Strawberry Film

橋本健太

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第17話 First Photo

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   1998年1月、年末年始の休みで薫と喜美子は地元に帰省していた。薫は京都で初詣に行き、今年の抱負を誓った。休みが終わり、薫と喜美子は、大阪の社宅に帰って来た。
「喜美子ちゃん、あけましておめでとう!今年もよろしくね!」
「こちらこそあけましておめでとう!よろしくたい!」
倉本孝明と共に、新年の抱負を語り、仕事初め。冬の寒い日も精力的に撮影の裏方を手伝い、関西以外にも飛び出した。そんな日々が続き、裏方としての仕事を始めて半年が経過した頃、孝明から話が出た。
「もうすぐ春になる。裏方としての活動は、本当に助かるよ。いつもありがとう。半年が経ったな。そろそろ、2人も自分でグラビア撮影してみたいやろ?」
「はい!!」
「4月頃から、そういう仕事も依頼してもらおうと思っているから、2人共頑張ろうな!」
「はい!!」

   3月のある日、2人はデートで神戸に行った。薫は車を持っているので、大阪市から淀川を通り、兵庫県へ入る。
「薫君とドライブデートとか、初めてやけん。ドキドキすると。」
喜美子を助手席に乗せ、国道2号線を走る薫。脳裏に広末涼子の曲が流れる。
(ほっぺにチュッてしたくなる♪だけど今は運転中♪)
「ここからやけど、行き先は神戸やからね。三宮という所に行くから。」
「良かと。」
三宮に到着した。日本三大中華街の一つ 神戸南京町に訪れた。赤い門をくぐれば、中国の世界観に浸れる。薫と喜美子にとっては、初めての場所である。
「何か中国みたいやな。」
「美味そうな匂いがするけん。」
大学の卒業旅行で、友子と香港へ行った薫だが、南京町は初めてである。阪神淡路大震災で倒壊した南京町は、観光地として生まれ変わった。豚まん発祥の老舗 老祥記で豚まんをいただく。
「美味かよ。」
「美味いな。」
その後も、南京町で中華料理に舌鼓を打ち、三宮を満喫した。それから、車を走らせ、須磨に向かった。春の海も、また風情がある。砂浜で海を見る2人。薫は、高校時代に舞鶴の海で撮った写真のことを思い出していた。
(美香ちゃんの写真、夏に撮ったなぁ。)
少女だった彼女も、今や大人の女性である。もう一度、あの夏の日のように、海辺で裸の写真を撮りたい、と海を見ながら思い出に耽っていた。
「薫君、どうしたと?」
「あ、あぁ。ちょっと思い出に浸ってた…。」
「好きな人がおったと?」
「あぁ。高校時代にね。」
「私も好きな人いたと。恋ってロマンチックやけんね。」
「あぁ。せやから、俺も女の子のそういうロマンティックな感じを写真として遺したい。」
「お互い頑張ると。」

 4月になり、薫と喜美子はジュニアアイドルの撮影をすることになった。当時、Cream・Waffleなどといった「お菓子系」のジュニアアイドル雑誌が流行っており、グラビアの初歩としてジュニアアイドルの撮影、という形に至ったのだ。参考として、2人はジュニアアイドルの雑誌を読み漁って、色々と研究した。
「可愛い女の子がいっぱいやな。制服のさりげないパンチラとかを、上手く撮影していきたいな。」
「女の私が見ても、可愛いと思うけん。可愛さと色気を上手く表現していくと。」
撮影までの打ち合わせで、まずは薫が撮影するという流れになった。モデルの子は、15歳の女の子。来年で中学校を卒業する。迎えた撮影当日、朝8時30分に現場入りし、撮影機材やカメラの準備をする。準備を終え、女の子の担当者と打ち合わせ。
「岩倉優菜 15歳か。スリーサイズ、ほうほう。中々お尻が大きいな。」
10時、撮影開始。モデルの子は、黒髪ショートで紺色のセーラー服を着ている。
「こんにちは。岩倉優菜です。」
「こんにちは。貴女の担当のカメラマン 香塚薫です。」
様々なポージングで撮影。まずは椅子に座った状態。あどけない面持ちが何とも可愛らしい。ベッドに寝そべり、誘うような表情を浮かべる。薫は、恥じらいと色気が混じった様子を余すとこなく切り取る。休憩を挟み、午後から再び撮影。外の公園のベンチに座るところや、ブランコを漕ぐところなどを撮り、パンチラもキッチリと収めた。
(やっぱり、女子中学生のパンツは白やな。)
撮影が終了。スタジオに戻り、薫は孝明に教えてもらいながら、写真を編集した。

    喜美子も同じようにグラビア撮影を行った。後日、本屋でジュニアアイドルの雑誌を購入し、一緒に見た時に自分達が撮影したグラビアが載っていたことに喜んだ。
「このパンチラが最高やな。」
「薫君、女の子のパンツ撮るの上手いけん。」
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