二次元みたいな高校生

紅・ロエム

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部室の中は新しい生活を

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「何これ…」
「…お、いらっしゃい。」
部室の中には真面目そうな表情をし、清楚な雰囲気を漂わせた小説を読んでいた女性が一人。 そしてソファーの上で漫画でも読んでいて寝落ちでもしたのだろうか、顔の上に漫画を開いたまま置いている女性がもう一人。 合計二人が広い部室の中に居た。
「なんですか? 入部希望者…?」
そう言いながら俺に近寄ってきたのは清楚な女性。彼女は俺より身長が低いがため俺が上から眺める形になっているが…。
ラブコメあるあるとして一つ。 初対面なのに距離が近いが発動している!!
だが、俺は一瞬とはいえ童貞が故に照れてしまったが…、ここはラブコメ返しで…!!
「ちょっと近くないっすか…?」
「あ…、 ご、ごめん…なさい……あ……!」
「だ、大丈夫ですか?」
はい、清楚という雰囲気とは裏腹に抜けているところがあるというギャップ萌え!!



「―――そ、それで入部希望の方ですか?」
少し赤らめた頬を人差し指で掻きながら彼女は聞いてきた。
「入部希望というか、体験入部希望ですね」
「そ、そうなんです…」
「るっさいなぁ!!」
「ひっ…!」
俺達が会話をしていると、睡眠を妨害された魔物の如く漫画の子は叫んだ。
女性相手とはいえ思わず拍子の抜けた声を出してしまった。…はずかしい。
「誰? そいつ。」
漫画の子は寝起きで眠たい目を擦りながらソファーから起きあがり、ラスボスのような雰囲気を漂わせながらこちらへ歩いてき、清楚な子に聞いた。
すると、清楚な子は笑みを浮かべ、
「体験入部希望の方らしいです!」
「体験入部!?」
その漫画の子は目が覚めたように目を大きく開き、叫んだ。
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