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7.女王の奏でるラプソディー
81.どうなるのでしょうか?
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翌日、ユイは護衛として二名の男女を伴い、自由商人組合(以下、ユニオンと略)に出かけました。
以前デーゲンハルト氏が取り付けてきた、『月詠』と名乗る女性との会談の為ですね。護衛は船務科からだしていますが、穏形を使えるジェシーがユイの影に潜んでいますので、安全面は問題ないでしょう。
「で? 貴女は『月詠』というユイの妹らしい人との話に興味はないんですの?」
僕とイリスさんはいつも通りに展望デッキでのんびりお茶をしています。のんびり雰囲気を壊すようなイリスさんの問いですが、イリスさん自身も全く心配している様子は有りませんね。
「ん~、仮に『遼寧』の事を話すにしても、現状を見たユイは自分自身で正しい判断を下せると思いますよ?
仮に、『月詠』さんが『遼寧』の奪還を主張してきたとしても、今のユイなら悪い選択はしないでしょう」
僕がのんびり答えると、イリスさんも紅茶を一口飲んでからうなずきます。
「故国の現状を知っていれば、仮に煽動してきたとしても、本当か嘘かはわかるでしょうしね」
そして、声を潜めて小声でつぶやきます。
「……彼らは、このチャンスを狙ってくるかしら?」
ここでいう彼らとは、『月詠』さんたちユニオンの人たちの事ではなく、基地司令のユージン中佐とミリアム少尉の事ですね。
「……ユイが僕たちと離れて単独行動することは、そうはありません。
ユイ自身が指摘したように、僕に何かをさせたいのなら、ユイかイリスさんを拉致するしかありませんから、チャンスは逃したくないでしょう」
「……そして、私をクロエから引き離す為に、食事で蓄積させた毒物で、中毒症状を起こすんですわよね。ずいぶん用意周到ですわね」
僕を拘束するためにユイを拉致する案を聞いたとき、なぜ拉致対象がイリスさんじゃなくユイなのかを尋ねた理由がそれです。
乗組員に病人などが多数発生すれば、イリスさんは僕から離れて治療の指揮にあたるでしょうから、行動の予測がユイに比べると立てやすいという事ですね。
「致死量に近い毒による中毒症状の患者を複数発生させられれば、イリスさんは治療の為に僕たちから離れるしかないでしょう。
しかも、倒れるのが士官ばかり。場合によっては、緊急措置でQAの指揮権も握れます」
「そして、そこでエリオットが登場するだろうという見込みなんでしょうね……」
イリスさんが苦虫をかみつぶしたような表情で、紅茶をまた一口のみこみます。士官であるリアンやワイアットも倒れてしまえば、身体も声も大きく、紅家本流の息子ということでエリオットの出番もあったかもしれませんが、彼は自滅してその手は使えません。
エリオットが出ない場合でも、ユージン中佐の指揮下で本国からの連絡待ち状態にすることもできますから、彼らにとっては痛手にはなりません。
発症時間を意図的にずらすことで、食事からの毒の摂取から疑惑をそらすこともできますので、ユージン中佐やミリアム少尉が疑われることもないでしょう。
彼らの予測通りに事が動けばでしたが……
既に僕たちは、泊地の食事会に招かれた士官の健康診断を終えています。結果として、泊地で食事をした士官全員の体内に、わずかではありますがミリアム少尉の魔力波が感知され、予想が正しい事が証明されています。
僕たち以外の士官は、すでに病室に搬送されていて、毒物の確認などが行われていますが、複数の毒物を混入された士官もいるので、医療スタッフも苦労をしているようです。
「……毒素自体を体内に集めて、魔法で外側から被膜をつくって無毒化しておく。
必要な時に被膜をつくる魔法を解除すれば、一気に致死量近い毒素が身体にばらまかれるなんて悪質ね。
しかも、こちらで解除すれば術者には知れてしまうから解呪もできないし……」
泊地で僕たち士官に振舞われた食事の中に、少量づつの毒を含ませ、それを体内で集めて魔力による被膜をつくる。
遼寧で行われた毒殺未遂事件を、時間をかけて実行するパターンのようですが、時間をかけている分、犯人は特定しづらいのが特徴です。
「イリスさんとユイの『状態異常無効』は、それらの中毒症状を抑える事はできるんですよね?」
イリスさんに確認すると、表情がさらに険しくなりました。
「私やユイに盛られている毒は、四肢と舌を麻痺させる麻痺毒よ。魔法の詠唱と身動きができないようにするためのものでしょうね。殺してしまっては、目的を達成できないからでしょうけど。
他の士官では、リアンが致死量を超えた毒物を飲まされているわね。麻痺に始まって、嘔吐などの症状が時間経過と共に悪化していくタイプで、伝染病とにた症状を発生させることで、乗組員全員の防疫処置がとられるまで動けない様に考慮されているわ。
知らずにいたら、残念だけどリアンは助からなかったでしょうね……」
「……つまり、紅家は頭首候補を失い、エリオットが頭首候補筆頭になるということですか……」
うなづくイリスさんに、僕の心も不快な気持ちでいっぱいになります。
確かにリアンはお馬鹿で、どうしようもないお調子者でもありますが、殺されても良いとは考えてませんでしたしね。
経費や耐久性とかがコロッと設計から漏れるようなところもありますが、アーシャのサポートがあれば実用上の問題は解決できるでしょう。あくまで、アーシャがお目付けについている事が前提ですけどね。
「とりあえず、リアンは即死する状態を免れているという事で良いですか?
別にリアンが死んでも僕的には問題ありませんが、アーシャに泣かれるのは困りますしね」
僕の返答に、イリスさんは笑みをこぼします。
「まあ、艦内にいる連中はカレンに任せて安心しておいていいわよ。でも、この作戦には一つ問題があると思うのよね」
……イリスさん、今になってそれを言いますか……
「問題ってなんなんです?」
イリスさんは肩をすくめます。
「ユイの考えは冷静に考えてみても、そこそこ私たちを知っていればわかることで、相手もそれを突くのは確かだとおもうよね。でもあの子は、自分を低く見る癖があるでしょ?
今回の件も、あくまで自分の事をクロエをおびき出す囮としか思ってないけど、ユイ自身も狙われている対象だってことはあまり考慮してないと思うのよね。
クロエを呼び出す前に、ユイ自身を襲う可能性だってあるでしょう?」
イリスさんの言葉に、僕もうなずきます。ユイは僕たちの中では年長ですし、細見ですがスタイルも良いですからね。イリスさんのわがままボディとは趣が違って、二人とも男性乗組員には結構人気なんですけどね。
というか、自分でいいうのもなんですが、まともな趣向を持っていれば、ユイやイリスさんを先に狙うのが普通だと思うんですけどね。
「……一応その可能性もユイには伝えたんですけどね。ユイ自身がそんな必要はないと言うから、表立った護衛は配置できなかったのですが……
でも、万が一下衆がユイに手を出した場合は……」
イリスさんと僕は視線を合わせて、いいました。
「「すり潰してあげ(ましょう)」ますわ」
僕とイリスさんは二人で笑みを浮かべて、紅茶を飲み干したのでした。
以前デーゲンハルト氏が取り付けてきた、『月詠』と名乗る女性との会談の為ですね。護衛は船務科からだしていますが、穏形を使えるジェシーがユイの影に潜んでいますので、安全面は問題ないでしょう。
「で? 貴女は『月詠』というユイの妹らしい人との話に興味はないんですの?」
僕とイリスさんはいつも通りに展望デッキでのんびりお茶をしています。のんびり雰囲気を壊すようなイリスさんの問いですが、イリスさん自身も全く心配している様子は有りませんね。
「ん~、仮に『遼寧』の事を話すにしても、現状を見たユイは自分自身で正しい判断を下せると思いますよ?
仮に、『月詠』さんが『遼寧』の奪還を主張してきたとしても、今のユイなら悪い選択はしないでしょう」
僕がのんびり答えると、イリスさんも紅茶を一口飲んでからうなずきます。
「故国の現状を知っていれば、仮に煽動してきたとしても、本当か嘘かはわかるでしょうしね」
そして、声を潜めて小声でつぶやきます。
「……彼らは、このチャンスを狙ってくるかしら?」
ここでいう彼らとは、『月詠』さんたちユニオンの人たちの事ではなく、基地司令のユージン中佐とミリアム少尉の事ですね。
「……ユイが僕たちと離れて単独行動することは、そうはありません。
ユイ自身が指摘したように、僕に何かをさせたいのなら、ユイかイリスさんを拉致するしかありませんから、チャンスは逃したくないでしょう」
「……そして、私をクロエから引き離す為に、食事で蓄積させた毒物で、中毒症状を起こすんですわよね。ずいぶん用意周到ですわね」
僕を拘束するためにユイを拉致する案を聞いたとき、なぜ拉致対象がイリスさんじゃなくユイなのかを尋ねた理由がそれです。
乗組員に病人などが多数発生すれば、イリスさんは僕から離れて治療の指揮にあたるでしょうから、行動の予測がユイに比べると立てやすいという事ですね。
「致死量に近い毒による中毒症状の患者を複数発生させられれば、イリスさんは治療の為に僕たちから離れるしかないでしょう。
しかも、倒れるのが士官ばかり。場合によっては、緊急措置でQAの指揮権も握れます」
「そして、そこでエリオットが登場するだろうという見込みなんでしょうね……」
イリスさんが苦虫をかみつぶしたような表情で、紅茶をまた一口のみこみます。士官であるリアンやワイアットも倒れてしまえば、身体も声も大きく、紅家本流の息子ということでエリオットの出番もあったかもしれませんが、彼は自滅してその手は使えません。
エリオットが出ない場合でも、ユージン中佐の指揮下で本国からの連絡待ち状態にすることもできますから、彼らにとっては痛手にはなりません。
発症時間を意図的にずらすことで、食事からの毒の摂取から疑惑をそらすこともできますので、ユージン中佐やミリアム少尉が疑われることもないでしょう。
彼らの予測通りに事が動けばでしたが……
既に僕たちは、泊地の食事会に招かれた士官の健康診断を終えています。結果として、泊地で食事をした士官全員の体内に、わずかではありますがミリアム少尉の魔力波が感知され、予想が正しい事が証明されています。
僕たち以外の士官は、すでに病室に搬送されていて、毒物の確認などが行われていますが、複数の毒物を混入された士官もいるので、医療スタッフも苦労をしているようです。
「……毒素自体を体内に集めて、魔法で外側から被膜をつくって無毒化しておく。
必要な時に被膜をつくる魔法を解除すれば、一気に致死量近い毒素が身体にばらまかれるなんて悪質ね。
しかも、こちらで解除すれば術者には知れてしまうから解呪もできないし……」
泊地で僕たち士官に振舞われた食事の中に、少量づつの毒を含ませ、それを体内で集めて魔力による被膜をつくる。
遼寧で行われた毒殺未遂事件を、時間をかけて実行するパターンのようですが、時間をかけている分、犯人は特定しづらいのが特徴です。
「イリスさんとユイの『状態異常無効』は、それらの中毒症状を抑える事はできるんですよね?」
イリスさんに確認すると、表情がさらに険しくなりました。
「私やユイに盛られている毒は、四肢と舌を麻痺させる麻痺毒よ。魔法の詠唱と身動きができないようにするためのものでしょうね。殺してしまっては、目的を達成できないからでしょうけど。
他の士官では、リアンが致死量を超えた毒物を飲まされているわね。麻痺に始まって、嘔吐などの症状が時間経過と共に悪化していくタイプで、伝染病とにた症状を発生させることで、乗組員全員の防疫処置がとられるまで動けない様に考慮されているわ。
知らずにいたら、残念だけどリアンは助からなかったでしょうね……」
「……つまり、紅家は頭首候補を失い、エリオットが頭首候補筆頭になるということですか……」
うなづくイリスさんに、僕の心も不快な気持ちでいっぱいになります。
確かにリアンはお馬鹿で、どうしようもないお調子者でもありますが、殺されても良いとは考えてませんでしたしね。
経費や耐久性とかがコロッと設計から漏れるようなところもありますが、アーシャのサポートがあれば実用上の問題は解決できるでしょう。あくまで、アーシャがお目付けについている事が前提ですけどね。
「とりあえず、リアンは即死する状態を免れているという事で良いですか?
別にリアンが死んでも僕的には問題ありませんが、アーシャに泣かれるのは困りますしね」
僕の返答に、イリスさんは笑みをこぼします。
「まあ、艦内にいる連中はカレンに任せて安心しておいていいわよ。でも、この作戦には一つ問題があると思うのよね」
……イリスさん、今になってそれを言いますか……
「問題ってなんなんです?」
イリスさんは肩をすくめます。
「ユイの考えは冷静に考えてみても、そこそこ私たちを知っていればわかることで、相手もそれを突くのは確かだとおもうよね。でもあの子は、自分を低く見る癖があるでしょ?
今回の件も、あくまで自分の事をクロエをおびき出す囮としか思ってないけど、ユイ自身も狙われている対象だってことはあまり考慮してないと思うのよね。
クロエを呼び出す前に、ユイ自身を襲う可能性だってあるでしょう?」
イリスさんの言葉に、僕もうなずきます。ユイは僕たちの中では年長ですし、細見ですがスタイルも良いですからね。イリスさんのわがままボディとは趣が違って、二人とも男性乗組員には結構人気なんですけどね。
というか、自分でいいうのもなんですが、まともな趣向を持っていれば、ユイやイリスさんを先に狙うのが普通だと思うんですけどね。
「……一応その可能性もユイには伝えたんですけどね。ユイ自身がそんな必要はないと言うから、表立った護衛は配置できなかったのですが……
でも、万が一下衆がユイに手を出した場合は……」
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僕とイリスさんは二人で笑みを浮かべて、紅茶を飲み干したのでした。
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