Strawberry Film

橋本健太

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第82話 家族の時間

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 春になり、副社長も入ったことで、業務が進んでいった。
「優秀やな。那月。」
「そう言われると光栄です。」
グラビア撮影に勤しむ一同。薫は、その中でW杯の準備をする。
「今回が最後のW杯になりそうや。」
専属のグラビアアイドル達も、雑誌などで幅広く活動し始めており、Strawberry Milkは軌道に乗り始めていた。
「グラビアの仕事が、いっぱい来てます。」

 4月中旬、ニュースでAKB48選抜総選挙の開催が決まり、場所が名古屋で行われることになったと発表された。
「へぇ、AKB48選抜総選挙って、10年もやってるんやな。」
薫は、いちごミルクを飲みながら、AKB48新聞を読む。2005年に結成、2006年にデビュー。そこから右肩上がりで売れていき、2000年代後半から2010年代前半は、全盛期を謳歌した。2009年から選抜総選挙が始まり、グループも増えた。
「博之、真緒。AKB48って知ってる?」
「はい、知ってますよ。僕はNMB48が好きです。」
「私も。グラビアでよく見ますよ。」
博之と真緒とは、ビジネスパートナーと言う関係となり、頻繁にStrawberry Milk本社に出入りしている。2008年にSKE48、2009年にSDN48(2012年に解散)、2010年にNMB48、2011年にHKT48が結成、2015年にNGT48、2017年にSTU48と国内に、6つのグループがある。
「SKEは栄、NMBは難波、HKTは博多、NGTは新潟、STUは瀬戸内か。」
「あと、海外にもあります。」
博之の一言に、薫はいちごミルクを噴き出しそうになった。
「海外?!どこにおるん?」
真緒が説明する。
「中国、台湾、インドネシア、タイ、フィリピンにいます。」
AKB48グループは、2010年代から海外展開を開始。

2011年 インドネシア・ジャカルタ JKT48
2012年 中国・上海 SNH48
2017年 タイ・バンコク BNK48
2018年 台湾・台北 TPE48
               フィリピン・マニラ MNL48

薫は撮影で、アジアの国に数々赴いたが、アイドルには出会わなかった。
「へぇ。そうなってるんや。」
「今、勢いスゴいですから。」

 薫は社長として、後方から皆を支援する立場になっている。自分が20代の頃は、相棒の喜美子と共に、日々ジュニアアイドルのグラビアを撮影していた。パンチラの美学も、この時に目覚めた。海外に飛び出し、アジア各国を駆け回って、撮影に明け暮れた。

韓国
・17th2002FIFAW杯日韓大会の撮影で、決勝トーナメントから入国。韓国代表の快進撃を目の当たりにした。
・Strawberry Film3の撮影で、ソウルに赴く。韓国料理に舌鼓を打ちながら、撮影を楽しむ。

中国
・13th2004AFCアジアカップ中国とグラビア撮影と、並行して駆け回った。重慶・済南・北京で反日感情とブーイングに晒されながら、日本の連覇を見届けた。グラビア撮影では、上海・広州で現地のグラビアアイドルと共演した。
・Strawberry Film3の撮影で、北京・上海で撮影。キョンシーコスプレを撮影した。

香港
・Strawberry Filmの撮影。街中でのグラビアを撮る。
・2014年の雨傘運動を追いかけた。周庭と出会い、パンチラを収めた。

ベトナム
・14th2007AFCアジアカップで赴く。牧歌的な雰囲気を楽しんだ。

他にも色々な場所で撮影した。

社長になった今、結婚して2人の娘を授かった。京香は小学2年生、桃香は幼稚園年長になり、今は幸せの絶頂にいる。
「パパ、勉強教えて。」
「おう、京香。算数か、教えるぞ。」
「パパー!!」
「桃香、迎えに来たぞ。」
家族ぐるみの付き合いで、元ジュニアアイドルの倉橋優子とも交流している。
「薫さん、久しぶりです。」
「おぅ、優子ちゃん。元気か?」
一人娘の沙耶香は、小学5年生になり、少しずつ思春期が近づいていた。
「よう、沙耶香ちゃん。」
「薫さん、久しぶり。」
母親の影響で、水泳を始めた沙耶香。身体はガッチリし、乳房と尻が大きくなり始めていた。
「水泳楽しいです。」
「サッカーから水泳始めたんや。頑張りや。」
大阪に住んでいる優子。沙耶香と万博記念公園などで遊ぶ。ゴールのある所で、PK対決をする。沙耶香はサッカーをしていた時は、GKをやっていた。
「行くで、沙耶香ちゃん!!」
左隅を蹴るが、抜群の反射神経でシュートを弾いた。
「おぉ?!」
その後、3本目まで行くが、全て止められた。
「やったー!!!沙耶香のキーパー強いやろ?」
「強いな、沙耶香ちゃん。」
沙耶香の水着姿を見た時、この子が成長したらグラビアアイドルとして、写真を撮りたい気持ちに駆られた。
(グラビアアイドルになるかな?)
5月も終わり、薫はいよいよ最後のサッカー関係の仕事のロシアW杯へ赴く。
「えっ?!ハリルホジッチ解任?!このタイミングで!!!」
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