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第2章 小さき従者とともに
第30話 町の外へ!兎兄弟!カラス??
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夜も更けて辺りはもう暗い、そんな町でジェリムとシルヴァが食事を終えた後。
フレス「あはは、これは…凄いね…」
『さて、会計はそちら持ちですからね?、それじゃあ、俺はもう町出るんで、これで失礼します~』
フレス「あ、うん、それはなんとか、って、待ってどこ行く気だい?…夜だし、門はもう魔物だっていっぱいなんだよ?…」
『門も魔物も、俺には些細な問題です、それにこの町にいたら、また閉じ込められそうですし…』
俺は屋敷の方を睨みながら言った。
フレス「だけど…うーん、門は壊さないでね…」
『壊しませんけど、あ、そうだ、もしあの人が、今度何かちょっかいだしたら、屋敷ぶっこわすからと言っといてくださいね?では、さようなら~』
フレス「え、壊すって、もう居ないし…」
俺は言い終えた後、素早くマントを裏返し不可視化し、お腹いっぱいで寝てしまったシルヴァとジェリムを帽子に入れ、ブーツをコンと鳴らし浮遊し、町を上から見下ろしながら、門の外へ目指し移動した。
『さあ~て、大分この町を出る予定は狂ったが、外へ旅に行こうか!』
門を超え、平原を魔力半分切るくらいまで、浮遊し徐々に降下し地面に降りた。
『とっ、あの町の門が見えないとこまで、大分飛んで移動できたな。』
さて、後ろのこいつらは寝てるし、どうするかな。
俺の周りは平原、少し向こうに林があるな、そこに入って様子みて寝て夜を明かすか、鞭持ってれば何出てきても、大丈夫だが、警戒の必要があるな。
いや、いっそ今テイマーだし、片っ端に襲ってきたら周りのを仲間にするか?
魔物ならなんでも、テイム交渉が出来るなら、そういうのも可能じゃないか?
もし、テイムがダメで、襲ってくるなら倒してしまおう。
『とりあえず、レベルアップも必要だし、習得経験値アップボトルを飲んでっと、武器よこい!』
俺はボトルを一口飲み、鞭を持ち、林へと入った。
林を中をしばらく歩くと、広く、ひらけたところに出た。
そこには、小さな沼があり、魚がいるのが見えるくらい、辺りは月の明かりで明るく静かだ、一応、索敵してみると、敵が居るにはいるが、大きな赤い点はないので、脅威になるような物は居ないようだ。
『そうだ、一応ゲージから誰か、出して元気か確認して見るか…』
俺は、安全そうなので、テイムした兄弟兎を最初だして見ることにした。
兎達の入った、ゲージを手に持ち下にポンと置く。
すると、黒い角のある青目の兎と、白い角のある青目の兎が、ぴょんと2匹出てきた。
『兎さん達、久しぶり、中でちゃんとご飯食べれたか?』
聞くと、兎兄弟はこっくりと頷いていた。
よく見ると前より大きくなり、毛艶がいいように見えた。
『なあ、この中って快適なのか?…兎さん達、毛艶も体つきも、前よりいい気がするんだが…』
ぴょん、ぴょんと2人は高く飛び跳ねて、それからコクコク頷いた。
反応から中は、凄くいい見たいだな…
<鑑定眼>
【黒角兎:lv47】
【白角兎:lv45】
『なにぃ!?、強くなり過ぎじゃないか、兎さん達…47に、45…』
兎兄弟は、俺の声にびっくりしピクっと固まるが、二足で立ち、ピンっと胸を張って見せた後、白い方はパンチ、黒い方はキックの動作をしていた。
『まさか、中で鍛えたって言うのか!?』
コクコクと2足で立ったまま頷いている。
カンガルーみたいだ、頼もしい兎さんになったもんだ。
なんて考えていると、上からカラスの様な声がしてた。
ガァーガァー…
『なんだ?…って上か…』
上を見ると、黒いカラスみたいな鳥が、急降下して襲いかかってきていた。
『鞭で…攻撃を…って兎さん達!?』
俺が鞭を構えてる間に、兎さん達は2匹で高く飛び上がり…降下中のカラスに白い方がアッパーカットをかまし、上に打ち上げて、その後、バランスを崩し落ちてきたカラスに、黒い方がドロップキックをかまし、沼にバシャンとカラスを落とした…
『兎さんがアッパーカット!?、ドロップキック!?…ああ…そういえば、兎でも魔物だったなこの子達は…』
そんな兎さん達は、上からスタッと地面に着地し、キラキラした青い目で俺を見ている。
褒めてってことかな…これは…
『凄いな!兎さん達は、よしよし…』
両手で2匹を同時に角のない体を撫でると、手に体を押し付けスリスリとしてくる。
あ…艶々ふわふわ…兎さんもふわふわでいいな…
そんな時音がした。
バシャンバシャン…
『あー、襲って来た鳥か…』
今カラスは沼で、濡れたため飛べず、バシャバシャ翼を広げて水を叩きながら沼の岸に移動中だ。
俺は、そんな姿を気づいて撫でるのを辞めて観ていると、兎さん達は、沼の岸にぴょんぴょんと走って行き、陸地に近づいて来るカラスを2足で立ちながらじーと観ている…
いや睨んでるのか?…青い目の表情は読みにくい。
俺はしばらく観ていたら、カラスが陸地に徐々に近づいて来るにつれ、白い方が手を構え始めた…
それに気づいた鳥がバシャバシャ暴れ騒ぎ始めた。
バシャバシャバシャバシャ…
カーカーカーカー!
これは…仕方ない兎達を退かせるか。
『兎さん達、勘弁してあげて…どうせもう敵わないの理解したでしょ、襲って来ないよ、まあもし襲ってきたら、今度は俺がこれでね。』
兎さん達は、こちらを向き頷き、俺の方に近寄ってきた、そしてマントを何故かやたらと引っ張る…
外せって言うのか?
とりあえず、マントを外してみた。
カーカーカ!?
カラスがこちらを見て驚いているようだ。
『ん?何驚いてんだ…マント外しただけで…あ…』
見えてなかったのか…ということは、兎達はパーティ扱いで見えて声も聞こえていたが、この鳥には、兎さん達しか見えてなかったのから、驚いたのか。
『兎さん達、で、マント外して、そいつに姿を見せて、どうしたいんだ?』
兎達は、またぴょんぴょんと、走って行ってカラスの場所に行くと、俺の方に頭を向け2匹して伏せた。
『んと、行けばいいのか…』
鳥はようやく今陸地に着いた、濡れて凄く細っそりとしている。
とりあえず、その鳥と兎達の居る方へ行くことにした。
近くに来ると、大きさはカラスと変わらず、見た目は、嘴が黄色だけでカラスだ。
『うーんと、兎さん達、こいつには敵意はないのか?』
兎達に聞くと、顔を上げ頷いた。
水に濡れ細っそりスリムになった、カラスはこちらを見ている。
『えっと、まあ普通、肉食の鳥は兎見たら、襲うよな、襲ってきたってことは腹空かしてたんだろうから…』
手袋を外し、倉庫に手を入れ、さっき買った食料の小さな生肉を、取り出し置いた。
カラスは、驚いたのか翼をバサっとした、その後生肉を首を傾げ、それから突いて食べだした。
『それ食ったら空に戻るんだぞ、さて、兎さん達離れてあっちで、野菜でも食べような、そんなに、カラスは気にしなくていいだろ。』
黒兎は、立ち上がり頭を傾げて俺を見ている。
白兎は、俺に頷いて近寄ってきた。
『ほら、白い方はきたぞ?黒兎お前もいくぞ…』
黒い兎は、食べているカラスをチラっと見た後、俺の方にようやくきた。
俺はそんな2匹を両手で抱え大きな木の下に移動し、地面に置き、キャロの実(人参)とアップリン(赤いリンゴ)を2個ずつ出し前に置いた。
2匹は二つを見て、頭を傾げてこちらを見ている。
『えっと、食べていいよ!』
白い方は、頷いて林檎をしゃりしゃりと食べ始めると…丸い尻尾をフリフリと振り始めた。
黒い方は、林檎をかじったが…好みじゃないようで一口で辞め、人参の方はかじると、そのままボリボリと食べ始めた、白いのほど振らないがフリフリと尻尾を振っている。
その後、黒い方は人参だけを食べた、白い方は両方好きなようで黒い方の齧った林檎も食べていた。
それで、なんとなく、黒い方は甘いの余り好きではないのかと思い、葉野菜を渡すと即食べ尻尾の振り度も激しかった、ちなみに白い方は食べるがそこまで尻尾を振らなかった。
『えっと、白い方は何でも食べるが甘いのが好みで、黒い方は甘いのは苦手で葉野菜系が好きってことか?』
黒い方は、こちらを見て頷いている。
白い方は、お腹を見せながら寝そべっている。
『兎さん達は、性格も、結構違う見たいだな…』
白い方の寝そべった姿を、可愛いなと思いながら見ていうと、黒い方は白い方を見て、蹴り飛ばした。
蹴り飛ばされゴロゴロと転がった、白い方はその後、ぴょーんと飛び上がり、こっちに慌てて戻ってきて背筋をぴーんとお座り態勢になった。
顔に草がついている、可愛いな。
『えー、何も蹴り飛ばさなくても良いと、満腹なんだろう?…それにさっきの格好可愛いから眺めていただけだぞ?』
白い方の顔の草を取りながらいうと、黒い方はブンブンと横に首を振りこちらを見ている。
黒い方はあれはダメだって言いたいみたいだな。
『黒兎は、俺が危険だから、白兎のあれは危ないと思ってたり?』
それをきいた黒兎はずっこけた…
後ブンブン横に首を振り、俺の前でお腹を見せて仰向けに倒れた。
その姿が可愛く、つい撫でてしまったら、驚いたのかカブっと手を噛まれてしまった。
『いて、あ、ごめんな…びっくりしたか?』
黒兎は、慌てた様子で俺から離れ伏せている。
『謝る必要ないぞ、俺が無断で急所になる部分触ったから、驚いた噛んだだけなんだし、黒兎は悪くないんだしな』
黒兎は、顔を上げブンブン横に振ってまた伏せた。
すると、白兎も黒兎の隣に、走って行き同じように伏せた。
俺は、とりあえず、そんな兎達に近づきながら声を掛ける。
『ほら、大丈夫だから、黒兎にはそれとも、毒とかあるのか、例えそうだとしても、俺には状態異常は効かないし大丈夫だぞ?』
黒い兎は、下を向いたまま横にブンブンと首を振って、近くにつれブルブルと震えている。
何故か、白い方もブルブルと震えて始めた。
うーん、これ、もし血が怖いとかなら、こんな怪我、これからだってするだろうしな。
その度こうだと、可哀想だし…
『そうだ!今なら、元居た場所に近いし、テイム解除する方が良いの、かって!?』
白兎が言い終わる前に、俺の方に飛びついてきた…思わず抱き上げ、抱えているとブルブル震え、頬ずりしてきた…
『別にこんな場所で、いくらお前達が強くても、いきなりテイム解除して、帰れとか言わないから…ん?』
白兎を撫でながらいっていると、黒兎がくいくいとズボンを引っ張り、俺が見るとブルブル震えながら伏せた。
仕方ないので、座り黒兎掴み、白兎と一緒に膝に乗せて、怪我をしてない方の手で撫でる。
『ほら、こっちは怖くないだろ?よしよし…』
すると、震えながら、手に凄く頬ずりしてくるな。
なんだこの必死な感じ…
必死といえば…レベルだってここまで、ゲージの中で鍛え上げる必要あるか?
何の為?敵からの護身用?それとも俺が弱いから?
そういえば、黒兎に関しては、テイムした時、動きに違和感あったんだよな…
何か凄い見つめて、仲間になってくれるかと、声掛けるまで、まるで待って居たようだった。
その後、黒兎は白兎を連れてきた。
俺はあの時…兄弟と別れたくなかったからだと、思ったが違うのか?
この世界のテイムは魔物の任意みたいだし、嫌なら拒否れたはずなんだよな。
1つずつ質問してみるか本兎達に…
『なあ、質問、なんでそんな必死なんだ?俺が弱いからか?』
兎達は固まった、そして首が取れそうなほどブンブンと横に振って俺をみてきて、またブルブル震えながら、スリスリとし始めた。
『お前らは何に怯えてる?…血か?』
兎達はブンブンと横に振る。
『じゃあ、怪我させたことで怒ると思ったのか?』
頷いていた、黒い方はブルブル震えが増した。
『でもそれは言ったろ?謝る必要もない、悪くないと…』
シルヴァ「ご主人さん、その子達…誰?」
いきなりシルヴァが前にきた。
『うわっと、起きたのか、シヴァ!、角兎の兄弟だ、名前は…まだ付けてない。』
シルヴァ「ご主人さんおはよう、角兎さん達怯えてるけどどうしたの?』
『うん、何か俺が黒い方を驚かせてしまって、噛まれてから、この調子なんだ、気にしなくていいって言ってもこれでな…』
シルヴァと俺が会話していると、兎達はシルヴァの方を向き伏せた。
シルヴァ「えっと、どうしてそんなに怯えてるの?…嫌わないで?捨てないで?怖い?…ごちゃごちゃしてて、言いたいことがわからない。」
俺が嫌う?怖い?兎達をか?
また捨てないでって
『なあ、お前ら、捨てるってテイム解除の事か?』
兎達は頷いて、またブルブルと震えている。
シルヴァ「そうだって、ご主人さんさっき言いたかったこと、わかったよ、角兎さん達は、ご主人さんに嫌われて捨てられるのが怖いんだって」
『そういう事か、あんなんで嫌わないし、テイムしたままで、お前達がいいなら、その方がいいんだ、これからも一緒に仲間でいてくれるか?』
2匹の頭に手を置きながら言うと、頷いた、そして、手の血を舐めた…
すると、2匹が光りに包まれた。
光が消えると、角が長く伸び少し大きくなった二匹がいた。
黒い方は毛並みは艶々で長くなり、角が長くなり銀色に輝いて、耳は長くなったがピンと立っている。
白い方は毛並みはふわふわ感が増して、角が長くなり金色に輝いて、耳が長くなり垂れロップイヤーになっていた。
『これは…まさか…』
<鑑定眼>
【一角兎(黒):lv44】テイム契約済
【一角兎(白):lv43】テイム契約済
『アルミラージ…テイム契約済…』
二匹は長くなった前足を、前に重ねてだし伏せている。
シルヴァ「ご主人さん、これからは問題ない時は、お側に控えさせてください、宜しくお願いしますだって~」
『う、うん…こちらこそ、改めて宜しくな…』
二匹の頭に手を乗せながら言った。
『居ること増えるとなると、名前入るよな?』
名前というと二匹が凄い詰め寄ってきた。
どれだけ、魔物には重要なんだこれ…
『ちょっと待ってな…考えるから…』
兎って言えば、イメージは月だよな…
黒い方は新月、白い方は満月ってイメージで…
確か別な言い方が、新月は…朔、満月は…望月
朔兎(サクト)と望月(ミズキ)
『決めた黒兎は朔兎、白兎は望月…』
"オレはサクトで' "ボクはミズキだね'
『ん?なんか今聞こえたような…』
朔兎と望月をみるが二匹ともきょとんと見ていた。
そんな時、カーカーと騒ぐ声がした。
上を見上げると、さっきのカラスがこっちにきた。
カラス「ガァーカーカー?」
カラスが鳴き、俺の肩に乗って頭を傾げている。
『ん、お前、また肉でも欲しいのか?』
シルヴァ「ご主人さん、その鳥さんが…角兎がまた強くなったな、あんたにつけば、オレはもっと強くなれるのか?だって」
『強くなれるか?それはわからないけど、一緒に来るか?来るものは拒まない、俺は魔物好きだしな。』
カラスは、朔兎達やシルヴァを見てから、飛び離れて地面に着地し鳴いた。
『んとで、なんて?』
シルヴァ「えっと、悩んだが、あんたにつくことにした、テイムしろ だって~」
『命令かよ…まあいいや、来るもの拒まなず、<テイム>』
カラスは何故か光りに包まれた…
クラっとしてきた…
『う…これはMP持ってかれたか…』
シルヴァ「ご主人さん大丈夫?」
『ああ、なんとかな…』
カラスの光が消えると黒いオーラを放つ黒い羽根に、覆われてた人形の何かがいた。
『なんだ、これ…』
<鑑定眼>
【???:lv??】テイム済?
『名前もレベルも不明?』
???「人、いや、エルフか、あんた凄いナ、テイムされるついでに、試しに魔力を喰らわせて貰ったが…ここまで力が貰えるとはナ。」
『え、普通に喋ってる!?…なんなんだ?』
黒い何かが近づいてきた…
シルヴァ「ご主人さん、普通の魔物じゃない、離れて!」
朔兎と望月とシルヴァが前に出る。
???「酷いナ~、さっき腹へって角兎は襲おうとしたが、今は、テイムされてる魔物同士、仲間だろ?、主は言ったろ?来る者拒まないって、魔物は好きだと、なら、こんなオレもいいだろ?なあ、主様? 」
『うーん、まあ、驚いたが俺達に危害加えないなら、良いよ?、言ったしな、来る者拒まないよ、例えゴースト系でもなんでもな。』
黒い羽に覆われた何かは、少し俺の反応に意外そうにして、手を頭…口辺りにあてている。
???「へぇ、危害を加えなければいいのか…優しい主様だな、なあ、主様の言葉をお前らも、聞いたろ?、だったら、そこどけよ、近づいたっていいだろ?」
シルヴァ「なんか、危ない匂いがするの、だからどかないの!」
シルヴァは唸っている、朔兎と望月も警戒態勢だ。
???「どいてくれよ?、なあ、このままだと、危害は加えないと行けなくなるだろ?そうしたら居てダメって言われるじゃんねーか、主様よ、なんとかしてくれないか?」
とりあえず魔法使いになるか…
<CC:魔法使い>
『これでレベルはわからないが…大丈夫だろ』
???「ん?、なんだその力、目、髪も…、主様は面白いナ、それに嗚呼、何か今のその魔力好みだぜ、なあ、いい加減どけよ、お前ら…」
シルヴァ達は唸っている。
このままだと、こいつらが危ない気がする。
『シヴァ、朔兎、望月、下がっててくれ…』
???「やっと、どいてくれたな、なあ、主様そいつら下がらせたんだ、もう近づいても良いよっな?」
黒い羽の何かは一気に俺の目の前にきた。
『な!?早い…』
黒い何かが髪を見ている…
???「おお、この髪凄い純度の高い魔力、エルフから人に変身いや、もう魔力の質が違うナ、違う体か?まあいい、さっきより良いナ」
『高い純度の魔力?…なんだそれ?』
???「わからないのか?主様は、なあ、髪一本でいいくれ、良いだろ?」
髪一本ね、こいつに抜かれるのは怖いな、自分から抜けばいいか。
『髪一本か?、はい、欲しいなら、とりあえずやる、だから大人なしくしろよ?」
髪を一本抜き手らしき場所に渡した。
すると消えた。
黒い何かは、黒い光に覆われた。
???「ハハハッ、凄い良いナ!髪一本でこの力かよ!」
黒い光が消えるとそこには、カラスがいた。
カラスは飛んで俺の肩に止まってきた。
???「なあ、主様よぅ、強くなれるかあんたは、わからないって言ったが、相当強くなれたぞ、ありがとよ、お礼に契約しようぜ?」
『えぇ、契約って…カラスお前もう、絶対悪魔だろ、命とか代償に貰う気だろ、俺は死ぬのごめんだぞ?』
???「悪魔?…俺は魔物だ、そんなのまだ成れねーよ、ただのテイム契約だ、代償なんて取らねーよ、それに、あんたの周りは、魔力が溢れて拡散されてるからな、それが吸えればいいだけ」
『いや、今なんつったよ!まだ成れないって言ったよな?、いずれ成れるってことだろそれ、何さらっと言うんだよ、隠せよ!ちょっと楽しみ減って残念だろが!」
???「あ、はい…すんません……ん?何故謝っている、俺が?、おかしい…、なんで、あんたちょっと嬉しそうなんだヨ…、悪魔にしたいのカ…」
『いや~異世界だし!よくよく考えると、悪魔いいなってな…格好良いだろ!仲間に居ても良くないってな!』
???「異世界?…で、あの、テイム契約していただけるんでしょうか?、ちょっと貴方思考良く理解できないんですよ、俺…」
カラスが顔を覗き込んできた。
『お前、キャラ作ってないか?』
???「そんなことはない!、そんな訳ねーだろ!」
羽ばたきながら抗議している。
『そう、まあ、何か一気に親近感湧いたわ、テイム契約だろ?良いぞ』
さっき怪我した手をカラスの前に出す、カラスが軽く突いて、血を舐めた。
するとカラスは何故か倒れた。
『なんで、お前、倒れんだよ!、悪魔変わるのかとか、期待した、俺の期待を返せ!この期待ドロボーめ!』
地面に落ちる前に抱き止めて言った。
<鑑定眼>
【カラス??:lv??】テイム契約済
『カラス?ってなんだよ違うだろこれ!』
しばらく固まって見ていた、シルヴァ達がやってきた。
シルヴァ「えっと、ご主人さん、もう大丈夫?」
『うん、大丈夫だ、逆にこいつが大丈夫なのか心配なくらいだ!』
俺と三匹でカラスを観る…寝ている?
とりあえず、足元にゲージを出そうとカラスを置いたら、沈んで行った。
『ええー!?、カラス大丈夫か!底なし沼だったのか?ここは!、って違うな、俺沈んでないし…まあ良いや…なんか眠くなってきた…』
シルヴァ「ご主人さん、僕たち見張るから寝てていいよ!」
朔兎と望月も頷いている。
『じゃあ、お言葉に甘えて、おやすみ…』
シルヴァ「ご主人さんおやすみなさい~」
"おやすみなさいませ' "僕達にお任せを!'
そういや、ジェリムまだ寝てたな…
そうな声を聞き、ジェリムを思いだし、俺は寝たのだった。
フレス「あはは、これは…凄いね…」
『さて、会計はそちら持ちですからね?、それじゃあ、俺はもう町出るんで、これで失礼します~』
フレス「あ、うん、それはなんとか、って、待ってどこ行く気だい?…夜だし、門はもう魔物だっていっぱいなんだよ?…」
『門も魔物も、俺には些細な問題です、それにこの町にいたら、また閉じ込められそうですし…』
俺は屋敷の方を睨みながら言った。
フレス「だけど…うーん、門は壊さないでね…」
『壊しませんけど、あ、そうだ、もしあの人が、今度何かちょっかいだしたら、屋敷ぶっこわすからと言っといてくださいね?では、さようなら~』
フレス「え、壊すって、もう居ないし…」
俺は言い終えた後、素早くマントを裏返し不可視化し、お腹いっぱいで寝てしまったシルヴァとジェリムを帽子に入れ、ブーツをコンと鳴らし浮遊し、町を上から見下ろしながら、門の外へ目指し移動した。
『さあ~て、大分この町を出る予定は狂ったが、外へ旅に行こうか!』
門を超え、平原を魔力半分切るくらいまで、浮遊し徐々に降下し地面に降りた。
『とっ、あの町の門が見えないとこまで、大分飛んで移動できたな。』
さて、後ろのこいつらは寝てるし、どうするかな。
俺の周りは平原、少し向こうに林があるな、そこに入って様子みて寝て夜を明かすか、鞭持ってれば何出てきても、大丈夫だが、警戒の必要があるな。
いや、いっそ今テイマーだし、片っ端に襲ってきたら周りのを仲間にするか?
魔物ならなんでも、テイム交渉が出来るなら、そういうのも可能じゃないか?
もし、テイムがダメで、襲ってくるなら倒してしまおう。
『とりあえず、レベルアップも必要だし、習得経験値アップボトルを飲んでっと、武器よこい!』
俺はボトルを一口飲み、鞭を持ち、林へと入った。
林を中をしばらく歩くと、広く、ひらけたところに出た。
そこには、小さな沼があり、魚がいるのが見えるくらい、辺りは月の明かりで明るく静かだ、一応、索敵してみると、敵が居るにはいるが、大きな赤い点はないので、脅威になるような物は居ないようだ。
『そうだ、一応ゲージから誰か、出して元気か確認して見るか…』
俺は、安全そうなので、テイムした兄弟兎を最初だして見ることにした。
兎達の入った、ゲージを手に持ち下にポンと置く。
すると、黒い角のある青目の兎と、白い角のある青目の兎が、ぴょんと2匹出てきた。
『兎さん達、久しぶり、中でちゃんとご飯食べれたか?』
聞くと、兎兄弟はこっくりと頷いていた。
よく見ると前より大きくなり、毛艶がいいように見えた。
『なあ、この中って快適なのか?…兎さん達、毛艶も体つきも、前よりいい気がするんだが…』
ぴょん、ぴょんと2人は高く飛び跳ねて、それからコクコク頷いた。
反応から中は、凄くいい見たいだな…
<鑑定眼>
【黒角兎:lv47】
【白角兎:lv45】
『なにぃ!?、強くなり過ぎじゃないか、兎さん達…47に、45…』
兎兄弟は、俺の声にびっくりしピクっと固まるが、二足で立ち、ピンっと胸を張って見せた後、白い方はパンチ、黒い方はキックの動作をしていた。
『まさか、中で鍛えたって言うのか!?』
コクコクと2足で立ったまま頷いている。
カンガルーみたいだ、頼もしい兎さんになったもんだ。
なんて考えていると、上からカラスの様な声がしてた。
ガァーガァー…
『なんだ?…って上か…』
上を見ると、黒いカラスみたいな鳥が、急降下して襲いかかってきていた。
『鞭で…攻撃を…って兎さん達!?』
俺が鞭を構えてる間に、兎さん達は2匹で高く飛び上がり…降下中のカラスに白い方がアッパーカットをかまし、上に打ち上げて、その後、バランスを崩し落ちてきたカラスに、黒い方がドロップキックをかまし、沼にバシャンとカラスを落とした…
『兎さんがアッパーカット!?、ドロップキック!?…ああ…そういえば、兎でも魔物だったなこの子達は…』
そんな兎さん達は、上からスタッと地面に着地し、キラキラした青い目で俺を見ている。
褒めてってことかな…これは…
『凄いな!兎さん達は、よしよし…』
両手で2匹を同時に角のない体を撫でると、手に体を押し付けスリスリとしてくる。
あ…艶々ふわふわ…兎さんもふわふわでいいな…
そんな時音がした。
バシャンバシャン…
『あー、襲って来た鳥か…』
今カラスは沼で、濡れたため飛べず、バシャバシャ翼を広げて水を叩きながら沼の岸に移動中だ。
俺は、そんな姿を気づいて撫でるのを辞めて観ていると、兎さん達は、沼の岸にぴょんぴょんと走って行き、陸地に近づいて来るカラスを2足で立ちながらじーと観ている…
いや睨んでるのか?…青い目の表情は読みにくい。
俺はしばらく観ていたら、カラスが陸地に徐々に近づいて来るにつれ、白い方が手を構え始めた…
それに気づいた鳥がバシャバシャ暴れ騒ぎ始めた。
バシャバシャバシャバシャ…
カーカーカーカー!
これは…仕方ない兎達を退かせるか。
『兎さん達、勘弁してあげて…どうせもう敵わないの理解したでしょ、襲って来ないよ、まあもし襲ってきたら、今度は俺がこれでね。』
兎さん達は、こちらを向き頷き、俺の方に近寄ってきた、そしてマントを何故かやたらと引っ張る…
外せって言うのか?
とりあえず、マントを外してみた。
カーカーカ!?
カラスがこちらを見て驚いているようだ。
『ん?何驚いてんだ…マント外しただけで…あ…』
見えてなかったのか…ということは、兎達はパーティ扱いで見えて声も聞こえていたが、この鳥には、兎さん達しか見えてなかったのから、驚いたのか。
『兎さん達、で、マント外して、そいつに姿を見せて、どうしたいんだ?』
兎達は、またぴょんぴょんと、走って行ってカラスの場所に行くと、俺の方に頭を向け2匹して伏せた。
『んと、行けばいいのか…』
鳥はようやく今陸地に着いた、濡れて凄く細っそりとしている。
とりあえず、その鳥と兎達の居る方へ行くことにした。
近くに来ると、大きさはカラスと変わらず、見た目は、嘴が黄色だけでカラスだ。
『うーんと、兎さん達、こいつには敵意はないのか?』
兎達に聞くと、顔を上げ頷いた。
水に濡れ細っそりスリムになった、カラスはこちらを見ている。
『えっと、まあ普通、肉食の鳥は兎見たら、襲うよな、襲ってきたってことは腹空かしてたんだろうから…』
手袋を外し、倉庫に手を入れ、さっき買った食料の小さな生肉を、取り出し置いた。
カラスは、驚いたのか翼をバサっとした、その後生肉を首を傾げ、それから突いて食べだした。
『それ食ったら空に戻るんだぞ、さて、兎さん達離れてあっちで、野菜でも食べような、そんなに、カラスは気にしなくていいだろ。』
黒兎は、立ち上がり頭を傾げて俺を見ている。
白兎は、俺に頷いて近寄ってきた。
『ほら、白い方はきたぞ?黒兎お前もいくぞ…』
黒い兎は、食べているカラスをチラっと見た後、俺の方にようやくきた。
俺はそんな2匹を両手で抱え大きな木の下に移動し、地面に置き、キャロの実(人参)とアップリン(赤いリンゴ)を2個ずつ出し前に置いた。
2匹は二つを見て、頭を傾げてこちらを見ている。
『えっと、食べていいよ!』
白い方は、頷いて林檎をしゃりしゃりと食べ始めると…丸い尻尾をフリフリと振り始めた。
黒い方は、林檎をかじったが…好みじゃないようで一口で辞め、人参の方はかじると、そのままボリボリと食べ始めた、白いのほど振らないがフリフリと尻尾を振っている。
その後、黒い方は人参だけを食べた、白い方は両方好きなようで黒い方の齧った林檎も食べていた。
それで、なんとなく、黒い方は甘いの余り好きではないのかと思い、葉野菜を渡すと即食べ尻尾の振り度も激しかった、ちなみに白い方は食べるがそこまで尻尾を振らなかった。
『えっと、白い方は何でも食べるが甘いのが好みで、黒い方は甘いのは苦手で葉野菜系が好きってことか?』
黒い方は、こちらを見て頷いている。
白い方は、お腹を見せながら寝そべっている。
『兎さん達は、性格も、結構違う見たいだな…』
白い方の寝そべった姿を、可愛いなと思いながら見ていうと、黒い方は白い方を見て、蹴り飛ばした。
蹴り飛ばされゴロゴロと転がった、白い方はその後、ぴょーんと飛び上がり、こっちに慌てて戻ってきて背筋をぴーんとお座り態勢になった。
顔に草がついている、可愛いな。
『えー、何も蹴り飛ばさなくても良いと、満腹なんだろう?…それにさっきの格好可愛いから眺めていただけだぞ?』
白い方の顔の草を取りながらいうと、黒い方はブンブンと横に首を振りこちらを見ている。
黒い方はあれはダメだって言いたいみたいだな。
『黒兎は、俺が危険だから、白兎のあれは危ないと思ってたり?』
それをきいた黒兎はずっこけた…
後ブンブン横に首を振り、俺の前でお腹を見せて仰向けに倒れた。
その姿が可愛く、つい撫でてしまったら、驚いたのかカブっと手を噛まれてしまった。
『いて、あ、ごめんな…びっくりしたか?』
黒兎は、慌てた様子で俺から離れ伏せている。
『謝る必要ないぞ、俺が無断で急所になる部分触ったから、驚いた噛んだだけなんだし、黒兎は悪くないんだしな』
黒兎は、顔を上げブンブン横に振ってまた伏せた。
すると、白兎も黒兎の隣に、走って行き同じように伏せた。
俺は、とりあえず、そんな兎達に近づきながら声を掛ける。
『ほら、大丈夫だから、黒兎にはそれとも、毒とかあるのか、例えそうだとしても、俺には状態異常は効かないし大丈夫だぞ?』
黒い兎は、下を向いたまま横にブンブンと首を振って、近くにつれブルブルと震えている。
何故か、白い方もブルブルと震えて始めた。
うーん、これ、もし血が怖いとかなら、こんな怪我、これからだってするだろうしな。
その度こうだと、可哀想だし…
『そうだ!今なら、元居た場所に近いし、テイム解除する方が良いの、かって!?』
白兎が言い終わる前に、俺の方に飛びついてきた…思わず抱き上げ、抱えているとブルブル震え、頬ずりしてきた…
『別にこんな場所で、いくらお前達が強くても、いきなりテイム解除して、帰れとか言わないから…ん?』
白兎を撫でながらいっていると、黒兎がくいくいとズボンを引っ張り、俺が見るとブルブル震えながら伏せた。
仕方ないので、座り黒兎掴み、白兎と一緒に膝に乗せて、怪我をしてない方の手で撫でる。
『ほら、こっちは怖くないだろ?よしよし…』
すると、震えながら、手に凄く頬ずりしてくるな。
なんだこの必死な感じ…
必死といえば…レベルだってここまで、ゲージの中で鍛え上げる必要あるか?
何の為?敵からの護身用?それとも俺が弱いから?
そういえば、黒兎に関しては、テイムした時、動きに違和感あったんだよな…
何か凄い見つめて、仲間になってくれるかと、声掛けるまで、まるで待って居たようだった。
その後、黒兎は白兎を連れてきた。
俺はあの時…兄弟と別れたくなかったからだと、思ったが違うのか?
この世界のテイムは魔物の任意みたいだし、嫌なら拒否れたはずなんだよな。
1つずつ質問してみるか本兎達に…
『なあ、質問、なんでそんな必死なんだ?俺が弱いからか?』
兎達は固まった、そして首が取れそうなほどブンブンと横に振って俺をみてきて、またブルブル震えながら、スリスリとし始めた。
『お前らは何に怯えてる?…血か?』
兎達はブンブンと横に振る。
『じゃあ、怪我させたことで怒ると思ったのか?』
頷いていた、黒い方はブルブル震えが増した。
『でもそれは言ったろ?謝る必要もない、悪くないと…』
シルヴァ「ご主人さん、その子達…誰?」
いきなりシルヴァが前にきた。
『うわっと、起きたのか、シヴァ!、角兎の兄弟だ、名前は…まだ付けてない。』
シルヴァ「ご主人さんおはよう、角兎さん達怯えてるけどどうしたの?』
『うん、何か俺が黒い方を驚かせてしまって、噛まれてから、この調子なんだ、気にしなくていいって言ってもこれでな…』
シルヴァと俺が会話していると、兎達はシルヴァの方を向き伏せた。
シルヴァ「えっと、どうしてそんなに怯えてるの?…嫌わないで?捨てないで?怖い?…ごちゃごちゃしてて、言いたいことがわからない。」
俺が嫌う?怖い?兎達をか?
また捨てないでって
『なあ、お前ら、捨てるってテイム解除の事か?』
兎達は頷いて、またブルブルと震えている。
シルヴァ「そうだって、ご主人さんさっき言いたかったこと、わかったよ、角兎さん達は、ご主人さんに嫌われて捨てられるのが怖いんだって」
『そういう事か、あんなんで嫌わないし、テイムしたままで、お前達がいいなら、その方がいいんだ、これからも一緒に仲間でいてくれるか?』
2匹の頭に手を置きながら言うと、頷いた、そして、手の血を舐めた…
すると、2匹が光りに包まれた。
光が消えると、角が長く伸び少し大きくなった二匹がいた。
黒い方は毛並みは艶々で長くなり、角が長くなり銀色に輝いて、耳は長くなったがピンと立っている。
白い方は毛並みはふわふわ感が増して、角が長くなり金色に輝いて、耳が長くなり垂れロップイヤーになっていた。
『これは…まさか…』
<鑑定眼>
【一角兎(黒):lv44】テイム契約済
【一角兎(白):lv43】テイム契約済
『アルミラージ…テイム契約済…』
二匹は長くなった前足を、前に重ねてだし伏せている。
シルヴァ「ご主人さん、これからは問題ない時は、お側に控えさせてください、宜しくお願いしますだって~」
『う、うん…こちらこそ、改めて宜しくな…』
二匹の頭に手を乗せながら言った。
『居ること増えるとなると、名前入るよな?』
名前というと二匹が凄い詰め寄ってきた。
どれだけ、魔物には重要なんだこれ…
『ちょっと待ってな…考えるから…』
兎って言えば、イメージは月だよな…
黒い方は新月、白い方は満月ってイメージで…
確か別な言い方が、新月は…朔、満月は…望月
朔兎(サクト)と望月(ミズキ)
『決めた黒兎は朔兎、白兎は望月…』
"オレはサクトで' "ボクはミズキだね'
『ん?なんか今聞こえたような…』
朔兎と望月をみるが二匹ともきょとんと見ていた。
そんな時、カーカーと騒ぐ声がした。
上を見上げると、さっきのカラスがこっちにきた。
カラス「ガァーカーカー?」
カラスが鳴き、俺の肩に乗って頭を傾げている。
『ん、お前、また肉でも欲しいのか?』
シルヴァ「ご主人さん、その鳥さんが…角兎がまた強くなったな、あんたにつけば、オレはもっと強くなれるのか?だって」
『強くなれるか?それはわからないけど、一緒に来るか?来るものは拒まない、俺は魔物好きだしな。』
カラスは、朔兎達やシルヴァを見てから、飛び離れて地面に着地し鳴いた。
『んとで、なんて?』
シルヴァ「えっと、悩んだが、あんたにつくことにした、テイムしろ だって~」
『命令かよ…まあいいや、来るもの拒まなず、<テイム>』
カラスは何故か光りに包まれた…
クラっとしてきた…
『う…これはMP持ってかれたか…』
シルヴァ「ご主人さん大丈夫?」
『ああ、なんとかな…』
カラスの光が消えると黒いオーラを放つ黒い羽根に、覆われてた人形の何かがいた。
『なんだ、これ…』
<鑑定眼>
【???:lv??】テイム済?
『名前もレベルも不明?』
???「人、いや、エルフか、あんた凄いナ、テイムされるついでに、試しに魔力を喰らわせて貰ったが…ここまで力が貰えるとはナ。」
『え、普通に喋ってる!?…なんなんだ?』
黒い何かが近づいてきた…
シルヴァ「ご主人さん、普通の魔物じゃない、離れて!」
朔兎と望月とシルヴァが前に出る。
???「酷いナ~、さっき腹へって角兎は襲おうとしたが、今は、テイムされてる魔物同士、仲間だろ?、主は言ったろ?来る者拒まないって、魔物は好きだと、なら、こんなオレもいいだろ?なあ、主様? 」
『うーん、まあ、驚いたが俺達に危害加えないなら、良いよ?、言ったしな、来る者拒まないよ、例えゴースト系でもなんでもな。』
黒い羽に覆われた何かは、少し俺の反応に意外そうにして、手を頭…口辺りにあてている。
???「へぇ、危害を加えなければいいのか…優しい主様だな、なあ、主様の言葉をお前らも、聞いたろ?、だったら、そこどけよ、近づいたっていいだろ?」
シルヴァ「なんか、危ない匂いがするの、だからどかないの!」
シルヴァは唸っている、朔兎と望月も警戒態勢だ。
???「どいてくれよ?、なあ、このままだと、危害は加えないと行けなくなるだろ?そうしたら居てダメって言われるじゃんねーか、主様よ、なんとかしてくれないか?」
とりあえず魔法使いになるか…
<CC:魔法使い>
『これでレベルはわからないが…大丈夫だろ』
???「ん?、なんだその力、目、髪も…、主様は面白いナ、それに嗚呼、何か今のその魔力好みだぜ、なあ、いい加減どけよ、お前ら…」
シルヴァ達は唸っている。
このままだと、こいつらが危ない気がする。
『シヴァ、朔兎、望月、下がっててくれ…』
???「やっと、どいてくれたな、なあ、主様そいつら下がらせたんだ、もう近づいても良いよっな?」
黒い羽の何かは一気に俺の目の前にきた。
『な!?早い…』
黒い何かが髪を見ている…
???「おお、この髪凄い純度の高い魔力、エルフから人に変身いや、もう魔力の質が違うナ、違う体か?まあいい、さっきより良いナ」
『高い純度の魔力?…なんだそれ?』
???「わからないのか?主様は、なあ、髪一本でいいくれ、良いだろ?」
髪一本ね、こいつに抜かれるのは怖いな、自分から抜けばいいか。
『髪一本か?、はい、欲しいなら、とりあえずやる、だから大人なしくしろよ?」
髪を一本抜き手らしき場所に渡した。
すると消えた。
黒い何かは、黒い光に覆われた。
???「ハハハッ、凄い良いナ!髪一本でこの力かよ!」
黒い光が消えるとそこには、カラスがいた。
カラスは飛んで俺の肩に止まってきた。
???「なあ、主様よぅ、強くなれるかあんたは、わからないって言ったが、相当強くなれたぞ、ありがとよ、お礼に契約しようぜ?」
『えぇ、契約って…カラスお前もう、絶対悪魔だろ、命とか代償に貰う気だろ、俺は死ぬのごめんだぞ?』
???「悪魔?…俺は魔物だ、そんなのまだ成れねーよ、ただのテイム契約だ、代償なんて取らねーよ、それに、あんたの周りは、魔力が溢れて拡散されてるからな、それが吸えればいいだけ」
『いや、今なんつったよ!まだ成れないって言ったよな?、いずれ成れるってことだろそれ、何さらっと言うんだよ、隠せよ!ちょっと楽しみ減って残念だろが!」
???「あ、はい…すんません……ん?何故謝っている、俺が?、おかしい…、なんで、あんたちょっと嬉しそうなんだヨ…、悪魔にしたいのカ…」
『いや~異世界だし!よくよく考えると、悪魔いいなってな…格好良いだろ!仲間に居ても良くないってな!』
???「異世界?…で、あの、テイム契約していただけるんでしょうか?、ちょっと貴方思考良く理解できないんですよ、俺…」
カラスが顔を覗き込んできた。
『お前、キャラ作ってないか?』
???「そんなことはない!、そんな訳ねーだろ!」
羽ばたきながら抗議している。
『そう、まあ、何か一気に親近感湧いたわ、テイム契約だろ?良いぞ』
さっき怪我した手をカラスの前に出す、カラスが軽く突いて、血を舐めた。
するとカラスは何故か倒れた。
『なんで、お前、倒れんだよ!、悪魔変わるのかとか、期待した、俺の期待を返せ!この期待ドロボーめ!』
地面に落ちる前に抱き止めて言った。
<鑑定眼>
【カラス??:lv??】テイム契約済
『カラス?ってなんだよ違うだろこれ!』
しばらく固まって見ていた、シルヴァ達がやってきた。
シルヴァ「えっと、ご主人さん、もう大丈夫?」
『うん、大丈夫だ、逆にこいつが大丈夫なのか心配なくらいだ!』
俺と三匹でカラスを観る…寝ている?
とりあえず、足元にゲージを出そうとカラスを置いたら、沈んで行った。
『ええー!?、カラス大丈夫か!底なし沼だったのか?ここは!、って違うな、俺沈んでないし…まあ良いや…なんか眠くなってきた…』
シルヴァ「ご主人さん、僕たち見張るから寝てていいよ!」
朔兎と望月も頷いている。
『じゃあ、お言葉に甘えて、おやすみ…』
シルヴァ「ご主人さんおやすみなさい~」
"おやすみなさいませ' "僕達にお任せを!'
そういや、ジェリムまだ寝てたな…
そうな声を聞き、ジェリムを思いだし、俺は寝たのだった。
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