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3.駐車場のそれっポイもの

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神社へ向かう為、脇道に入り山道に差し掛かった頃、ヤバイ。車内は暖かいし腹は満腹で眠気が襲って来た。

「良太、ちょっと休憩したい。眠い。」

「わかった。停めれる所で休憩しようぜ。」

眠くなったら停めて短時間の仮眠をするのがベストと聞いた事がある。

次の集落に差し掛かった頃、小さな社と草がボウボウの駐車スペースを見つけ迷わず停めた。苦手な車庫入れをした時、鈍い音がした。

「ゴン」

「あっ、、」

「何だ?今の音!」

サイドブレーキを掛けると2人で急いで車の後方に繁る草をかき分け確認をした。

「へっ?」

「お前、、ヤバイぞコレ。」

「な、何でここにあるのさ!」

左後方の場所に何故か何体もの石像が置かれていてそれに接触して倒してしまった。

「祐介、早く謝れ、、、バチが当たるぞ。早く!」

「バチ?んなモンあるわけないって。神様はいないんだから。ま、このままじゃまずいから起こそうぜ。」

「馬鹿か?先に謝れよ。起こすのは俺がやるからさ。」

「そもそも、駐車スペースにあるのが悪いし、こんな草むらにあるのにわかるわけ無いじゃん。フゥー、バンパーがかすり傷で済んで良かったわ。」

「何言ってんの?そんな事いってたら絶対にバチが当たるぞ。俺にはわかる。感じるんだ。」

ジトーとした目つきで俺を見ても俺は神様は信じないし、いないのは知ってるから。

「お前は、神の使いだったけ?」

「イヤ、そんなんじゃないけど、何かありそうな気配っポイのが感じるだけだ。な、一言謝っておけって。」

「倒したのを起こしたんだから問題無いだろ?ささっと、ちょっと仮眠するぞ。」

「ハァー、お前って幸せだな。不感症で。」

「ハハっ。俺が不感症ならお前は敏感チャンか?被害妄想すぎだろ?」

コイツのこれはユニークで可笑しいけど、ほどほどが良い。

俺は話を切り捨てる為にサッサと眠る事にした。

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