ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

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新たな町へ

697話 潜入失敗したよ

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 そんなこんな、訪れた小さな村で見つけた豆やらを買い物して終わらせた俺らは、村を案内してくれた人と村の村長に礼を言って村を後にした。

 訪れた村の感想は……そうだなぁ…あぁ~うんあれだ!「感じ悪」だなうん。
 んで、今の俺らは、村から離れた森の奥に入り、人目の着かぬ場所で屋敷へと帰還するのにワープ発動!
 瞬く間に一瞬で屋敷に戻って来て、その足で厨房に入りあの村で仕入れた豆をさっそく料理開始!
 うん撤退して良かった。
 迅速な俺の行動。
 どうよ?
 
《アホですか?》

『ムン…ひでぇナビ』


 厨房に三人の料理人、プラス一人を巻き込み豆腐やら煮豆のレシピを三人プラス一人に料理伝授。
 あ!それと、枝豆の方の料理もな。

 枝豆の方は…そんなにレシピは知らんけど、俺には本が有るから大丈夫だろう。

 んで、出来たのが豆料理の数々!
 それを屋敷の住人達とワイワイと話ながら、皆で美味しく頂きましたよ。うん旨かった。

 食事が終わると俺の執務室であの村に行った二人と、執事二人との話し合い。

「旦那あの村駄目だわ!全然駄目!」

「…俺も…そうですね、俺もそう思います。村人達は、余所者の俺たちに警戒心丸出しでしたし。あの村人達と打ち解ける気がしないですよ、あれでは」

「ま、まあそうだね。あれは…俺もそう思う。彼処には移住は無理な未来しか見えん」

「ですよねぇ~」

 むぅ~困ったぞ、想定外だ!

「えぇ、そんなにだったんですか?」

「おう、そんなにだった」

「そうでしたか。では、どうしますか?」

「そうだねぇ~。うぅん…」

 俺は腕を組んで考える。
 そうだなぁ~どうする?
 あ、勝手によさげな土地を見付けて住み着くとかは?

《なにばかなことを考えてますか? アホですか? そんな事をしたら、またトラブルになるでしょうが!》

 おお、ナビが怒った。

『冗談ですぅ~! そんな事は俺も分かってます!』

 チッ、ナビに諭されたし。
 でも実際どうする?
 あ!それならいっそ領主様にお目道理に行っちゃう?
 でも伝がねぇなぁ~。いきなり屋敷に乗り込んでも行っても、その場で門前払いだろうし…さて…どうする?

「なぁニングス」

「はい? なんでしょうか旦那様?」

「領主に会うなら、どうするのが一番良いと思う?」

「はぁぁ!旦那それは無理ってもんだろ!」

「そうですよ、相手は国の宰相閣下ですよ。見知らぬ平民が宰相閣下に会う事なんて、出来っこない」

 うん俺もそう思う。

「だから君達に相談してんじゃんよ、なんかアイデアねぇ?」

「アイデアが何かは分かりませんが…そうですねぇ」

 ふむ、とニングスは左の手で顎を触り考え込んでしまった。

「旦那様俺!良いことを考え着きました!」

「なに? ケイルス君良い事って」

「旦那様、お手間でしょうが」

「お手間?」

 なにケイルス君、俺になにをさせようって?

「はい、一度領都に小さな家をご購入為さっては如何ですか」

 小さい?

「えっと……それって、そこに移り住んでなんやら始めようってか?」

「そうです!そこで旦那様がご希望為さっていた、商売をされてみてはどうでしょうか」

「どうでしょうって…」

 いくらなんでも、それは無理……ん?待てよそれは良いかもしれない。

「それは……良いですねぇ」

「ええ、お手伝い出来ます」

「俺は売り子は出来ませんが、護衛程度なら出来ますし」

「私も街の様子を伺いつつ、情報が得られますね」

「ええ、商売なら私も手伝えます」

 ほうほう、ならば実際に領主が住む街へ行って見るかね。
 んで、街に溶け込みますか。

 にしても今住んでる町、いつまで居られるかなぁ~。

 ま、ケイト達がまだ戻って来てないし、まだ切羽詰まってる訳でもないから、少し余裕もあるから慎重に動くかな。

『どう思うナビ?』

《……まぁ、ここから移るのは確定ですからね。慎重に動いては如何ですか》

『慎重にね...』

《ええ》

『あっ、アルシェと話ししたいな。ナビ呼んでよ』

《はぁ? ご自分で呼んで下さいよ》

『ええ、俺が呼ぶのか』

《当たり前では? 用事があるのは貴方様ですよね》

 む…なんかなぁ~。
 まあ、自分の用事だからな!なら、神さん専用のアイテムボックにでもメッセージ居れるかね?

 果たして反応………するのか?


 
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