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王室騎士団総団長マーベリックとケイコの婚約
17.逃げろ逃げろマーベリックが来る!
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ケイコは私設騎士団に連行されマリアンヌの屋敷にいた。2階のマリアンヌの部屋で詰問をされている。
「説明なさい。突然、姿を消すなどアルフレッド家に不満があったのかい?」
「いいえ、そんな事ありません。
私は、、、私が不甲斐無かっただけです。だから、」
マリアンヌは言葉をさえぎり大きなため息をついた。
「もう遅い。其方は私くしに初めて会った時に挑むといっていた。」
そうだ。初めてお会いした時に努力をすると言った。だけど、、、だけどもう貴方の隣に立てない。。。アーサーと約束したから。
ケイコは本当の事は言えないし返す言葉が見つからず黙りこんでしまった。
「動き出した思いは止まらぬ。其方に逃げる道は無い。」
そんな、、それじゃ困る!
「今、ここで其方を逃すのは容易い事。
けれどもマーベリックがそれを許さぬ。
追いかけ探し出すまで諦めぬ。既に異世界に行き其方を探して連れ帰ったでは無いか?もう忘れたのかい?」
そう。彼は探しに来たわ。ここより広く人口も多い私の街で2ヶ月近くかかって私に辿りついたのだった。
ケイコはいつの間にか私は涙を流していた。
「アルフレッド家本家の人間は火がつくと止められぬ。一途なのよ。」
不意にマリアンヌ様が柔らかい口調で優しい表情になった。
「昔話をしようかね。」
そう言うと胸元のネックレスを外して優しく見つめている。
「昔、皇太子から求婚をされた娘がいてね。家長は大喜びでこれ以上の縁談はなかった。けれど娘は出会ってしまったの。隣国から留学中の騎士に。娘はありとあらゆる手を使い騎士の元に嫁いだのよ。」
ケイコは顔を上げ涙を拭いマリアンヌ様を見つめた。
「それって、、マリアンヌ様ですか?」
「国が違えば習慣は違うし元の身分など通用せぬ。その戸惑いは知っている。もう遠い昔の事で騎士もこの世を去ってしまったわ。」
そう言うとペンダントベットの宝石にキスをして再び身につけた。
「側に居ると決めて己の全てを捨てたのであろう?ならば、これ位の事、乗り越えなさい。それに、」
マリアンヌ様はスッーと窓際に移動され指を指しながら言った。
「マーベリックが何処までも追いかける。全てを捨ててもな。」
示した先には遠征中のマーベリックが何故か馬で屋敷のアプローチへ向かうところが見えた。
ケイコは慌てて部屋から逃げ出した。
「クックック!無駄な事を。アルフレッド本家の人間が気に入った者を逃す訳が無いのに。
私くしも気に入りましたよ。
クックック!さあ、楽しませておくれ。」
ケイコは走った。部屋を飛び出し階下の裏口へ急ぐ。とにかく「見つかりたく無い」
その一心で。
一階に着いた時にドアを叩く音がした。慌てて物陰に隠れた。
「ケイコは何処だ?」
対応した執事にマーベリックが怒鳴りけている。
怒っている。凄く!
階段を凄い勢いで走る彼を見送り裏口へ急いだ。
(外へ出れたわ!馬小屋に急ぎ、ここから森を抜けよう。)
「叔母上!ケイコは?」
「おや、もう知らせは届いたのかい?
来るのが早かったねぇ。
お前を見て逃げたよ。さぁ、どうする?」
「クソッ!裏口か!」
マリアンヌへの挨拶も忘れ部屋を飛び出した。
「説明なさい。突然、姿を消すなどアルフレッド家に不満があったのかい?」
「いいえ、そんな事ありません。
私は、、、私が不甲斐無かっただけです。だから、」
マリアンヌは言葉をさえぎり大きなため息をついた。
「もう遅い。其方は私くしに初めて会った時に挑むといっていた。」
そうだ。初めてお会いした時に努力をすると言った。だけど、、、だけどもう貴方の隣に立てない。。。アーサーと約束したから。
ケイコは本当の事は言えないし返す言葉が見つからず黙りこんでしまった。
「動き出した思いは止まらぬ。其方に逃げる道は無い。」
そんな、、それじゃ困る!
「今、ここで其方を逃すのは容易い事。
けれどもマーベリックがそれを許さぬ。
追いかけ探し出すまで諦めぬ。既に異世界に行き其方を探して連れ帰ったでは無いか?もう忘れたのかい?」
そう。彼は探しに来たわ。ここより広く人口も多い私の街で2ヶ月近くかかって私に辿りついたのだった。
ケイコはいつの間にか私は涙を流していた。
「アルフレッド家本家の人間は火がつくと止められぬ。一途なのよ。」
不意にマリアンヌ様が柔らかい口調で優しい表情になった。
「昔話をしようかね。」
そう言うと胸元のネックレスを外して優しく見つめている。
「昔、皇太子から求婚をされた娘がいてね。家長は大喜びでこれ以上の縁談はなかった。けれど娘は出会ってしまったの。隣国から留学中の騎士に。娘はありとあらゆる手を使い騎士の元に嫁いだのよ。」
ケイコは顔を上げ涙を拭いマリアンヌ様を見つめた。
「それって、、マリアンヌ様ですか?」
「国が違えば習慣は違うし元の身分など通用せぬ。その戸惑いは知っている。もう遠い昔の事で騎士もこの世を去ってしまったわ。」
そう言うとペンダントベットの宝石にキスをして再び身につけた。
「側に居ると決めて己の全てを捨てたのであろう?ならば、これ位の事、乗り越えなさい。それに、」
マリアンヌ様はスッーと窓際に移動され指を指しながら言った。
「マーベリックが何処までも追いかける。全てを捨ててもな。」
示した先には遠征中のマーベリックが何故か馬で屋敷のアプローチへ向かうところが見えた。
ケイコは慌てて部屋から逃げ出した。
「クックック!無駄な事を。アルフレッド本家の人間が気に入った者を逃す訳が無いのに。
私くしも気に入りましたよ。
クックック!さあ、楽しませておくれ。」
ケイコは走った。部屋を飛び出し階下の裏口へ急ぐ。とにかく「見つかりたく無い」
その一心で。
一階に着いた時にドアを叩く音がした。慌てて物陰に隠れた。
「ケイコは何処だ?」
対応した執事にマーベリックが怒鳴りけている。
怒っている。凄く!
階段を凄い勢いで走る彼を見送り裏口へ急いだ。
(外へ出れたわ!馬小屋に急ぎ、ここから森を抜けよう。)
「叔母上!ケイコは?」
「おや、もう知らせは届いたのかい?
来るのが早かったねぇ。
お前を見て逃げたよ。さぁ、どうする?」
「クソッ!裏口か!」
マリアンヌへの挨拶も忘れ部屋を飛び出した。
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