8 / 28
閑話 奏視点
しおりを挟む「奏、これからご近所さんが挨拶に来るよ。奏と同い年の子もいるんだって。」
何気ない日常に何気ない母の言葉だった。
気にも止めず窓から流れる雲を眺めていた。
保育園に行けば同い年の子は沢山いたし近所といわれてもピンと来ない。
しばらくして家のインターホンが鳴る。
インターホンに出た母親が今度は玄関で何やら話してる。 長い。
さっき言っていたご近所さんかなと思っていたら自分の
名前が呼ばれる。
玄関まで行くと、自分の両親ぐらいの歳の夫婦と女の子の3人で立っていた。いや、4人か。
もう1人の女の子は母親らしき人の後ろで見え隠れしている。
「こんにちは。」
たったこれだけ。
だって他に話すことなんて何もないから。
痺れを切らした母が奏の名前や歳などを紹介する。
すると前に立っていたピンクの女の子が自分の名前を名乗った。
「桃花です。よろしくね。」
にっこり笑い奏の手を握ってブンブン振った。
ちょっとだけ躊躇った。
保育園にいる女の子も自分のテリトリーにズカズカ入ってきて私を褒めてという顔をする。
要するにぶりっ子だ。
大抵こういうお姫様体質な女の子は面倒くさい。
すると母親らしき人がもう1人の方を前に出し挨拶しなさいと促した。
「柚葉です。よろしくお願いします。」
水色の女の子はいい終えたと同時にまた母親らしき人の後ろへ隠れた。
正直、奏には2人の女の子の見分けがつかなかった。ただピンクの女の子と水色の女の子という認識でしかない。
家族は再び挨拶を終えると失礼しますと言って自宅を後にする。
見送りに玄関からアプローチに出てみて、びっくりしてしまった。
それもそのはず家族が帰っていった家は自宅の真正面だったから。
母に確認すると、あら言ってなかったっけとあっけらかんな返答が返ってきた。
自宅の前に住むのかと思うとなんだかあの双子が気になっていた。
0
あなたにおすすめの小説
嫌われたと思って離れたのに
ラム猫
恋愛
私は、婚約者のカイルに嫌われたと思った。冷たくそっけなく、近づくたびに避けられる日々。
距離を置くことを選び、留学の準備も進めて心を落ち着かせようとするけれど——。
冷淡姫の恋心
玉響なつめ
恋愛
冷淡姫、そうあだ名される貴族令嬢のイリアネと、平民の生まれだがその実力から貴族家の養子になったアリオスは縁あって婚約した。
そんな二人にアリオスと同じように才能を見込まれて貴族家の養子になったというマリアンナの存在が加わり、一見仲良く過ごす彼らだが次第に貴族たちの慣習や矜持に翻弄される。
我慢すれば済む、それは本当に?
貴族らしくある、そればかりに目を向けていない?
不器用な二人と、そんな二人を振り回す周囲の人々が織りなすなんでもない日常。
※カクヨム・小説家になろう・Talesにも載せています
オネエな幼馴染と男嫌いな私
麻竹
恋愛
男嫌いな侯爵家の御令嬢にはオネエの幼馴染がいました。しかし実は侯爵令嬢が男嫌いになったのは、この幼馴染のせいでした。物心つく頃から一緒にいた幼馴染は事ある毎に侯爵令嬢に嫌がらせをしてきます。その悪戯も洒落にならないような悪戯ばかりで毎日命がけ。そのせいで男嫌いになってしまった侯爵令嬢。「あいつのせいで男が苦手になったのに、なんであいつはオカマになってるのよ!!」と大人になって、あっさりオカマになってしまった幼馴染に憤慨する侯爵令嬢。そんな侯爵令嬢に今日も幼馴染はちょっかいをかけに来るのでした。
無愛想な婚約者の心の声を暴いてしまったら
雪嶺さとり
恋愛
「違うんだルーシャ!俺はルーシャのことを世界で一番愛しているんだ……っ!?」
「え?」
伯爵令嬢ルーシャの婚約者、ウィラードはいつも無愛想で無口だ。
しかしそんな彼に最近親しい令嬢がいるという。
その令嬢とウィラードは仲睦まじい様子で、ルーシャはウィラードが自分との婚約を解消したがっているのではないかと気がつく。
機会が無いので言い出せず、彼は困っているのだろう。
そこでルーシャは、友人の錬金術師ノーランに「本音を引き出せる薬」を用意してもらった。
しかし、それを使ったところ、なんだかウィラードの様子がおかしくて───────。
*他サイトでも公開しております。
嘘をつく唇に優しいキスを
松本ユミ
恋愛
いつだって私は本音を隠して嘘をつくーーー。
桜井麻里奈は優しい同期の新庄湊に恋をした。
だけど、湊には学生時代から付き合っている彼女がいることを知りショックを受ける。
麻里奈はこの恋心が叶わないなら自分の気持ちに嘘をつくからせめて同期として隣で笑い合うことだけは許してほしいと密かに思っていた。
そんなある日、湊が『結婚する』という話を聞いてしまい……。
初恋をこじらせたやさぐれメイドは、振られたはずの騎士さまに求婚されました。
石河 翠
恋愛
騎士団の寮でメイドとして働いている主人公。彼女にちょっかいをかけてくる騎士がいるものの、彼女は彼をあっさりといなしていた。それというのも、彼女は5年前に彼に振られてしまっていたからだ。ところが、彼女を振ったはずの騎士から突然求婚されてしまう。しかも彼は、「振ったつもりはなかった」のだと言い始めて……。
色気たっぷりのイケメンのくせに、大事な部分がポンコツなダメンズ騎士と、初恋をこじらせたあげくやさぐれてしまったメイドの恋物語。
*この作品のヒーローはダメンズ、ヒロインはダメンズ好きです。苦手な方はご注意ください
この作品は、小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
私と彼の恋愛攻防戦
真麻一花
恋愛
大好きな彼に告白し続けて一ヶ月。
「好きです」「だが断る」相変わらず彼は素っ気ない。
でもめげない。嫌われてはいないと思っていたから。
だから鬱陶しいと邪険にされても気にせずアタックし続けた。
彼がほんとに私の事が嫌いだったと知るまでは……。嫌われていないなんて言うのは私の思い込みでしかなかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる