召喚され救世主じゃないと言われたが、復讐の旅でなぜか身体を狙われている

輝石玲

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復讐の旅、開始!

5.距離感の問題じゃ無い! ❇︎

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 グルーが冗談を言うような人にも見えなかったから分かってたけど、本当に一緒に風呂に入ることになった。

 まぁ風呂だから当たり前だが全裸になる訳で、俺としてはかなりピンチだ。何がピンチって、グルーの色気…もそうだが、グルーに比べて貧相な自分の体が目立つのがすっごく嫌だ…!なんで体育の実技の成績はいいのに筋肉は付かねぇんだよ俺の体!

「ヤト?どうしました?」
「いやぁ…、グルーはいい体してるよなって(皮肉)」
「ふふっ、嬉しいですけどそんなに見られては恥ずかしいです」

 なっ、皮肉が効いて無いだと……!?これは素で皮肉に気付いて無いのか、気付いてて華麗にスルーしてるのかどっちだ!?
 色々と敗北感を感じながらとりあえず服を脱いで浴室に入った。少し時間をずらした方がいいとグルーが先に入って、俺が後から入ってシャワーを浴びた。


 備え付けのシャンプーやボディーソープは一つの固形石鹸で、使い馴染みが無いから使い方がよく分からない。とりあえず手で擦ればいいのか?

「…貸してください」
「はい……」

 こんなことまで甘えてしまった……。グルーがタオルに石鹸を擦り付けると、モコモコと泡が立った。おぉ…そのためのタオルだったんだ……。てっきり普通に体を洗うための垢擦りタオルかと思っていたら、こんな使い道もあったんだ。
 感心しながら見てると、グルーはタオルから泡を掬って俺の頭に乗せた。そしてそのまま俺の頭をわしゃわしゃと洗い始めたが……

「グルー!流石にそれくらいは出来るから!」
「ほんのついでです」

 子供扱いしすぎもいいとこだ!度が過ぎればありがたみより羞恥心が勝つと身に沁みて分かった。いや分かりたくも無かったが!?

 頭を洗った後、流石に体は自分で洗った。これで『ついでに体も洗う』なんて言われてたら恥ずかしさがカンストして倒れてたかもしれない。
 体を洗ってると、湯船に浸かっているグルーが俺に話しかけてきた。

「ヤト、その背中のは……」
「ん?あぁ、傷跡とかダメなタイプだったか?」
「いえ、少し気になっただけですので」

 俺の背中にある三日月の形の傷跡。大きな切り傷の跡だが、いつ、どこで、なんでついた傷なのかは分からない。俺がすっごい小さい時の傷跡だ。特に痛いわけでも無いが、銭湯や温泉に行くと目を引くから傷跡のせいでなかなか行けなかったんだよな。




 一通り洗い終わって、湯船に入った。少し熱めの湯加減だが、短時間なら気持ちいい。でもグルーはさっきからずっと入ってる。よく逆上せないな。

「んーっ…、あっついけど気持ちいいな。あ、言っておくが熱が出たわけじゃ無いからな」
「分かってます。ただ、長湯はしないでくださいね」

 長湯してるのはグルーの方なんだよなぁ…。
 にしても、グルーの方はあんまり見ない方がいいかもしれない。熱い風呂に入ってるから当然だけど、肌が赤くなってて余計に色気が増している。

 俺は決して男好きなわけじゃ無い。もちろん好みだってある。…が、ルックスと声は正直タイプだから結構意識はする。人を見た目で判断するほどチョロく無いが、これはただの生理現象だから自衛するしか無い。

「…目が腫れてますね。目の周りも温めた方がいいですよ」

 そう言って俺の目元を優しく拭うグルー。

 ……やっぱムリだろこれ!見た目はタイプど真ん中で声が色っぽくて、更には性格まで完璧とか自衛のしようが無い!ここまで完璧だと逆に惚れ辛いが、好意的にはなるし…気が抜けるな。




 しばらく湯船に浸かって、だいぶリラックスできた。完全に気が抜けたからかたまにポロポロと涙が出てきたけど、たぶん感情的な涙とは違う。本当にリラックスしてる証拠だろう。まぁ、グルーは心配してたけど。

 流石に熱くなってきたから上がろうとした時、ふと違和感を感じた。……嘘だろ?

「ヤト?そろそろ上がらないと逆上せてしまいますよ?」
「あ、あぁ…、グルーが先に上がりなよ。俺より先に入ってたし…」
「何のために私が一緒に入ったかお忘れですか?」

 俺が怪我人で病人だから……。けど、アザはもう目を凝らさないと見えないくらいに薄いし、熱だって風呂で熱いけど体調は悪くない。むしろ健康的で……うぅ…………。
 健康的は悪いことじゃ無い。それは分かってるが……

 率直に言えば俺は今、なんでか勃起している。だからグルーより先に湯船から出られない。今は体制でなんとか隠してるからバレてないけど、流石にこんなのがバレたらいくらグルーでも不快にさせるのは間違いない。困った……

「ヤト、もしかして…既に逆上せて動けなくなってます?」
「いやっ、そんな事は無いんだ。ただ……」
「ただ……?」

 ただ、息子が元気になってるから動けないんだ。

 ……なんて言えるかッ!!
 まずい、退路が本当に無い。自然と収まるのを待ってたら確実に逆上せるし…どうしよう。汗は汗でも冷や汗が出てきた。

「はぁ…仕方ありませんね」
「え?うわっ!?」

 グルーは俺をお姫様抱っこで軽々持ち上げた。そう、つまりは……バレた。最悪だ。恥ずか死ぬ…。


 完全にバレたのに特に何か言われるでもなく運ばれて、シャワーの前にある風呂椅子に座らせられた。

「様子がおかしいと思ったら、コレを隠してたんですね」
「っその……!」
「恥ずかしがることはありません。ただの生理現象ですから」

 どうやら引かれてはない…どころか、グルーは背後から腕を回し勃っている俺のにそっと触れた。

 ………?
 ………っ!?なんでッ!?

「ここで治めてしまいましょう。不快に感じたらすぐに言ってください」

 そう言ってグルーは俺の息子をギュッと握った。

「っあ…!」

 ……ん?今の声、俺か!?俺しかいないな!嘘だろまだ握られただけだぞ…!?
 グルーは俺が抵抗しないと分かると、そのまま手を上下に動かした。

「んっ、あッ……!」

 何だこれ、自分でするのと全然違う…!正直、本でその描写を見ると流石に誇張されてると思っていたが、冗談抜きで全く知らない感覚になる。

「ッあ……!んっ、んぐッ…!」
「すみません。声が響くので抑えさせてもらいますよ」

 左手で口を押さえられて右手で扱かれる。口を封じられて呼吸が浅くなる感覚さえ気持ち良くて腹にクる。こうなるくらいならトイレで一度発散させておけば良かった…!

「ンッ、んぐぅ…ッ……!」

 数分も経たずにすぐに絶頂した。口を押さえられたまま、グルーの手にどろりと掛けてしまった。すげぇ、人に触られんのってこんなにイイのか……?

「ぷはっ…!はっ……」
「結構出ましたね、スッキリしましたか?……まだ、出し足りないみたいですね」

 え…?あ、本当だ。まだ勃ってる。まぁ、そりゃあ健康な十代の男なんだから性欲くらい多少強くてもおかしくないし、興味があってもおかしくない。それでも羞恥心は残ってるんだよ…!

「ヤト、申し訳ありません」
「え?わっ!?」

 腕を引っ張られ、床に座るグルーの足に跨って座った。あれ、なんでグルーも勃って…ってデカぁ!?体を密着させるように抱き寄せられ、息子同士をくっつけられた。これってまさか…兜合わせ!?

「不快にさせたらすみません。ただ、ヤトの淫らな姿に興奮してしまって…」
「みだっ…!?俺が!?」
「えぇ、とても扇情的です…。ヤト、貴方さえ良ければ一緒に触って貰えませんか?」

 ひょえっ……、状況が飲み込めない…!え、えっと、一緒に握って擦ればいいのか?うわっ、デカいし熱い…。俺のと色も形も違う、大人の身体だ。

「んっ、これで、合ってる…?」
「えぇ…。ですが、もっと強くしてもいいですか?」
「つ、強く……?っあ!」

 グルーは俺の手の上から握ると、言葉通り強く扱いた。

「あッ、は…ぁ……ッ!」
「気持ち良さそうですね。…やっぱり、私にしがみついていてください」

 手が解放されて、言われた通りに背中に手を回してしがみ付くと、グルーは右手でまとめて扱いて、左手は俺の尻の穴を擦った。
 ……っ!?尻の穴!?指先を押し付けてグリグリとすると、指先を浅くつぷりと入れて小刻みに抜き差しした。な、なんで…風呂で最後までするつもりじゃないよな?

「っあ…!?ぐ、グルー、なんでそこッ……!」
「気持ち良くなって貰いたいだけです。痛みはありませんか?」
「ないッ、けど……!浅いトコ、焦ったい……!」

 グルーは俺の言葉を聞いて、ゆっくりと指を深くまで入れた。いや、俺もなに正直に答えてるんだ!でも、何も濡らさないで指が奥まで入ったし、グルーも俺が尻を弄ってたのは勘づいてるかもな。
 深いとこで指を曲げられ、前立腺を押し潰されてナカが締まる。自分の指じゃ届かなかったとこまで来て気持ちいい。

「ふぁっ…あっ、あぁッ……!はっ、んぐッ…!」

 グルーが下から覗き込んで俺に口付けた。声、デカかったかな。でも抑えられないくらい気持ち良くって、前後どっちもすぐにイキそうだ。

 口の中を吸われて舌を絡め、尻のナカから弱いところを押され、絶妙な力加減で扱かれ、俺は手足でグルーを抱きしめてすぐに絶頂した。大量に出したのにまたすぐに復活して、あろうことか性欲に頭が支配されかけてる俺は密着するグルーの体に乳首を擦り付けた。

「クスッ、ヤトは気持ちいいことがお好きなようですね。いいですよ、私もまだ吐精出来ていませんし、もう少しお付き合いします」

 そうして俺はグルーが絶頂するまで前で二回、後ろで三回絶頂した。




 ●●●



 ………って、何ヤってんだよ俺ぇ!
 風呂から上がって浴衣に着替え、頭にタオルを被ってベッドでしばらく悶絶していた。だってあんな、あんなコト……!出会って一日の人とすることじゃ無いだろ!

「その、申し訳ありません。性急で軽率な行動でしたよね…」
「グルーが謝ることじゃ無い、俺がその、あんな………」

 ダメだ、思い出すだけで顔が熱くなる。ちゃんと謝らないと、俺が勝手にサカったせいなんだから。しかもされっぱなしで、俺がグルーに何かしてやれたワケでも無いし…情けないな。

「ヤト、貴方が非を感じてはいけませんよ。貴方は『襲われた』立場にいるのですから」
「え?」
「私が勝手に貴方に触れたのですから。貴方が言葉で許可を下し求めたのは、私が勝手に触れた後でしょう?それに、急所を触れられても抵抗されない程度には信頼して貰えてると分かりましたし、有意義な行為にはなりましたから」

 そ、そっか…?そういうものなのか…?まぁ…グルーもヨかったなら良かったのかもしれないな。羞恥心は消えないけど。

「とりあえず、髪をしっかりと拭いてください。そうしたらこの世界のことを教えますから」

 そう言ってわしゃわしゃと俺の頭を拭くグルー。本当に俺、何でもかんでもやってもらってないか!?
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