場人物で、椿姫のオペラを解説している人がいたが、そこには、娼婦に惑わされた有力貴族が秘密を漏らす?神の話?なんて内容で書かれていたが、実際に読むと全く違う話なので、未来が今読んでいる椿姫とその小説で解説していた椿姫は全くの別物なんじゃないか、とも思ってしまう。ただ単に未来の記憶違いという可能性もあるが。
集中して読んでいた未来の前の机をトントンと小さくたたく音が聞こえ、顔を上げた。呆れたような眼差しの姉が立っている。その前には既に冷めてしまった料理があった。未来の性格もあるので冷めてもおいしい料理を作ってくれているのはわかるが、さすがに申し訳ないような気がしてしまう。
「未来、そろそろ食べなさい。もう閉店よ」
いつの間にかさっきまでいた客が全員帰っており、薄暗くなった店内にいるのは姉と未来だけになっていた。
「ごめん」
読み終わった椿姫を横に置き、食事に手を付ける。
「未来、今どんな話を書いているの?」
食事のたびに出される話題に未来が答えたことはなかった。書き途中の話を人に話すのは苦手なのだ。だが、もう完成し、後は先生と部長である御堂茜に読んでもらうだけだ。ここまでくればもう話しても良いだろう。
「今書いてるのは三部作構成の予定で、その第1部。歴史ものだよ」
「ああ、それで、最近歴史の勉強頑張ってたんだ。で?主人公は?」
「明智光秀。本能寺の変に焦点を当てて見たの。夢で、本能寺の変の最期の時に織田信長が千利休と茶の湯にいた場面を見たんだよね。見たのはその場面だけで、わかったのは利休が毒を仕込んだこととだけだったんだけど、色々調べてみたら明智光秀と千利休が同一人物だと唱えている人がいるみたいなんだよね」
「?それはありえないでしょ?」
確かに姉が言う通りありえない。千利休は織田信長が見出したのであり、明智光秀が信長に仕えている時に利休もまた信長の元にいた。同時期に存在していた二人が同一人物なんて天地がひっくり返ってもあり得ない気がする。そのありえないを可能とする状況を考え、描いたのが今回の「本能寺の変」だ。
「ま、ね。だから、どうすればそれが可能になるか考えてみたの」
「可能な方法なんてある?」
「ありえない、と一蹴されたらそこまでだけど、千利休が織田信長を殺して、その利休を明智光秀が殺したことにしたらどうかな、って。明智光秀はそこで千利休になり変わるの。茶人が着る服装って顔が隠れる形してるでしょ?だから可能かなと。で、千利休をそばに置いていた豊臣秀吉だけがその入れ代わりを知っていた……つもりなんだけど、千利休を殺したのは織田信長になっちゃった。でも、それを知っている明智光秀が亡き千利休になり変わるの」
未来が小さく舌を出した。未来が物語を書いていると、当初予定していたのとまた違う話になってしまう事が多々ある。作者である未来自身でさえ先が読めない。だからこそ、書いていて楽しい。
「へー、面白そうね。書いたら読ませてね」
「もう書いたから、後は読んでもらって、感想教えてよ、って状態。だからお姉ちゃんも感想よろしく。あ、でも書いたのは明智光秀がメインの本能寺の変までの話。今言った明智光秀が千利休と入れ替わって~の所は第2部で書く予定なんだ。一応三部作だからね」
いそいそと封筒を取り出して姉の前に置く。姉や母に読んでもらおうと思って、今日部室で印刷をしてきたのだ。榊原や御堂にもすでに渡してある。
「OK。読んでおくわね」
面白いのか、つまらないのか、それは書いた本人である未来にはわからない。だからこそ、率直な意見が聞きたいのだ。これを「読書家」に投稿しても大丈夫なのか、文学賞に応募しても大丈夫なのか、それは未来本人にはわからないことだから。
突然耳元で大声で呼びかけられ、未来は慌てて顔を上げた。どこか冷たい空気を纏わせながら未来を見下ろしているのは、牧瀬学園の文芸部顧問、榊原彰禧だった。分厚い大きなメガネで顔の約半分を隠しており、だぼっとした服装にボサボサの髪の毛。ここが学校であり、彼がここの教師だという事実がなければ迷わず不審者として警察に通報するだろう。
「……榊原、先生?」
唖然と目を瞬いた未来は慌てて壁にかかっている時計を見た。現在の時刻は昼の十二時五十分。後十分で授業が始まる時間だ。
「ごめんなさい、時計、見てませんでした」
未来は読んでいた本を閉じて立ち上がった。
榊原が呆れたような目で未来を見下ろしている。とはいっても、顔の約半分を覆う大きな色つきメガネのお蔭でその表情を見る事は出来ないが。
「それが、佐川未来なのだから仕方がないが、少しくらい周りを見ないと孤立するぞ」
やわらかな声音が耳に心地よく響く。榊原は普段はどこか冷たく冷淡だが、本を読むのが本当に好きらしく、本が好きな人間にはどこか優しいように思う。だからなのか、基本的に生徒から嫌われているであろう榊原は、未来が所属する文芸部の生徒には信頼され、好かれている。結局文芸部にいるのもまた本が好きな人間だけだからか、榊原のようなタイプの人間が多いからなのかもしれないが。
「先生には言われたくありません」
きっぱりとした未来の言葉に、榊原が小さく笑みをこぼす。榊原自身、そのせいで孤立しているという自覚はあるのだろう。
「佐川未来、たった一度しかない高校生活、存分に楽しみなさい」
榊原が良く口にする、その言葉が未来は好きだった。
「楽しんでますよ、十分に」
本ばかり読んでいる未来を、気色悪い、と言う人間もいるが、未来にとって本を読むこと、物語を描くことは生きるという事なのだ。辞められるはずがない。だからといって、周りのその言葉を気にしていないわけではない。そんな未来にとって榊原のその言葉は自分を肯定してくれる言葉なのだ。
「ただいま~」
「おかえり~」
ブックカフェNANACOの入り口をくぐると数人のお客さんが未来を振り向いて、未来に挨拶を返してくれる。ブックカフェNANACOは姉の奈々子が自宅の1階部分を改築して作ったカフェレストランで、姉がお客さんの前で料理をして提供している。そこに、家族が集めた本を置いて食事をしてくれた人に自由に提供している。
お客さんの半数以上が常連客ということもあるので、未来や妹の美弥子の事も知っていて、こうやって挨拶を返してくれる。奈々子がお店を開いて既に2年がたつが、随分と客足も落ち着いてきたように思う。
「お姉ちゃん、何か頂戴」
未来は空いている席に腰をおろし、鞄から本を取り出した。すると本目当てで通って来ている客が数人覗き込んできた。
「未来ちゃん、今度の本は何?」
「椿姫」
オペラにもなっている椿姫。ずっと興味はあったが、読む機会がなくて読んだことはなかった。それが、今日偶々立ち寄った本屋さんで椿姫を見つけ買ってきてしまったのだ。まだ読んでいないので話は分からないが、いずれはこれもNANACOに出す事になっている。
「椿姫?どういう話なの?」
近くの白泉女学院の高校の制服を着た女の子がきょとん、と首をかしげる。
「まだ、読んでないから」
袋から取り出したばかりの本を見て少女が小さく舌を出す。そのしぐさが年相応で可愛い。未来が忘れてしまった無邪気さのようにも思う。
未来が本を読みだすと集まってきていた人たちもわらわらと離れていく。本を読むことが好きな集まりなのもあり、暗黙の了解で読書の邪魔はしない、というものがあるのだ。
未来は椿姫をよく知らない。ある小説の登場人物で、椿姫のオペラを解説している人がいたが、そこには、娼婦に惑わされた有力貴族が秘密を漏らす?神の話?なんて内容で書かれていたが、実際に読むと全く違う話なので、未来が今読んでいる椿姫とその小説で解説していた椿姫は全くの別物なんじゃないか、とも思ってしまう。ただ単に未来の記憶違いという可能性もあるが。
集中して読んでいた未来の前の机をトントンと小さくたたく音が聞こえ、顔を上げた。呆れたような眼差しの姉が立っている。その前には既に冷めてしまった料理があった。未来の性格もあるので冷めてもおいしい料理を作ってくれているのはわかるが、さすがに申し訳ないような気がしてしまう。
「未来、そろそろ食べなさい。もう閉店よ」
いつの間にかさっきまでいた客が全員帰っており、薄暗くなった店内にいるのは姉と未来だけになっていた。
「ごめん」
読み終わった椿姫を横に置き、食事に手を付ける。
「未来、今どんな話を書いているの?」
食事のたびに出される話題に未来が答えたことはなかった。書き途中の話を人に話すのは苦手なのだ。だが、もう完成し、後は先生と部長である御堂茜に読んでもらうだけだ。ここまでくればもう話しても良いだろう。
「今書いてるのは三部作構成の予定で、その第1部。歴史ものだよ」
「ああ、それで、最近歴史の勉強頑張ってたんだ。で?主人公は?」
「明智光秀。本能寺の変に焦点を当てて見たの。夢で、本能寺の変の最期の時に織田信長が千利休と茶の湯にいた場面を見たんだよね。見たのはその場面だけで、わかったのは利休が毒を仕込んだこととだけだったんだけど、色々調べてみたら明智光秀と千利休が同一人物だと唱えている人がいるみたいなんだよね」
「?それはありえないでしょ?」
確かに姉が言う通りありえない。千利休は織田信長が見出したのであり、明智光秀が信長に仕えている時に利休もまた信長の元にいた。同時期に存在していた二人が同一人物なんて天地がひっくり返ってもあり得ない気がする。そのありえないを可能とする状況を考え、描いたのが今回の「本能寺の変」だ。
「ま、ね。だから、どうすればそれが可能になるか考えてみたの」
「可能な方法なんてある?」
「ありえない、と一蹴されたらそこまでだけど、千利休が織田信長を殺して、その利休を明智光秀が殺したことにしたらどうかな、って。明智光秀はそこで千利休になり変わるの。茶人が着る服装って顔が隠れる形してるでしょ?だから可能かなと。で、千利休をそばに置いていた豊臣秀吉だけがその入れ代わりを知っていた……つもりなんだけど、千利休を殺したのは織田信長になっちゃった。でも、それを知っている明智光秀が亡き千利休になり変わるの」
未来が小さく舌を出した。未来が物語を書いていると、当初予定していたのとまた違う話になってしまう事が多々ある。作者である未来自身でさえ先が読めない。だからこそ、書いていて楽しい。
「へー、面白そうね。書いたら読ませてね」
「もう書いたから、後は読んでもらって、感想教えてよ、って状態。だからお姉ちゃんも感想よろしく。あ、でも書いたのは明智光秀がメインの本能寺の変までの話。今言った明智光秀が千利休と入れ替わって~の所は第2部で書く予定なんだ。一応三部作だからね」
いそいそと封筒を取り出して姉の前に置く。姉や母に読んでもらおうと思って、今日部室で印刷をしてきたのだ。榊原や御堂にもすでに渡してある。
「OK。読んでおくわね」
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