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新たな町へ
551話 定期納品。 改稿
しおりを挟むなに?ギルマスのご機嫌が、何時に無く頗る悪くない?
でもそれって俺の所為じゃないよね。
「アキヒコ、お前また倉庫に何かしたのか?」
「え?」
「え? じゃねぇ!」
「ええ!」
「ええ!とか要らん! なにをした!」
「ん~空気が淀んでたから、綺麗にした!だけ」
そんな返事をしたら……。
頭に拳が落ちてきた。
「いってぇーーーー。ギルマス酷い!」
「酷くない!全くお前は…」
「だって、臭いがひどかったんだよ。そんな場所に、俺を待たせてた癖に何で殴るんだ!」
俺の具合が悪くなるわ!
《主は悪く為りませんよ?これ以上……あっそれは頭の例えでしたね。フフフ》
『くぅ~ナビが、ひっでぇ』
「そ、それは悪かったよ。んで、何時もの出してくれ」
全く酷いよねぇ……と言ったら。
「酷くない!」
と返された。むぅ……解せぬ!
何でだ?臭いより良いじゃんか!
それに雑菌も殺したぞ!清潔大事!
「まぁ、良い。で?」
「で?」
と毎度のオウム返ししたらまた怒られた。
「お前面よぉ~いちいち倒臭ぇんだよ。早く出すもん出せよ」
なんだか雑に扱われてるよね?俺。
なんかもう良いや構ってくれない感じだし。
出すもん出して帰ろっと。
「じゃ…………」
何時もの薬を【どん】と出して、それからオークとキングオークを【とどん】と出して…はい!納品終わり。
「はい!これな!金は次来たときでいいの?前の金は?」
「………そうだった。ってかキングを何でこんなに出すかなお前は!」
「ええ!ならもう出さないよ。オークは納品しない事にする」
「い、嫌それはいいんだが……。ってか少し待て金持って来るが!何もするなよ?」
「了解」
なんだよ何もするなって!
俺はなんにもしてないぞ!
《してますよ?》
ふん!
再び倉庫で、一人ギルマスが戻って来るのを待ってると以外に早く戻って来たギルマス。
なに?俺ってそんなに信用無いのか?
「待たせたな?ほれ前回の金だ。薬代に魔物の納品の金だ」
「サンキュー!ギルマス、これで今月も使用人達の給料出せるよ」
「なにしけた事言ってやがる!前のオークションの金だって未々残ってんだろ?」
それは残ってますよ!お金大事!
「それでもだよ!あっそれと相談なんだけどさぁ~?」
「なんだよ?また面倒事言い出すなよ」
「面倒かどうかは知らないけどさっ、奴隷商人紹介してよ。あっ前の人は避けてください!」
ギルマスに頼むけど嫌ぁ~って顔してるんだよ!
なんだよさっきからさっ。
「奴隷ってお前…またか?」
「またってなんだよ!1度しか頼んでないよね?」
あれ?違ったかな。
「人探しまだ遣ってるのか?」
「そう、メイドが定着しなくてね?今居るしメイドだけだと、メイドの仕事がパンク寸前なんだよ」
「そうか……お前の屋敷だと女は逃げると?」
「そうだよ。うちは男が多いし、メイドは貴重なんだけどねぇ~。何故か定着しなくて、なら奴隷達の方が良いのかなと思ってさ」
「そうか……でもなぁ…この王都にまともな奴隷商人は彼処ぐらいなんだよなぁ~」
「そうなのか?なら諦めるか…」
「すまんな?でもな、犯罪奴隷を扱う奴隷商人もあるぞ?」
っ……そ、それ少しご遠慮したいのだが?
***
犯罪奴隷って怖すぎ!
まあ、中には冤罪を掛けられてって人も居るかもね?
ま、それは良いとして、神域が大騒ぎです。
「きゃ!」
「ぬぉぉ~。誰だわたしを菓子から離すのは!」
と訳のわからん事を口走るサンズさん。
「俺らだよ!サンズ!落ち着け」
「……ムムム、邪魔をしたな!ゼイル!己れ、菓子の恨みは大きいぞ!喰らえ私の………」
「ウゼェ!」
『ごん』とゼイルの拳がサンズに落ちた。
「痛い!ひどいではないか!ゼイルあたしのおつむを壊すきか!脳が出たらどうすんだ!」
「喧しい!俺たちゃ神だ俺の拳ぐらいで脳が出るもんかよ!」
と漫才はいつ迄つづくのかな?
周りに居る神達は呆れ顔だ。
それより…。
「グランバネル!痛いわね何すんのよ!」
「お前らこそ煩いんだよ!こんなとこで騒ぐな!」
「煩いのはお互い様よ!なによもう…折角暁彦のお菓子が手に入ると思ったのに!」
とプンプン怒るパルミラにいまだにつづく漫才だ。
そこへ一番年長の時の神ルーランが声を出す。
「そこの、四名の神?いつ迄ふざけてるのです?折角アルシャ様が、あの暁彦様の供物を持って来てくれたのですよ?ここは皆様で、別ち合うのが通りでは?ふふふ」
と若干暗い影を背負って、にこやかに笑い正論をぶちかます時の神ルーラン。
暁彦が見たら「こっぇぇぇ!」と叫びそう。
「そ、そうです!ルーランの仰るとおりです!では、皆さんにもお渡ししますので、ここは広間に移動しませんか?ねっねっ?ほら急ぎますよぉ。(よ、よし!菓子の騒ぎが落ち着きました。これでこの騒ぎは終わりにしませんとね。暁彦くんが社を作ったなんて、このメンバーに知れ渡ってしまったら厄介です!暁彦くんに迷惑がかかって仕舞いますからね。それにしても、暁彦のくん私の像に水晶を嵌め込むとはまた生きな事をしましたねぇムフフフ)」
と、にんまりするアルシャである。
………つづく
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