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第3章 火山地帯
第87話~第90話
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**********
第87話 大人のプライド
ボルカノ「お嬢さん方の仕事は終わりだな。それじゃあ次は、大人たちの仕事といくか。おい、書く物を。知らせを出す」
従者がてきぱきと動きました。
あっという間に、椅子と机、紙と筆がそろいました。
ジャンヌ「どういう知らせを出すんですか?」
ボルカノが椅子に座りながら答えます。
ボルカノ「そうだな、大まかにいうと、1.外に行きたければ好きにしろ。2.争いごとは避けろ。3.トラブルはすぐに里に報告しろ。まずはこれくらいだろう」
ボルカノが素早く筆を走らせて、紙を従者に渡しました。
マリン「えっと……ほんと?……ほんとに、外の世界に?」
ボルカノ「いかんのか?」
ボルカノが口の端を吊り上げて、マリンに言いました。
マリン「いや、そういうわけじゃ」
ボルカノ「……お嬢さん方が虹を復活させたときに、また争いやいさかいを繰り返していては、大人として格好がつかないからな」
リーフ「マリンちゃんが見てきた子ども達、喜ぶといいね!」
マリン「う、うん!」
ロックス「まぁそういうところに行けば、そういう仕事をするやつもいるかもしれんがな。今はドワーフの連中は、自分の腕をふるいたくてしょうがないってだけだ。どこで何をするかなんて保証はできんぞ」
ボルカノ「ワハハハハハ!ぬかせ、ロックス!安心しなお嬢さん、どうせこいつはお嬢さんが言っていたような場所に行くように、仲間の職人に頼み込むに決まってる」
ロックス「ボ、ボルカノ様!それは」
サリー「かわいい」
ブラド「かわいい」
ローズ「かわいい」
ロックス「やかましい!」
マリア「でも、そんなにすぐに、人間を信用してくれるんですか?」
ボルカノ「どうだろうな、わからんが、人間が我々に一目置くためには、中途半端なことをしてはいかん。意地悪な連中に利用されるだけに終わってしまうかも知れんからな……ドワーフがいなければ困ると思わせた方がよさほうだな……いっそのこと都市と物流のインフラをドワーフで掌握してしまってもいいかもな!まずはドワーフでなければ維持・管理できないように作ってだな……」
フィスト「いや、そのへんのことは知らないけど……」
キャッツ「好きにしちゃって(笑)」
ボルカノ「そうだ、お嬢さん方はどうするね?この地での目的は果たしたんだろう?次の目的地に急ぐかね?」
サリー「そっか、やっとひとつ目なんだ……あとむっつ」
**********
第88話 次の目的地
ボルカノ「そうだ、お嬢さん方はどうするね?この地での目的は果たしたんだろう?次の目的地に急ぐかね?」
サリー「そっか、やっとひとつ目なんだ……あとむっつ」
そのとき、ジャンヌのキューブから、シュンと音を立てて、国王から託された魔法の地図が飛び出しました。
ジャンヌ「!な、なに?いきなり」
ジャンヌが慌てて地図を手に取ります。
マリア「オーブをひとつ手に入れたから、飛び出したのかな?」
キャッツ「『次の目的地を確認してください』って、言いたげね」
フィスト「そんな急がなくても……」
ブラド「きっぶんわるいわ……」
ローズ「こわ(笑)」
ジャンヌ「ま、遅いか早いかの違いよ。見るだけ見てみましょ」
ジャンヌがそう言って、キューブを地図にかざします。
地図の左中央には火山。キューブから放たれる光線は、今朝まではそこをさしていましたが、今は地図上の別のところを指しています。
火山のさらに上。物々しく描かれているのは、雲に浮かぶ城です。
9人と、ボルカノ、ロックスが地図を覗き込んでいます。
リーフ「えと……ここって?」
キャッツ「ラ○ュタ?」
フィスト「絶対ちがう(笑)」
ボルカノ「ほぉ……ここか」
マリン「知ってるの?」
ボルカノ「空中都市……鳥人族の住む国だ」
サリー「空中都市って……大昔になくなったんじゃないですか?……今の鳥人族は、高い山や樹の上に住んでるとか」
ボルカノ「滅びたというのは、 人間たちに伝えられた歴史だろうな……今も都市は空にあって、漂っているよ。鳥人族を乗せてな」
マリア「ドワーフに続いて、またまた異種族ね」
ローズ「楽しみだねー」
ブラド「ほんまやね」
サリー「でも、ここ、どうやって行くの?」
フィスト「空の上だもんねー」
ロックス「……じゃあ、ちょうどいいですね?」
ボルカノ「?ああ、そうだ!たしかにそうだな」
**********
第89話 里を出る方法
サリー「でも、ここ、どうやって行くの?」
フィスト「空の上やもんねー」
ロックス「……じゃあ、ちょうどいいですね?」
ボルカノ「?ああ!そうだ!たしかにそうだな!」
ジャンヌ「?どういうことですか?」
ロックス「ドワーフが長距離を移動するときは、だな」
ドォォォォォォォォォォン!
ロックスの言葉を轟音が遮りました。
余りの唐突さと音の大きさに、9人はイヤーッ!と悲鳴を上げたり、耳を塞いだり、辺りを見渡したり、それぞれのやり方で驚きました。
9人の内、ジャンヌ、フィスト、マリンの3人は、何の音かはっきりわかっていました。
ジャンヌ(……砲撃!)
フィスト(……砲撃!)
マリン(……砲撃!)
リーフ「な、なにぃ……?こわい」
マリア「何なんですか?今のは」
9人全員でボルカノとロックスの方を見ますが、2人とも返事をしません。
キャッツ「あのさ」
ボルカノ「待ちなさい」
しびれを切らして口を開いたキャッツを、ボルカノが制したのですが、これにマリンが抗議します。
マリン「待ちなさいってなによ!今のはどう考えても砲撃でしょ?敵?誰か攻めてきたの?」
ボルカノ「いや、砲撃ではないし、まだ続くかもしれん。待ってなさい」
ドォォォォォォォォォォン!
ドォォォォォォォォォォン!
ドォォォォォォォォォォン!
さらに轟音が続きますが、ボルカノとロックスは動じません。
それどころか、2人は少し嬉しそうなのです。
ブラド「……え?ほんまになんなん?」
ローズ「説明してほしい(笑)」
ボルカノ「いやーすまんすまん、さっそく里の者が移動を始めたのが嬉しくてな」
ジャンヌ「移動って?」
ロックス「さっきボルカノ様が出した知らせを見た連中が、我先に里を出ていってるんだよ」
ブラド「出ていってるって、それとさっきの大砲の音がいったいなんの……かんけい……が……」
マリン「嘘でしょ?」
サリー「大砲で飛んで行くの!?」
リーフ「すごーい!!」
フィスト「いや、リーフ……そりゃドワーフはすごいけど、さっきこの人ら、私たちの移動先見て『ちょうどいい』って言ったのよ?」
**********
第90話 ちょうどいい方法
サリー「大砲で飛んで行くの!?」
リーフ「すごーい!!」
フィスト「あのさ……そりゃドワーフはすごいけど、さっきこの人ら、私たちの移動先見て『ちょうどいい』って言ったのよ?」
マリア「たしかに、空の上の都市に行くには、ちょうどいいわね」
ブラド「マリアそういうことちゃうや~ん!」
キャッツ「あのさ、質問!その大砲移動って、今まで怪我人は出てないの?」
ボルカノ「ふむ……怪我人か、聞いたことないな……あるか?」
ロックス「いえ、ありませんね」
キャッツ「頑丈なドワーフだけの話じゃないよね?人間も怪我人ゼロ?」
ロックス「ああ、人間の怪我人もゼロだ」
マリン「あ、よかった」
ロックス「なんせ誰もやったことがない」
ボルカノ「ワハハハハハハハハ!」
マリン「ちょっとぉ!!!」
ロックス「安心しろ。ドワーフ以外のものを運ぶこともある。砲弾の中に家財道具やペットもまとめて飛ばした奴もいるぞ。もちろん中身は無事だった」
ローズ「じゃあ全員でひとつの玉に入れるんだね」
フィスト「それ何の解決にもなってないでしょうが」
リーフ「でも、みんなバラバラにならないで済むのは、すごく心強い……」
ジャンヌ「うん!そうだね」
サリー「玉のなかに緩衝材とかあれば、安心かな?」
キャッツ「あー、なんか、キャンプ場とかで、坂の上から玉に入って転がる遊び?あるもんね」
キャッツ「ハングライダーで死にかけたと思ったら次はそれ?」
マリア「なんだか私たち、移動が全部レジャーアクティビティね」
ボルカノ「まぁお嬢さんがたは大切なお客さんだ、特注の砲弾を用意しよう。座席とシートベルトとエアバッグくらいでいいか?その程度なら明日にはできるが、待てないかね?先を急ぐか?」
ジャンヌ「ありがとうございます。急ぐか?って言われても……」
キャッツ「ね、ジャンヌちゃん。急ぐってほど急がないよね?今日はもう休も?」
第87話 大人のプライド
ボルカノ「お嬢さん方の仕事は終わりだな。それじゃあ次は、大人たちの仕事といくか。おい、書く物を。知らせを出す」
従者がてきぱきと動きました。
あっという間に、椅子と机、紙と筆がそろいました。
ジャンヌ「どういう知らせを出すんですか?」
ボルカノが椅子に座りながら答えます。
ボルカノ「そうだな、大まかにいうと、1.外に行きたければ好きにしろ。2.争いごとは避けろ。3.トラブルはすぐに里に報告しろ。まずはこれくらいだろう」
ボルカノが素早く筆を走らせて、紙を従者に渡しました。
マリン「えっと……ほんと?……ほんとに、外の世界に?」
ボルカノ「いかんのか?」
ボルカノが口の端を吊り上げて、マリンに言いました。
マリン「いや、そういうわけじゃ」
ボルカノ「……お嬢さん方が虹を復活させたときに、また争いやいさかいを繰り返していては、大人として格好がつかないからな」
リーフ「マリンちゃんが見てきた子ども達、喜ぶといいね!」
マリン「う、うん!」
ロックス「まぁそういうところに行けば、そういう仕事をするやつもいるかもしれんがな。今はドワーフの連中は、自分の腕をふるいたくてしょうがないってだけだ。どこで何をするかなんて保証はできんぞ」
ボルカノ「ワハハハハハ!ぬかせ、ロックス!安心しなお嬢さん、どうせこいつはお嬢さんが言っていたような場所に行くように、仲間の職人に頼み込むに決まってる」
ロックス「ボ、ボルカノ様!それは」
サリー「かわいい」
ブラド「かわいい」
ローズ「かわいい」
ロックス「やかましい!」
マリア「でも、そんなにすぐに、人間を信用してくれるんですか?」
ボルカノ「どうだろうな、わからんが、人間が我々に一目置くためには、中途半端なことをしてはいかん。意地悪な連中に利用されるだけに終わってしまうかも知れんからな……ドワーフがいなければ困ると思わせた方がよさほうだな……いっそのこと都市と物流のインフラをドワーフで掌握してしまってもいいかもな!まずはドワーフでなければ維持・管理できないように作ってだな……」
フィスト「いや、そのへんのことは知らないけど……」
キャッツ「好きにしちゃって(笑)」
ボルカノ「そうだ、お嬢さん方はどうするね?この地での目的は果たしたんだろう?次の目的地に急ぐかね?」
サリー「そっか、やっとひとつ目なんだ……あとむっつ」
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第88話 次の目的地
ボルカノ「そうだ、お嬢さん方はどうするね?この地での目的は果たしたんだろう?次の目的地に急ぐかね?」
サリー「そっか、やっとひとつ目なんだ……あとむっつ」
そのとき、ジャンヌのキューブから、シュンと音を立てて、国王から託された魔法の地図が飛び出しました。
ジャンヌ「!な、なに?いきなり」
ジャンヌが慌てて地図を手に取ります。
マリア「オーブをひとつ手に入れたから、飛び出したのかな?」
キャッツ「『次の目的地を確認してください』って、言いたげね」
フィスト「そんな急がなくても……」
ブラド「きっぶんわるいわ……」
ローズ「こわ(笑)」
ジャンヌ「ま、遅いか早いかの違いよ。見るだけ見てみましょ」
ジャンヌがそう言って、キューブを地図にかざします。
地図の左中央には火山。キューブから放たれる光線は、今朝まではそこをさしていましたが、今は地図上の別のところを指しています。
火山のさらに上。物々しく描かれているのは、雲に浮かぶ城です。
9人と、ボルカノ、ロックスが地図を覗き込んでいます。
リーフ「えと……ここって?」
キャッツ「ラ○ュタ?」
フィスト「絶対ちがう(笑)」
ボルカノ「ほぉ……ここか」
マリン「知ってるの?」
ボルカノ「空中都市……鳥人族の住む国だ」
サリー「空中都市って……大昔になくなったんじゃないですか?……今の鳥人族は、高い山や樹の上に住んでるとか」
ボルカノ「滅びたというのは、 人間たちに伝えられた歴史だろうな……今も都市は空にあって、漂っているよ。鳥人族を乗せてな」
マリア「ドワーフに続いて、またまた異種族ね」
ローズ「楽しみだねー」
ブラド「ほんまやね」
サリー「でも、ここ、どうやって行くの?」
フィスト「空の上だもんねー」
ロックス「……じゃあ、ちょうどいいですね?」
ボルカノ「?ああ、そうだ!たしかにそうだな」
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第89話 里を出る方法
サリー「でも、ここ、どうやって行くの?」
フィスト「空の上やもんねー」
ロックス「……じゃあ、ちょうどいいですね?」
ボルカノ「?ああ!そうだ!たしかにそうだな!」
ジャンヌ「?どういうことですか?」
ロックス「ドワーフが長距離を移動するときは、だな」
ドォォォォォォォォォォン!
ロックスの言葉を轟音が遮りました。
余りの唐突さと音の大きさに、9人はイヤーッ!と悲鳴を上げたり、耳を塞いだり、辺りを見渡したり、それぞれのやり方で驚きました。
9人の内、ジャンヌ、フィスト、マリンの3人は、何の音かはっきりわかっていました。
ジャンヌ(……砲撃!)
フィスト(……砲撃!)
マリン(……砲撃!)
リーフ「な、なにぃ……?こわい」
マリア「何なんですか?今のは」
9人全員でボルカノとロックスの方を見ますが、2人とも返事をしません。
キャッツ「あのさ」
ボルカノ「待ちなさい」
しびれを切らして口を開いたキャッツを、ボルカノが制したのですが、これにマリンが抗議します。
マリン「待ちなさいってなによ!今のはどう考えても砲撃でしょ?敵?誰か攻めてきたの?」
ボルカノ「いや、砲撃ではないし、まだ続くかもしれん。待ってなさい」
ドォォォォォォォォォォン!
ドォォォォォォォォォォン!
ドォォォォォォォォォォン!
さらに轟音が続きますが、ボルカノとロックスは動じません。
それどころか、2人は少し嬉しそうなのです。
ブラド「……え?ほんまになんなん?」
ローズ「説明してほしい(笑)」
ボルカノ「いやーすまんすまん、さっそく里の者が移動を始めたのが嬉しくてな」
ジャンヌ「移動って?」
ロックス「さっきボルカノ様が出した知らせを見た連中が、我先に里を出ていってるんだよ」
ブラド「出ていってるって、それとさっきの大砲の音がいったいなんの……かんけい……が……」
マリン「嘘でしょ?」
サリー「大砲で飛んで行くの!?」
リーフ「すごーい!!」
フィスト「いや、リーフ……そりゃドワーフはすごいけど、さっきこの人ら、私たちの移動先見て『ちょうどいい』って言ったのよ?」
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第90話 ちょうどいい方法
サリー「大砲で飛んで行くの!?」
リーフ「すごーい!!」
フィスト「あのさ……そりゃドワーフはすごいけど、さっきこの人ら、私たちの移動先見て『ちょうどいい』って言ったのよ?」
マリア「たしかに、空の上の都市に行くには、ちょうどいいわね」
ブラド「マリアそういうことちゃうや~ん!」
キャッツ「あのさ、質問!その大砲移動って、今まで怪我人は出てないの?」
ボルカノ「ふむ……怪我人か、聞いたことないな……あるか?」
ロックス「いえ、ありませんね」
キャッツ「頑丈なドワーフだけの話じゃないよね?人間も怪我人ゼロ?」
ロックス「ああ、人間の怪我人もゼロだ」
マリン「あ、よかった」
ロックス「なんせ誰もやったことがない」
ボルカノ「ワハハハハハハハハ!」
マリン「ちょっとぉ!!!」
ロックス「安心しろ。ドワーフ以外のものを運ぶこともある。砲弾の中に家財道具やペットもまとめて飛ばした奴もいるぞ。もちろん中身は無事だった」
ローズ「じゃあ全員でひとつの玉に入れるんだね」
フィスト「それ何の解決にもなってないでしょうが」
リーフ「でも、みんなバラバラにならないで済むのは、すごく心強い……」
ジャンヌ「うん!そうだね」
サリー「玉のなかに緩衝材とかあれば、安心かな?」
キャッツ「あー、なんか、キャンプ場とかで、坂の上から玉に入って転がる遊び?あるもんね」
キャッツ「ハングライダーで死にかけたと思ったら次はそれ?」
マリア「なんだか私たち、移動が全部レジャーアクティビティね」
ボルカノ「まぁお嬢さんがたは大切なお客さんだ、特注の砲弾を用意しよう。座席とシートベルトとエアバッグくらいでいいか?その程度なら明日にはできるが、待てないかね?先を急ぐか?」
ジャンヌ「ありがとうございます。急ぐか?って言われても……」
キャッツ「ね、ジャンヌちゃん。急ぐってほど急がないよね?今日はもう休も?」
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もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
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