なんでも相談所ハル

相談その1〜ハルside〜

スーツのシロヤマ

『ふー...参加者チェックしなくちゃだよね』
紙をめくるとふわふわと前髪が紙束の風量で持ち上がる。

『ただいま帰りましたよ～っと』

〈オカエリナサイマセ〉

〈スーツノケン、シロヤマサマカラ メッセージガアリマス〉

『はーい！再生お願いしまーす！』

〈「あー、やぁハルくん。この前はどうも。おかげさまで売り上げがいいよ。今回はお礼も兼ねてオーダーメイドのスーツ仕立てておいたから当日までに送っておくよ。なに、お代はいらない。受け取っておくれ。...あーそれで今回もお願いがあるんだり今度の新作、また是非ともハルくんに着てもらいたいと思ってね。用事の前に新作のスーツを着て買い物でもして欲しいんだ。その様子をウチのスタッフが写真を撮ってSNSに流す。いわゆるインフルエンサーってやつだ。話が長くなって申し訳ない。当日よろしく頼むよ。」ーーーイジョウガ メッセージトナリマス〉

『なるほど...。スーツのことは心配しなくていいから少しだけ新しいスーツの宣伝をしてほしいってことだよね？』

〈ソウナリマスネ〉

『お安いご用だ～！！』
大きく伸びをしながら洗面所へと歩いていく。

『あ！kimiー！！お風呂ためて～！』

〈カシコマリマシタ キョウノゴキブンハ？〉

『ん～...頭をスッキリさせたい気分！』

〈カシコマリマシタ モウシバラクオマチクダサイ〉

お風呂がたまるとお馴染みのメロディーが流れた
お風呂場をあければミントの香りが漂い、頭がスッと冴えてくる
『今日はミントの香りか～落ち着く。少しでも頭に入れておきますか...』
お風呂場の液晶には数日後に必要なデータが映し出され、パーティー参加者の生い立ちまでもが事細かに書かれていた

『だいたいは知り合いの方かな？当日楽しみになってきたっ！』お風呂に一度潜り、大きな伸びをしてからお風呂場を後にした

『それじゃkimi、明日は6時に起こしてね！』

〈カシコマリマシタ〉

『今日まお疲れ様、おやすみなさーい！』