召喚？それでは第2の人生はじめます！私、ブラック魔力の持主ですって。

21.まさかの訃報

「レイナ、最近、マクレガーと仲良くしていたわよね。落ち着いて聞いて。悪い知らせなの。」

「えっ？なんですか？」

「マックが、、マクレガーが魔物にやられて危篤なの。直ぐに病院へ向かうわ。」

ドクン　ドクン

心臓の音が聞こえる。
さっきまで一緒に甘い物を食べてたわいのない話をしてたのに。



病院へ着くと医師から残酷な言葉を聞いた。

「残念ですが、そう長くはないでしょう。」

そんな、、彼に近づき声をかける。

「マクレガー隊長、レイナです。」

「うっ、、レ、イナ。」

手を握るが握り返す手は弱い。

「元気出して下さいよ。また甘味処へ行く約束ですよね。」

「す、まない。」

そう言うと目を閉じた。
周りのお医者さんが慌ただしく魔法で治療を施している。

「アンリ先生、私も何か出来ませんか？私、魔力だけはあるからどうにか出来ませか？」

ネックレスを外して机に置いた。
直ぐに魔力を感じたんだろう。2人は顔を見合わせた。

「レイナ殿を媒体にしよう。最高位のブラック魔力だ。やってみる価値はあるだろう。」

「ええ。やるしかないわ。
さあ、レイナと手を繋ぐわよ。」

両手を握る高位の魔法使いがす早く術式を唱える。それと同時に熱を感じた。
熱い。顔が熱くなる。さらに熱い。ダメだ。耳が焼けそうだ。

「もうダメ。ごめんなさい。」

振り切る様に手を離すと慌てて耳をさすりイヤリングを外し床に払った。

「えっ？どうしたの？一体？」

「レイナ殿から魔力が感じられない。」

どう言う事？
アレクセイがイヤリングを拾って手の上に乗せた。

「これは、、アンリ受け取れ。」

「何？これ！凄い魔力の塊だわ。」

「レイナの魔力の元はこのイヤリングの石だったのね。これ、借りるわね。」

2人がペアルックみたいに身につけて呼吸ピッタリで術式を唱えている。
やがて光がマクレガーを包み込んだ。
医師達も加わり部屋は七色の光に輝いている。

ピキッ

突然、イヤリングの石が割れて床に落ちた。

「これまでだ。」

「マクレガー！マクレガー！」

先生がマクレガー隊長の身体に近づく。

「レイナ、手を握ってあげて。」

そっと握るとさっきより力強く握ってくれた！ゆっくりと瞼が開き目があった。

「レイナ殿、もう、、大丈夫だ。皆んな
、ありがとう。」

ああ、良かった！本当に良かった！