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新たな町へ
463話 隣の屋敷?要らん!
しおりを挟む夕食が終わり……さて出掛けるか。
ったく、これからで掛けるなんて面倒だよなぁ…。
「カシュー、カナル、モルマン。それと……ニングス。出掛けるから付いて来てよ」
「何処に行かれるのですか?」
「ギルド……ギルマスがお呼びですよぉ~」
「こんな時間に?」
「そう、こんな時間にだよ!ってか!オウム返しさせるのやめてくれるかな?」
で、どうするかな?馬車は…止めとくか。
…歩きだな。
「支度してくるから、君達も支度ね。エントランスに、集合!」
「「「「畏まりました。」はい!」了解」承知」
そして、支度をしてからエントランスに集まり屋敷を出る。
「旦那様?」
「なに?カナル君」
「……歩きですか?」
「今歩いてるんだから、そうじゃねぇ?」
「……失礼しました」
「最近、運動不足でさ?」
「……あれの何処がですか!毎日訓練に付き合わされる俺達の身にも為ってくださいよ!」
「……そう?あれくらいなら平気だろ?門番兼、護衛なんだから君達は」
「アハハ、カナル旦那様の言う通りじゃないのか?」
「そうは言うけどよぉ~。まったくよぉ~、旦那のその細い体から良くあんな馬鹿力が出るもんだ……。そう思わん?モルマン?」
「あの……正直に言っても?旦那様」
「お、おう……別に構わないけど…なに?」
なに改まってさっ!
「では、体力で自分が負けるとは思ってなかった!です………」
「…………ブッ、ハハハ。そう、そうだよなぁ~。ハハハ俺もそう思ってるよ!同じ同じ!」
「だ、だよな?カナルもそうだろ?」
「……あのさ二人で盛り上がってるみたいだけど?」
「あ!す、すみません……つい」
「旦那すまんって!」
「……ま、働いてくれてるから、別に構わないけどさっ。……複雑だ」
「旦那様……別に貶してる訳では……」
「カシュー……別に良いよ?事実だからね。よし!明日からも空き時間にビシバシしごくからな、お前ら覚悟しろよ!特にそこの二人はね?フフフ」
「……か、勘弁してください!体力持ちませんって!」
「そうです!最初に言ったじゃ無いですか!正直に言っても良いかと!」
「モルマンお前……正直過ぎだよ」
「ええ!許可を取ったのに……」
フフフ。落ち込め!
暗いから表情は読めないがな!
そんな話をしながら、ギルドの前に着いた。
そして、ギルドの中庭に入るとギルマスが待ってたよ。
……嫌だなぁ……一体なに?
「よう、今晩は?ギルマス、なにこんな時間に呼んで?」
「すまんな……暁彦」
「別に、世話に為ってるから構わないけど…何の用?」
「実はな?これが隣町のギルドから、お前宛に返して来たぞ。それと、回復薬の納品を頼みたいのと……」
渡されたのはニグスに渡して有った剣だ。
それを無造作に受け取り、鞄に押し込んでその他の用事を聞くが…返された剣を見てテンションが駄々下がりで気分も悪い。
で、また用があるとの事……聞く気分ではないので返事が雑に為った。
「ん~なに? 未だ何かあんのかよ」
《悪い癖ですよ?ご機嫌が悪く為るのは分かりますが》
『悪い』
「あるんなだなぁ……これがよ」
「で、なに?」
「お前の家の隣の家……っと屋敷の件なんだよ」
「………要らない!買わない!お断り!」
「未だなにもいってないぞ、俺は」
「どうせ、買えとか、借りろとかそんなことだろ?」
「………まぁ、そう言うなよ!格安で売るからよ!(チッ勘の良い奴目!)それにお前ん所の隣だぜ?土地があれば、お前さんが言ってた店も出せるんじゃねえの?」
「…ギルマス…あんた、いやらしいなぁ~」
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