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第四章 フォルクナー帝国編Ⅱ(只今恋愛&婚約期間堪能中)
71.差し入れられた本に動揺した俺
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俺がこの国に来てから一週間が経った。
城を案内してもらったり帝都の街をメイビスとお忍びで出掛けたりとなかなか楽しく過ごす中、仕事をほんの少しだけ手伝うようにもなった。
内容は翻訳の手伝いだったり、資料の準備だったり。
正直全然忙しくはないので合間に勉強をしたり本を読んだりして時間を潰している。
本については目下のところ俺はとあるシリーズに嵌っていて、今はそればかりを読んでいる状況だった。
英雄ラタンが主役のもので、劇場で芝居を見てからすっかり虜になってしまったのだ。
「俺はお前を守る盾ではなくお前を守る剣になりたい…だって。カッコいい…」
確かに盾だと敵は倒せないから一時しのぎにしかならないもんな。剣でしっかり戦って大事な人を守る方が俺はいいと思う。
「こっちの俺の背中はお前にしか預けられないとかいうセリフも好きだな…」
名言が多くてうっとりしてしまう。
そんなセリフを楽しみながら、戦いのシーンでは自分だったらどうするかなどを考えるのも楽しい。
思いもよらぬ場所で敵に囲まれた時、予想外に強い敵に遭遇した時などなど、ある意味いい勉強になる本だ。
そんな中、レターニアが元気よくやってきた。
「ルマンド!英雄ラタンの本ばかりじゃなくてこちらも読んでみない?私の一押しなの!」
「どんなの?」
「切ないラブストーリーですわ!英雄譚の合間に読むのが一層のおすすめなの。それを読んだ上でまた英雄譚を読んだら新しい解釈もできるようになるから一石二鳥ですわ!」
新しい解釈か…。どんな解釈だろう?新しい戦略とかでも思いつくのかな?いや、ラブストーリーでそれはないか。
取り敢えずこの本を読めばわかるってことだな。
「じゃあ早速読んでみようかな…」
因みにレターニアはメイビスに見つからない内に帰ると言ってあっという間に去っていってしまった。
「…………」
(あれ?初っ端からエッチなシーンが書かれているのはどう考えてもおかしいんじゃないか?)
「…………タニア、間違った?これ、恋愛小説じゃなくて官能小説って言うんじゃ……」
どう見ても大人向けの本だ。
俺はもう成人はしてるしいいんだけど…いいんだけどさ?
ラブストーリーには違いないけど、男同士のあれこれをわかっていなかった俺には物凄く刺激が強かった。
表現は心情重視っぽいからそこまで生々しくはないんだけど、要所要所で詳細に書かれているので十分刺激的ではある。
「え~……」
どうしよう?でもちょっぴり気にはなる。
メイビスもこういうことを考えてたり俺としたいと思ってるのかな?
でもな……。
実際問題、俺達の仲は全く進んでいない。
レターニアからは俺がメイビスと芝居を観に行ったのはデート以外の何物でもないということを教えられた。
街での買い物も、外での買い食いも、お付き合いしているのなら全部デートになるんだとか。
友達の時もしていたと言ったけど、空気の甘さが違うはずよと言われ、確かに思い返すとちょっと違っていた気もする。
全部メイビスがイケメンだからだと思ってたけど違ったのかな?
「…………」
レターニアはなんだかんだと俺とメイビスの仲を応援してくれているから、きっとこの本だってわざわざ差し入れてくれたのだろう。
「どうしよう……」
折角なので何か使えるシチュエーションが含まれていないかちゃんと目を通してみてもいいかもと思い直し、夜寝る前に読んでみようとそっと寝室の枕の下に隠した。
その日以降、俺はレターニアから借りた本のせいでメイビスといるだけでちょっとそわそわしてしまうようになった。
メイビスは良くも悪くも紳士的で、いつだって無理強いはしないし、キスだってあの告白の日以来特にしてこない。
するとしたら髪や頬に親愛的な感じでチュッとしてくるくらいだ。
それでも十分空気が甘いんだけど……。
挙動不審になっている俺を見兼ねてケインがメイビスと何かあったのかと心配して声を掛けてくれたけど、俺が勝手にそわそわしているだけでメイビスが何かしたわけではない。
「ケイン…俺、ちょっと魔物退治に行ってくるからメイビスに言っといて」
「…は?」
だからそう伝言を託し、ちょっと落ち着こうと転移魔法でセレン国のボンキュットまで移動した。
「久しぶりのお役所ギルド」
あれからまだそれほど経っていないのにもかかわらず、なんだか随分懐かしく感じてしまう。
今日はソロで動くの自体が久しぶりだから、手堅くいこうと思う。
ケインに伝言は頼んだものの、夕方までには帰らないと流石に心配されてしまうだろうから。
そして受けたのが最近岩山付近に出没し始めたというギガントアントの討伐だ。
ギガントアントは群れが基本だがソロでも行けるのかと訊いたら、今のところ目撃されているのが二匹だけだから、Aランクなら気を付ければいけるはずだと言われた。
どうもこれまでのベテラン受付ではなく不慣れな新人っぽいから心配になる。
別の依頼にしようかと思って聞いてみたが、これが一押しだと言って譲ってくれなかった。
だから依頼を『受けた』というより『受けさせられた』に近いかもしれない。
(仕方がない。一応念には念を入れておくか)
マナポーションだけではなくヒースに教えてもらったマナッツも多めに買い、通常のポーションも毒消しのポーションも買い足しておく。
ギガントアントは確かかなり表皮が硬いと聞いた事があるから、剣の予備も用意しておこうか。
多分関節のところを狙ったら大丈夫だとは思うけど……。
これでダメならスロウを使って退却すればいい。
そう考えて俺はギガントアント討伐へ向かった。
******
「あれ?このギガントアント、確か追加の情報で二匹とも亜種だったって言ってなかった?」
「え?そうですか~?でも、亜種でも強さはそんなに変わらないんですよね?」
「馬鹿ね。亜種って言うのは変異種だから通常よりも強いのよ?それにギガントアントは群れで出ることが多いから危険度も増すの。亜種が統率なんてしてたら最悪よ。だからこの依頼はAランクじゃなくてSランク案件になったの」
「そんな~。でも小一時間ほど前にもうこの依頼をお任せしちゃいましたよ?今この街にAランク冒険者はいないのでこれ幸いと猛プッシュでご紹介してしまいました」
「なんですって?!まさかAランクパーティーに任せたの?!」
「え?えっと…ソロでしたがAランクの人でした。で、でもダメだったら逃げてきますよね?」
「なっ…!ソロにですって?!名前は?!……っ?!ル、ルマンド=コーネ?!隣国の王族じゃない!大至急Sランク冒険者に連絡を取るわ!貴女は暫く謹慎処分よ!最悪彼に何かあったら物理的に首が飛ぶことも覚悟なさい!」
「ひぇっ?!」
まさかギルドでそんな話がされているなんて思いもよらず、俺は岩山への道を辿っていたのだった。
城を案内してもらったり帝都の街をメイビスとお忍びで出掛けたりとなかなか楽しく過ごす中、仕事をほんの少しだけ手伝うようにもなった。
内容は翻訳の手伝いだったり、資料の準備だったり。
正直全然忙しくはないので合間に勉強をしたり本を読んだりして時間を潰している。
本については目下のところ俺はとあるシリーズに嵌っていて、今はそればかりを読んでいる状況だった。
英雄ラタンが主役のもので、劇場で芝居を見てからすっかり虜になってしまったのだ。
「俺はお前を守る盾ではなくお前を守る剣になりたい…だって。カッコいい…」
確かに盾だと敵は倒せないから一時しのぎにしかならないもんな。剣でしっかり戦って大事な人を守る方が俺はいいと思う。
「こっちの俺の背中はお前にしか預けられないとかいうセリフも好きだな…」
名言が多くてうっとりしてしまう。
そんなセリフを楽しみながら、戦いのシーンでは自分だったらどうするかなどを考えるのも楽しい。
思いもよらぬ場所で敵に囲まれた時、予想外に強い敵に遭遇した時などなど、ある意味いい勉強になる本だ。
そんな中、レターニアが元気よくやってきた。
「ルマンド!英雄ラタンの本ばかりじゃなくてこちらも読んでみない?私の一押しなの!」
「どんなの?」
「切ないラブストーリーですわ!英雄譚の合間に読むのが一層のおすすめなの。それを読んだ上でまた英雄譚を読んだら新しい解釈もできるようになるから一石二鳥ですわ!」
新しい解釈か…。どんな解釈だろう?新しい戦略とかでも思いつくのかな?いや、ラブストーリーでそれはないか。
取り敢えずこの本を読めばわかるってことだな。
「じゃあ早速読んでみようかな…」
因みにレターニアはメイビスに見つからない内に帰ると言ってあっという間に去っていってしまった。
「…………」
(あれ?初っ端からエッチなシーンが書かれているのはどう考えてもおかしいんじゃないか?)
「…………タニア、間違った?これ、恋愛小説じゃなくて官能小説って言うんじゃ……」
どう見ても大人向けの本だ。
俺はもう成人はしてるしいいんだけど…いいんだけどさ?
ラブストーリーには違いないけど、男同士のあれこれをわかっていなかった俺には物凄く刺激が強かった。
表現は心情重視っぽいからそこまで生々しくはないんだけど、要所要所で詳細に書かれているので十分刺激的ではある。
「え~……」
どうしよう?でもちょっぴり気にはなる。
メイビスもこういうことを考えてたり俺としたいと思ってるのかな?
でもな……。
実際問題、俺達の仲は全く進んでいない。
レターニアからは俺がメイビスと芝居を観に行ったのはデート以外の何物でもないということを教えられた。
街での買い物も、外での買い食いも、お付き合いしているのなら全部デートになるんだとか。
友達の時もしていたと言ったけど、空気の甘さが違うはずよと言われ、確かに思い返すとちょっと違っていた気もする。
全部メイビスがイケメンだからだと思ってたけど違ったのかな?
「…………」
レターニアはなんだかんだと俺とメイビスの仲を応援してくれているから、きっとこの本だってわざわざ差し入れてくれたのだろう。
「どうしよう……」
折角なので何か使えるシチュエーションが含まれていないかちゃんと目を通してみてもいいかもと思い直し、夜寝る前に読んでみようとそっと寝室の枕の下に隠した。
その日以降、俺はレターニアから借りた本のせいでメイビスといるだけでちょっとそわそわしてしまうようになった。
メイビスは良くも悪くも紳士的で、いつだって無理強いはしないし、キスだってあの告白の日以来特にしてこない。
するとしたら髪や頬に親愛的な感じでチュッとしてくるくらいだ。
それでも十分空気が甘いんだけど……。
挙動不審になっている俺を見兼ねてケインがメイビスと何かあったのかと心配して声を掛けてくれたけど、俺が勝手にそわそわしているだけでメイビスが何かしたわけではない。
「ケイン…俺、ちょっと魔物退治に行ってくるからメイビスに言っといて」
「…は?」
だからそう伝言を託し、ちょっと落ち着こうと転移魔法でセレン国のボンキュットまで移動した。
「久しぶりのお役所ギルド」
あれからまだそれほど経っていないのにもかかわらず、なんだか随分懐かしく感じてしまう。
今日はソロで動くの自体が久しぶりだから、手堅くいこうと思う。
ケインに伝言は頼んだものの、夕方までには帰らないと流石に心配されてしまうだろうから。
そして受けたのが最近岩山付近に出没し始めたというギガントアントの討伐だ。
ギガントアントは群れが基本だがソロでも行けるのかと訊いたら、今のところ目撃されているのが二匹だけだから、Aランクなら気を付ければいけるはずだと言われた。
どうもこれまでのベテラン受付ではなく不慣れな新人っぽいから心配になる。
別の依頼にしようかと思って聞いてみたが、これが一押しだと言って譲ってくれなかった。
だから依頼を『受けた』というより『受けさせられた』に近いかもしれない。
(仕方がない。一応念には念を入れておくか)
マナポーションだけではなくヒースに教えてもらったマナッツも多めに買い、通常のポーションも毒消しのポーションも買い足しておく。
ギガントアントは確かかなり表皮が硬いと聞いた事があるから、剣の予備も用意しておこうか。
多分関節のところを狙ったら大丈夫だとは思うけど……。
これでダメならスロウを使って退却すればいい。
そう考えて俺はギガントアント討伐へ向かった。
******
「あれ?このギガントアント、確か追加の情報で二匹とも亜種だったって言ってなかった?」
「え?そうですか~?でも、亜種でも強さはそんなに変わらないんですよね?」
「馬鹿ね。亜種って言うのは変異種だから通常よりも強いのよ?それにギガントアントは群れで出ることが多いから危険度も増すの。亜種が統率なんてしてたら最悪よ。だからこの依頼はAランクじゃなくてSランク案件になったの」
「そんな~。でも小一時間ほど前にもうこの依頼をお任せしちゃいましたよ?今この街にAランク冒険者はいないのでこれ幸いと猛プッシュでご紹介してしまいました」
「なんですって?!まさかAランクパーティーに任せたの?!」
「え?えっと…ソロでしたがAランクの人でした。で、でもダメだったら逃げてきますよね?」
「なっ…!ソロにですって?!名前は?!……っ?!ル、ルマンド=コーネ?!隣国の王族じゃない!大至急Sランク冒険者に連絡を取るわ!貴女は暫く謹慎処分よ!最悪彼に何かあったら物理的に首が飛ぶことも覚悟なさい!」
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