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第81話 副社長
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2017年は専属グラビアアイドルを採用し、イメージビデオを出すなど、上々の1年であった。会社の規模が大きくなることを、予見した薫は、副社長を雇うことを考えた。
「今は、博之と真緒が支援してくれているから良いけど、将来を考えたら、自分達で出来るようにならなアカンな。」
正月に、八坂神社で今年の成功を祈願し、家族と過ごす。テーブルに所狭しとおせち料理が並び、真ん中にはグツグツとすき焼きが煮える。京香と桃香は、来年度は小2と年長になる。父親としての責任感を感じ、家庭と仕事を両立させる難しさも増す。
「パパ、また宿題教えて。」
「ええよ。京香。」
煮えた牛肉を生卵にくぐらせて食べる。皆で囲む鍋は絶品だ。
「薫君、今年も大冒険になりそうやね。」
にっこり微笑む久美。今年はW杯がある。博信からのオファーで、撮影に行く。だが、今は社長と言う立場もある。今後を考えると、今回でW杯の撮影に行くのは、最後にしよう、と言う考えが出て来た。
「そうやな、W杯や!!」
「パパ、次はどこ行くん?」
「次か?パパはな、W杯でロシアに行くで!大冒険やで!」
「桃香もつれてって~!」
「桃香が大きくなったらな、その時はパパと一緒に冒険しよな!」
仕事が始まり、皆は日々の仕事に勤しみ。そんな中、薫はロシアW杯の組み合わせと日程を確認する。
21th2018FIFAW杯ロシア大会
開催期間 2018年6月14日~7月15日
グループA
ロシア
サウジアラビア
エジプト
ウルグアイ
グループB
ポルトガル
スペイン
モロッコ
イラン
グループC
フランス
オーストラリア
ペルー
デンマーク
グループD
アルゼンチン
アイスランド
クロアチア
ナイジェリア
グループE
ブラジル
スイス
コスタリカ
セルビア
グループF
ドイツ
スウェーデン
メキシコ
韓国
グループG
ベルギー
パナマ
チュニジア
イングランド
グループH
ポーランド
セネガル
コロンビア
日本
今大会の初出場は、アイスランドとパナマ。開催国ロシアは、今大会出場国でFIFAランキング最低国である。冷静に各グループの展望を分析する。
グループA
今大会出場国で、最低のFIFAランキングに位置するロシア。昨年のコンフェデ杯はグループステージ敗退と不安を残す。日本に勝利し、3大会ぶりにW杯に返り咲いたサウジアラビアは初戦が鍵となる。同じくW杯に返り咲いた「ファラオ」と呼ばれるアフリカの古豪 エジプト。エースのモハメド・サラーが活躍できるか。スアレス・カバー二らを擁するウルグアイは過渡期にある。
グループB
スペイン・ポルトガルとヨーロッパ列強が同居。前回は共にグループステージ敗退に終わった両者。スペインは覇権奪還をかけて挑む。クリスティアーノ・ロナウド擁するポルトガルも反撃なるか。アジア予選を無敗で突破し、1121分間無失点と言う驚異的な強さを見せたイラン。1998年以来のW杯出場となったモロッコ、2強2弱の構図を崩せるか。
グループC
前回はベスト8と復活の兆しを見せたフランス。今回は19歳の新星 キリアン・ムバッペがいる。アジア最終予選で苦戦を強いられ、日本・サウジアラビアの後塵を拝し、大陸間プレーオフで何とか突破したオーストラリアはパスサッカーで挑む。1982年以来の出場を果たしたペルーや復活を期すデンマークなど、2位争いは熾烈。
グループD
前回大会準優勝のアルゼンチンだが、南米予選は苦戦し、3位で突破した。不安か残る。前回から選手層が増したクロアチア、アルゼンチンにとってはお得意様のナイジェリア、北欧から初出場のアイスランドと、アルゼンチンにとっては容易かもしれないし、困難かもしれない相手揃い…。
グループE
前回大会で屈辱の結果に終わったブラジル。ヨーロッパの中堅国のスイス・セルビアは何かと手強い。前回大会でイタリア、ウルグアイを破り、ベスト8に躍進したコスタリカもいる。前回、怪我で途中退場したネイマールも復活を期す。ここでブラジルは覇権奪還なるか。
グループF
前回大会で優勝したドイツだが、死のグループに入った。各大陸の実力者が並ぶ。北欧の雄 スウェーデンは、イブラヒモヴィッチが代表引退したが、世代交代に成功。ダークホースとなる。北中米カリブ海予選を首位で通過したメキシコ、アジアの雄 韓国とドイツにとっては油断ならない。順当に突破するか、もし、初戦を落とせば…。
グループG
前回よりも選手層が増したベルギー。誰が出ても勝てるチームになった。一方、前回グループステージ敗退を喫したイングランド、今回はリベンジを果たせるか。2006年以来のW杯となったチュニジア、カリブ海から初出場のパナマだが、2強2弱の構図は否めない。圧倒的強者と弱者の戦いの行方は?
グループH
前回グループステージ敗退を喫した日本。前回と同様、南米・アフリカ・ヨーロッパの構図になったグループステージ。その時に敗れたコロンビア、ハメス・ロドリゲスを封じれるか。2002年に初出場でベスト8進出を果たしたセネガルが復活、レヴァンドフスキ擁するポーランドなど実力伯仲の組み合わせ。初戦で勝てば可能性はある。
「面白そうやな。」
薫は、この組み合わせにワクワクする。パスポートは更新済みで、2017年から2027年までになった。今年は飛躍の年になると確信。副社長を雇うことにした。
2月になり、薫は副社長募集を始めた。カメラマンの京子と柚希は、各方面のオファーを受けて撮影に励み、グラビアアイドル達も様々な雑誌のグラビア撮影を行った。薫はW杯撮影の打ち合わせをしながら、副社長の選考を行なう。3月に選考が終わり、4月から採用となった。桜が咲く頃、薫は副社長を紹介した。
「皆、今日から新しくStrawberry Milkの副社長となる方です。」
黒髪ロングでスカートスーツの、バリバリのキャリアウーマンである。
「皆様、おはようございます。ご紹介に預かりました、私はStrawberry Milk副社長となります瀬奈那月と申します。よろしくお願いします。」
瀬奈那月は1980年7月7日生まれ、京都府出身。撮影関係の仕事をしており、経歴は十分。薫はW杯期間中、不在になるため、その間は那月が廻すことになる。
「今は、博之と真緒が支援してくれているから良いけど、将来を考えたら、自分達で出来るようにならなアカンな。」
正月に、八坂神社で今年の成功を祈願し、家族と過ごす。テーブルに所狭しとおせち料理が並び、真ん中にはグツグツとすき焼きが煮える。京香と桃香は、来年度は小2と年長になる。父親としての責任感を感じ、家庭と仕事を両立させる難しさも増す。
「パパ、また宿題教えて。」
「ええよ。京香。」
煮えた牛肉を生卵にくぐらせて食べる。皆で囲む鍋は絶品だ。
「薫君、今年も大冒険になりそうやね。」
にっこり微笑む久美。今年はW杯がある。博信からのオファーで、撮影に行く。だが、今は社長と言う立場もある。今後を考えると、今回でW杯の撮影に行くのは、最後にしよう、と言う考えが出て来た。
「そうやな、W杯や!!」
「パパ、次はどこ行くん?」
「次か?パパはな、W杯でロシアに行くで!大冒険やで!」
「桃香もつれてって~!」
「桃香が大きくなったらな、その時はパパと一緒に冒険しよな!」
仕事が始まり、皆は日々の仕事に勤しみ。そんな中、薫はロシアW杯の組み合わせと日程を確認する。
21th2018FIFAW杯ロシア大会
開催期間 2018年6月14日~7月15日
グループA
ロシア
サウジアラビア
エジプト
ウルグアイ
グループB
ポルトガル
スペイン
モロッコ
イラン
グループC
フランス
オーストラリア
ペルー
デンマーク
グループD
アルゼンチン
アイスランド
クロアチア
ナイジェリア
グループE
ブラジル
スイス
コスタリカ
セルビア
グループF
ドイツ
スウェーデン
メキシコ
韓国
グループG
ベルギー
パナマ
チュニジア
イングランド
グループH
ポーランド
セネガル
コロンビア
日本
今大会の初出場は、アイスランドとパナマ。開催国ロシアは、今大会出場国でFIFAランキング最低国である。冷静に各グループの展望を分析する。
グループA
今大会出場国で、最低のFIFAランキングに位置するロシア。昨年のコンフェデ杯はグループステージ敗退と不安を残す。日本に勝利し、3大会ぶりにW杯に返り咲いたサウジアラビアは初戦が鍵となる。同じくW杯に返り咲いた「ファラオ」と呼ばれるアフリカの古豪 エジプト。エースのモハメド・サラーが活躍できるか。スアレス・カバー二らを擁するウルグアイは過渡期にある。
グループB
スペイン・ポルトガルとヨーロッパ列強が同居。前回は共にグループステージ敗退に終わった両者。スペインは覇権奪還をかけて挑む。クリスティアーノ・ロナウド擁するポルトガルも反撃なるか。アジア予選を無敗で突破し、1121分間無失点と言う驚異的な強さを見せたイラン。1998年以来のW杯出場となったモロッコ、2強2弱の構図を崩せるか。
グループC
前回はベスト8と復活の兆しを見せたフランス。今回は19歳の新星 キリアン・ムバッペがいる。アジア最終予選で苦戦を強いられ、日本・サウジアラビアの後塵を拝し、大陸間プレーオフで何とか突破したオーストラリアはパスサッカーで挑む。1982年以来の出場を果たしたペルーや復活を期すデンマークなど、2位争いは熾烈。
グループD
前回大会準優勝のアルゼンチンだが、南米予選は苦戦し、3位で突破した。不安か残る。前回から選手層が増したクロアチア、アルゼンチンにとってはお得意様のナイジェリア、北欧から初出場のアイスランドと、アルゼンチンにとっては容易かもしれないし、困難かもしれない相手揃い…。
グループE
前回大会で屈辱の結果に終わったブラジル。ヨーロッパの中堅国のスイス・セルビアは何かと手強い。前回大会でイタリア、ウルグアイを破り、ベスト8に躍進したコスタリカもいる。前回、怪我で途中退場したネイマールも復活を期す。ここでブラジルは覇権奪還なるか。
グループF
前回大会で優勝したドイツだが、死のグループに入った。各大陸の実力者が並ぶ。北欧の雄 スウェーデンは、イブラヒモヴィッチが代表引退したが、世代交代に成功。ダークホースとなる。北中米カリブ海予選を首位で通過したメキシコ、アジアの雄 韓国とドイツにとっては油断ならない。順当に突破するか、もし、初戦を落とせば…。
グループG
前回よりも選手層が増したベルギー。誰が出ても勝てるチームになった。一方、前回グループステージ敗退を喫したイングランド、今回はリベンジを果たせるか。2006年以来のW杯となったチュニジア、カリブ海から初出場のパナマだが、2強2弱の構図は否めない。圧倒的強者と弱者の戦いの行方は?
グループH
前回グループステージ敗退を喫した日本。前回と同様、南米・アフリカ・ヨーロッパの構図になったグループステージ。その時に敗れたコロンビア、ハメス・ロドリゲスを封じれるか。2002年に初出場でベスト8進出を果たしたセネガルが復活、レヴァンドフスキ擁するポーランドなど実力伯仲の組み合わせ。初戦で勝てば可能性はある。
「面白そうやな。」
薫は、この組み合わせにワクワクする。パスポートは更新済みで、2017年から2027年までになった。今年は飛躍の年になると確信。副社長を雇うことにした。
2月になり、薫は副社長募集を始めた。カメラマンの京子と柚希は、各方面のオファーを受けて撮影に励み、グラビアアイドル達も様々な雑誌のグラビア撮影を行った。薫はW杯撮影の打ち合わせをしながら、副社長の選考を行なう。3月に選考が終わり、4月から採用となった。桜が咲く頃、薫は副社長を紹介した。
「皆、今日から新しくStrawberry Milkの副社長となる方です。」
黒髪ロングでスカートスーツの、バリバリのキャリアウーマンである。
「皆様、おはようございます。ご紹介に預かりました、私はStrawberry Milk副社長となります瀬奈那月と申します。よろしくお願いします。」
瀬奈那月は1980年7月7日生まれ、京都府出身。撮影関係の仕事をしており、経歴は十分。薫はW杯期間中、不在になるため、その間は那月が廻すことになる。
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