ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

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新たな町へ

139話 これ

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 暫く客と話していたパトリックが、客に頭を下げて客のテーブルから離れた。どうやら話しは済んだ様だ。
 そして厨房に戻って来ると、客から聞いた話を始めた。

「アキ君が、この宿の警備を強化してくれてて、良かったよ………」

「な、何?行きなりだな、おい!」

「あのお客さんが、教えてくれたよ。何だか外に宿の事を、探ってる奴が居るそうだよ。あのお客さんが宿から出たら、直ぐに知らない男に、話し掛けられたそうだよ」

「ほぅ……それで?」

「宿の従業員の人数とか、経営者はどんな奴がやってるとか、聞かれたそうだよ」

「幸い、あのお客さん商人だそうで。なにも知らないと、答えてくれたそうだよ。全く助かったよ、流石アキ君だな……」

「俺はなにもしてないが?あ、ほらお客さん全員引いたぞ!食堂閉めないと!宿の仕事に差し支えるぞ!!」

 まぁ、朝から赤点消えないもんなぁ~面倒だな。なんとか成らんか?
 俺、昼には出掛る用があるのにウザイ!

 あ!そうだパトリックに言ってない!

「パトリックさん!今日は仕入れ有るよね?」

「おお、有るぞ。それと言いたい事は、分かってる!店出る前から認識阻害忘れずに!だろう(笑)」

 おお、学習してますね?助かります。

「そうだよ!忘れずににマルク君もね?」

「はい!アキ君分かってるよ。今日もお客さんの出入りが有るから、掃除が忙しいもん。外に出ないよ?出るのは中庭だけだよ」

「それなら大丈夫だね?所でケビン間だ寝てるのか」

「そうみたいだよ?良くあんなところで寝れるよね?」

「おい、マルクあんな所で悪かったな!」

「ええ!ボク、あそこ怖いもん」

 そうなんだよ、此処の従業員の控え室マジ物置小屋なんだよ。中を少し改良したいなと思うくらい酷いんだよなぁ~?

 よし!明日の昼に改良するかな?
 此はパトリックにサプライズだ!
 それと、あと一つ……。

「パトリックさん」

「何だ?アキ君?」 

「此、あげるよ……」ニコリ。

 使ってくれと、手渡した。


 
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