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第四章 フォルクナー帝国編Ⅱ(只今恋愛&婚約期間堪能中)

96.※ご馳走を狩りに行った俺

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「ふ…んんぅ……ッ」

あんなにしたのにどうして夜にまた俺は襲われてるんだろう?
メイビス元気すぎ!
忘れないようにって、そんなすぐに忘れるはずないだろう?!

すっかりメイビスの形を覚えた俺の後ろは昼間にしていたからか然程苦労することなくメイビスを呑み込んでいく。
殊更ゆっくり挿れてこっちの反応見てくるなんて悪趣味!
でも優しく挿れてくれているだけとも言えるから一概には言えないのかも。
まだ昨日今日繋がったばっかりだから気遣ってくれている可能性が高い。

「ルマンド…」
「あぁ……。やぁ……」

別にメイビスが嫌なわけじゃない。
感じすぎる自分が嫌なんだ。ビクビク震える身体が慣れなくて、戸惑いの気持ちがまだまだ強い。
挿れられてどんどん表情は蕩けていくのに、それを受け止めきれない俺はつい嫌だと口にしてしまう。
そんな俺に困ったように笑いながらすまないと謝られてそっと腰を抱き上げられた。
向かい合わせに抱き合って座る形で、ぴったりくっつきながら膝抱っこされてるのはなんだかすごく恥ずかしい。

「嫌がらないでくれ。奥、好きだろう?いっぱい揺さ振って満足させてやるから」

その言葉と同時にズンッと突き上げられて、俺は背中を反らせて嬌声を上げた。
今日は色んな体位を試されたけど、これすっごく気持ちいいんだ。
メイビスもそれをわかっててやってるよな。
奥に突き刺されたまま揺さぶられるの本当にダメ。

「んぁッ!これっ、ダメッ!」
「んッ。ルマンド。そのまま溺れて…ッ?」
「あッ…あぁぁぁあぁッ……!」

パンパンッと奥を突かれて、時折奥に突き刺されたまま揺さぶられると快感が過ぎて涙がこぼれてしまう。
気持ち良過ぎてたまらない。

「あ、メイビスッ…!奥っ…奥すごいィ…ッ!」

ぐちゃぐちゃに溶かされて女みたいに喘がされるけど、慣れさせられた俺はもう抵抗する気もおきない。

「ここも…覚えようか?」

俺を抱きながら胸の突起まで舌先で嬲ってくるのはやめてくれ。
右手は腰に添えられているけど、左手は俺を扱きながら鈴口をグリグリしてくるし、下からは突き上げてくるしもう頭の中は真っ白だ。
楽しそうに、嬉しそうに俺を攻略していくメイビス。
戦いの経験値は俺の方が高いけどこっちは絶対メイビスの方が経験値が高いと思う。
フォルクナーの性教育ってどうなってるんだろう?凄すぎるんだけど…。
しかもベッドの中だとメイビスの色気が増し増しで俺は全く勝てる気がしない。
情欲の炎を孕ませながら俺を見るメイビスはとっても蠱惑的。綺麗な顔ってこういう時も際立つんだな。
でも絶対に乱暴にはしてこないから愛されてるなっていうのは凄く感じるんだ。

「あ…ッ、あぁッ!イッちゃ…イッちゃう…ッ!」
「ん…もっともっと感じて余所見できないほど俺だけを見つめて?」
「んぅぅ────ッ!」

こんな風にあっという間にイかされて喘ぐしかできない自分が情けない。
こんなの…呆れられて冷められたりしないかな?
同性同士のえっちってこんな感じなのかな?全部が初めてでよくわからない。
せめて男女の性教育だけでもコーリックで受けとけばよかった。
これが普通なのかそうでないのかがわからなくてちょっと心配になる。
メイビスに嫌われたくはないから何か考えておかないと。

男らしくカッコいいところを見せたら大丈夫かな?
明日のワイバーン狩りで挽回できるといいな……。


******


今日はメイビスとダンジョンデート。
ケインとバルドも一緒だけど、今日は婚約祝いのワイバーン狩りをメインに途中で前衛を代わってもらう約束をしている。
どうしてもこのメンバーだとこれまで後衛に下がらざるを得なかったけど、今回は特別ということで許してもらえた。
久しぶりにメイビスと二人で剣を手に敵に挑めるのはワクワクするしすごく楽しみだ。

「ルマンド様。いいですか?勝ちパターンがあるとしてもイレギュラーなことは起こりうるんですから、絶対に無茶はなさらないでくださいね?」
「わかってる。前みたいに一人で突っ走らなければいいんだよな?」
「そうです。ブラックワイバーンはギルドによるとあの階層に出たのは初だったそうですよ?あんな風に本来下層に出る魔物であっても突然襲い掛かってくる場合があるようなので、ダンジョンでは浮かれずきちんと周囲を索敵してくださいね?」
「わかってる」

婚約したばかりでちょっと浮かれている俺をよくわかっているケインが、念押しのように俺に注意してきた。
でも今回はどちらかというと……メイビスの方が浮かれているような気がする。
念願叶って結ばれたからか、見るからに浮足立ってるもんな……。

(俺がメイビスの分までしっかり気をつけておかないと…)

見ててちょっと微笑ましいんだけど、ケインが言うようにダンジョンでは油断は禁物だ。
ここは上位冒険者の俺が気を引き締めておかないと。




(ワイバーンが出るのは…)

今回の目的であるワイバーンが出る岩山のあるエリアは33階層。
今現在俺達が攻略済みなのは31階層だから今日一日で行こうと思えば行けるはず。
そこに行けばお肉は取り放題なんだけど、その前にキングオーガのエリアがあるらしいからちょっと緊張している。
避けてたからわからないけどキングオーガはかなり強いはず。数で襲われたらちょっと厳しいかもしれない。
普通は下の階層の方が強い魔物のはずだからワイバーンの方が強いはずなんだけど、相性なんかはあると思うし油断せずに行こう。

そして皆で32階層へとやってきたんだけど、……多すぎないか?!
どうしていつも俺達がダンジョンに来るとレアな状況にばっかり陥るんだろう?
誰か変なラックでも持ってるのかな?
経験値が大量に入るからこれまで気にしてこなかったけど、流石にこれは酷い。
勿論キングが群れてるんじゃなくてオーガの群れをキングオーガが統制してるんだけど、やけに連携してて戦いにくい。
しかもキングオーガは二体いて、それぞれ別個指令をしてるっぽい。

「ちっ…!」
「ルマンド様はお下がりください!」

バルドとケインの二人が次々とオーガを蹴散らそうと動くが、巨大な鉄のこん棒で素早く反撃してくるので対処が難しそうだ。
やはりキングが上にいるからか、上の階にいたオーガや外の森にいる通常のオーガよりも強い気がする。
だから俺は後衛に下がりその場で広域鑑定を発動させた。
練度も以前よりずっと上がっているからできる芸当だ。

『スロウ!』

それで手前にいたすべてのオーガはその魔法にかかるが、キングには掛かっていない。
鑑定結果によると魔法耐性が強いから三割の可能性でデバフが効かないらしい。
でも…そんなことは関係ないのだ。

「メイビス!」
「わかってる!」

メイビスが以前と比べて発動時間も威力も共に上がった上級の風魔法を発動させ、スロウで動けないオーガ達を一掃する。

『トルネード・クラッシュ!』

しかも何気に氷属性まで付与してる?カッコいいんだけど!
凍ったオーガ達がトルネードで砕かれるからある種の即死攻撃だよな。

巻き添えで後衛にいたキングにも少しダメージが入る。
そこに俺が身体強化した状態で一気に走り込み、拘束魔法を発動させながら斬り込んでいく。
当然相手の武器を叩き切れるよう剣に魔法を付与した状態で、だ。

今日の付与魔法は水属性。
知ってるか?水だって使いようによっては物凄い切れ味を発揮するんだ。
だから────。

「これで終わりだ」

シュパッッッ!!

二体同時に横に一閃!武器もコアもその一閃で両断した。
うん。練習では試したけどやっぱりこれくらいの魔力量が一番切れ味がいいな。
魔法剣もだいぶ慣れてきたからこれからは愛用しよう。

残心しながら周囲を索敵すると遠くからこちらに向かってくる気配がするからまだまだ戦闘は続きそうだけど、この手は使えそうだからもっともっと慣れていこう。

「こっちに向かってる敵がいるから早めに移動しよう。皆油断はしないように。それと……」

一つうっかりしていたことを思い出してメイビスへと改めて声を掛ける。

「メイビス。指輪…返してくれない?」


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