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第2章:転生者は落ちこぼれを強化する
第11話:ダンジョン研修2回目
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俺がアルキオネに転生してから1週間後。
意地悪トリオと共に、かけだしダンジョン2回目の研修へ行くことになった。
「今度はズルさせないからな!」
って睨むのは、パーティリーダーのトレミー。
先週の研修1回目で落ちこぼれと侮っていた相手にランクを追い越されたので、とても機嫌が悪い。
「お前はここで待ってろ。宝箱は俺たちが開ける」
かけだしダンジョンの中、通路の途中で俺は待機させられた。
1回目でスライム討伐と箱開けを済ませているから、何もするなということだろう。
ポツンと残された俺は暇なので、そこらのスライムに覚えたての下位魔法を試してみることにした。
(場所的に暴発がヤバそうな火や水はやめとこう)
女神様の加護により、今のアルキオネの魔法攻撃力はけっこう高い。
本には、魔法攻撃力が高いと思ってたより高威力になりやすいって書いてある。
洞窟の中でデカイ火球や大量の水が出たらマズイので、無難そうな土魔法を使ってみよう。
(土魔法っていうと、イメージは石礫とか岩壁とかかなぁ)
脇道をそっと覗いてみると、ポヨンポヨン跳ねているスライムが見える。
俺は片手をスライムに向けて、石礫をイメージした。
攻撃魔法を使うときは、ターゲットを狙うような動作をつけると当てやすいって魔法書には書いてある。
発動は意外と簡単だった。
下位土魔法:ストーンバレット
数個の小石が、スライムの身体を貫く。
その中の1つが急所の魔核に命中して、スライム討伐成功!
俺はスライムがいた場所まで歩いていくと、落ちている魔石を拾い上げた。
魔石をベルトポーチに収納していたら、背後から近付いて来る靴音と声が聞こえる。
「おい、アルキオネ」
スーフィーの声だ。
宝箱を開けに行くトレミーについていった筈なのに、もう戻ってきたのか?
「ちょっとスライム多くてさぁ、狩るの手伝ってくれる?」
ニヤニヤ笑うスーフィーは、片手に小さな袋を持っている。
あれは確か、スライムを引き寄せる匂い袋だったっけ。
宝箱はトレミーが開封担当で、他の2人はスライムを片付けに行ってたような?
「うん、いいよ」
まあ暇だったし、手伝おうか。
俺が承諾した途端、スーフィーはニヤアッと意地悪く顔を歪めた。
「じゃっ、任せたぜ!」
「え?」
スーフィーは手に持っていた匂い袋を、俺に投げつけた。
とっさに俺が避けると、匂い袋は背後の岩壁に当たって破裂し、甘ったるい香りが広がった。
途端に、10匹ほどのスライムがスーフィーの脇をすり抜けて、こちらへ押し寄せてくる。
(スライム使ってタコ殴りする気か)
俺は新手の嫌がらせにうんざりしつつも、覚えたての風魔法を使ってみた。
自分を中心に風の渦を作り、スライムを吹き飛ばして渦に巻き込む。
下位風魔法:ウィンドストーム
自分の周囲をぐるぐる回るスライムに狙いをつけて、剣でプスッと魔核を貫く。
空中を漂うシャボン玉を割るよりも、ちょっと難易度は高いかな。
一方的な攻撃で、スライム10匹討伐完了!
「はい、片付いたよ。おかわりある?」
「なっ?!」
涼しい顔で言う俺に、スーフィーが愕然としていた。
意地悪トリオと共に、かけだしダンジョン2回目の研修へ行くことになった。
「今度はズルさせないからな!」
って睨むのは、パーティリーダーのトレミー。
先週の研修1回目で落ちこぼれと侮っていた相手にランクを追い越されたので、とても機嫌が悪い。
「お前はここで待ってろ。宝箱は俺たちが開ける」
かけだしダンジョンの中、通路の途中で俺は待機させられた。
1回目でスライム討伐と箱開けを済ませているから、何もするなということだろう。
ポツンと残された俺は暇なので、そこらのスライムに覚えたての下位魔法を試してみることにした。
(場所的に暴発がヤバそうな火や水はやめとこう)
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本には、魔法攻撃力が高いと思ってたより高威力になりやすいって書いてある。
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(土魔法っていうと、イメージは石礫とか岩壁とかかなぁ)
脇道をそっと覗いてみると、ポヨンポヨン跳ねているスライムが見える。
俺は片手をスライムに向けて、石礫をイメージした。
攻撃魔法を使うときは、ターゲットを狙うような動作をつけると当てやすいって魔法書には書いてある。
発動は意外と簡単だった。
下位土魔法:ストーンバレット
数個の小石が、スライムの身体を貫く。
その中の1つが急所の魔核に命中して、スライム討伐成功!
俺はスライムがいた場所まで歩いていくと、落ちている魔石を拾い上げた。
魔石をベルトポーチに収納していたら、背後から近付いて来る靴音と声が聞こえる。
「おい、アルキオネ」
スーフィーの声だ。
宝箱を開けに行くトレミーについていった筈なのに、もう戻ってきたのか?
「ちょっとスライム多くてさぁ、狩るの手伝ってくれる?」
ニヤニヤ笑うスーフィーは、片手に小さな袋を持っている。
あれは確か、スライムを引き寄せる匂い袋だったっけ。
宝箱はトレミーが開封担当で、他の2人はスライムを片付けに行ってたような?
「うん、いいよ」
まあ暇だったし、手伝おうか。
俺が承諾した途端、スーフィーはニヤアッと意地悪く顔を歪めた。
「じゃっ、任せたぜ!」
「え?」
スーフィーは手に持っていた匂い袋を、俺に投げつけた。
とっさに俺が避けると、匂い袋は背後の岩壁に当たって破裂し、甘ったるい香りが広がった。
途端に、10匹ほどのスライムがスーフィーの脇をすり抜けて、こちらへ押し寄せてくる。
(スライム使ってタコ殴りする気か)
俺は新手の嫌がらせにうんざりしつつも、覚えたての風魔法を使ってみた。
自分を中心に風の渦を作り、スライムを吹き飛ばして渦に巻き込む。
下位風魔法:ウィンドストーム
自分の周囲をぐるぐる回るスライムに狙いをつけて、剣でプスッと魔核を貫く。
空中を漂うシャボン玉を割るよりも、ちょっと難易度は高いかな。
一方的な攻撃で、スライム10匹討伐完了!
「はい、片付いたよ。おかわりある?」
「なっ?!」
涼しい顔で言う俺に、スーフィーが愕然としていた。
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