AI恋愛

@rie_RICO

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背中合わせの運命

琥珀色のデッドライン

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 暑くなりかけてきた昼下がりの午後。

 ぬるく温まったアスファルトにパンプスの音が響いていた。
 コツコツ…と小気味良い音はリズミカルだ。
 音の主は、黒くて長い髪を1つに縛り、ノンフレームの眼鏡を掛け…。
 細身で背の高い体型に良く似合うベージュのシンプルなパンツスーツ、同色のプレーンパンプスを履いていた。
 肩から掛けた焦げ茶色の少し大きめのバックには赤いスカーフが可愛く巻かれてある。

 太陽の熱をピリリと感じる日差しの中、当然のように涼しい顔をして道を進む。
〝 知的な美人 〟その言葉がぴったり当てはまる。
 歩くだけで、すれ違う大学生が何人か振り向いた。

 今日は、みうの引越しの荷物が伊上さんの家に全て届いた日。
〝 知的な美人 〟は みうの大学近くを歩いていた。
 目的は学校近くにある古い喫茶店。
 とある人と待ち合わせをしてた。

 もちろん〝 知的な美人 〟とは…女装した伊上さんだ。


 駅前の道を道なりに歩いていたら探していた喫茶店はすぐに見つけることができた。
 昭和レトロ漂う外観は、待ち合わせにするにはぴったり過ぎた。
 扉を開けると、どこか懐かしいドア・ベルの音と店中に染みつく珈琲豆の焙煎した香りが出迎えてくれる。
 カウンターの奥に目をやると暇そうなマスターが顔を上げ微笑んだ。

 店内を見渡したが待ち人はまだ現れていない。
 狭い店の中、入口がよく見える奥の席に腰掛けた。


 数分後。
 オーダーしたホットコーヒー(ブレンド)が運ばれテーブルの上に湯気が微かに立ち上る。
 ブレンドはアラビカ種が中心のようだ。
 モカとマンデリン(豆の種類)特有の甘い花のような香りがカップの中で揺れる。
 軽く唇を付けて味わう。
 酸味と程よいコク、そして少しだけ癖のあるトラジャの苦味。

 味わい深い珈琲で喉を潤しながら、待ち人が現れるまで簡単な仕事をスマホでこなすことにした。
 のんびりとした時間が過ぎていった。


 ふと左手にあるチェーンブレスの時計に目をやると、約束の時間を20分過ぎたところだった。
 スマホは閉じられ、コーヒーカップの中身はすでに空になっている。
 テーブルの端にあるガラス製の懐かしい形をした小さな灰皿。
 それにピンクの口紅が付いた吸殻が数本、転がる。
 銘柄は〝 Kiss 〟のアップルフレーバーだ。

 こんなに煙草が進むのは…イライラしてる証拠。
 久しぶりに昔のペースで吸っている…。
 みうと暮らしてから、だいぶ減ったんだな。

 いや、それじゃ…。
 一緒に住んでいて居心地が良いみたいだ。
 彼女とは仕事で同居しているだけ。
 KAIという依頼人に守ると約束したから。

 だから…違う。
 気付かない間に みうに気を遣っているんだ。
 彼女はまだ子供で、無垢で、守る存在だから…。
 こんな煙草の煙で毒したくない…。

 ただ、それだけだ。



〝 ブルルッ 〟
 伊上さんのスマホが震えLINUの着信を知らせた。
 ベージュのネイルをした指で画面をタップすると待ち人からの良い訳めいた文面が踊った。

『 …だから、あと10分ほどで着きます。 』

 静かな店内に深いため息が落ちる。
 ジャズが流れるレトロな内装の中、お客は伊上さんだけだ。
 渋い感じのマスターが暇そうに欠伸をしていた。
 仕方なくもう1本煙草に火を付けたところで入口の来店を知らせるベルが激しく音を立てる。

〝 カランランッ 〟

 飛び込んできた若い男は息を切らしながら席を見渡し、伊上さんを見つけると大股で近付く。
 茶髪を揺らし、灰色の瞳は何かを焦るようせわしく視線を動かした。
 喫茶店に現れたのは三咲くんだった。

「なかなかバイトが上がれなくて…。遅くなってすみません。」
 伊上さんの向かい側の席に腰を落とす。

 そして落ち着く暇もないまま、振り返りマスターに視線を送って呼んだ。
 大きな声でアイスコーヒーを注文する。
 息を整えながら前を向くと、眼鏡をかけた知的な美女に扮装した伊上さんが細い煙草に煙をくゆらせていた。
 甘い煙の匂いが漂う。

「…鈴の情報だって?」
 伊上さんのピンク色の唇がほんの少し緊張していた。


「そう。昔の客から聞いたんだけど鈴のバンド、デビューの話が潰れそうらしい。」
 三咲くんは長袖の袖の部分で額の汗を拭う。


「そうなると予想はしていたわ。
 大方、曲の件でしょ。
 有名な作曲家に名前を伏せて作らせてると思ってたけど。」
 再び甘い煙を吐いて、まだ長い煙草を灰皿に押し付け消した。


「もちろん、根回しして作った何曲かを事務所に聞いてもらっているらしい。
 けど、どれも今までの曲を超えるのが無いことが理由だそうだ。」


「…そうね。KAIは天才だもの。
 他の人じゃ無理でしょうね。
 で…、鈴はどうするつもりなの?」


「まだ曲のデータ『パンドラの箱』を狙っている…。
 そのデータは…みうの手元にあるって思っているらしい。
 それで今、みうを探しているらしくて…古本屋にまでメンバーが来て店長を脅していった。
 で……。」
 三咲くんは、そこまで一気に言い切ったが急に言葉を濁し言いよどむ。


「そこから…が、本題なのね…。」
 伊上さんの冷たい視線が三咲くんの瞳を捕らえた。


 三咲くんは深く頷き、マスターがテーブルに置いたばかりのアイスコーヒーをクチに含んだ。
 冷たさとほろ苦い味、焙煎した豆の香ばしさに落ち着きを取り戻す。

「礼美が…メンバーの大河に夢中になって。
 店にあった みうの個人情報をコピーして渡したらしい。
 そこには大学はもちろん、彼女の実家、それから…店長のメモが。」
 そう一気に言い切った三咲くんの肺は空気を失い、思いっきり肩を揺らして息を吸い込む。


「メモ?」
 伊上さんの左側の眉が微妙に揺れた。


「みうが最後に店に来たとき…誰と一緒だったとか。
 あと彼女が渡した緊急の連絡先…KAIが入っているスマホの番号だと思うんだけど。」


 伊上さんは長いため息をついた。
「そう。ギリギリだけどセーフ。
 あのスマホは処分したから。
 私の存在が知れたのは…思ったより早いけど想定内。」


「良かった…。」
 三咲くんはホッとため息をつく。


 突然、伊上さんの視線の中に〝 danger 〟の文字が光った。
 彼のかけている眼鏡は通常のものではなく、小型のAIが内臓されている。
 数kmの異常を教えてくれるように設定してあった。
 警告が出るということは…通常持ち得ない、刃物や銃といったものを持つ人物が近くにいるということ。
 今のは駅の防犯カメラに反応して警告してきたようだった。


 このタイミングで…か。
 誤作動ならいいのだけど。
 確認してみるか。


 眼鏡のツルの部分にある小さなボタンを爪で操作しながら言う。
「1つ…聞いていい?キミの背中の蝶。
 韓国の歌姫の…2番目の愛人だったってこと?」


 韓国の巨大マフィアの歌姫、イ・ヨンル。
 美声なこともあって韓国ではトップアイドルだが、裏の顔はマフィアのボスの娘で麻薬を捌く売人だ。
 自分のお気に入りに〝 蝶の刺青 〟を入れて近くに置いておくのは有名で…。
 今は『アンリ』という名のフィリピンの男の子を側に従えている。
 アンリには5匹の蝶が彫られていて通称〝歌姫の5代目の愛人〟。

 つまり、蝶の数は何代目(何人目)かということを示しており…。
 三咲くんは2匹の蝶だから2代目だった、ということになる。

 愛人は常に側にいるだけではなく、歌姫を守ることも仕事になる。
 裏社会に生きている歌姫は常に狙われており、最悪は愛人が自分の身を挺してでも歌姫を助ける。
 それが愛人の本当の役目だ。

 もちろん…愛人という名前通り、ヨンルが求めれば夜の相手もする。
 三咲くんが歌姫に目を付けられたのはホストをやっていた時だった。
 ヨンルの気まぐれで日本で麻薬を売っていた時期がある。
 1年未満だったが、そのときスカウトされて愛人になったのだろう。
 彼が店での地位を守るために好きとは関係なく、貢いでくれた相手と身体を重ねていた時代。
 彼自身が語るには〝 最後までは意地でもしなかった 〟そうだ…が。


「っ!。」
 唐突に突きつけられた黒い過去。

 三咲くんは自然と苦い顔をした。


「なるほど。じゃ、あの姫のボディガードもしていたのよね?」
 伊上さんが意地悪そうににやりと微笑む。


「…そう…だけど。知ってて何で聞くの?
 言っておくけど、もうその仕事は辞めたんだ。
 みうに言っても……僕はもう一般人だからね…。
 裏社会とは手を切ったんだ…。」
 ぷいっと横を向きながらアイスコーヒーをストローで飲む。
 その姿は子供が拗ねているみたいだった。


 伊上さんはその様子を見て内心ほっとした。

 肯定したということは…多少の修羅場も経験済みということ。
 良かった。
 生き延びる確率が30%ほど上がった…。
 いま帰れなくなったら… みうの精神が崩壊してしまう。
 彼女をまだ1人にはできない…。


「分かってる。そのクチから聞きたかったの。」
 ブルッと伊上さんのスマホが震えた。

 ちらりと用件を見てから緊張した様子で話す。


「…それよりも今からこの場所、少しだけ戦場になりそう。
 近くの防犯カメラに映った男が来る…。」
 手元のスマホの画面を三咲くんに向けた。

 伊上さんのスマホには防犯カメラの静止画が送られてきていた。
 少し高い位置から撮影された画像には紺色のスーツを着た、がたいの良い男。
 胸元にチラリとサイレンサー付きの拳銃がのぞいていた。


「え?」
 何を言って…と三咲くんが続けようとした時だった。


 店の扉が開きまたベルが鳴る。
 伊上さんは入店してきた客に一度視線をやると、三咲くんの方に手を伸ばし唇だけで伝えた。

『こ・い・び・と・の・振り・を・し・て』

 驚いて振り向こうとする三咲くんの頬を優しく包み引き寄せて耳元で囁く。
「キミ、尾行されてたみたいね…。
 原因は…スマホのGPSか。
 バレないようにスマホの電源を落として。」

 
 入口に立つのは防犯カメラに映っていた人物だった。
 やたらと目つきの鋭い男だ。
 40代半ばといったぐらいか。
 紺色のスーツを着こなしているが、どう見ても普通の職業では無い。
 よく鍛えられた身体、無駄のない動き。
 男は店内を見回し、2人がよく見える後ろ側の席に座りながら、メニューを指差して珈琲を注文した。

 声を出さない…一番怖いタイプの殺し屋だ。
 自信があって隙がない。

 話すという行為は相手に情報を与え続けてしまう。
 声や仕草では育った環境すらうかがえる場合もあるし、話す内容でその人なりが伝わってしまうものだ。
 それは結果として弱点を晒したり、隙を生んでしまう。
 殺しを生業とする者にとって話すことは自殺行為に近い。


 スーツの男はその道のプロだ。


 三咲くんは伊上さんの指示に従った。
 さりげなくスマホを閲覧する振りをしながら電源を落とす。

 その様子を見ながら伊上さんは頬に添えていた手を外した。
 自由になった手で化粧をチェックする振りをする。
 バックから小さな鏡を出した。


 その鏡をテーブルの上の男から見えない位置で、後ろが写るように斜めにかざし微笑む。
 三咲くんが鏡に視線を落とすと、鏡に映った後ろの席の男の姿が見えた。

 その姿を目にした瞬間に額に汗がにじんだ。
 男の目つきと仕草が一般人ではないと経験上分かった。
 それに、あの顔…三咲くんは知っていた。
 歌姫に覚えさせられた暗殺者リストに載っていた男に似ている。
 今が非常にヤバイ状況だと言った伊上の言葉を理解した…。

 あの男の目的は、ここにいる僕達だろう。
 みうに繋がりのある人間を捕まえて彼女の居場所を吐かせるか、バラす(殺す)のかも知れない。
 彼女を守る人間を襲っておけば無防備な彼女は子供同然だ。


 けれども男が事を起こすのは、素人相手でも2人では分が悪い。
 店にはマスターもいる。
 と、なると行動を起こすなら2人が別れた時…。
 それか人気のない場所に行った時だ。
 店から出なければ、今は安全だ。


 男には悪いが みうを守るこの2人は裏の世界を知っていた。
 こういう場合どう対処するべきか熟知している。
 普通の会話をしながら情報を交換し始めた。



 ピンクのルージュが拗ねるような口調で話し始めた。
「知っている?この前、行ったお店のシェフがどこの国の人か?」
(知った顔?どこの国の暗殺者?)
 伊上さんが鏡に一度だけ視線を落とし、三咲くんを見る。
 そして小首を傾げて可愛く微笑んだ。

 胸の位置、男からちょうど死角になる場所で手を『鉄砲』の形に一瞬だけする。
(武器を渡したら倒せそう?)


「ん~。まって今思い出すからね。
 …本当に知っているんだよ。
 実は3年前に働いていた店にその人が来ていてさ…。
 故郷のお土産って言って亀ゼリーくれたんだ。」
(ホスト時代に会った。たぶん香港マフィア。)

 三咲くんは話しながらゆっくりと頷いた。
(できる…。)

 そう話すとスマホをジーンズのポケットに入れた。
 右手をテーブルの上に掌を見せて中指を少し動かし伊上さんに〝 手を繋ごう 〟と合図を送る。
(何か持ってるなら渡して。)


「ふふ。今の話本当?当てずっぽうじゃなくて?
 でも…いいわ。今回は花を持たせてあげる。
 そうあの国って亀ゼリーが有名よね。」
(香港マフィアだと私も思う。銃を出す前に使って。)
 伊上さんは微笑ながら、バックに鏡を仕舞う。
 次にバックの中から小さい器具を手の内側に隠して取り出すと、三咲くんの手の上に重ねた。

 渡したのは小さなスタンガン。
 市販のよりも超強力に改良してあるものだ。


「ごめん。ちょっとお化粧直ししてくるわね。」
 伊上さんは首筋を撫でながら自然な仕草でレストルームに向かった。
(首筋を狙いなさい。)


 伊上さんの姿が個室に消えると同時に男が立ち上がった。
 スーツの内ポケットに手を入れたままゆっくりと三咲くんに近付く。
 彼は背筋が凍るほどの気配を背後に感じながらアイスコーヒーを左手で持ち上げ…

 思いっきり後ろに投げた。

 氷と少し薄まった珈琲が男にぶつかって激しく飛び散る。
 その瞬間、ほんのわずか男に隙が生まれた。

 
 男の胸に三咲くんが思いっきりタックルをし首筋にスタンガンを当て電流を放電させる。
「うっ、うあぁぁっ!」

 雷に打たれたように不恰好に小刻みする男の身体は何かの支えを失ったかのようにその場に崩れ落ちた…。
 椅子とテーブルの隙間で泡をふいて白目を剥いて倒れた。

「はぁ、はぁ…。や、やった…。」
 三咲くんは額に大汗をかきながら店内を見回す。

 カウンターに目をやるとマスターが椅子に座ったまま意識を失っているのが見える。
 伊上さんは薄い半透明のピッチリした手袋をしていた。


「え…。」


「マスターには事が始まる前に、ほんの少しだけ麻酔を注射しただけ。」
 伊上さんは手袋をしたままシリンジや薬剤を丁寧にケースに収納する。
 それは手のひらサイズぐらいになり容易にバックに入った。
 

「三咲くん情報ありがとう。
 これでお互い無事に帰れるわね。
 キミはスマホを変えたほうがいいと思う。
 んー。いや、むしろこのスマホで時間稼ぎ出来るかも…。」


 伊上は数歩で三咲くんに近付くと、手の中にあったスタンガンをそっと奪う。
 同時にジーンズからはスマホを引き抜き、平然と2つをバックの中にしまった。
 そして入口に近付き扉にかけてあった『OPEN』の札を返して『CLOSED』にした。


「お互い、危ないからしばらくは連絡しない方がいい。
 みうのことは任せて。
 彼女のことは…とても大事に思っているから。」

 そう言い残して伊上さんは颯爽と店から出て行った。


 1人きりになった三咲くんは店の中を見回し、つい思ったことがクチをついて出てしまう。
「伊上…あいつ…何者なんだよ……。」


 自分が先ほど対峙した男のスーツからは拳銃が滑り落ちている。
 通常のトカレフにサイレンサーを着けたもの。
 不恰好なそれは、ほんの一瞬上着のポケットに引っかかったらしく銃身にスーツの裏生地の切れ端が挟まっていた。
 つまり三咲くんは運が良かったのだ…。

 いや…。そうじゃない…。
 写真を見て伊上さんは分かっていた…はずだ。
 この男は素人相手と思い武器に手を抜いていた。
 その傲慢を見抜いた上で僕に始末するようにと頼んだ…。

 それでも一瞬の判断ミスがあったら僕はここにいない。
 床に落ちた重厚な黒い塊を見て、真実を知った彼の背筋に冷たい汗が伝っていった。
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