駄女神に拉致られて異世界転生!!どうしてこうなった……

猫缶@睦月

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1.何処かで聞いた都市国家

8.いつの間に…?

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 えと、つたない物語を読んでいただいている皆様、ありがとうございます。猫缶@睦月です。24hポイントが、個人的にはとんでもないことになっていて、小説部門のHot100位以内に入ってしまうという状況に恐れおののいていますが、読んでいただいている皆様に感謝をいたしております。
 少しでも皆さんの期待を、良い意味で裏切れるようになれればいいなぁ。では、本編をお楽しみいただければ幸いです。(*^-^*)

***** 

 ベットで寝れるようになって、一週間。ようやく安静状態が解禁されたよ。幸いエリックさんの手伝いの書類仕事は1日だけで済んだけど、翌日からは子供向けの遊具とかのモニターみたいなことをさせられていたから、あまり退屈はしなかった。イリスが常時張り付いて、時々何かメモを取っているのは気になったけど、それ以外は特に変わったことはない。
 食事は、アレクシアさんと家で食べることが多いけど、結構な頻度でイリス達と食べることも多かった。イリスのお父さん(リリーさんの旦那様)は、海軍の帆船の艦長らしく外洋にでると1~2か月、時には半年くらいは戻ってこないことも多いらしく、アレクシアさんが食事に呼ばれることも多かったよう。今回は僕が動けないので、わざわざ家に来てくださっているし、生活に必要な魔道具を使えない僕を、イリスがサポートしてくれている。
 イリスの家は、リリーさんとイリスに旦那様の三人家族だけど、リリーさんは平時でも治癒系の魔術師として仕事があるらしく、食事の時間は家に戻ってくるけど、留守がちなのでメイドさんが二人雇われている。
 アレクシアさんは、魔法の研究が主だから、逆に家にいることが多いらしい。大きな実験とかだと、それなりの施設に出向くらしいけどね。
 そういうこともあってか、イリスといる時間が増えてきてるけど、まああまり悪い感じはない。アレクシアさんが僕を拾ったといっている聖域まで、朝夕のリハビリを兼ねた散歩にも付き合ってくれてるしね。相変わらずメモを取ってるのは気になるけど……

 そして、ベットに移ってから3週間目に、アレクシアさんと僕の元にエリックさんが、来訪してきた。

 「クロエ君もだいぶ体力も体調も戻ったようだね。こちらもいろいろ準備に時間がかかったから、間に合うかは結構微妙だったんだけど、ギリギリ間に合ったので今日はその件も併せて連絡にきたよ」

 開口一番にそういったエリックさんだけど、なんか見た目がいろいろ酷い。髪がぼさぼさなのはいつもと同じだけど、無精ひげを生やし、目の下に薄いクマが浮かんでいる。着ている服も、よれよれで2,3日着替えていないんじゃないだろうか?
 あまりの様子に、ドン引きしている僕をみてリリーさんが口を挟んだ。

 「エリック? 私やアレクシア、イリスはあなたのその姿は見慣れてるけど、可愛い淑女レディーの前に立つ姿じゃないわよ」

 そう言われて、自分の姿を見直しているエリックさんだけど……

 「なに、どうせクロエ君とも今後は付き合いが長いんだ。今から見慣れてもらうのも、良いだろう?」

 エリックさんのその発言に、アレクシアさんもリリーさんも肩をすくめている。

 「……見慣れているけど、別にそれを不快に思ってない訳じゃないのよ、エリック?
 ほんと、ジェシカもこんなのの面倒見る気になったわよね」

 どうやら、ジェシカさんというのはエリックさんの奥さん、リアンのお母さんらしい。謝罪に来たジェシカさんは、如何にもって感じの優しそうな人だったからなぁ。きっと、大きな子供の面倒を見てるような感じなのかな? そのわりに、リアンの性格がアレなのが残念だけど。

 「……あの、すいません。間に合ったって何の事でしょうか? 特に何も聞いてないのですけど」

 僕がそう言うと、アレクシアさんがにっこり微笑んで言います。

 「やあねぇ、クロエ。この間ちゃんと? クロエにも魔法学院に入学してもらうって」

 これは、聞いてなかったとは言えないよね。エリックさんとリリーさんも顔をみると、どうやら察してくれたようだ。ここで変にごねても、後が大変になることはここ一か月の生活で十分わかりきっている。

 「……そうでしたね。では、その準備ができたということでよろしいのでしょうか?」

 僕の様子を憐れむ目で見ていたエリックさんだけど、このままじゃ話が進まないことを理解して、スルーしてくれるようです。

 「そうなんだよ。中途入学の試験結果も問題なかったから、あとは体力試験を受けるだけで大丈夫だ。試験は明日行うから、イリスに案内してもらってくれ。」

 試験なんて受けた記憶ないんだけど……
 あ~、あれか、エリックさんの仕事の手伝いをしろってやらされた中に、試験問題が紛れていたに違いない。その後のモニターとかでいろいろいじらされたおもちゃと呼ばれた魔道具も、きっと計測機械か何かだ。

 「あとは、これは馬鹿息子のしでかしたことに対する詫びの品だ。クロエ君専用の魔具は申し訳ないが待っててくれ。特殊すぎて製作が間に合わないというか、設計すらできていないんでな」

 エリックさんがそういって差し出した箱を受け取り、アレクシアさんの顔を確認すると、開けてみなさいといってるようなので開けてみる。
 中には、茶色の靴が二足と、指先の出るタイプの手袋。拳に当たる部分に金属が埋め込まれているね。これも2つ。そして、革製の幅3cmくらいの腕輪かな?中央に透明な魔石が埋め込まれて、装飾品に見えないこともない。

 「靴はダマスカス鋼で先端と靴底、かかと部分は強化されている。皮はアースドラゴンの皮革を使用してあるから、そうそうめったな事では壊れないぞ。内張に衝撃の吸収・分散する素材を使用しているから、蹴りを使っても脚にはダメージは無いはずだ。
 手袋も同じような物だが、君は見た目に反して、手足が先に出るタイプらしいのでね。そのうち手も出すだろうと予想して先に作らせてもらった。
 そして、その腕輪だが、着用した者から強制的に微量の魔力を抽出して、放出する仕組みになっている。それを着けていれば生活用品やゲートを通る際も不便はないはずだ。」

 僕は受け取った靴や手袋、腕輪を着けてみる。うん、重くもないしちょうどいい感じだよ。もしかして、エリックさんはこれを作るのに、あんな姿になるまで根を詰めてくれたんだろうか?
 僕は感動して、感情のままエリックさんめがけて抱き着いた。

 ……背の高いエリックさんに飛びつくのに助走をつけたのがいけなかったのだろうか? 抱き着いた拍子に、僕の右膝がエリックさんの鳩尾にきれいにはまってしまい、悶絶しているエリックさんと、慌てる僕をみてアレクシアさんが呟きました。

 「どうやら、膝あても必要なようね。エリック、明日までによろしく頼むわよ?」

 「お、おう……」

 床の上で悶絶しながら、エリックさんが発した声はとてもか細いモノでした。

*****

 翌日、朝迎えに来たイリスに連れられて、魔法学院に向かいました。まだ僕は体力試験が残っているから、正式な生徒じゃないはずだけど、普通にやれば絶対合格するわよというアレクシアさんの言葉によって、既に魔法学園の制服を着用している。
 もちろん寸法は全てぴったりだ。以前に採寸した成果にちがいない(ちくしょう)。

 イリスが案内してくれたのは、魔法学院の地下2階の特別室。特別室といっても、部屋自体は体育館並みに広い。その中央に、10M四方の箱型の部屋がさらにあったのはきになるけど、とりあえず中でエリックさん、アレクシアさん、リリーさんといったいつものメンバーに、イリスと見慣れない年配の男性がひとり。学校関係者かな?

 エリックさんが渡してくれたのは、地球でニーハイと呼ばれているものだ。黒のシンプルなものだけど、膝の部分に衝撃吸収素材と、瞬間硬貨するアースドラゴンの鱗を特殊加工したものが組み込まれていて、膝で蹴っても大丈夫といわれた。エリックさんのクマがさらにひどくなってたけど気にしないことにする。

 「では、クロエ君の体力試験を行う。その部屋のドアを空けて中に入れば何をするかはわかると思う。いうまでもないけど、全力で試験に挑むように」

 エリックさんの言葉にうなづき、僕は扉を開け部屋の中に入った。入った部屋は狭く、更に奥に続くドアがあった。まあ、ここにいても仕方ないと奥のドアをあけて、中の様子を確認した僕は、嫌な予感がして固まってしまった。

 狭い通路に、天井部分からの照明。数m先で通路は右に折れている。デジャブが起きるのは気のせいだろうか? 嫌な予感はするけど先に進まない訳にはいかない。
 そして、通路を右に曲がったところで、僕の予感は的中したことを悟った。ここは、ファロス島25層上階を再現してあるじゃん。違いは片側がガラス張りになっていて、そこには先ほどの面々が勢ぞろいしているところだろう。

 「さて、クロエ君。今日は非殺傷でお相手を頼むよ?さすがにここを再現するのに予算をとられてね。これでオートマタが破壊されてしまうと、僕も減給モノなんだよ。全く同じとは言えないだろうけど、破損を受けるレベルの攻撃を受けた場合、損害を受けたと判定して相手も停止するように組まれている。あと、魔法も拡散する粒子が充満しているから、普通に使ってくれていいよ?では、健闘をいのるよ」

 僕は開いた口が塞がらない。この人達、前回の戦闘記録が取れなかったからここで再現しようとしているのか。ということは、出てくる相手も……

 通路の先から現れたのは、エリックさんが【ハンター】とよんだオートマタだ。二本のショートソードはおそらく歯引きして切れないようにはなっているのだろうけど。

 そして、僕はハンターを葬った。あの時とちがって、靴も手袋や膝あてもある。壊れない程度に加減して倒すのは簡単だったくらいだ。
 そして、やはり現れた白ドレス。後ろに黒ドレスも隠れているのだろうな。でも、あいつが持ってるのって大剣だったよね。切れ味落としてあっても、その重量でこっちは引きちぎられるよ?

 大剣の剣先がこちらを向く。突進してくるのはわかっている。突進が始まるのと同時に、僕は後退して通路いっぱいに炎の壁、ファイアウォールを展開する。止まってくれるといいけど、そんなに甘くはないだろうな。途端にファイアウォールを貫通して二本のナイフが飛んできた。ちっ、こっちが動きを変えれば相手も変わるよな。移動していた僕を正確に予想したのか、ナイフは直撃コースだ。回し蹴りで、靴底でナイフを蹴り横に弾き飛ばす。
 ファイアウォールを大剣の一薙ぎで切り裂いて白ドレスが現れた。まだ黒ドレスは姿を見せない。手の内は知られてしまうけど、余裕をもって相手できる奴じゃない。僕は加速を使って、大剣の間合いの内に入るとその頭部めがけて右の拳を叩きつける。
 その手は、背後から伸びた黒ドレスの腕で止められた。がら空きの僕の右わきに、大剣が横なぎに振るわれるけど、至近距離だから本来の威力はでない。左の掌底を大剣を持つ手に叩きつけ、咄嗟に雷撃を追加。こいつらは人に似た作りをしているから、電撃も有効だろう。
 予想通り、大剣を取り落とした白ドレスは2,3歩後ろにさがった。途端に陰から黒ドレスが現れ、僕の右手をひねり上げる。ひねられた方向に身体を回転させて、壁に立つ。こいつら相手に長期戦は無理。左脚を固定し、黒ドレスの後頭部に蹴りを放つ。
 相手が壁に立って攻撃してくることは予想外だったのだろう、後頭部に蹴りを受けた黒ドレスはそのまま昏倒した。
 しかし、スカート姿で蹴りを放ったせいで、スカートがめくれて一瞬白ドレスを見失ってしまう。そしてそのスカートを貫通して、ショートソードが僕のお腹手前で止められた。
 非殺傷というのはほんとだったらしい。僕が両手をあげて降参のポーズをすると、引かれるショートソードの剣先。壁に固定した脚を解除し、床に降り立って軽く拳をふるったり、肘打ちや膝蹴りの動作をしていた僕ははっと気が付いた。
 今立っていた場所は、ガラス壁でその向こうに観客がいた事を……
 思わず目をやると、皆それぞれ決まりが悪そうに視線を逸らした。

 「キャ~ッ」

 思わず女子があげるような悲鳴をあげて、両手で顔を隠して僕は座り込んでしまった。そして、僕の悲鳴が終了の合図となったようである。。。
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