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新たな町へ
462話 何でもない日。
しおりを挟むグレドと、交代で旅に出て良いと許可を出したのだが、肝心のグレドがまだ戻ってこない。
その間ニングスには我慢して貰ってから暫く経つ。
そんなモヤモヤする気分の中ギルドから連絡が有った。
……なに?
「またギルマスからの呼び出しかぁ~今回はなに?」
呼ばれる理由を考える………。
この前、頼まれたゴブもオークも狩ったよなぁ……後はなに?
仕方ない行ってくるか。
呼び出しの日時は……今日か…指定の時間は夜になってるし。
また、んな時間かよ。
リビングで手紙を読む俺に、ニングスがハラハラと見てるが…なんで?
「なに?ニングスどうしたのかな?」
「いえ、何でも御座いません!」
「そう?なら良いけどね…あ!俺厨房に行くわ!あいつらまた何かしてんの?」
「さあ?それは……」
「ふぅ~ん」
それだけ答えて厨房に足を向ける。
厨房に向かうと話し声がする。
なに話してんの?
(っで、だ!、これをこうすると……ほら出来た!)
(おお!すっげぇ~!タウルスさん!天才!)
(お、そ、そうか?アハハ!旦那には敵わないがな?上手くできたか?)
(すっね!)
「フフフそうか?ならこれを……」
「よう!なにしてんの?二人でさ?」
「い、嫌……な、何にもしてないですよ?」
「そう?俺には天才!と聞こえたが?」
「そ、そ、そ!それは…アハハ!実は…これです!」
出して見せられたのは、リンゴの飾り切り……何とも歪でますねぇ…。
まあ最初の頃よりは出来てるが、何で今ごろ?
そろそろ夕方だよ君ら?
「ま、まあ上手く出来てるんじゃねえの?ってかさ、それどうすんの?そろそろ夕方だぜ?夕飯メニュー決めてんの?」
「そ、それは…あ!良い肉が手に入ってて、カツにでもしますか?」
「……カツね…良いんじゃない?任せて大丈夫かい?」
「は、はい揚げ物はもうバッチリですよ!汁物や、煮るものは未々ですが…」
「……そう?ゆっくりで良いよ。未ここに来て、半年経って無いしね。色々覚えるのは大変だからさっ」
「は、はい、頑張ります!」
「あ!旦那様俺も頑張ります!」
「頼むね?なら俺は今日も、ここに居なくても良いかな?」
「「はい!」お任せを」
「頼んだよ?」
ラッキー時間が空いた!なら中庭だな。
中庭に行き、結界の中に入るとキラキラと相変わらず眩しい……。
目が……慣れない。
そして目が慣れた頃に妖精達を呼ぶ。
おーいライム、クレジュ、クルト……居るのかぁ~?
妖精達を呼べばフワフワと、俺の側に寄ってくる。
〈お、アキだ!なんだ?蜂蜜か?〉
「お前達、俺がここに来ればそれだけか?言うことは」
〈当たり前だろ?〉
「うう……そうか。それよりはブルーと、仲良くしてるのか?」
ブルーは何処に居るんだ?
〈仲良く……あんな怖いの連れて来ないでよね〉
〈本当だよ!まあ今では仲良くしてるけどさ!〉
〈そうだよ!〉
「すまんって!連れてけと、しつこかったんだよ!で、お詫びの蜂蜜と花の種だな。何処に植える?」
〈甘い蜜があるの?〉
「おう、サルビアといってね蜜は甘いぞ」
〈なら何処でも良いよ?あっ!それからな?〉
「なに?」
〈結界の魔法少し強化しておいて〉
「え?緩んだ?」
〈違うけど……子供が入ってきそうなのよ!予感てやつ?だから子供も入れないくらい、強いの掛けておいて!〉
「予感ねぇ……まあ良いけど?なら掛けとくね。後は種を撒いたら戻るよ」
〈うん宜しくねぇ……あブルーはいいの?〉
「良いよあいつまた、寝てるんだろ?」
〈当たりですぇ~す!〉
「そう…ならまたな?何かあったら呼べよ?」
そういって、花壇の空いてる場所に種を撒いて撒いた上から土を掛けて、更に水をやってから結界を強くして庭からリビングに戻った。
そしてまた暇だぁ……。
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