王子から言い渡された婚約破棄! (はぁ?聖女に転生したのに!?悪役令嬢ってなによ?それなら覚えてなさい!いつかギャフンと言わせてやるわ!)

いくみ

文字の大きさ
7 / 29
第一章 婚約者破棄

第3話 

しおりを挟む
取り敢えず軽く?聖女と言われる女に頭を下げて、その場で挨拶をしたけれど。一体何が不満なのかしら?またなにが叫んでるわ。
「ふん!私を知らないなんて、しらばっくれて!なんて女なの?」
「ですが…存じ上げ無いものは存じませんわよ? それに、私が貴女を虐めたと言われますが、初対面の方をどうして虐めますの?」

私はそれを聞きたいわねぇ~。

しかもこの方学園の生徒でもないでしょ?
あら、それとも何方かの力を使って学園に入学されてたのかしら?
それだと、私の耳にも噂が入って来る筈だけれど。
むむむ……と考えてているとまた殿下が私を怒鳴る。
「おい!シェル聞いているのか? 私はルルベルに謝れと言っているんだぞ!」
「……」
五月蝿いわね…聞いてるわ。
でも謝らないわよ。
私は知らないもの。
っとに、いつまでこれにお付き合いしなければならないのかしら?付き合う方の身にも為って欲しいわ。
「無視をするなよ?貴様がルルベルの事を知らぬ訳がないだろ? 大方私とルルベルと私の事を嫉妬して、ルルベルに嫌がらせをしたのだろ?本当に意地の悪いことだ!」
嫉妬ですか……それはまた。
前から貴方方が、そう云う関係だったとこの場で公表したのと同じよね?
これは……私は悪くないわね。
殿下は私を裏切って浮気してたのですもの。
「意地が悪いですか……? では、殿下はご自分は悪くないと? そもそも殿下は、私を欺き浮気をしているとご自覚はおありなのですか? それをお伺いしたいのですが」
「う、浮気……?」
とぽかんとした顔をする。
へっ!自覚なしなの?

マジか!

勉強だけは優秀なのに…何故こう云う、人の痛みには鈍感なのかしら?
そうだったわ、この人自分主義だったわ!人の痛みがわからない人だった。
王妃様には、あれ程伝えたのに途中で教育方針曲げたのかしら?
知らなかったわ……。

そうよね、あまり殿下とは会話も無かったもの。
婚約が決まってからも、特段会話もなく顔を合わせても直ぐに別々に行動してたし。
私の屋敷にも訪ねて来られるなんて事はなかったし。
私が王妃教育のためにお城に上がっても、偶にしか顔を合わせなかったし。
通りで13才の頃からお茶会を開いても殿下は顔を見せなかった訳よね。
それに婚約が決まっても、殿下は私の誕生日の贈り物を送っては来ない。
私宛に王家から届くのは陛下と王妃様の贈り物だけだったわね。

まあ、ぶっちゃけどんだけ嫌われてたのよ!
って話よね。

ほんとに不思議なのはね?
何故そんなに嫌われてたのかと、言うことよ!

そりゃ~婚約破棄は前もって知ってたけどさあ!
私は殿下に歩み寄ることはしたわよ。
嫌われないように努力もした積もり。
殿下の誕生日には贈り物はしたけれど、それに対しての礼の一言の貰えた事がない。
多分私からの贈り物は破棄されてるのだと思うわ。
けれど、私はそれにもめげず殿下と会う時はお洒落もしたし、為るべく笑顔で対応した積もりよ?

なのに、なのによ?!

浮気されるほど嫌われるってなによ!
階段から落とされる程、死んで欲しかった…とか!?

「そうですわよ? 殿下はご聡明な方、それくらいの考えは出来る筈! なのに、私と云う婚約者が有りながら浮気するって!どういう事です? まさかご自分は悪くないととでも?」
「う、煩い!自分の事を棚に上げて私を貶める積もりか? ほんとに貴様と云う女は…昔から地味な癖に、やたら喧しいくてだから嫌いなんだ!」
はぁ!き、嫌いですって!
じ、地味ですって!喧しいですって!
一言二言話し掛けただけなのに、喧しいですって!

だったら、だったら!私だってあんたみたいな男、自分主義で、優しさの欠片もない男なんて!
顔だけの男なんて嫌いよ!大っ嫌い。
だけど……そこは堪えるのよ!

頑張れ私!

ここは平常心よ!耐えるの。




しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?

水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが… 私が平民だとどこで知ったのですか?

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

1つだけ何でも望んで良いと言われたので、即答で答えました

竹桜
ファンタジー
 誰にでもある憧れを抱いていた男は最後にただ見捨てられないというだけで人助けをした。  その結果、男は神らしき存在に何でも1つだけ望んでから異世界に転生することになったのだ。  男は即答で答え、異世界で竜騎兵となる。   自らの憧れを叶える為に。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?

タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。 白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。 しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。 王妃リディアの嫉妬。 王太子レオンの盲信。 そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。 「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」 そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。 彼女はただ一言だけ残した。 「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」 誰もそれを脅しとは受け取らなかった。 だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。

処理中です...