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第4章:勇者と魔王
第33話:黒い森の攻城戦
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天界の軍勢による魔王城の攻城戦が始まった。
魔王城は樹海のような森の中に出現する。
森の木々は闇の力を受けて変異してしまい、トレントという樹木の魔物となって徘徊し始める。
森に棲んでいた生き物たちは逃げ出し、巣の中に取り残された雛は餓死してしまった。
「浄化の慈雨は使えないから、荒っぽい浄化でごめんね」
僕は右手を黒い森に向けて、スキルを発動した。
絆スキル:浄化の炎龍(改)
火に対する抵抗力最弱のトレントたちは、一気に燃え上がって消滅していく。
燃え残る大木トレントは、ミカが炎を纏う剣で斬撃を加えて灰にする。
炎の龍は黒い森の全体を巻き込んで旋回し、餓死していた雛たちを火葬した。
「水の大天使には及ばないが、無いよりはマシだろう」
灰になった森に、降り立つのはウリ。
彼は地の大天使としての力を発動した。
大天使スキル:地下水脈の開放
森があった場所の地下にある水が、地面を割って大量に噴出した。
その水も、辺りに漂う湯気も、魔王の力を退ける天使の力を含んでいる。
これで、この森が闇の力に汚染されることは当分無いだろう。
本来なら、黒い森の浄化と生命の再生にはサキとの絆スキル【浄化の慈雨】を使う。
しかし、今の僕たちにはそれは失われたもの。
だから森を焼き尽くして浄化し、新たな植物が芽吹くための肥やしにしたんだ。
「次が来たよ!」
報せながら、ファーが魔王城の方角へ複数の矢を放つ。
ガーゴイルと呼ばれるコウモリのような翼を持つ魔物が数匹、その矢に射抜かれて消滅した。
ファーの好感度も既に3になっており、絆スキルが使える状態だ。
僕はファーからも羽根を貰っている。
が、このスキルは単独使用よりも2人で使う方がいい。
僕はファーの絆スキルを発動した。
絆スキル:風舞連撃
このスキルは僕とファーの行動速度を大幅に加速し、攻撃回数を増やす。
雑魚の群れ相手には、手数の多さでミカの絆スキルよりも使い勝手がいいスキルだ。
音速で飛ぶ無数の矢に射貫かれて、ガーゴイルの大群は全滅した。
「デカイのが出てきたぞ」
ケイが僕の隣へスッと近付いて言う。
ガーゴイルたちが消えて見晴らしが良くなった魔王城から、巨大な翼竜がこちらへ向かってくる。
そいつが口を開けた瞬間、僕とケイの絆スキルが発動した。
絆スキル:光の裁き(単体)
翼竜の口から体内へ、雷が飛び込む。
奴にブレスを吐く暇なんか与えない。
強烈な光が体内で膨れ上がり、竜はまるで風船のように破裂して消え去った。
翼竜が弱いわけではない。
あの竜はレビヤタが従えていた黒竜の上位種だ。
それが一撃で即死するくらい、雷のダメージ量が多いということ。
このスキルは、本来このゲームに無いもの。
生命力が高い竜も食らったら消滅を免れない、ほとんど即死スキルみたいなもんかもしれない。
僕はもう1発、魔王城めがけて【光の裁き】を放った。
雷というよりも閃光の柱みたいな一撃が、魔王城の屋根をブチ抜いて城内に飛び込む。
「随分と派手な挨拶だな」
魔王はさほど驚いた様子もなく、6対の黒翼を羽ばたかせつつ、大穴が開いた屋根から姿を現した。
女性的な美しさをもつ整った顔には、感情らしきものが浮かばない。
怒りも悲しみも感じない虚無な心の持ち主、それが魔王化プログラムを実行されたラスボスだ。
「君と戦う覚悟を決めた、それを示したんだよ」
僕は腰に下げた鞘から聖剣を抜いて、魔王に向けて構える。
ミカも大剣を構えた。
ウリは片手剣と盾を構えている。
ファーは弓を構えた。
ケイは神官か魔導士のような杖を手に、僕たちにサポートスキルを使っている。
メインクエストをクリアするために。
エンディングを迎えるために。
魔王化プログラムを終了させるために。
僕たちは、魔王と戦う。
魔王城は樹海のような森の中に出現する。
森の木々は闇の力を受けて変異してしまい、トレントという樹木の魔物となって徘徊し始める。
森に棲んでいた生き物たちは逃げ出し、巣の中に取り残された雛は餓死してしまった。
「浄化の慈雨は使えないから、荒っぽい浄化でごめんね」
僕は右手を黒い森に向けて、スキルを発動した。
絆スキル:浄化の炎龍(改)
火に対する抵抗力最弱のトレントたちは、一気に燃え上がって消滅していく。
燃え残る大木トレントは、ミカが炎を纏う剣で斬撃を加えて灰にする。
炎の龍は黒い森の全体を巻き込んで旋回し、餓死していた雛たちを火葬した。
「水の大天使には及ばないが、無いよりはマシだろう」
灰になった森に、降り立つのはウリ。
彼は地の大天使としての力を発動した。
大天使スキル:地下水脈の開放
森があった場所の地下にある水が、地面を割って大量に噴出した。
その水も、辺りに漂う湯気も、魔王の力を退ける天使の力を含んでいる。
これで、この森が闇の力に汚染されることは当分無いだろう。
本来なら、黒い森の浄化と生命の再生にはサキとの絆スキル【浄化の慈雨】を使う。
しかし、今の僕たちにはそれは失われたもの。
だから森を焼き尽くして浄化し、新たな植物が芽吹くための肥やしにしたんだ。
「次が来たよ!」
報せながら、ファーが魔王城の方角へ複数の矢を放つ。
ガーゴイルと呼ばれるコウモリのような翼を持つ魔物が数匹、その矢に射抜かれて消滅した。
ファーの好感度も既に3になっており、絆スキルが使える状態だ。
僕はファーからも羽根を貰っている。
が、このスキルは単独使用よりも2人で使う方がいい。
僕はファーの絆スキルを発動した。
絆スキル:風舞連撃
このスキルは僕とファーの行動速度を大幅に加速し、攻撃回数を増やす。
雑魚の群れ相手には、手数の多さでミカの絆スキルよりも使い勝手がいいスキルだ。
音速で飛ぶ無数の矢に射貫かれて、ガーゴイルの大群は全滅した。
「デカイのが出てきたぞ」
ケイが僕の隣へスッと近付いて言う。
ガーゴイルたちが消えて見晴らしが良くなった魔王城から、巨大な翼竜がこちらへ向かってくる。
そいつが口を開けた瞬間、僕とケイの絆スキルが発動した。
絆スキル:光の裁き(単体)
翼竜の口から体内へ、雷が飛び込む。
奴にブレスを吐く暇なんか与えない。
強烈な光が体内で膨れ上がり、竜はまるで風船のように破裂して消え去った。
翼竜が弱いわけではない。
あの竜はレビヤタが従えていた黒竜の上位種だ。
それが一撃で即死するくらい、雷のダメージ量が多いということ。
このスキルは、本来このゲームに無いもの。
生命力が高い竜も食らったら消滅を免れない、ほとんど即死スキルみたいなもんかもしれない。
僕はもう1発、魔王城めがけて【光の裁き】を放った。
雷というよりも閃光の柱みたいな一撃が、魔王城の屋根をブチ抜いて城内に飛び込む。
「随分と派手な挨拶だな」
魔王はさほど驚いた様子もなく、6対の黒翼を羽ばたかせつつ、大穴が開いた屋根から姿を現した。
女性的な美しさをもつ整った顔には、感情らしきものが浮かばない。
怒りも悲しみも感じない虚無な心の持ち主、それが魔王化プログラムを実行されたラスボスだ。
「君と戦う覚悟を決めた、それを示したんだよ」
僕は腰に下げた鞘から聖剣を抜いて、魔王に向けて構える。
ミカも大剣を構えた。
ウリは片手剣と盾を構えている。
ファーは弓を構えた。
ケイは神官か魔導士のような杖を手に、僕たちにサポートスキルを使っている。
メインクエストをクリアするために。
エンディングを迎えるために。
魔王化プログラムを終了させるために。
僕たちは、魔王と戦う。
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