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Ⅰ.ファースト・コンタクト
9.魔術師は嘘をついていなかった。
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【Side.エレンドス】
「エレンドス!」
僕が命令通り部屋でおとなしく謹慎処分を受け入れていると、突然この国の第一王子シュナイデルがやってきて肩を掴んでがっくんがっくん揺さぶられた。
「聞いてくれ!ラフィが酷いんだ!」
とは言え話を聞く限り、どうやらまた主が我儘を炸裂させたらしい。
でもそれを言っちゃあおしまいなので、ただ話を聞くだけに留める。
この人は話を聞いてほしいだけだから、取り敢えずそれで問題はないだろう。
「俺は好みだったユウジと一緒に居たいと思っただけなのに!」
「はあ、そうですか」
「ラフィの奴、俺が肉食系が大嫌いなのを知って、蹴り潰されるか肉食系と寝るか選べって恐怖の二択を迫ってきたんだ!」
「それは…ご愁傷さまです」
「しかも!あの、ドSで有名なミュンスター侯爵令嬢まで持ち出して、退路まで塞いできたんだ!」
「……これはまたおっそろしいことをしてきますね」
「だろう?!しかもこれは相当怒っているしマズいと思ってさっさと退散しようとしたら、仕事を混ぜ込んでくるななんて氷雪背負って更に釘を刺してくるし!」
「ああ…それはそうでしょうね」
あの人はできるくせに仕事嫌いだし、こればかりは仕方がない。
「まあまあ。お茶でも如何です?ちょっと休憩して、またお仕事に励んでください」
「そうだな。一服したらまた頑張る」
「そうしてください」
取り敢えずユウジを呼び出してから今日で五日。
このままいったら無事に何事もなくユウジは自分の世界へと帰っていくことだろう。
主とも一応引き合わせることが出来たようだし、一波乱はあったがまあ概ねこれなら納得してくれるはずだ。
ユウジのことは一先ず気に入っているようだから、きっとこれに関してのお咎めはないはずだし、これで主もまた暫くは仕事に励んでくれると思う。
そう考えるだけで少しだけ肩の荷が下りた気がした。
***
【Side.ユウジ】
「なあラフィ」
俺は馬に乗りながら隣を歩くラフィに素朴な疑問をぶつけてみることにした。
「なんだ?」
「あのさ、俺、そう言えば第一王子の名前知らないんだけど…」
そう言うと、ラフィは少し驚いたように目を瞠った後、張り付けたような笑みを浮かべてあっさりと言った。
「ユウジは別に知らなくていいよ」
これはどう受け取ったらいいんだろう?
今日で帰るんだし知らなくていいと言う意味なのか、それとも迷惑を掛けてきた相手の名前なんていちいち覚えなくてもいいという意味なのか悩むところだ。
「そっか…」
「ああ」
その言葉に、多分これ以上聞こうとしてもラフィには教えてはもらえないだろうなって、そんな気がした。
それならそれで俺が言えるのは『楽しかった』と『ありがとう』を伝える言葉だけだ。
「ラフィ…俺、たった五日だったけどラフィと一緒で楽しかった。友達になってくれてありがとうな。あっちに戻っても忘れないから」
そんな俺にラフィが眩しそうに目を細めて笑う。
「そうか。楽しかったなら良かった。今度来た時は街にも遊びに行こう。きっと楽しいと思うから」
あり得ないことだけど、きっとそれはラフィなりの『友情は不滅だ』的言葉なんだろうなと受け取って、笑顔で話を合わせる。
「そうだな。街かぁ…どんな感じなのかな?やっぱり中世ヨーロッパ風?それとも意外なところでウエスタン風?地中海風とかもいいかも…。あ、まさかの中華街風ってことはないよな?アラブ風でもまた雰囲気違うよな…」
読み物としては中世ヨーロッパ風というのが何故か定番だけど、いろいろ想像したら楽しくてついつい笑顔で口にしてしまっていた。
それを聞いたラフィが興味津々で目を輝かせたから何故か話は俺の世界の話になって、気づけば夕焼けが空を彩っていた。
わりと長い時間馬に乗っていたからお尻が結構痛くなって降りる時が大変だったんだけど、ラフィが腰を支えてくれたから意外にもすんなり降りることが出来た。
それと共にそっと差し入れられた小瓶に首を傾げたら、乗馬後に飲むポーションと言われてちょっと感動した。
いや、乗馬後に飲むとか初めて聞いたけど、ポーションってあの有名なポーションだよな?
怪我とかを治すマジックアイテム!
なんだか異世界に来たって感じがして嬉しくて、物は試しと一気飲みしたらあっという間に尻の痛さが消えた。
「凄い!」
これがポーションかぁ…なんて感動しているうちに俺の足元に白く輝く魔法陣が展開されていくのが見えた。
どうやらそろそろタイムリミットらしい。
「ユウジ!約束だ!今度は一緒に街を歩こうな!」
「ああ!また!」
そんな風に俺達はお互いに笑顔で手を振って、気づけば俺の前には美形の王子ではなくカレーの鍋が置かれていた。
「優次!お鍋ありがとうね」
電話を終えた母さんがそう声を掛けてくる。
「助かったけど、あんまりぼんやりしちゃダメよ?危ないから」
どうやら遠目にこちらを気にしてくれていたようだけど、母さんの目には俺がぼんやりしているようにしか見えていなかったらしい。
これってどうなんだろう?
意識だけ異世界へ行ってる感じだったのかな?
まあ何はともあれこうして無事に戻ってこられたってことは、あの魔術師の言っていたことは何一つ嘘はなかったってことだよな。
そのことにホッと安堵する。
「母さん、俺、カレー食べるのすっごく楽しみ!」
カレーを食べられるのはここに帰ってこられたからだ。
それがただただ嬉しい。
あっちの食事はとっても美味しかったけど、俺はやっぱりカレーも食べたい。
日本食も中華も洋食も俺は全部好きだ。
ここが俺の育った場所で、俺がいるべき場所。
でも……あっちでできた友達、ラフィのことは忘れないようにしよう。
白昼夢のようだったけど、あの王子との出会いは夢じゃなかったし、さっきまで乗っていたロッキーの温もりも夢なんかじゃなかったと自信を持って言える。
(それにしても…第一王子は結局何がしたかったんだろうな)
あんなに見るからにモテる容姿ならわざわざ魔術師に頼んで俺を呼び出さなくても相手はより取り見取りだっただろうに不思議で仕方がない。
(ま、もう俺には関係ないけど)
そして俺は思考を切り替え、楽しかった思い出だけを胸に仕舞ったのだった。
まさか一週間もしないうちに再度呼び出されることになるなんて思いもせずに────。
「エレンドス!」
僕が命令通り部屋でおとなしく謹慎処分を受け入れていると、突然この国の第一王子シュナイデルがやってきて肩を掴んでがっくんがっくん揺さぶられた。
「聞いてくれ!ラフィが酷いんだ!」
とは言え話を聞く限り、どうやらまた主が我儘を炸裂させたらしい。
でもそれを言っちゃあおしまいなので、ただ話を聞くだけに留める。
この人は話を聞いてほしいだけだから、取り敢えずそれで問題はないだろう。
「俺は好みだったユウジと一緒に居たいと思っただけなのに!」
「はあ、そうですか」
「ラフィの奴、俺が肉食系が大嫌いなのを知って、蹴り潰されるか肉食系と寝るか選べって恐怖の二択を迫ってきたんだ!」
「それは…ご愁傷さまです」
「しかも!あの、ドSで有名なミュンスター侯爵令嬢まで持ち出して、退路まで塞いできたんだ!」
「……これはまたおっそろしいことをしてきますね」
「だろう?!しかもこれは相当怒っているしマズいと思ってさっさと退散しようとしたら、仕事を混ぜ込んでくるななんて氷雪背負って更に釘を刺してくるし!」
「ああ…それはそうでしょうね」
あの人はできるくせに仕事嫌いだし、こればかりは仕方がない。
「まあまあ。お茶でも如何です?ちょっと休憩して、またお仕事に励んでください」
「そうだな。一服したらまた頑張る」
「そうしてください」
取り敢えずユウジを呼び出してから今日で五日。
このままいったら無事に何事もなくユウジは自分の世界へと帰っていくことだろう。
主とも一応引き合わせることが出来たようだし、一波乱はあったがまあ概ねこれなら納得してくれるはずだ。
ユウジのことは一先ず気に入っているようだから、きっとこれに関してのお咎めはないはずだし、これで主もまた暫くは仕事に励んでくれると思う。
そう考えるだけで少しだけ肩の荷が下りた気がした。
***
【Side.ユウジ】
「なあラフィ」
俺は馬に乗りながら隣を歩くラフィに素朴な疑問をぶつけてみることにした。
「なんだ?」
「あのさ、俺、そう言えば第一王子の名前知らないんだけど…」
そう言うと、ラフィは少し驚いたように目を瞠った後、張り付けたような笑みを浮かべてあっさりと言った。
「ユウジは別に知らなくていいよ」
これはどう受け取ったらいいんだろう?
今日で帰るんだし知らなくていいと言う意味なのか、それとも迷惑を掛けてきた相手の名前なんていちいち覚えなくてもいいという意味なのか悩むところだ。
「そっか…」
「ああ」
その言葉に、多分これ以上聞こうとしてもラフィには教えてはもらえないだろうなって、そんな気がした。
それならそれで俺が言えるのは『楽しかった』と『ありがとう』を伝える言葉だけだ。
「ラフィ…俺、たった五日だったけどラフィと一緒で楽しかった。友達になってくれてありがとうな。あっちに戻っても忘れないから」
そんな俺にラフィが眩しそうに目を細めて笑う。
「そうか。楽しかったなら良かった。今度来た時は街にも遊びに行こう。きっと楽しいと思うから」
あり得ないことだけど、きっとそれはラフィなりの『友情は不滅だ』的言葉なんだろうなと受け取って、笑顔で話を合わせる。
「そうだな。街かぁ…どんな感じなのかな?やっぱり中世ヨーロッパ風?それとも意外なところでウエスタン風?地中海風とかもいいかも…。あ、まさかの中華街風ってことはないよな?アラブ風でもまた雰囲気違うよな…」
読み物としては中世ヨーロッパ風というのが何故か定番だけど、いろいろ想像したら楽しくてついつい笑顔で口にしてしまっていた。
それを聞いたラフィが興味津々で目を輝かせたから何故か話は俺の世界の話になって、気づけば夕焼けが空を彩っていた。
わりと長い時間馬に乗っていたからお尻が結構痛くなって降りる時が大変だったんだけど、ラフィが腰を支えてくれたから意外にもすんなり降りることが出来た。
それと共にそっと差し入れられた小瓶に首を傾げたら、乗馬後に飲むポーションと言われてちょっと感動した。
いや、乗馬後に飲むとか初めて聞いたけど、ポーションってあの有名なポーションだよな?
怪我とかを治すマジックアイテム!
なんだか異世界に来たって感じがして嬉しくて、物は試しと一気飲みしたらあっという間に尻の痛さが消えた。
「凄い!」
これがポーションかぁ…なんて感動しているうちに俺の足元に白く輝く魔法陣が展開されていくのが見えた。
どうやらそろそろタイムリミットらしい。
「ユウジ!約束だ!今度は一緒に街を歩こうな!」
「ああ!また!」
そんな風に俺達はお互いに笑顔で手を振って、気づけば俺の前には美形の王子ではなくカレーの鍋が置かれていた。
「優次!お鍋ありがとうね」
電話を終えた母さんがそう声を掛けてくる。
「助かったけど、あんまりぼんやりしちゃダメよ?危ないから」
どうやら遠目にこちらを気にしてくれていたようだけど、母さんの目には俺がぼんやりしているようにしか見えていなかったらしい。
これってどうなんだろう?
意識だけ異世界へ行ってる感じだったのかな?
まあ何はともあれこうして無事に戻ってこられたってことは、あの魔術師の言っていたことは何一つ嘘はなかったってことだよな。
そのことにホッと安堵する。
「母さん、俺、カレー食べるのすっごく楽しみ!」
カレーを食べられるのはここに帰ってこられたからだ。
それがただただ嬉しい。
あっちの食事はとっても美味しかったけど、俺はやっぱりカレーも食べたい。
日本食も中華も洋食も俺は全部好きだ。
ここが俺の育った場所で、俺がいるべき場所。
でも……あっちでできた友達、ラフィのことは忘れないようにしよう。
白昼夢のようだったけど、あの王子との出会いは夢じゃなかったし、さっきまで乗っていたロッキーの温もりも夢なんかじゃなかったと自信を持って言える。
(それにしても…第一王子は結局何がしたかったんだろうな)
あんなに見るからにモテる容姿ならわざわざ魔術師に頼んで俺を呼び出さなくても相手はより取り見取りだっただろうに不思議で仕方がない。
(ま、もう俺には関係ないけど)
そして俺は思考を切り替え、楽しかった思い出だけを胸に仕舞ったのだった。
まさか一週間もしないうちに再度呼び出されることになるなんて思いもせずに────。
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