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第10章 リベンジ
第141話 凄惨
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「何を驚いてるんだ?」
レイモンドはおどけ多様な声色から一転、真剣味の強い声色に変わっていた。
リヒテルはそのおびただしい液体の付いた剣に目を奪われ、未だ気がついていなかった。
レイモンドに引きづられているものを。
「うぅ……ぐぅ……」
そのうめき声で異常さに気がついたリヒテルは、その声のする方に視線を向ける。
レイモンドの右手には、全身血だらけの男性の姿があった。
その装備品から、〝探索者〟であることは間違いなかった。
だが、なぜ血だらけなのかが分からなかった。
「リヒテル……お前一応隊長だよな?小隊長を任せられるくらいの?なのにこれを見て何を考えた?」
レイモンドは不要なゴミでも投げ捨てるかのように、その男性をリヒテルの方に放り投げた。
ドサリと地面に落ちた男性は、その痛みからまた呻き声を上げる。
「クソが……さっさと殺せ……」
リヒテルはよくよく観察すると、その男性の両手両足の腱が切り裂かれていた。
しかもしゃべりずらそうにしていたのにも理由があり、舌先がすでに切り落とされてもいた。
「レイモンド?」
「レイラもか……」
呆れた様子のレイモンド。
少し前のレイモンドとはうって変わった態度に、動揺を隠しきれないレイラだった。
「合格点はレイモンドだけか……。ギルバートは……仕方ないとしても、他の3人は気が付くべきことだな。」
「一応俺とレイモンドで対応したから問題ないけどね。」
ケントは、ジロリと冷たい視線をリヒテルに投げかけた。
一瞬びくりとしたリヒテルだったが、状況を再考し何があったのかを整理していく。
そして思い至ったのは〝攻略後のボス部屋は安全地帯〟という思い込みだった。
確かにボス部屋は、ボスを討伐すると一定期間安全地帯となる。
その理由はモンスターが沸かないからだ。
その為戦闘はない物と思い、考えがそこへ至らなかった。
人が襲ってくるという状況に。
「ケントさん、一応こいつだけは活かしておきました。」
「ありがとうレイモンド。とりあえずこいつから話を聞こうか。」
こいつだけは……
その言葉の意味を理解したリヒテルは、自分の認識の甘さに反吐が出そうだった。
奥歯を強く噛み締め、ギシリと音が鳴る幻聴が聞こえるほどに。
そんなリヒテルの思いをよそに、ケントによる尋問が進められていく。
「とりあえず名前……はいいか。目的もだいたい予想が付くし……面倒だからイエスかノーで答えて。」
「誰が……」
と言いかけた男性だったが、その言葉は最後まで発せられることはなかった。
レイモンドは手にしていた剣を振り払うと、男性の太もも付近に一本の筋が走る。
そして一拍遅れてやってきた激しい痛みと熱さに、悲鳴にならない悲鳴を上げた。
「理解したね?それじゃあ質問。君たちは【ダンジョンスカベンジャー】の一味だね?」
「……」
太ももからやってくる痛みを堪え、ケントを睨み返す男性。
その心意気よしやというかのように、ケントは笑みを浮かべる。
そしてそっと横たわる男性に近づき、その身体に手を振れる。
「【レベルドレイン】」
スキルを発動させたケントは、少ししてその男性から距離を取った。
すると男性は何か慌てたように、目がせわしない動きを見せた。
「お、お、おれに、なにをした……!!」
「何かをしたよ。それは自分で確認してみるといいよ……って言っても今は見れないか。まあ、あとのお楽しみってことで。」
いつになくあくどい笑みを浮かべているケントに、リヒテルは違和感を覚えた。
なぜそこまで無駄にいたぶるのかと。
普段のケントなら、そんな面倒なことはしない。
だが今回はこうして、徐々に苦しめていく方を選択していた。
「何をされようと、俺は知らない。知らないことは話せない。」
「うん、威勢のいい奴は好ましい……ね!!」
男性は意地でも口を割らないと宣言するも、ケントは笑みを絶やさぬまま手にしたナイフを男性の足に突き刺した。
普段なら問題のない傷である。
今いる【富士の樹海ダンジョン】であれば、負ってもおかしくはない怪我であった。
だが男性はこの世の絶望を一身に背負ったのではないかと錯覚するほどの痛みが襲い掛かってきていた。
おかげで声にならない声で叫び声をあげる男性。
それでもなおケントはその笑みを絶やすことはなかった。
「で、君は【ダンジョンスカベンジャー】の一味だね?」
突き刺したままのナイフをツンツンとつついて遊ぶケント。
そのたびに悶絶する男性。
その光景に目をそむけたくなったリヒテルは、ケントに声をかけようとすうるも、それをタクマによって阻止されてしまった。
「今のお主に主を止める資格はない。黙ってそこで見ているんだ。」
いつもなら豪快に笑い飛ばすはずのタクマでさえ、こういった行動をとっていった。
リヒテルはならばとタケシに視線を送った。
止めるようにと。
だが、タケシも首を横に振って応えた。
その凄惨な状況は、まだ終わることはなかった。
「で、君は【ダンジョンスカベンジャー】の一味だね?」
繰り返される同じ問答。
血を流すたびに、その男性はケントにより回復をさせられていた。
永遠とも思われる時間が過ぎるころ、こと切れかけた男性はついに根を上げたのだった。
「た、頼まれたんだ……あ、あんたらを見張れって……」
「へぇ~、そう……黒のフードの集団だね?」
リヒテルはケントの言葉に耳を疑った。
黒のフードの集団……つまりはゴールドラッドの事である。
リヒテルは血が一気に沸騰する思いだった。
この世界の混乱の元凶……
この狭い空間に、ケントを超える殺意が渦巻いていった。
「ひぃ!!」
あまりの恐怖に先ほどまでのダメージの蓄積もあり、情けない声を上げる男性。
リヒテルはそんなことなど構うつもりはなかった。
自分の仲間たちが犠牲になったあの撤退戦。
リヒテルはあれ以来、一度たりとも忘れたことはなかった。
自分が不甲斐なかったせい失われた命たち。
その元凶への足掛かり。
「誰に頼まれた?誰に?誰に!!」
溢れ出る殺意が暴風と化し、物理的圧迫となって男性を襲う。
身動きが取れなくともその場から逃げ出そうともがき、ミノムシのように地面を張っていく男性。
リヒテルはその男性を逃がすまいと、その行く手を阻む。
「い、言うから!!た、頼む助けてくれ!!」
この場では死は死ではなく、ただの緊急脱出である。
だがその男性はそのことを考える余裕もなく、この世の絶望を一気に背負わされたような気分を味合わされていた。
「誰に頼まれた?」
「黒いフードの女だ。な、名前は知らない……だが、美人だ!!間違いない!!若くて美人な女だ!!な、な、言っただろ、だから助けてくれ!!」
男性は縋るようにリヒテルの足元へ這いつくばっていた。
さっきまで演技とは言え、脅しまくっていたケントも、さすがに見かねたのか、少しのため息とともにその怒気を霧散させていた。
「リヒテルもういい。その殺意を自らの心で抑え込め。そうしないと、お前がお前でなくなってしまう。」
ケントの言葉で我に返ったリヒテルは、一つ深呼吸をすると少しだけ冷静さを取り戻していた。
先まで渦巻いていた殺意も鳴りを潜め、ようやく落ち着いて話の出来る空間へと戻っていったのだった。
「すまない……少し頭を冷やしてくる……」
リヒテルはそう言うと、肩を落としてその場を離れていった。
それを見送るケントは、敢えて何も声をかけなかった。
自分で乗り越えるしかない話と感じたからだ。
「さてと、その女の特徴をもっと詳しく教えてくれないか?」
それからの事情聴取は実に簡単に終わった。
男性は聞かれたことをペラペラとなんでも話してくれたのだ。
それほどまでの殺気で、この場が生きた心地がしなかったようであった。
そしてケントは聞き出した情報を一つに纏めていくと、ある一人の女性へと行きついたのだった。
「ここでまた姿を現すかよ……梁井 明日香……」
レイモンドはおどけ多様な声色から一転、真剣味の強い声色に変わっていた。
リヒテルはそのおびただしい液体の付いた剣に目を奪われ、未だ気がついていなかった。
レイモンドに引きづられているものを。
「うぅ……ぐぅ……」
そのうめき声で異常さに気がついたリヒテルは、その声のする方に視線を向ける。
レイモンドの右手には、全身血だらけの男性の姿があった。
その装備品から、〝探索者〟であることは間違いなかった。
だが、なぜ血だらけなのかが分からなかった。
「リヒテル……お前一応隊長だよな?小隊長を任せられるくらいの?なのにこれを見て何を考えた?」
レイモンドは不要なゴミでも投げ捨てるかのように、その男性をリヒテルの方に放り投げた。
ドサリと地面に落ちた男性は、その痛みからまた呻き声を上げる。
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リヒテルはよくよく観察すると、その男性の両手両足の腱が切り裂かれていた。
しかもしゃべりずらそうにしていたのにも理由があり、舌先がすでに切り落とされてもいた。
「レイモンド?」
「レイラもか……」
呆れた様子のレイモンド。
少し前のレイモンドとはうって変わった態度に、動揺を隠しきれないレイラだった。
「合格点はレイモンドだけか……。ギルバートは……仕方ないとしても、他の3人は気が付くべきことだな。」
「一応俺とレイモンドで対応したから問題ないけどね。」
ケントは、ジロリと冷たい視線をリヒテルに投げかけた。
一瞬びくりとしたリヒテルだったが、状況を再考し何があったのかを整理していく。
そして思い至ったのは〝攻略後のボス部屋は安全地帯〟という思い込みだった。
確かにボス部屋は、ボスを討伐すると一定期間安全地帯となる。
その理由はモンスターが沸かないからだ。
その為戦闘はない物と思い、考えがそこへ至らなかった。
人が襲ってくるという状況に。
「ケントさん、一応こいつだけは活かしておきました。」
「ありがとうレイモンド。とりあえずこいつから話を聞こうか。」
こいつだけは……
その言葉の意味を理解したリヒテルは、自分の認識の甘さに反吐が出そうだった。
奥歯を強く噛み締め、ギシリと音が鳴る幻聴が聞こえるほどに。
そんなリヒテルの思いをよそに、ケントによる尋問が進められていく。
「とりあえず名前……はいいか。目的もだいたい予想が付くし……面倒だからイエスかノーで答えて。」
「誰が……」
と言いかけた男性だったが、その言葉は最後まで発せられることはなかった。
レイモンドは手にしていた剣を振り払うと、男性の太もも付近に一本の筋が走る。
そして一拍遅れてやってきた激しい痛みと熱さに、悲鳴にならない悲鳴を上げた。
「理解したね?それじゃあ質問。君たちは【ダンジョンスカベンジャー】の一味だね?」
「……」
太ももからやってくる痛みを堪え、ケントを睨み返す男性。
その心意気よしやというかのように、ケントは笑みを浮かべる。
そしてそっと横たわる男性に近づき、その身体に手を振れる。
「【レベルドレイン】」
スキルを発動させたケントは、少ししてその男性から距離を取った。
すると男性は何か慌てたように、目がせわしない動きを見せた。
「お、お、おれに、なにをした……!!」
「何かをしたよ。それは自分で確認してみるといいよ……って言っても今は見れないか。まあ、あとのお楽しみってことで。」
いつになくあくどい笑みを浮かべているケントに、リヒテルは違和感を覚えた。
なぜそこまで無駄にいたぶるのかと。
普段のケントなら、そんな面倒なことはしない。
だが今回はこうして、徐々に苦しめていく方を選択していた。
「何をされようと、俺は知らない。知らないことは話せない。」
「うん、威勢のいい奴は好ましい……ね!!」
男性は意地でも口を割らないと宣言するも、ケントは笑みを絶やさぬまま手にしたナイフを男性の足に突き刺した。
普段なら問題のない傷である。
今いる【富士の樹海ダンジョン】であれば、負ってもおかしくはない怪我であった。
だが男性はこの世の絶望を一身に背負ったのではないかと錯覚するほどの痛みが襲い掛かってきていた。
おかげで声にならない声で叫び声をあげる男性。
それでもなおケントはその笑みを絶やすことはなかった。
「で、君は【ダンジョンスカベンジャー】の一味だね?」
突き刺したままのナイフをツンツンとつついて遊ぶケント。
そのたびに悶絶する男性。
その光景に目をそむけたくなったリヒテルは、ケントに声をかけようとすうるも、それをタクマによって阻止されてしまった。
「今のお主に主を止める資格はない。黙ってそこで見ているんだ。」
いつもなら豪快に笑い飛ばすはずのタクマでさえ、こういった行動をとっていった。
リヒテルはならばとタケシに視線を送った。
止めるようにと。
だが、タケシも首を横に振って応えた。
その凄惨な状況は、まだ終わることはなかった。
「で、君は【ダンジョンスカベンジャー】の一味だね?」
繰り返される同じ問答。
血を流すたびに、その男性はケントにより回復をさせられていた。
永遠とも思われる時間が過ぎるころ、こと切れかけた男性はついに根を上げたのだった。
「た、頼まれたんだ……あ、あんたらを見張れって……」
「へぇ~、そう……黒のフードの集団だね?」
リヒテルはケントの言葉に耳を疑った。
黒のフードの集団……つまりはゴールドラッドの事である。
リヒテルは血が一気に沸騰する思いだった。
この世界の混乱の元凶……
この狭い空間に、ケントを超える殺意が渦巻いていった。
「ひぃ!!」
あまりの恐怖に先ほどまでのダメージの蓄積もあり、情けない声を上げる男性。
リヒテルはそんなことなど構うつもりはなかった。
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リヒテルはあれ以来、一度たりとも忘れたことはなかった。
自分が不甲斐なかったせい失われた命たち。
その元凶への足掛かり。
「誰に頼まれた?誰に?誰に!!」
溢れ出る殺意が暴風と化し、物理的圧迫となって男性を襲う。
身動きが取れなくともその場から逃げ出そうともがき、ミノムシのように地面を張っていく男性。
リヒテルはその男性を逃がすまいと、その行く手を阻む。
「い、言うから!!た、頼む助けてくれ!!」
この場では死は死ではなく、ただの緊急脱出である。
だがその男性はそのことを考える余裕もなく、この世の絶望を一気に背負わされたような気分を味合わされていた。
「誰に頼まれた?」
「黒いフードの女だ。な、名前は知らない……だが、美人だ!!間違いない!!若くて美人な女だ!!な、な、言っただろ、だから助けてくれ!!」
男性は縋るようにリヒテルの足元へ這いつくばっていた。
さっきまで演技とは言え、脅しまくっていたケントも、さすがに見かねたのか、少しのため息とともにその怒気を霧散させていた。
「リヒテルもういい。その殺意を自らの心で抑え込め。そうしないと、お前がお前でなくなってしまう。」
ケントの言葉で我に返ったリヒテルは、一つ深呼吸をすると少しだけ冷静さを取り戻していた。
先まで渦巻いていた殺意も鳴りを潜め、ようやく落ち着いて話の出来る空間へと戻っていったのだった。
「すまない……少し頭を冷やしてくる……」
リヒテルはそう言うと、肩を落としてその場を離れていった。
それを見送るケントは、敢えて何も声をかけなかった。
自分で乗り越えるしかない話と感じたからだ。
「さてと、その女の特徴をもっと詳しく教えてくれないか?」
それからの事情聴取は実に簡単に終わった。
男性は聞かれたことをペラペラとなんでも話してくれたのだ。
それほどまでの殺気で、この場が生きた心地がしなかったようであった。
そしてケントは聞き出した情報を一つに纏めていくと、ある一人の女性へと行きついたのだった。
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