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第一章
第十一話 執行官
しおりを挟む〈王都中央セントラル 王宮〉
王都の中心、セントラルと呼ばれる地区は、主に政府機関が大半を占めており一般人は用がなければ立ち入るにも許可が必要な場所である。その理由ゆえに地区の占有面積は他の地区に比べて最小であり、住民はほぼ全て王国政府機関の職員で占められている。
そんなセントラルの中心に建つのは、この国を治める王、ガイル=アーニストの居城であり、王都直下に所在するダンジョンの直上に建てられた要塞、アーニスト城である。
「さて、報告を聞こうじゃないか」
王宮の地下、王の配下で最も力を持つセブンスクライヴの七人が、円卓を取り囲み椅子に座していた。
「カルベスのウィート工場が攻撃を受けた。工場長スカルツェナーはカムズ川から死体が上がり、彼が管理していた工場は攻撃を仕掛けた組織に支配された」
そう言って口を開いたのは、ファーの付いたジャケットを着た中年の男だった。
セブンスクライヴの第三位、〈視察官〉ことベルガルド=ヴァンガー。王都経済連合会会長であり、保有資産は王国の国家予算を凌ぐともいわれる。
「攻撃した組織は?」
「それについては軍務官殿から説明してもらおう」
ベルガルドの言葉を受け、隣に座っていた男が立ち上がる。セブンスクライヴ第四位、〈軍務官〉ことジーク=ギャレー、軍務省長官であり、あの聖騎士団の運用を担っている。
「今回の襲撃犯についてですが……まず間違いなく我々の把握していない新参者でしょうね」
「あぁ、ここ最近、やたらと報告の上がってくる組織か」
「リベル=ファミリアだったか?やつらのことを調べているが、防諜に力を入れているのかほとんど尻尾を見せない」
「まぁ、その辺りはおいおいで構わないだろう。それで、被害状況はどうなっているんだい?」
「工場の警備に当たっていた黒布は排除されました」
「あそこには、実験体もいただろ?」
「やられたって話だ。王周線の線路脇で死体で見つかった」
「リベル・ファミリアねぇ」
ベルガルドの言葉を受けて、魔法士の女が口を開く。セブンスクライヴ第五位の〈調律官〉ことセレイ=ロマネスクト、貴族にして、王国でも屈指の情報収集能力を誇る人物でもある。外務省長官であり、主に他国との外交を担当している。
「で、その組織の目的はなんだと思う?」
「恐らくは工場の略奪、もしくはウィートの権利の横取りと言ったところでしょう……」
「ウィートだと?しかし、現在流通させているウィートの末端価格は変動もなく据え置きのままだ。奴らが介入してくるなら、ウィートの値段も少なからず変動するはずだ」
「それは分かりませんが……ただ一つ言えることは、連中の狙いは我々が利権を持つウィート精製工場です。王都に住む者なら、ウィート精製工場は我々の息がかかった工場だということは知っているはず。それなのに手を出した。それこれが問題なのです」
「このままでは、ウィートの流通量に悪影響が生じる」
ジークの言葉に、全員が納得するかのようにうなずく。レイたちが各地のウィート精製所を叩き、ウィートを廃棄していることで、市場に出回るはずの量を確保できない状態であった。
「そんなことではいかんなぁ。何とかしてくれんと」
そう言って髭を触るのは、セブンスクライヴ第六位〈神官〉ことラミエル=バーソロミュー。彼は、王都の聖堂教会を束ねる教皇であると同時に、セブンスクライヴの一員でもある。
「しっかりしてくれんと、責任問題に発展する。私は嫌だよ、この歳で責任とって辞めるなんて」
ウィートの精製、流通などを指示しているのは誰でもあろう彼である。神に使えるべき者が、人を堕落させる薬を世に放っている、それが王国の闇である。
「神官、あなたは少し黙っていてもらえますか?」
神官の発言に、ジークが釘をさすとラミエルは肩をすくめてから再び椅子に腰かける。改めて、ベルガルドが咳払いをしてから口を開く。
「喫緊の課題は、新参者にウィートの流通経路を横取りされないことだ」
ベルガルドが頭を抱えるのを見て、ジークが口を開く。
「まぁいいじゃありませんか。連中の目的が我々の工場であるなら、慌てずともいずれ必ず尻尾を出すでしょう。今は泳がせておいていいのでは?」
「そうだな……だが、こんな事であまり時間はかけられんぞ。我々にはやるべき事があるのだからな」
「しかし、情報部がまるで使えない。上がってくる報告はどれも」
ギャップラーの言葉に全員が頷く。すると、これまで沈黙を続けてきた少女。この場にいるには不相応なほど物静かで、この場にいる誰よりも幼い少女が口を開いた。
「私が、行ってこようか?」
「「「ッ⁉︎」」」
少女の言葉に、その場にいた全員が驚愕する。それもそのはずだ。彼女の名前はロタニア、セヴンスクライヴの序列第一位であり〈執行官〉の異名を持つ大魔法士の少女である。
「しかし、執行官。貴女にそこまでしていただくわけには……」
「大丈夫」
ジークの言葉に、ロタニアは短く答えるとそのまま会議室を出て行ってしまった。それを見送った後、ベルガルドが口を開く。
「やれやれ……相変わらず何を考えているのか分からん」
「まぁいいじゃないですか?彼女が動いてくれるなら我々としても心強い」
そんなゼノの言葉に対して、他のセブンスクライヴの面々は苦笑いを浮かべるのだった。
◇
〈王都北部 ベルランド〉
王宮を離れたロタニアは、王都中心部から北へ離れたベルランドと呼ばれる街へと来ていた。
ロタニア、彼女は元々孤児だった。生まれつき人一倍魔力を有していたことから、物心ついた時には既に教会に拾われシスターとして働いてきた。
そんな彼女が魔法を使えるようになったのは十歳の時のこと、ロタニアは魔法の才能を開花させ瞬く間にその頭角を現していくことになる。
やがて、魔法士の中でも最上級のクラスである〈大魔導士〉の位を与えられたロタニアは、その実力を買われあるセブンスクライヴの序列第一位、〈執行官〉となった。
彼女自身は、序列なんてものには興味がないようで、序列一位という座に執着している様子も、そもそもセブンスクライヴが行っている活動に興味がない。
そんな彼女が、今回リベル・ファミリアの調査を自ら買って出たのは、ただ単純にそのリベル・ファミリアという組織に興味が沸いたから。リベル・ファミリア、新参者でありながら、国の後ろ盾のあるギャング黒布を攻撃し、そのシノギを妨害しようとしている。
それを率いるのは、一体どんな人物なのか、ロタニアは好奇心を刺激されていた。部下の一人からこのベルランドに情報通がいると聞き、キャブと呼ばれる辻馬車に乗ってきたところであるが、普段王宮から出ることが滅多になく、地理に弱いロタニアは、同じような場所を行ったり来たらしながら、すでに1時間が経過していた。
"どうしよう、どこに行っていいか分からない…"
ロタニアが途方に暮れていると、キャブの御者が声をかけてくる。
「嬢ちゃん、さっきから何してるんだい?」
「リベル・ファミリアのボスに会いたい」
「あぁ……そういうことかい」
そういうこと、とはどういうことだろうかと首を傾げるロタニアに、御者は続ける。
「悪い事は言わねぇからやめときな?あの組織に関わろうなんてバカげた考えだ」
「どうして?」
「嬢ちゃん、リベル・ファミリアがどんな連中か知らないわけじゃないだろ?奴らに関わるとろくなことにならねぇ。悪いことは言わねえから、さっさと帰んな」
「そう……わかった」
ロタニアはキャブの御者にお礼を言ってから、再び歩き始める。そんな彼女の後ろを、小さな影が動きを窺いながら、後をつけていた。
「あの、お姉さん」
「?」
ロタニアが振り返ると、そこには誰もいなかった。
「もう少し下です」
「………」
視線を下げると、自分の胸元ぐらいの身長しかない小さな少女が立っていた。金髪ショートヘアーに翡翠の様な瞳、あどけない表情、白と緑を基調としたフリルドレス、そしてお揃いのブリムと呼ばれるカチューシャを身につけた彼女は、ロタニアのことを興味深そうに見つめている。
「何?」
「お姉さん、リベル・ファミリアにご用ですか?」
「……うん」
ロタニアがそう答えると、少女は嬉しそうに笑みを浮かべる。そして、そのまま彼女に向かって手を伸ばす。
「ちょうど、ファミリーのところに戻る予定だったので。良ければ一緒に来てください。案内しますよ」
「いいの?」
ロタニアが首を傾げると、少女は笑顔で頷く。そんな彼女の好意に甘えて、ロタニアはその手を取って歩き出す。
「そういえば、お姉さんのお名前を聞いていませんでしたね。私はメイ、本名はメイ=カレンスティア。リベル=ファミリアのメンバーです」
「私はロタニア、ファミリーネームはない」
自己紹介を済ませて、二人は並んで歩く。ロタニアはメイと名乗った少女のことを横目で観察する。年齢は十歳前後といったところだろうか。身長も低く手足も小さくまるで人形の様に可愛らしい容姿をしているが、その言動からは子供とは思えない知性を感じさせるものがあった。
「ねぇ……メイはどうしてリベル・ファミリアに?」
「理由ですか?まぁ、色々とありまして…」
すると、2人が歩いている前方にコーチと呼ばれる馬車が三台、道を塞ぐように停車する。後方にも、同じく三台の場所が道を塞ぎ、2人の行手を阻む。
「あら、撒いたと思ったのですが…」
「結構いる…大丈夫?」
馬車から黒布たちが降りてくる、その数20数人、各々が銃や剣で武装しており、明らかにメイに向けて殺意を放っていた。
「大丈夫ですよ。これくらい」
すると、メイはスカートの両端を摘み上げる。同時に、正面にいた黒布たちが一斉に駆け出す。
「イッツァ、ショータイム」
次の瞬間、メイの纏う雰囲気が一変する。摘み上げられたスカートの内側には、幼く細い脚が見える。しかし、問題なのはその脚にしっかりと括り付けられていた二丁の回転式弾倉拳銃。
拳銃を引き抜いたメイは、それを両手に構えるとまずは正面の黒布たちに躊躇なく発砲する。
「ぐあっ!」
「ぎゃっ」
メイの放った弾丸は黒布たちの胴体に命中、彼らはその場に倒れ伏す。まず、先頭の2人を正確に撃ち抜いたメイは、半身になって更に前後に一発ずつ発射する。まさか、後方に攻撃を仕掛けてくるとは思っておらず、油断していた後ろの黒布が、重なり合っていたせいで2人まとめて倒れる。
「ガキが‼︎」
黒布の一人が、仲間の死体を飛び越えてメイに襲いかかる。しかし、メイは冷静に対処し、避けたところで銃口を向けて発砲する。放たれた弾丸は男の後頭部に命中する。
そのまま、男は前のめりに倒れて動かなくなる。再び発砲して今度は左右から襲いかかってきた黒布たちを一掃する。その隙を狙ってか、背後から別の黒布が剣を持って襲いかかる。
「遅い」
メイは後ろ向きに宙返りして背後の黒布の攻撃を躱す。そして、宙返りから元の状態に戻るまでの間に攻撃してきた黒布の胴体に鉛玉を撃ち込む。
「リロード中を狙え!」
黒布たちは回転式弾倉拳銃の弱点であるリロードのタイミングを狙って接近する。すると、メイは撃ち切った弾薬を交換するために、僅かな時間でシリンダーラッチを押し込み、開いたシリンダーに服の袖口に仕込んでいたスピードローダーを押し込み、一瞬の隙も与えず追撃を喰らわせる。
「こいつ、速ぇ!」
「ただのガキだって聞いてたのに!話が違うぞ!」
黒布たちが距離を取ると、メイは回転式弾倉拳銃をホルスターにしまいながら口を開く。
「さて……次はどなたがお相手してくださるのでしょうか?」
笑顔でそう告げるメイに対して、黒布たちは一斉にその場から逃げ出す。それを見たメイは、空薬莢を地面に落として新たな弾薬を詰め込むと、脚のホルスターに仕舞い込む。
「さてと、ロタニアお姉さん。改めてリベル・ファミリアに案内致しますね」
◇
ロタニアとメイは、全く違う境遇でありながら共通する点がいくつかあった。
生まれつき、人並み以上の魔力を持って生まれたロタニアであったが、両親が財に悩み、まだ赤子だった彼女を王都の外れに住む大魔法士の元に預けた。
やがて、一人前の魔法士となった彼女は単独でダンジョンを攻略するなどの功績をあげ、聖堂教会所属のシスター眷属魔法士となる。その後、彼女の魔法の師匠である大魔法士エカリスの後任として、18歳という若年ながら、王国で絶大な権力を持つセブンスクライヴの一柱、それも序列第一位の〈執行官〉に任命された。
対してメイは、アーニスト王族に近い血統を持つカレンスティア家の長女として生まれた。彼女には歳の離れた兄が2人がいたが、彼らは当主の父親が病死した後に跡目争いを活発化させ、両陣営とも血で血を洗う抗争を繰り広げていた。
今年で12歳となるメイは、そんな兄たちの醜い争いに嫌気がして、ある日何も言わずに家出をする。彼女が頼ったのはかつて姉のように慕っていた王族の一人、リベル・ファミリアの相談役となったテレジアだった。
テレジアの口利きでリベル・ファミリアに身を寄せることになったメイは、ジェラードから格闘術を、ウェンデルから射撃術を、リジィから魔法を学び、今ではファミリーの協力者である発明家のレスリーに、二丁の回転式弾倉拳銃〈pp/ピアニッシモ〉〈ff/フォルテッシモ〉の作製を依頼し、今日に至るまで手足のように扱うようになった。
レイから伝授された身体能力強化魔法で身体能力を底上げし、まるで武芸者のように二丁拳銃を扱う様は、いつしか〈天使の舞踏〉と異名をつけられた。
「さて、着きましたよ」
メイの案内でロタニアはリベル・ファミリアの拠点であるエバーテイル号に乗り込む。客車の扉を開けると、椅子に座り優雅に紅茶を嗜むテレジアの姿があった。
「あら、お帰りなさいメイ、そちらのお方は?」
「道中で出会ったロタニアお姉さん。ファミリーに会いたいとのことで、連れてきました」
「ロタニア………ロタニア⁉︎」
彼女の名前を聞いたテレジアは、ひっくり返る勢いで席を立つ。
「貴女、ロタニアってあの……!?」
「テレジア様?」
テレジアの慌てぶりに状況が理解できないメイは首を傾げる。
「あ、あぁ……ごめんなさい。私としたことが、ちょっと取り乱してしまったわ」
テレジアは咳払いをしてから座り直すとロタニアに話しかける。
「メイ、彼女…ロタニアは、私の父の部下、セブンスクライヴの序列第一位〈執行官〉なのよ」
「セブンスクライヴ…⁇執行官…⁇」
相変わらずポカンとした表情を浮かべるメイ。無理もない、彼女はこれまで箱入り娘として育てられてきたため、王族に近い貴族の娘であっても、セブンスクライヴのことは全く知らなかった。
テレジアはロタニアに気付かれないようにテーブルの下に取り付けていた拳銃を握る。
「ここに何のご用かしら?」
「リベル・ファミリアのボスに会って話がしたい」
「それは無理ね、貴女はファミリーのメンバーではないもの。ウチのボスはそう簡単に他人と会わない。ましては、敵側の人間なら尚更ね」
そう言いながらテレジアは拳銃をテーブルの下から取り出しロタニアに向けて構える。対するロタニアは拳銃を向けられても一切動じることはない。
「一度会って話がしてみたい。彼女に興味を持った」
「だから無理って言ってるでしょ?」
ロタニアの手には、魔法陣が展開している。一触即発、いつどちらかが攻撃を加えてもおかしくない状態だった。
「ッ!?」
そんな様子を見ていたメイは首を傾げる。
「あの……お二人とも何を……?」
そんなメイに対して、テレジアは笑顔で答える。
「大丈夫よメイ、気にしないで」
「でも……」
2人がそんなやり取りをしていると、客車の扉が開きジェラードが入ってくる。彼はロタニアのことを見るとすぐに状況を理解する。
「双方とも、武器を納めてください」
「………」
テレジアはゆっくりと銃を下ろし、ロタニアは魔法陣を解く。ジェラードは応接客車と繋がる前の客車の扉に話しかける。
「お嬢様、お客人です。お通ししても?」
「えぇ、構わないわ」
ジェラードが扉を開けると、そこには黒いエレガントなドレスを着たレイが椅子に座り、新聞を片手に紅茶を嗜んでいた。
「ようこそリベル・ファミリアへ、ミスロタニア」
レイは新聞をテーブルの上に置くと、優雅に立ち上がりロタニアに歩み寄る。
「さぁ、座ってちょうだい。あなたと話せるとは光栄よ」
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