ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

新たな町へ

392話 カシュー達使用人に感謝を。

　アルシャとの通信が切れて仕舞った……。
　仕方ない今日は帰るかな。
　挨拶？が終わり立ち上がり、カシューを見るとカシューが呆れた顔をして俺を見ていた。

「旦那様……お祈り終わりましたか？」

「終わった。なに、俺長かったか」

「ええっと……す、少しだけ……ハハハ。（どんだけ祈るとは言えない）」

「悪い、長かったな」

「いえ、大丈夫です！」

「そうか？なら屋敷に帰ろうか」

「はい」

　っとその前にお布施か……。

「シスター」

「はい、お祈りは終わりましたか？」

「ええ、長々と悪いね」

「いえ、それ程アルシャ様に信仰があるのですね？私は嬉しいですねぇ………」

「ハハハ、そ、そうか？ならまた次も宜しく。はい、お布施。じゃ………っとあのライルさん？」

「はい！なんでしょうか」

「ここの施設の子供が、どうやら俺の屋敷の周りを、彷徨いてるらしいんだが。……何か知ってる？」

「はぁ………お屋敷の周りをですか？」

　おや、ライルさんは、なにも知らないと言う顔をしてるから知らないのかな？

「すみません、変な事を聞きましたね？では、私達はこれで失礼しますね？」

「ええ、またお越しください。それとこれ！ありがとうございます」

　シスターのライルさんが深々と頭を下げてくる。

「いえ、ではこれで」

　頭を下げられるのには慣れてないので、そそくさと神殿をカシューと二人で出た。

「旦那様？」

「なに？カシュー」

「聞いても？」

「なにをさっ」

「なんであんなに、長い事お祈りしてたんですか？」

「はぁ？別になにも……」

　言えるか！

《アルシャ様との話しが長かったですからね。随分と、欲深いとおもわれたのでは？》

『煩さいよ……ナビ』

「はぁ、そうですか？なら帰りましょう、余計な事を聞きました。すみません」

「嫌、別に……。それにしてもカシュー……、神殿の子供じゃなかったみたいだね？」

「えっ………あぁ、屋敷の前を彷徨く子供の話しですか？」

「そうそう、それだよ」

「神殿の孤児じゃないなら、何処の子供のなんでしょうか？」

「分からん。俺からすれば初耳の話だしな？」

「そうですよね……今日は来てませんでしたから。もしかしたら、明日は来るかもしれませんね？」

「そう、その子供に話し掛けたことあるのか？」

「いえ、有りませんよ。屋敷の前を彷徨く者は全て、不審者と見なしてます。ですので、子供だろうとなんだろうと全て無視してます」

　おお！頼もしい事ですな、本当にカシュー達には感謝だな。

　面接……好い人が来れば良いなぁ～。