ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

文字の大きさ
609 / 763
新たな町へ

552話 再び奴隷商へ(改訂)

しおりを挟む


「犯罪奴隷は流石に遠慮したい!」

「まっ、だろうぜ。でも、冤罪で奴隷落ちに為った奴も居ると聞いてるが。…ああ、あれは男だったな。女は……大概、即処分されるしなぁ」

 この世界…女性の数が圧倒的に少ないと聞いてるけど…扱いが雑なんだよなぁ~。
 俺なら希少制の高い人種って大切に……あっ!してないな?

《気付きましたか?普通に、扱ってますよ。特に出ていった者たちの扱い……お忘れですか?》 

『アハハ…すんません。反省してます。でもあれって!あの人たちの所為だよね?』

《…それもそうですが…》

「そうなんだ。なら…仕方いか、だったら前の奴隷商人に当たってみるよ。ギルマスありがとうな」 

「おう!構わんよ。に、してもお前さん…」

「な、なに?」 

「お前さん、全く男前が上がらねえなぁ?前よりべっぴんに為ってねぇか?外出んなら気を引き締めて行けよ?」 

「な、なにそれ?心配してくれんの?」 

「そりゃ、当たり前だろ?」

「そ、そうか?なら気を付けるよ。じゃ、またなギルマス」

「おう」

 ギルドを出ると同時に、自分に認識阻害を掛けて王都の町を歩いて以前に入った奴隷商人の店を訪ねる。

 店に入る瞬間に、認識阻害を解いて店番と思われる男に声を掛けて店に通された。
 俺の事を覚えてたらしいよ。

「これはこれは…貴方は確か…アキヒコ様でしたか?」

「こんにちわ、ええっと…メンバルンさんでしたか?」

「ええ、そうです。覚えて頂いてたのですねぇ…?」

 となにやら気持ちの悪い目線を送られるが……気にせず行こう!
 俺頑張れ!

「それで? どんな物をお探しで?」

 奴隷商人って人を扱うのに…人と謂わずに者じゃなくて物なんだな。

「ええっと……屋敷でメイドを探してまして…良い人材居ませんか?」

「メイドですか……」

「ええ。出来ればちゃんとした人を」

「ちゃんとですか……………………」

 なにやら考えてるねぇ…。

「女の奴隷は引く手あまた。最近はよく売れますので、前回ここに来られた頃よりは、だんぜん女が居ないのですが…」

 へぇ~そうなんだね?

「なら、居ないのかな?」

「ええ、男ならなんとか…」 

「男で?」

「ええ、能力スキルが屋内向けのスキル持ちでしてね?売られる前は冒険をしていたのですが。何せ戦闘スキルもなくて、使えないからと言って仲間に裏切られて売られて、此方に来たのですが…」

 因みに私が買取りしたのですが…気の毒なんですよ。と奴隷商人らしからぬ言葉が紡がれてるけれど。

「へ、へぇ……なら、みても?」

「ええ、どうぞ此方に為ります」

 案内されたのは、以前と同じ檻が並べられてる倉庫だ。中に入ってる奴隷達は死んだような目をしてる人が多い。

 それと……おや?亜人が居ますね?耳が着いてるから獣人かな。

「メンバルンさん、あの子は?」

「どれですか?」

「あの獣人」

「ああ、あの子ですか?」

「ええ、年は?」

「確か……8才ぐらいですね。性別は男の子ですが?」

「何でここに?」

「人間と獣人のハーフで、村から口減らしで売られて来ましたが……中々に厄介でして……売れません」

「そう………性格が荒いの?」

「いえ、逆ですよ。話さないんです」

「え?」

 口が聞けない…のかな?
 もしくは耳が聞こえないのかな?

『どう思う?』

《鑑定しないと分かりませんが…心の問題では?》

『そうか……』

「さ、そんな事より……こいつですよ!」

 こいつときたか……本当に雑な扱いだよなぁ。
 さっき説明で気の毒って言ってなかったかな?

「ええと、話せるかな?」

「多分話せるかと。ですが、本人次第ですよ?」

 何か本当雑なんだが……。

「そう…なら、別室で話させて貰えるかな?それとあの獣人の子も一緒で良いかな?」

「ええ、構いませんが…。あの…アキヒコ様、それとは別に後でお話しがあるのですが…」

「え? 話しを?」

「ええ」

「………分かりました」

 なに?俺なんかしたか?

 奴隷商人に目を付けられてってなに?



 ̄ ̄ ̄ ̄
お詫び

すみません…獣人の子供の年齢を低く設定し直しました。


しおりを挟む
感想 124

あなたにおすすめの小説

あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公 じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい …この世界でも生きていける術は用意している 責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう という訳で異世界暮らし始めちゃいます? ※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです ※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

最初から最強ぼっちの俺は英雄になります

総長ヒューガ
ファンタジー
いつも通りに一人ぼっちでゲームをしていた、そして疲れて寝ていたら、人々の驚きの声が聞こえた、目を開けてみるとそこにはゲームの世界だった、これから待ち受ける敵にも勝たないといけない、予想外の敵にも勝たないといけないぼっちはゲーム内の英雄になれるのか!

転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。 〜あれ?ここは何処?〜 転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。

異世界帰りの最強勇者、久しぶりに会ったいじめっ子を泣かせる

枯井戸
ファンタジー
学校でイジメを受けて死んだ〝高橋誠〟は異世界〝カイゼルフィール〟にて転生を果たした。 艱難辛苦、七転八倒、鬼哭啾啾の日々を経てカイゼルフィールの危機を救った誠であったが、事件の元凶であった〝サターン〟が誠の元いた世界へと逃げ果せる。 誠はそれを追って元いた世界へと戻るのだが、そこで待っていたのは自身のトラウマと言うべき存在いじめっ子たちであった。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

前世は最強の宝の持ち腐れ!?二度目の人生は創造神が書き換えた神級スキルで気ままに冒険者します!!

yoshikazu
ファンタジー
主人公クレイは幼い頃に両親を盗賊に殺され物心付いた時には孤児院にいた。このライリー孤児院は子供達に客の依頼仕事をさせ手間賃を稼ぐ商売を生業にしていた。しかしクレイは仕事も遅く何をやっても上手く出来なかった。そしてある日の夜、無実の罪で雪が積もる極寒の夜へと放り出されてしまう。そしてクレイは極寒の中一人寂しく路地裏で生涯を閉じた。 だがクレイの中には創造神アルフェリアが創造した神の称号とスキルが眠っていた。しかし創造神アルフェリアの手違いで神のスキルが使いたくても使えなかったのだ。  創造神アルフェリアはクレイの魂を呼び寄せお詫びに神の称号とスキルを書き換える。それは経験したスキルを自分のものに出来るものであった。  そしてクレイは元居た世界に転生しゼノアとして二度目の人生を始める。ここから前世での惨めな人生を振り払うように神級スキルを引っ提げて冒険者として突き進む少年ゼノアの物語が始まる。

R・P・G ~女神に不死の身体にされたけど、使命が最低最悪なので全力で拒否して俺が天下統一します~

イット
ファンタジー
オカルト雑誌の編集者として働いていた瀬川凛人(40)は、怪現象の現地調査のために訪れた山の中で異世界の大地の女神と接触する。 半ば強制的に異世界へと転生させられた凛人。しかしその世界は、欲と争いにまみれた戦乱の世だった。 凛人はその惑星の化身となり、星の防人として、人間から不死の絶対的な存在へとクラスチェンジを果たす。 だが、不死となった代償として女神から与えられた使命はとんでもないものであった…… 同じく地球から勇者として転生した異国の者たちも巻き込み、女神の使命を「絶対拒否」し続ける凛人の人生は、果たして!? 一見頼りない、ただのおっさんだった男が織りなす最強一味の異世界治世ドラマ、ここに開幕!

処理中です...