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第87話 ラストジャーナリズム
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6月になり、ジメジメとした梅雨の時期を迎えた。グラビアの撮影が増え、グラビアアイドル達は、各雑誌に引っ張りだこになる。
「夏になると、グラビアアイドルの需要が増えますね。」
「そうやな。京子、柚希、どんどん撮っていってくれよ。」
「はい。」
6月10日、自宅にて、学校へ行く京香と桃香を見送った後に通勤した薫はオフィスで、この日の朝刊を読んで、思わず飲んでいた苺ミルクを噴き出した。
「どないなってんの?!」
「香港で103万人参加デモ 逃亡犯条例撤回求め」
TVでは、香港で起きた逃亡犯条例撤回を求めるデモの様子が報道されている。2019年6月9日、香港島の繁華街辺りでデモ行進が行われ、その後、警察と激しい衝突が起きた。
「何か、香港で大変なことになってるみたいですね。」
6月になり、クールビズということで半袖カッターシャツを着て、胸元を見せている那月。
「重慶大厦で会った占い師のオジサンの、言った通りのことが起きてる。」
「薫さん、乗り込みますか?」
「いや、向こうからオファーが来れば行く。もしかしたら、これが私にとって最後の海外での撮影になるかもしれんから。」
2014年の雨傘運動で出会ったアップルデイリーからオファーが来るまでは、オンラインでやり取りする。今はグラビアアイドルと他の撮影オファーの仕事に専念することにした。
グラビアアイドルのさくらと現役女子高生モデルとの、コラボグラビアを撮影。神戸市内のプールで撮る。
「モデルの、瓦木由希です。」
瓦木由希 18歳。神戸市内の高校に通う現役高校生である。黒髪ポニーテールのスレンダーな娘。競泳水着に着替えての撮影。実際に泳いでいる所をカメラに収める。成人しているさくらの大人の色気と、思春期少女の由希のあどけなさと成長期のカラダというコントラストに酔いしれる。
「ふぅ…。」
プールサイドに上がるさくら。競泳水着が食い込むお尻や、水着から雫が滴る所を至近距離で撮影。
「この雫ごと飲み干してしまいたいな。」
「薫さん、ポルノグラフティの『サウダージ』やないですか。」
白い競泳水着の由希。背中が出ているタイプで、成長期の身体の引き締まった太ももとお尻が何ともセクシーである。
「由希ちゃんも、清楚な感じがあってええよ。」
「私のこと、好きになったんですか?」
グラビア撮影の楽しい日々が続き、7月になった。海開きに先駆け、水着グラビアを撮る充実した日々を過ごした。そんな中、アップルデイリーから、香港の逃亡犯条例改正案反対デモが長期化・過激化しているとの情報が来て、現状を伝えて欲しいとのオファーが来た。ビザを持っている薫だが、夏はグラビアアイドルとカメラマンにとっては、一番の稼ぎ時である。代表者のジミー・ライと話し合い、夏場の撮影期間を決めた。
1回目:2019年7月15日~29日
2回目:2019年8月17日~31日
「夏の間に、収まったらエエんやけどな…。」
フリージャーナリストという形で、アップルデイリーのジミーと連携する。副社長の那月とも話し、その間のグラビア撮影は京子・柚希、他のスタッフ達に任せる。
「薫さん、くれぐれも気をつけて下さいね。」
「あぁ。」
7月15日、混乱が続く香港へと飛び立った。5年ぶりに入国した香港、空港から市街地へ移動している時から、物々しい雰囲気は感じていた。ジミー・ライと5年ぶりに再会、手配してくれた宿泊先へ泊まり、デモの現状を聞く。
「逃亡犯条例改正案反対が発端だったんだ。中国へ犯罪者を引き渡す、でも、それは長い目で見れば、返還後から続いてきた一国二制度を脅かすことになる。だから、皆で反対のデモを起こしているんだ。」
「そうか。雨傘運動とは、また事情が異なるな。6月から続いとるけど、あの時とは何が違うんや?」
「今回は、首謀者を特定出来ないようにした。ネットを駆使したことだな。若者達は、『時代革命』『光復香港』と言っている。」
「色々と背景は複雑やな。ジャッキー・チェンの映画みたいな感じになりそうやな。最近の『ポリスストーリー レジェンド』『ポリスストーリー リボーン』みたいにシリアスなものに、俺も戦う時は戦うで。」
「薫、くれぐれも気を付けてくれ。」
「分かりました。」
街中を撮影。所々荒らされた痕があり、壁には『光復香港』『黒警』と書かれている。
「物々しいな、これは。」
デモが起きていない間、学校帰りの高校生や大学生らに話しかける。
「今回の件について、どう考えてる?」
「実は、デモに参加してた。警官は非道い。」
「周庭や黄之鋒が頑張ってる。絶対に負けない。」
若者達は、香港の自由の為に戦っている。そう思うと、胸が熱くなる。仮に、日本が同じ状況になったら、日本の若者達は立ち上がれるだろうか。
(日本の子達にも、『社会は変えるモンやない、壊すモンや』と教えるべきやな…。)
彼ら彼女らの中には、薫のことを知っている子達もいた。
「女子高生のパンツばっかり撮ってるんですよね?結局、女子高生とパンツどっちが好きなんですか?」
「どっちもや。」
7月21日、薫は九龍半島郊外の新界と言うエリアを回っていた。夜になると、物々しい雰囲気が増した。デモを撮影し、ホテルに戻ろうとする薫。午後10時半頃に、元朗(ユンロン)駅で白シャツ軍団が棒を持って現れ、黒シャツのデモ参加者や記者、乗客達を無差別に襲撃した。
「何やアイツら?!ポリは何してんねん!!」
薫は攻撃をかわし、棒を奪い取って、駅から逃走しながら、迎えに来てもらう。
「ハァハァ…。元朗駅辺りにいる。白シャツ軍団に襲われてる!!迎えに来てくれ!!ジミー!!」
「分かった!!それまで粘ってくれ!!」
迎えを待つ間、棒1本で白シャツ軍団と対峙。奴らは、反社会的勢力 三合会であると分かった。「ポリス・ストーリー2 九龍の眼」の公園での戦いのようである。
「かかってこい!!」
薫はカメラを鞄に入れ、襲ってくる三合会の奴らと戦う。何とか攻撃をかわしながら、隠れたりして時間を稼ぐ。
「オラァ!」
「うぉっ!」
咄嗟にかわすも、かわしきれずに頭を殴られて血が出る。反撃で殴り倒したが、ダメージは来ている。
(頭がクラクラする…。)
そこにジミーが駆け付け、何とか乗り込んで脱出出来た。
「ありがとう、ジミー。」
「大丈夫か?薫。頭から血が出てるぞ。」
「ハァハァ…。すまない、ジミー。病院で休ませてくれないか?」
薫はここで戦線離脱。撮影した写真は現像して、日本へ持ち帰る。帰国した薫は、頭に包帯を巻いた状態で、グラビア撮影をした。
夏祭りというテーマで、Strawberry Milkグラビアアイドル、ふんどし×サラシのグラビア撮影。即席の土俵での相撲大会なども撮影。
「ええよ、ええよ。」
薫にホースで水をかけてもらって、涼んでいるところも京子が撮影。
「あぁ、気持ちいい。」
「水が滴るお尻も、セクシーね。」
撮影後、浴衣に着替えた彼女達は夏祭りを楽しむ。薫は、焼そばを肴にラムネを飲む。打ち上げ花火が上がり、にぎわう河川敷。夜の闇に包まれる中、薫は静かにつぶやく。
「もしかしたら、あの子達とおれるのも、もう最後かもしれへんな。」
盆明けには、再び香港へ行く。空港占拠など、徐々に過激化している逃亡犯条例改正案反対デモ。薫の顔に、不安がにじみ出る。
8月17日、薫は再び香港を訪れた。高温多湿な真夏の香港、高層ビルとゴチャゴチャした下町、蒸し暑さで不快指数が増す。
「この時期の、香港はサウナみたいな暑さやな。」
屋外につけてあるエアコンの室外機から、雫がポタポタと落ちてくる。デモの渦中、薫は5年ぶりに周庭と再会した。
「おぉ!周庭ちゃん!久しぶりやな!」
「薫さん、久しぶりです!」
再会を喜び、香港島郊外のレパレス・ベイで束の間のひと時。スクール水着に着替えた周庭。薫は大人になった彼女の色気に息をのむ。
(23歳か。若いのに、色々背負ってるんやな。何とか救ってやりたいな。)
現地スタッフに、イルカボートに乗せてもらって引っ張ってもらう。薫の上に周庭も乗る。成長した彼女の乳房の重みを感じる。
「周庭ちゃん、オッパイデカくなったな。」
「薫さん、興奮してるんですか?」
束の間のひとときを過ごせた薫。その余韻を攪き消すかのように、連日、抗議デモは続き、デモ隊と警官の衝突は激しくなった。駅や警察署の壁に、『光復香港』『酷吏治港 林鄭月娥』『黒警』と落書きされ、破壊の跡が目立つ。
「林鄭月娥、あんな奴、パンツ撮りたくねぇ。」
8月31日、九龍半島の太子駅で親中派市民と反中派市民が衝突、特殊戦術小隊が地下鉄の車両にまで乗り込み、催涙スプレーを噴射し、参加者を次々と警棒で殴打した。距離を取りながら、撮影する薫だが、怒りがこみ上げてくる。
「お前ら、ジャッキー・チェンの映画観てたんやろ?市民を傷つけるな、オラァ!」
警官に飛び蹴りをかまし、警棒と拳銃、そして催涙スプレーを奪取。警官と応戦するが、多勢に無勢。消耗していく薫。
「クソォ、何人おるんや。」
そこに勇武派が現れ、薫を逃がしてくれた。逃げ切った薫。その日のうちに帰国出来た。
(次で、俺は死ぬかもしれん。海外冒険、最初で最後の場所になるやろな、香港は。でも、俺が死んでも、皆には香港を嫌いにならないでほしい。)
薫は、そう願った。
「夏になると、グラビアアイドルの需要が増えますね。」
「そうやな。京子、柚希、どんどん撮っていってくれよ。」
「はい。」
6月10日、自宅にて、学校へ行く京香と桃香を見送った後に通勤した薫はオフィスで、この日の朝刊を読んで、思わず飲んでいた苺ミルクを噴き出した。
「どないなってんの?!」
「香港で103万人参加デモ 逃亡犯条例撤回求め」
TVでは、香港で起きた逃亡犯条例撤回を求めるデモの様子が報道されている。2019年6月9日、香港島の繁華街辺りでデモ行進が行われ、その後、警察と激しい衝突が起きた。
「何か、香港で大変なことになってるみたいですね。」
6月になり、クールビズということで半袖カッターシャツを着て、胸元を見せている那月。
「重慶大厦で会った占い師のオジサンの、言った通りのことが起きてる。」
「薫さん、乗り込みますか?」
「いや、向こうからオファーが来れば行く。もしかしたら、これが私にとって最後の海外での撮影になるかもしれんから。」
2014年の雨傘運動で出会ったアップルデイリーからオファーが来るまでは、オンラインでやり取りする。今はグラビアアイドルと他の撮影オファーの仕事に専念することにした。
グラビアアイドルのさくらと現役女子高生モデルとの、コラボグラビアを撮影。神戸市内のプールで撮る。
「モデルの、瓦木由希です。」
瓦木由希 18歳。神戸市内の高校に通う現役高校生である。黒髪ポニーテールのスレンダーな娘。競泳水着に着替えての撮影。実際に泳いでいる所をカメラに収める。成人しているさくらの大人の色気と、思春期少女の由希のあどけなさと成長期のカラダというコントラストに酔いしれる。
「ふぅ…。」
プールサイドに上がるさくら。競泳水着が食い込むお尻や、水着から雫が滴る所を至近距離で撮影。
「この雫ごと飲み干してしまいたいな。」
「薫さん、ポルノグラフティの『サウダージ』やないですか。」
白い競泳水着の由希。背中が出ているタイプで、成長期の身体の引き締まった太ももとお尻が何ともセクシーである。
「由希ちゃんも、清楚な感じがあってええよ。」
「私のこと、好きになったんですか?」
グラビア撮影の楽しい日々が続き、7月になった。海開きに先駆け、水着グラビアを撮る充実した日々を過ごした。そんな中、アップルデイリーから、香港の逃亡犯条例改正案反対デモが長期化・過激化しているとの情報が来て、現状を伝えて欲しいとのオファーが来た。ビザを持っている薫だが、夏はグラビアアイドルとカメラマンにとっては、一番の稼ぎ時である。代表者のジミー・ライと話し合い、夏場の撮影期間を決めた。
1回目:2019年7月15日~29日
2回目:2019年8月17日~31日
「夏の間に、収まったらエエんやけどな…。」
フリージャーナリストという形で、アップルデイリーのジミーと連携する。副社長の那月とも話し、その間のグラビア撮影は京子・柚希、他のスタッフ達に任せる。
「薫さん、くれぐれも気をつけて下さいね。」
「あぁ。」
7月15日、混乱が続く香港へと飛び立った。5年ぶりに入国した香港、空港から市街地へ移動している時から、物々しい雰囲気は感じていた。ジミー・ライと5年ぶりに再会、手配してくれた宿泊先へ泊まり、デモの現状を聞く。
「逃亡犯条例改正案反対が発端だったんだ。中国へ犯罪者を引き渡す、でも、それは長い目で見れば、返還後から続いてきた一国二制度を脅かすことになる。だから、皆で反対のデモを起こしているんだ。」
「そうか。雨傘運動とは、また事情が異なるな。6月から続いとるけど、あの時とは何が違うんや?」
「今回は、首謀者を特定出来ないようにした。ネットを駆使したことだな。若者達は、『時代革命』『光復香港』と言っている。」
「色々と背景は複雑やな。ジャッキー・チェンの映画みたいな感じになりそうやな。最近の『ポリスストーリー レジェンド』『ポリスストーリー リボーン』みたいにシリアスなものに、俺も戦う時は戦うで。」
「薫、くれぐれも気を付けてくれ。」
「分かりました。」
街中を撮影。所々荒らされた痕があり、壁には『光復香港』『黒警』と書かれている。
「物々しいな、これは。」
デモが起きていない間、学校帰りの高校生や大学生らに話しかける。
「今回の件について、どう考えてる?」
「実は、デモに参加してた。警官は非道い。」
「周庭や黄之鋒が頑張ってる。絶対に負けない。」
若者達は、香港の自由の為に戦っている。そう思うと、胸が熱くなる。仮に、日本が同じ状況になったら、日本の若者達は立ち上がれるだろうか。
(日本の子達にも、『社会は変えるモンやない、壊すモンや』と教えるべきやな…。)
彼ら彼女らの中には、薫のことを知っている子達もいた。
「女子高生のパンツばっかり撮ってるんですよね?結局、女子高生とパンツどっちが好きなんですか?」
「どっちもや。」
7月21日、薫は九龍半島郊外の新界と言うエリアを回っていた。夜になると、物々しい雰囲気が増した。デモを撮影し、ホテルに戻ろうとする薫。午後10時半頃に、元朗(ユンロン)駅で白シャツ軍団が棒を持って現れ、黒シャツのデモ参加者や記者、乗客達を無差別に襲撃した。
「何やアイツら?!ポリは何してんねん!!」
薫は攻撃をかわし、棒を奪い取って、駅から逃走しながら、迎えに来てもらう。
「ハァハァ…。元朗駅辺りにいる。白シャツ軍団に襲われてる!!迎えに来てくれ!!ジミー!!」
「分かった!!それまで粘ってくれ!!」
迎えを待つ間、棒1本で白シャツ軍団と対峙。奴らは、反社会的勢力 三合会であると分かった。「ポリス・ストーリー2 九龍の眼」の公園での戦いのようである。
「かかってこい!!」
薫はカメラを鞄に入れ、襲ってくる三合会の奴らと戦う。何とか攻撃をかわしながら、隠れたりして時間を稼ぐ。
「オラァ!」
「うぉっ!」
咄嗟にかわすも、かわしきれずに頭を殴られて血が出る。反撃で殴り倒したが、ダメージは来ている。
(頭がクラクラする…。)
そこにジミーが駆け付け、何とか乗り込んで脱出出来た。
「ありがとう、ジミー。」
「大丈夫か?薫。頭から血が出てるぞ。」
「ハァハァ…。すまない、ジミー。病院で休ませてくれないか?」
薫はここで戦線離脱。撮影した写真は現像して、日本へ持ち帰る。帰国した薫は、頭に包帯を巻いた状態で、グラビア撮影をした。
夏祭りというテーマで、Strawberry Milkグラビアアイドル、ふんどし×サラシのグラビア撮影。即席の土俵での相撲大会なども撮影。
「ええよ、ええよ。」
薫にホースで水をかけてもらって、涼んでいるところも京子が撮影。
「あぁ、気持ちいい。」
「水が滴るお尻も、セクシーね。」
撮影後、浴衣に着替えた彼女達は夏祭りを楽しむ。薫は、焼そばを肴にラムネを飲む。打ち上げ花火が上がり、にぎわう河川敷。夜の闇に包まれる中、薫は静かにつぶやく。
「もしかしたら、あの子達とおれるのも、もう最後かもしれへんな。」
盆明けには、再び香港へ行く。空港占拠など、徐々に過激化している逃亡犯条例改正案反対デモ。薫の顔に、不安がにじみ出る。
8月17日、薫は再び香港を訪れた。高温多湿な真夏の香港、高層ビルとゴチャゴチャした下町、蒸し暑さで不快指数が増す。
「この時期の、香港はサウナみたいな暑さやな。」
屋外につけてあるエアコンの室外機から、雫がポタポタと落ちてくる。デモの渦中、薫は5年ぶりに周庭と再会した。
「おぉ!周庭ちゃん!久しぶりやな!」
「薫さん、久しぶりです!」
再会を喜び、香港島郊外のレパレス・ベイで束の間のひと時。スクール水着に着替えた周庭。薫は大人になった彼女の色気に息をのむ。
(23歳か。若いのに、色々背負ってるんやな。何とか救ってやりたいな。)
現地スタッフに、イルカボートに乗せてもらって引っ張ってもらう。薫の上に周庭も乗る。成長した彼女の乳房の重みを感じる。
「周庭ちゃん、オッパイデカくなったな。」
「薫さん、興奮してるんですか?」
束の間のひとときを過ごせた薫。その余韻を攪き消すかのように、連日、抗議デモは続き、デモ隊と警官の衝突は激しくなった。駅や警察署の壁に、『光復香港』『酷吏治港 林鄭月娥』『黒警』と落書きされ、破壊の跡が目立つ。
「林鄭月娥、あんな奴、パンツ撮りたくねぇ。」
8月31日、九龍半島の太子駅で親中派市民と反中派市民が衝突、特殊戦術小隊が地下鉄の車両にまで乗り込み、催涙スプレーを噴射し、参加者を次々と警棒で殴打した。距離を取りながら、撮影する薫だが、怒りがこみ上げてくる。
「お前ら、ジャッキー・チェンの映画観てたんやろ?市民を傷つけるな、オラァ!」
警官に飛び蹴りをかまし、警棒と拳銃、そして催涙スプレーを奪取。警官と応戦するが、多勢に無勢。消耗していく薫。
「クソォ、何人おるんや。」
そこに勇武派が現れ、薫を逃がしてくれた。逃げ切った薫。その日のうちに帰国出来た。
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