母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ

文字の大きさ
132 / 235
第6章

第7話 余計なことを…!

しおりを挟む
 なんだか飛んでも無いことを聞かされて、なんとなく笑ってしまったが……眷属だと?

「ぶっ!な、なにそれ?」
「当たり前ですよぉ~。世俗から離れて6年と少し……。これだけ世俗から離れて、仙人のような暮らしをされて居ればねぇ?」
「ねぇ?と言われても……。ってか仙人って、もっと何十年も山に籠って、修行するもんなんだろ?」

 俺は修行なんてしてねぇしっ!
 片手で、ちょっと出たくらい籠っただけだ!

「………それは、あぁ……地球での話しですかね?」
「そ、そうだが?」
「私の世界と、樹里さんの世界とでは決まり事が違います!そもそもあの世界の神は、怠慢で自分の 眷属等居るのかも……皆無です。それに……」
「それに?」
「いえ、何でも。コホン、それでですね…?」
「…………なに?」
「貴方に、私からの仕事の依頼です」
「…………はあ?仕事だと!」
「ええ、私の眷属に為ったからには。貴方を遊ばせておくなんて、出来ませんからね?」
「……ちょっと待て…神。いや…グランバネル神。俺はあんたの所為で、今この世界に居るんだよな?」
「えっ!えぇ………そうですね」
「俺はさっ、向こうで(地球で)家族も居て、仕事も何の不便もなく、順調に暮らしてたんだけど?それをあんたのミス1つで、ここに転生して?今こんな暮らしをしてる。その点はどう思ってんの?行くとこ行くと、トラブルに見舞われてさっ!んで、この山に籠ってんだけど?それで眷属?仕事だと!っざけんなよ!」

「そ、それは……申し訳……」
「申し訳無いと、思ってんなら今の話しは聞かなかった事にする。いいな?」
「そ、それが……そうは……」
「はぁ?転生して生まれた先が、そもそも没落貴族?それに父親が、転生者で?碌でもない父親に?男に見境の無い母親?何気に俺、転生してからの方が、地球に居た頃より俺の人生酷いんだけど?最初の約束と、全く約束が違うってなに?」
「そ、それは……私の……」
「私のなに?またミスの1つで、誤魔化すのか?それで俺が、あんたの眷属?だから言う事聞いて仕事しろ?あんた………巫山戯るのも大概にしろよ?」
「お、仰るお通りで、ですが。貴方の希望は叶えましたよ?私は」
「なに、偉そうに!人の人生壊した奴が開き直って!ムカつく!顔もみたくない帰れ!」
「いいえ、帰りませんよ?なら、単刀直入に言いますよ?カイトさんが貴方の事を探してます」
「…………またカイトって餓鬼の話しか?あんた何がしたい?カイトって言う餓鬼は、あんたが庇護でもしてるのか?なら、あんたが面倒見ればいいだろ?それに俺が見た時にはもう、成人してたみたいだが?」
「私は、庇護などしてませんよ?そうそう手は出せませんしね?」
「だったらなに?なんでいちいち、そのカイトって餓鬼の事を俺に言ってくる?バカなのか?餓鬼なんざ、放っておいても人は生て行けんだろ?危ねえ橋でも渡らない限りはな!放っておけよ。俺に関係ない!」
「貴方……自分にどんな、暗示魔法を掛けたのですか?」

 オリジナルの魔法でしょうから。
 私では想像がつかないのですが……

「そんなもん、自分で掛ける訳ないだろ?俺は最初から独りで旅をしてたろ?なんで、そんなこと言ってくる?あんた一体何がしたいんだ?」
「私は、私の所為で死なせてしまった。だから貴方が幸せに…」 
「だったらもう、干渉してくんなよ!迷惑って言葉知らんのかよ」
「知ってますよ!だけれど、この生活は貴方になにも幸せをもたらしませんよ?」
「幸せって、人によって価値が違うだろ?神さんが決める事でもねぇだろ?」

 あー段々うざく為って来た!

「そう……ですか。でしたらこちらも強制的に。貴方が自分に掛けた、暗示魔法を解かせて頂きます!」
「なっ!なに訳の分からない!おい!やめ…」

 これで少しは話に為れば良いのですが……。

【…解除魔法……メモリーロック…リセット】(安直過ぎましたかね?これは…恥ずかしい……)

 すると…ジュリの身体から。銀色に光る粒子が浮き上がるとパッと光が消えた。
(おや、おや…そのままを言ったら、解除出来てしまいましたね…?流石私!フフフ)

「……ジュリさん、ごきげんよう?記憶が戻りましたか?」
「…………………」

 ジュリは、銀の光が消えたとたんに頭を抱えて黙り込んだ。

「ジュリさんぁ~ん、分かりますか?」
「つつっっ……。神さん……あんた…余計な事を、し腐りやがったなぁ…」

しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

なんだって? 俺を追放したSS級パーティーが落ちぶれたと思ったら、拾ってくれたパーティーが超有名になったって?

名無し
ファンタジー
「ラウル、追放だ。今すぐ出ていけ!」 「えっ? ちょっと待ってくれ。理由を教えてくれないか?」 「それは貴様が無能だからだ!」 「そ、そんな。俺が無能だなんて。こんなに頑張ってるのに」 「黙れ、とっととここから消えるがいい!」  それは突然の出来事だった。  SSパーティーから総スカンに遭い、追放されてしまった治癒使いのラウル。  そんな彼だったが、とあるパーティーに拾われ、そこで認められることになる。 「治癒魔法でモンスターの群れを殲滅だと!?」 「え、嘘!? こんなものまで回復できるの!?」 「この男を追放したパーティー、いくらなんでも見る目がなさすぎだろう!」  ラウルの神がかった治癒力に驚愕するパーティーの面々。  その凄さに気が付かないのは本人のみなのであった。 「えっ? 俺の治癒魔法が凄いって? おいおい、冗談だろ。こんなの普段から当たり前にやってることなのに……」

お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?

水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」 「はぁ?」 静かな食堂の間。 主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。 同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。 いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。 「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」 「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」 父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。 「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」 アリスは家から一度出る決心をする。 それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。 アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。 彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。 「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」 アリスはため息をつく。 「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」 後悔したところでもう遅い。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?

志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。 そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄? え、なにをやってんの兄よ!? …‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。 今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。 ※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

料理の上手さを見込まれてモフモフ聖獣に育てられた俺は、剣も魔法も使えず、一人ではドラゴンくらいしか倒せないのに、聖女や剣聖たちから溺愛される

向原 行人
ファンタジー
母を早くに亡くし、男だらけの五人兄弟で家事の全てを任されていた長男の俺は、気付いたら異世界に転生していた。 アルフレッドという名の子供になっていたのだが、山奥に一人ぼっち。 普通に考えて、親に捨てられ死を待つだけという、とんでもないハードモード転生だったのだが、偶然通りかかった人の言葉を話す聖獣――白虎が現れ、俺を育ててくれた。 白虎は食べ物の獲り方を教えてくれたので、俺は前世で培った家事の腕を振るい、調理という形で恩を返す。 そんな毎日が十数年続き、俺がもうすぐ十六歳になるという所で、白虎からそろそろ人間の社会で生きる様にと言われてしまった。 剣も魔法も使えない俺は、少しだけ使える聖獣の力と家事能力しか取り柄が無いので、とりあえず異世界の定番である冒険者を目指す事に。 だが、この世界では職業学校を卒業しないと冒険者になれないのだとか。 おまけに聖獣の力を人前で使うと、恐れられて嫌われる……と。 俺は聖獣の力を使わずに、冒険者となる事が出来るのだろうか。 ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

処理中です...