異世界帰りの僕が100人斬りの勇者だなんてまだ誰にも知られていない ~帰還した元勇者の爛れたラブコメディ~

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ランペイジ!

あぶなすぎる水着

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| 藤堂 京介


 瑠璃ちゃんが謝りに出て行ったあと、なんとなく座禅を組んでみた。神社の後だけど、気にしない。

 心・頭・滅・却!

 HPの回復に努めてみた。

 そんなものは無いが、そういう気分だった。


 先程はHPを対価に100%になっていた某が、そのクールダウンの甲斐も合って、おそらく85%くらいの某に落ち着いていた。


 ……まあまあ下がらないな。

 15歳ぃぃぃ…!


 無想の境地には至れなかった。

 人族最強の勇者だったのに。

 龍の仙女とは違うか。


 だがしかし、そんな僕に更なる魔の手が忍び寄ってきたのだった。

 具体的には小悪魔×3があらわれた!のだ。


「京介くん、お茶持ってきたよー」

「なんなんですか、この人。急に来て急にリーダーぶって」

「はるはるがまごまごするから」


「するに決まってるじゃないですかっ! こんなのどっからどう見ても…へ、へ、変態じゃないですかっ! しかも一人増えるからビキニになったし…お、お腹恥ずかしいし…」

「バレないバレない」

「どっからどう見てもバレますよっ!」


「間宮ちゃんもオッケーしたでしょ。ほら腕下ろす。ぽっこりお腹出す」

「ぽっこりなんかしてませんよっ! 失礼な! そ、そりゃOKしま、したよっ! しましたけど……あなた方高校生より中2の私の方がぁ~おっぱいおっきいからぁ~塗る量おんなじだとぉ~私だけ色が薄くなってぇ~バレるじゃないですかぁ~だからぁ~心配でぇ~」


「へぇー…言うね」

「円卓だけでも良いけど」


「すいませんっすいませんっ追い出さないでくださいっ!」


 ひそひそと小声で話す三人には悪いけど、僕は耳が良いんだよ。何回も言うよ。何度でも言うよ。

 なぜなら、耳が良いせいで疑惑が確信にいたり、90%超えになってしまったからだった。何とは言わない。


 そう、彼女達三人は、ものすごい格好だった。

 目の端を、横にこう、グィッと引っ張って見れば、なんとなくバレないかな? くらいバレバレな白のビキニな水着(塗)姿だった。


 あぶない水着(偽)だった。

 あぶなすぎる水着(真)だった。


 どうしよう……もうすぐ100%某だ。パンツで痛い。

 やっぱりトイレ借りようかな。いや、とりあえず何故こんなことになっているのか。

 原因の予想はつくが、結果が斜め上過ぎてこれ以上ほっとくと僕の某に更にダメージを蓄積してしまう。

 一応は聞いておこうか。


「これは…どういうことか聞いた方が良い?」


「私達三人の罰だよ! 気にしないで!」

「罪滅ぼし」

「ほらー! 藤堂さん引いてるじゃないですか!」


 罰…罪滅ぼし……なんだろう。かつて、いろいろな組織を壊滅させ、その度に泣く泣く罪を認め、泣く泣く罰を求める悪人たちに出会ってきた僕だったが、こんなにも明るくてあっぱーな罪と罰があっただろうか。


 引いてるんじゃなくて、檻から出さないように必死なんだよ! ィタタッ! ステイッ! ステイッ!

 これは、やっぱり100%某になってしまった僕に対する罪であり罰ではないだろうか。

 そしてこの部屋にいる限り、一歩も動いていないにも関わらず、1Pずつダメージが減っているような気になる。

 いや、歩いても同じだ。

 これがどくのぬまちか…いや、歩いてないから違うのか。

 目には毒だけども。

 ァイタタタ! ステェェイ!


「…引いてないよ。びっくりしただけ」

「…思いの外、藤堂さんが冷静なのがそれはそれで辛いんですけど…」

「えへへ…なんだか気持ちよくなってきた」
「わかる」


「全然気にしないっ!? 最悪だ。変態だ。これが円卓……! あれ? でもそれじゃあ罰にならなくないですか?」

「これ。京介くん」

「うん? 水鉄炮? ……懐かしいね」


「それで……撃ち抜いて欲しい。私達の…恥ずかしいところを」

「そういうプランだったんですか! きぬきぬ…なんて恐ろしい女……これがJK…」

「もう撃ち抜かれてるけどね、はぁと」


「全部、剃ったから、大丈夫」


 やっぱり斜め上だった!

 これ以上やめて! ィタタタッ! ステイッ! ステェェイッ!





 そして何やら準備をしだした。

 危なすぎる水着のまま。

 いやそれただの全裸だから。

 部屋のクローゼットを開けると、何やら緑色のロールスクリーンらしきものが出てきた。

 それを部屋の扉の前に立て掛け、伸縮する黒いバーで支え、簡易スタジオみたいな有様になった。

 そのスクリーンは幅がおおよそ2メーターくらいで天井に着くくらいの高さのものだった。


 あ、出口が…

 下にビニールシートを敷くために三人でベッドをずらしだした。僕には座っておいてと言われたが、座る事しか今は出来ない。

 具体的には起立しているからこそ立てない。

 みんなの姿はエロというよりは酷く滑稽な格好のはずなのに、15歳のこの身体の反応は変わらない様子だった。

 そして、三脚を2台用意して左右に配置し、カメラをスクリーンに向けてセットしていた。


「できた」

「私のもです」


 ちなみにスクリーンは合成用、ビニールシートは盗撮時用、らしかった。

 何も聞くま…ィタッ

 彼女たちは覚悟を決めていた。


 両手に一丁ずつ拳銃を持たされ、水が溢れるとまずいなと思い、銃口を上に向けたまま目を閉じ考え、答えを出す。


 なかなか間抜けな格好だな、僕。

 違くて。

 異世界には銃火器は無かったけど、ほとんど両利きだし、目標とか簡単に打ち抜けるとは思う。そしてピンポイントで全て撃ち抜く自信はある。

 何をとは言わないが。


 それよりなにより、僕が隠し持つ、違う銃口が上を向いているほうが問題だった。ちょうど三丁になったね。やったね。

 違くて。


 このままだと、その違う銃口で小悪魔たちを討伐しそうなのが、問題だった。

 ふー…

 アィタタタタタッ! ステェィ! ステェイッ! ステェェェェイッ!!

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