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寒がるラビエル先輩を布団から引っ張りだして、空の旅…なんていう素敵なものではなかった。
ラビエル先輩は「勝手に掴まっとけ。重い。俺は体力を使う仕事は向いてないんだ」とぶつぶつ言いながら翔んでくれている。が、ひとつも俺の事を支えてくれてないから、俺がこの人の両足から手を離したら一貫の終わりなのだ。これもルヒエルくんと一緒にいる為の試練なのかもしれない。
腕が痺れてきて握力が無くなってきた。あぁ、俺落ちるのかもしれない。この高さから落ちたら死ぬだろうなぁ。まっ逆さまに地上につくまでは優雅な空の旅、急降下。優雅じゃない。
「ラビエル先輩、俺そろそろ落ちそうです」
「あ?そこの門くぐったら天界だから、あと少し掴まっとけ」
いやあなた簡単に言うけど、限界だから声かけたのに~。でもあれだな、ゴールが見えたから、もう少し頑張れる。頑張る。頑張ってくれよ俺の上腕二頭筋ちゃんと握力!
門をくぐって、もう掴まらなくていいんだぁと開放感で手を離し、倒れた場所は花畑だった。少し頭をあげて見回すと、見渡す限りの花畑。ここが、天国かぁ。俺生きながらにしてきちゃったよ、天国。天国来たって事は死んでる?
「ラビエル先輩、俺ここ来たって事は死んだの?」
「アホか!特例でルシエルが呼べって言うから連れてきたまでだ。お前は生きてるよ」
「ルシエルって?」
「ここを管理している天使長様だ。向こうの方、遥か遠くに塔が見えるだろう?ルシエルが住んでるところでルヒエルもあそこにいる。会った時には天使長様って呼べよ」
ルヒエルくんがあそこにいる!俺は迷わずラビエル先輩に向かって両手を差し出した。
「お前……なんのつもりだ?」
「また翔んで連れてってくれるのかと…」
「んなわけあるか。ここまでお前みたいな重いのを乗せてきただけでこちとらオーバーワークなんだ。寝る。俺は寝ないと体力が回復できない。頑張って、歩いてけよ。危ない生き物はいないし、果物なら取って食べて大丈夫だから。じゃあな、ルヒエルを頼んだぞ」
「そういやルヒエルくんと違って、先輩は口悪いですね」
「あっ?これは元々の人間の時の姿と口調だから、あんな可愛らしいルヒエルのが珍しいからな?とにかくルヒエルを頼んだからな」
ずっとふざけてたような感じだったのに、『ルヒエルを頼んだ』だけは鋭い眼光でこちらを睨みつけて、翔んでいった。
自分だけなら翔ぶ余力あんじゃん。…連れてってくれても…。
人間だった時の姿と口調…。じゃぁルヒエルくんが人間だったとしてもあのままのルヒエルくんなんだ。人間同士で出逢ってたら、ルヒエルくんもこんな大変な思いをしなかったかもしれないと考えたけれど、死んでからここに来たわけだから、そもそも生きてる年代が違う。
こうして天使になってから、天界から見てて人間の俺を見つけてくれたってなんか…なにか胸に込み上げるものがあるな。
遥か遠くに見える塔。よし、握力死んでてと足は動く。待っててくれよ、ルヒエルくん。
ラビエル先輩は「勝手に掴まっとけ。重い。俺は体力を使う仕事は向いてないんだ」とぶつぶつ言いながら翔んでくれている。が、ひとつも俺の事を支えてくれてないから、俺がこの人の両足から手を離したら一貫の終わりなのだ。これもルヒエルくんと一緒にいる為の試練なのかもしれない。
腕が痺れてきて握力が無くなってきた。あぁ、俺落ちるのかもしれない。この高さから落ちたら死ぬだろうなぁ。まっ逆さまに地上につくまでは優雅な空の旅、急降下。優雅じゃない。
「ラビエル先輩、俺そろそろ落ちそうです」
「あ?そこの門くぐったら天界だから、あと少し掴まっとけ」
いやあなた簡単に言うけど、限界だから声かけたのに~。でもあれだな、ゴールが見えたから、もう少し頑張れる。頑張る。頑張ってくれよ俺の上腕二頭筋ちゃんと握力!
門をくぐって、もう掴まらなくていいんだぁと開放感で手を離し、倒れた場所は花畑だった。少し頭をあげて見回すと、見渡す限りの花畑。ここが、天国かぁ。俺生きながらにしてきちゃったよ、天国。天国来たって事は死んでる?
「ラビエル先輩、俺ここ来たって事は死んだの?」
「アホか!特例でルシエルが呼べって言うから連れてきたまでだ。お前は生きてるよ」
「ルシエルって?」
「ここを管理している天使長様だ。向こうの方、遥か遠くに塔が見えるだろう?ルシエルが住んでるところでルヒエルもあそこにいる。会った時には天使長様って呼べよ」
ルヒエルくんがあそこにいる!俺は迷わずラビエル先輩に向かって両手を差し出した。
「お前……なんのつもりだ?」
「また翔んで連れてってくれるのかと…」
「んなわけあるか。ここまでお前みたいな重いのを乗せてきただけでこちとらオーバーワークなんだ。寝る。俺は寝ないと体力が回復できない。頑張って、歩いてけよ。危ない生き物はいないし、果物なら取って食べて大丈夫だから。じゃあな、ルヒエルを頼んだぞ」
「そういやルヒエルくんと違って、先輩は口悪いですね」
「あっ?これは元々の人間の時の姿と口調だから、あんな可愛らしいルヒエルのが珍しいからな?とにかくルヒエルを頼んだからな」
ずっとふざけてたような感じだったのに、『ルヒエルを頼んだ』だけは鋭い眼光でこちらを睨みつけて、翔んでいった。
自分だけなら翔ぶ余力あんじゃん。…連れてってくれても…。
人間だった時の姿と口調…。じゃぁルヒエルくんが人間だったとしてもあのままのルヒエルくんなんだ。人間同士で出逢ってたら、ルヒエルくんもこんな大変な思いをしなかったかもしれないと考えたけれど、死んでからここに来たわけだから、そもそも生きてる年代が違う。
こうして天使になってから、天界から見てて人間の俺を見つけてくれたってなんか…なにか胸に込み上げるものがあるな。
遥か遠くに見える塔。よし、握力死んでてと足は動く。待っててくれよ、ルヒエルくん。
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