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おまけ
SS シロガネノキミ
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キャラ供養投稿
『2 ボク』で出てきた組合の人
当初、夫三人目の候補
実はサイシの血筋だけど知識は無い人、みたいな
初登場は当て馬で中ボス的な優しげオネェ外見のタフな敵役、元白銀等級冒険者で今組合員
が後半に寝返って味方になった!展開にしたかったんですが
スペラの初印象の悪さからエロの流れに辿り着けず、削ったら再登場せずに終わってしまったとかなんとか
三本挿しはグロ18案件になりそうなので、まあ、結果的にはヨシという事に
===
苛立ちのままに蹴ったじょうろが派手な音を立てた。
「くそっ」
今も思い出す。
あの日、あの時から、なにをしてもなにをするにも、けちが付くようになった。
二十代のうちに冒険者としては上等な部類に入る白銀等級まで登ったものの、それ以上は無理だと判断して、早期引退して組合職員になった。
元より筋肉が付きにくい事を利用し、男ウケの良い見た目を、髪を伸ばしてさらにそれらしく整えた。
近接戦闘職だと分からないようにゆったりした服を着れば、まるで女性だと賞賛を受けた。
頭に血の上りやすい新人を黙らせる役職員の一丁上がり。
組合の資金は潤沢ではない。
だからこそ、冒険者としてはやっていけそうにないと思えば、きつく当たる事が多い。
変に甘くして死なれるより、諦めて堅気として生きてもらったほうが、こちらとしても後腐れがない。
あの茶錆等級冒険者への扱いも、そのつもりだった。
採取で丁寧な仕事をしてくれると分かったからこそ、冷たくそっけなくして、冒険者家業を諦めた時に街の薬草取扱店の従業員にならないかと声をかける予定だった。
なぜか、他の職員はあの男を苦手としていたようだが。
個人的には、囲えるなら囲ってやりたい愛らしさを感じていた。
なぜかは分からない。
これまで、友情と肉欲の解消以外で男に好意を持った事は無いのに。
目の届く場所に置いておきたいと思ってしまっていた。
しかし、あの男はいつまで経っても冒険者を辞めようとせず、さらに途中で邪魔が入った。
立ち回りを間違えて組合に損害を与えたとして減給され、さらには初心者向け講習を無給で押し付けられた。
前職からの信用で得た肩書きを失って降格され、平職員として過ごす日々。
なにを間違えたのか。
初めに言えばよかったのか?
冒険者はあんたには向いてない、街の中の仕事を紹介してやる、と。
それとも「僕に囲われてくれ」とでも?
過ぎた事を嘆いても仕方ないが、なにもかも悪い方向に進む事を止められない現状に腹が立つ。
見た目を整えたせいで、男に犯されそうになるし。
ぶっ飛ばしたら、こちらが悪い事にされた。
こう見えて、突っ込む側だ!!
ふざけやがって。
丁寧な仕事をする冒険者なんてそうそういない、あの男と街のためになるはずだった。
次にあったら、どうしてやろうか。
考えていたら、背後から足音が聞こえた。
「よう、大人しくケツ差し出す気になったか?」
痛い目にあっても懲りないやつは、どこにでもいるもんだ。
もうこうなったら、組合職員なんざやめてやる。
腹立ちまぎれに、がつん、と打ち合わせた拳の音に男が顔色を変えたけれど、手遅れだ。
楽しませてくれよ、くそぼんぼん。
『2 ボク』で出てきた組合の人
当初、夫三人目の候補
実はサイシの血筋だけど知識は無い人、みたいな
初登場は当て馬で中ボス的な優しげオネェ外見のタフな敵役、元白銀等級冒険者で今組合員
が後半に寝返って味方になった!展開にしたかったんですが
スペラの初印象の悪さからエロの流れに辿り着けず、削ったら再登場せずに終わってしまったとかなんとか
三本挿しはグロ18案件になりそうなので、まあ、結果的にはヨシという事に
===
苛立ちのままに蹴ったじょうろが派手な音を立てた。
「くそっ」
今も思い出す。
あの日、あの時から、なにをしてもなにをするにも、けちが付くようになった。
二十代のうちに冒険者としては上等な部類に入る白銀等級まで登ったものの、それ以上は無理だと判断して、早期引退して組合職員になった。
元より筋肉が付きにくい事を利用し、男ウケの良い見た目を、髪を伸ばしてさらにそれらしく整えた。
近接戦闘職だと分からないようにゆったりした服を着れば、まるで女性だと賞賛を受けた。
頭に血の上りやすい新人を黙らせる役職員の一丁上がり。
組合の資金は潤沢ではない。
だからこそ、冒険者としてはやっていけそうにないと思えば、きつく当たる事が多い。
変に甘くして死なれるより、諦めて堅気として生きてもらったほうが、こちらとしても後腐れがない。
あの茶錆等級冒険者への扱いも、そのつもりだった。
採取で丁寧な仕事をしてくれると分かったからこそ、冷たくそっけなくして、冒険者家業を諦めた時に街の薬草取扱店の従業員にならないかと声をかける予定だった。
なぜか、他の職員はあの男を苦手としていたようだが。
個人的には、囲えるなら囲ってやりたい愛らしさを感じていた。
なぜかは分からない。
これまで、友情と肉欲の解消以外で男に好意を持った事は無いのに。
目の届く場所に置いておきたいと思ってしまっていた。
しかし、あの男はいつまで経っても冒険者を辞めようとせず、さらに途中で邪魔が入った。
立ち回りを間違えて組合に損害を与えたとして減給され、さらには初心者向け講習を無給で押し付けられた。
前職からの信用で得た肩書きを失って降格され、平職員として過ごす日々。
なにを間違えたのか。
初めに言えばよかったのか?
冒険者はあんたには向いてない、街の中の仕事を紹介してやる、と。
それとも「僕に囲われてくれ」とでも?
過ぎた事を嘆いても仕方ないが、なにもかも悪い方向に進む事を止められない現状に腹が立つ。
見た目を整えたせいで、男に犯されそうになるし。
ぶっ飛ばしたら、こちらが悪い事にされた。
こう見えて、突っ込む側だ!!
ふざけやがって。
丁寧な仕事をする冒険者なんてそうそういない、あの男と街のためになるはずだった。
次にあったら、どうしてやろうか。
考えていたら、背後から足音が聞こえた。
「よう、大人しくケツ差し出す気になったか?」
痛い目にあっても懲りないやつは、どこにでもいるもんだ。
もうこうなったら、組合職員なんざやめてやる。
腹立ちまぎれに、がつん、と打ち合わせた拳の音に男が顔色を変えたけれど、手遅れだ。
楽しませてくれよ、くそぼんぼん。
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