ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

新たな町へ

513話 食事と、説明と。

　朝の点呼も後二人で終わるんだけど……遅い。

　初日から…眠そうにして、一番最後に起きて来たのは冒険者の二人だ。
　けど、他にも気になるのがメイドさんかな？

「旦那様、これで全員揃いました…」

「ニングスそうみたいだね、おはよう皆。新人さん達は夕べは良く眠れたかい？さて、今日から新人さん達を含めた皆で、また暮らして貰うけど……。古株の皆は、新人さんを補佐してね？っうことで、朝飯の時間だよ。皆は食堂に行ってくれよ」

「「「「「「はい！」」」」」」

「所で、旦那様？」

「なに、マイナ」

「暫くは、私達古株は…。えっと、グレドとラルフ君達以外は、寮の食堂で食事を取るね」

「そうなの？ならそうしてよ。マイナさん！さすがですねぇ～気が利いてるジャン」

「そうでしょ～。あっ、私は旦那様の食事を給仕してから寮に行くけどねっ」

　とウインクされたが…なにがしたいのか？

「新人の皆さん、屋敷の食堂に移動してくれ。ラルフ君達もこっちね」

「「はぁ～い！」」

「はい」

　ゾロゾロと食堂に向い、皆で席に付くとマイナが給仕をし始める。
　それから食卓に料理が揃えば食事を始めるんだけど……。
　
　ん～？マリーさん動かないんだね…言わないと動かない人なの？
　これは外れかな？でも未だ判断できないから…様子見かな。

　それから、子供達と一緒に「頂きます」をして食事が始まる。
　だけど皆、黙々と食べてて大人しいよね。
　なんか怖いねぇ……。

《初日です！》

『そうでしたね……』

「マリーさん？」

「は、はい！なんでしょうか？」

「今日から働いて貰うけど……。明日の朝からは点呼が終わり次第、朝食の準備をマイナと一緒に頼むよ。それから、屋敷の案内をニングスに頼んであるから、ケイルスと一緒に回って覚えてね。後屋敷の仕事は、マイナから説明してもらってくれ」

「は、はい畏まりました。申し訳御座いません、勝手が分かりませんでしたので、動けませんでした。それから本当に、旦那様と一緒に食事を取るのですね？」

「そうだよ？俺独りで食事なんて寂しいじゃないか。それに俺は貴族でもないからね」

「は、はあ…」

　なんか腑に落ちないのかな？まぁ良いや。
　この人が駄目なら奴隷かな？

「それから…ガインさん！」

「お、おう」

「庭は、食事が終わったら俺が案内するから」

「宜しくお願いしますよ、旦那」　

「それから、ガンズさんとデンガさん！」

「……なに？」

「は、はい」

「二人とも、朝は苦手かな？」

「そ、そうだなぁ……苦手だ」　

「に、兄ちゃん！旦那様の前だよ！」

「うっせぇなぁ～お前はよ！」

「ええっとガンズさん…、不服なら出て行っても良いですよ？」

「………そ、それは…」

「兄ちゃん！すみません、兄はがさつで」

「ま、仕事をちゃんとして貰えるなら？構わないけど。だけど、多少の礼儀は守ってよ」

「……わかった、すんません」

「まぁ、初日だから良いけど…あんまり酷いなら出ていって貰うから。貴方達が、俺にごり押ししてきたんだからね。仕事もそうだけど、礼儀はちゃんと守ってくれ。それが嫌なら出ていってくれ」

　この兄弟は双子で、兄の性格が問題ありで弟の方は気が弱いが礼儀はちゃんとしてる。
　兄の尻拭いで損してるタイプなんだけど…。
　弟君苦労人だね。