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6.優しさに甘え過ぎた Side.バド
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一瞬何が起こったのかわからなかった。
でもこれは明らかなディープキス。
(お、俺のファーストキスがまさかこんな男に奪われるなんて…!)
無理矢理口の中へとねじ込まれたルルナス王子の舌が俺の舌へと絡まり、逃げては追い、捕まえられては逃げるを繰り返す。
(くそっ…なんて手慣れた奴なんだ…!俺より年下のくせに!)
悔しい、悔しい、悔しい!
何が一番悔しいって、こんな奴のキスを気持ち悪いと思わない自分が何よりも悔しかった。
別に特別キスが上手いわけじゃないはずなのに、流れ込んでくる魔力がとてつもなく気持ちいいのだ。
だから飲めとばかりに流し込まれた唾液を、俺は拒絶することなく飲み込んでしまったのかもしれない。
とは言え無理矢理は無理矢理だ。
ここは抗議しておくべきだろう。
そう思い、思い切り睨みつけながら声を上げる。
「貴様!何をする?!」
「何って治療だよ」
「治療?!」
言うに事欠いてあれが治療行為だとでも?!
(あり得ない!)
そんな話、聞いたこともない。
けれどルルナス王子はあっさりとそれを肯定した。
「そうだ。実際楽になっただろう?さっき言っていた輸血以外の治療法はキスとかセックスになるわけ。それが嫌なら大人しく輸血されとけ」
その言葉を聞き、俺は思わず自分の中の魔力を確認すると共に、強張っていた身体が動くようになっていることに気が付いた。
(ま…まさか……)
本当に今のアレが治療行為だったのかと愕然となった。
つまり輸血という血を俺の中に入れる行為も、今の行為も、全てが治療になり得るということだ。
(俺は…死ななくて済むのか?)
もし本当にそうなら嬉しい。
でも────。
「お前は大嫌いな俺とキスやセックスをするか、大人しくその血に俺の血を混ぜるか選択するしかないんだよ」
現実が俺を追い詰める。
血を自分の中に入れる?
たとえ治療だとしてもそれはやっぱり恐怖でしかない。
そもそもそれでこの病が治ったとしても、いざ国に帰ってまた同じ症状が万が一にでも出たらどうする?
向こうにその技術はないんだぞ?
じゃあ残る手段は一つしかない。
この王子とさっきのようなキスをするという手段だ。
「…………背に腹は代えられない。血を汚されるくらいなら、俺はキスされる方を選ぶ!」
幸いこの王子は容姿は物凄く美麗だ。
ちょっと生意気そうだが肌も白くて黄味の強い柔らかそうな金の髪も美しく、瞳の色も綺麗なマリンブルー。
至近距離にも耐えうる容姿をしているのは幸いだった。
だから苦渋の決断としてそう言ったのに、どうやら向こうからするとあり得ない返答だったらしい。
「……はぁ?」
本気かコイツというような素っ頓狂な声でそう言って、ぶしつけにジロジロと俺の顔を見つめてきた。
「今、あり得ない言葉が聞こえた気がするんだが?」
なんて失礼な奴だ。
国では散々モテた俺を前にしてあり得ないだと?
(そうかそうか。そんなに俺のことが嫌いか)
ここまで嫌われたら流石にカチンとくる。
いっそ嫌がらせがてら煽ってやろうか?
「はッ!嫌そうだな?俺だって嫌だ!でもな、血が汚されたらお前の思う壺だろう?どうせ嫌な思いをするのなら、お前も嫌な思いをすればいい!」
ルルナス王子は俺のそんな言葉にあっさり怒りを露わにしてきた。
やっぱり子供だな。
「お前、ふざけるなよ?!」
「ふざけてはいない!大体俺の好みは大人の女性なんだぞ?!そんな俺に全く好みでないお前と触れ合えなんてよくもそんなことが言えたな?!」
「俺だって好みは年下の可愛い系の男だ!ふざけるな!つべこべ言わずに輸血されろ!」
「可愛い系の年下の男が好き?ハハッ!それは残念だったな。ざまあみろ!」
売り言葉に買い言葉。
お互いにフンッ!と勢いよく顔を逸らし合う。
(でもそうか。年下の可愛い系の男が好きなのか)
それを知って、少しだけ残念な気持ちになったのはどうしてだろう?
俺は国では女性にとてもよくモテた。
周囲にやってくるのは大人っぽい服を着て念入りに化粧を施した色気溢れる女性ばかり。
当然だが、彼女達にモテるのは優越感も満たされるし男として嬉しく思っていた。
いつか自分はこういった女性の中から誰か一人を選んで結婚するのだと信じて疑わなかった。
父や母からも年上女性はいいぞと教えてもらっていたし、常に年下より年上に目がいっていたと思う。
年下なんて眼中になかったから意識したことさえなかったのだけど…。
(ましてや男なんか…)
そのはずなのに、何故か胸がもやもやした。
***
それから一週間。
俺達は会えば口喧嘩を繰り返しつつも、なんだかんだとキスをする仲になっていた。
と言うよりも、ルルナス王子は俺を嫌いだと言う割に付き合いがいいのだ。
治療だからと毎回律儀にやってきては嫌がることなくキスで魔力を補給してくれる。
俺は彼のそういうところは嫌いではない。
何度もしているうちにキスにも慣れたし、このまま生き長らえて、無事に国へと帰りたかった。
ここではまともに魔法を使えないし、生活魔法でさえ気軽に使えない始末。
無力感が半端ない。
自分の存在意義をなんとか示したくても思うようにいかなくて、結局空回ってしまう。
だから…怒らないでほしい。
いや。三時間前に補給してもらったばかりで申し訳ないとは思う。
思うんだが…。流石にダメか。
これは俺が悪かった。
そう思いながら肩を落としていると、怒りながら胸倉を掴まれたものの、やっぱりこの王子は突き放すでもなくちゃんと助けてくれた。
「ったく、本当にいい加減にしろよ?!」
「んっんぅっ…」
言葉はつれないけど、ちゃんと送り込まれてくる魔力に酔わされそうになる。
なんだか段々この魔力に染まっていくような気がしてならない。
前に誰かから聞いたのだが、この病の治療は第一魔力と第二魔力というものが同じ者でなければできないのだとか。
だから輸血に使われる血にしろ、キスなどの医療行為にしろ、俺はこのルルナス王子しか今のところ頼れる相手がいないと聞いた。
それ故に毎回毎回付き合ってくれているんだろう。
なんだか申し訳なかった。
でも────。
「お前な。毎日毎日ぶっ倒れるくらいならさっさと輸血に切り替えろ!その方が大嫌いな俺とキスしなくて済むんだぞ?わかってるか?」
だからと言ってその提案を飲めるかと言えば答えはノーだ。
「嫌だ」
「はぁ?!」
「俺は自分の血を誇りに思っている。だからその手段だけは絶対に選ばない!」
そこだけは譲れないとしっかり主張する。
たとえ心配から来る提案だったとしても俺はそれを受け入れられない。
だからつい、言ってはいけないことを口にしてしまったのだ。
「大体、お前への嫌がらせだと言っただろう?これ以上嫌がらせをされたくなければさっさと俺を元の世界に帰す魔法を考えろ!」
「お前…どこのどいつが邪魔してると思ってるんだ?!お前だ、お前!!ふざけるなよ?!」
俺が研究の邪魔をしているのも、この男に俺を国に帰す義理がないのも、わかっていたはずなのに止められなかった。
期待してしまった。
優しいこの王子ならいつか俺を国に帰してくれるはず。
なら早く魔法を作り上げて帰してほしい────と。
後から考えたら随分傲慢な言い分だった。
だから怒らせたのも十分納得がいく話で…。
「ロードクルス」
「なんだ?」
「いいか、よく聞け」
「?」
「俺はいい加減我慢の限界だ」
「だから?」
「だから…今度呼び出されたら俺はキスじゃなくフェラをお前に要求する!」
「なっ…?!」
「お前への治療は、要するに魔力の乗った体液なら何でもいいんだ。つまり必ずしもキスである必要はない。ふっ。嫌だろう?嫌だよな?」
「…………」
「わかったら輸血を受け入れろ。それかぶっ倒れないよう、できる限り大人しくしておけ!わかったな!」
とうとう我慢の限界だと言わんばかりに怒らせて、俺は輸血かフェラかの二択を迫られる羽目になってしまった。
思えば俺はルルナス王子の優しさに甘え過ぎていたんだ。
文句は言っていても必ず助けてもらえるのだと。
けれどそれはただの親切に胡坐をかく行為でしかなくて、見捨てられても文句は言えない立場だったのだ。
向こうは王子で、こちらも王子。
立場は対等だ。
加えてこちらは誘拐犯。
切り捨てられても文句など言える立場ではない。
そんな簡単なことを俺はすっかり忘れていた。
今更やってしまったと思ってももう遅い。
俺は項垂れながら深く深く反省したのだった。
でもこれは明らかなディープキス。
(お、俺のファーストキスがまさかこんな男に奪われるなんて…!)
無理矢理口の中へとねじ込まれたルルナス王子の舌が俺の舌へと絡まり、逃げては追い、捕まえられては逃げるを繰り返す。
(くそっ…なんて手慣れた奴なんだ…!俺より年下のくせに!)
悔しい、悔しい、悔しい!
何が一番悔しいって、こんな奴のキスを気持ち悪いと思わない自分が何よりも悔しかった。
別に特別キスが上手いわけじゃないはずなのに、流れ込んでくる魔力がとてつもなく気持ちいいのだ。
だから飲めとばかりに流し込まれた唾液を、俺は拒絶することなく飲み込んでしまったのかもしれない。
とは言え無理矢理は無理矢理だ。
ここは抗議しておくべきだろう。
そう思い、思い切り睨みつけながら声を上げる。
「貴様!何をする?!」
「何って治療だよ」
「治療?!」
言うに事欠いてあれが治療行為だとでも?!
(あり得ない!)
そんな話、聞いたこともない。
けれどルルナス王子はあっさりとそれを肯定した。
「そうだ。実際楽になっただろう?さっき言っていた輸血以外の治療法はキスとかセックスになるわけ。それが嫌なら大人しく輸血されとけ」
その言葉を聞き、俺は思わず自分の中の魔力を確認すると共に、強張っていた身体が動くようになっていることに気が付いた。
(ま…まさか……)
本当に今のアレが治療行為だったのかと愕然となった。
つまり輸血という血を俺の中に入れる行為も、今の行為も、全てが治療になり得るということだ。
(俺は…死ななくて済むのか?)
もし本当にそうなら嬉しい。
でも────。
「お前は大嫌いな俺とキスやセックスをするか、大人しくその血に俺の血を混ぜるか選択するしかないんだよ」
現実が俺を追い詰める。
血を自分の中に入れる?
たとえ治療だとしてもそれはやっぱり恐怖でしかない。
そもそもそれでこの病が治ったとしても、いざ国に帰ってまた同じ症状が万が一にでも出たらどうする?
向こうにその技術はないんだぞ?
じゃあ残る手段は一つしかない。
この王子とさっきのようなキスをするという手段だ。
「…………背に腹は代えられない。血を汚されるくらいなら、俺はキスされる方を選ぶ!」
幸いこの王子は容姿は物凄く美麗だ。
ちょっと生意気そうだが肌も白くて黄味の強い柔らかそうな金の髪も美しく、瞳の色も綺麗なマリンブルー。
至近距離にも耐えうる容姿をしているのは幸いだった。
だから苦渋の決断としてそう言ったのに、どうやら向こうからするとあり得ない返答だったらしい。
「……はぁ?」
本気かコイツというような素っ頓狂な声でそう言って、ぶしつけにジロジロと俺の顔を見つめてきた。
「今、あり得ない言葉が聞こえた気がするんだが?」
なんて失礼な奴だ。
国では散々モテた俺を前にしてあり得ないだと?
(そうかそうか。そんなに俺のことが嫌いか)
ここまで嫌われたら流石にカチンとくる。
いっそ嫌がらせがてら煽ってやろうか?
「はッ!嫌そうだな?俺だって嫌だ!でもな、血が汚されたらお前の思う壺だろう?どうせ嫌な思いをするのなら、お前も嫌な思いをすればいい!」
ルルナス王子は俺のそんな言葉にあっさり怒りを露わにしてきた。
やっぱり子供だな。
「お前、ふざけるなよ?!」
「ふざけてはいない!大体俺の好みは大人の女性なんだぞ?!そんな俺に全く好みでないお前と触れ合えなんてよくもそんなことが言えたな?!」
「俺だって好みは年下の可愛い系の男だ!ふざけるな!つべこべ言わずに輸血されろ!」
「可愛い系の年下の男が好き?ハハッ!それは残念だったな。ざまあみろ!」
売り言葉に買い言葉。
お互いにフンッ!と勢いよく顔を逸らし合う。
(でもそうか。年下の可愛い系の男が好きなのか)
それを知って、少しだけ残念な気持ちになったのはどうしてだろう?
俺は国では女性にとてもよくモテた。
周囲にやってくるのは大人っぽい服を着て念入りに化粧を施した色気溢れる女性ばかり。
当然だが、彼女達にモテるのは優越感も満たされるし男として嬉しく思っていた。
いつか自分はこういった女性の中から誰か一人を選んで結婚するのだと信じて疑わなかった。
父や母からも年上女性はいいぞと教えてもらっていたし、常に年下より年上に目がいっていたと思う。
年下なんて眼中になかったから意識したことさえなかったのだけど…。
(ましてや男なんか…)
そのはずなのに、何故か胸がもやもやした。
***
それから一週間。
俺達は会えば口喧嘩を繰り返しつつも、なんだかんだとキスをする仲になっていた。
と言うよりも、ルルナス王子は俺を嫌いだと言う割に付き合いがいいのだ。
治療だからと毎回律儀にやってきては嫌がることなくキスで魔力を補給してくれる。
俺は彼のそういうところは嫌いではない。
何度もしているうちにキスにも慣れたし、このまま生き長らえて、無事に国へと帰りたかった。
ここではまともに魔法を使えないし、生活魔法でさえ気軽に使えない始末。
無力感が半端ない。
自分の存在意義をなんとか示したくても思うようにいかなくて、結局空回ってしまう。
だから…怒らないでほしい。
いや。三時間前に補給してもらったばかりで申し訳ないとは思う。
思うんだが…。流石にダメか。
これは俺が悪かった。
そう思いながら肩を落としていると、怒りながら胸倉を掴まれたものの、やっぱりこの王子は突き放すでもなくちゃんと助けてくれた。
「ったく、本当にいい加減にしろよ?!」
「んっんぅっ…」
言葉はつれないけど、ちゃんと送り込まれてくる魔力に酔わされそうになる。
なんだか段々この魔力に染まっていくような気がしてならない。
前に誰かから聞いたのだが、この病の治療は第一魔力と第二魔力というものが同じ者でなければできないのだとか。
だから輸血に使われる血にしろ、キスなどの医療行為にしろ、俺はこのルルナス王子しか今のところ頼れる相手がいないと聞いた。
それ故に毎回毎回付き合ってくれているんだろう。
なんだか申し訳なかった。
でも────。
「お前な。毎日毎日ぶっ倒れるくらいならさっさと輸血に切り替えろ!その方が大嫌いな俺とキスしなくて済むんだぞ?わかってるか?」
だからと言ってその提案を飲めるかと言えば答えはノーだ。
「嫌だ」
「はぁ?!」
「俺は自分の血を誇りに思っている。だからその手段だけは絶対に選ばない!」
そこだけは譲れないとしっかり主張する。
たとえ心配から来る提案だったとしても俺はそれを受け入れられない。
だからつい、言ってはいけないことを口にしてしまったのだ。
「大体、お前への嫌がらせだと言っただろう?これ以上嫌がらせをされたくなければさっさと俺を元の世界に帰す魔法を考えろ!」
「お前…どこのどいつが邪魔してると思ってるんだ?!お前だ、お前!!ふざけるなよ?!」
俺が研究の邪魔をしているのも、この男に俺を国に帰す義理がないのも、わかっていたはずなのに止められなかった。
期待してしまった。
優しいこの王子ならいつか俺を国に帰してくれるはず。
なら早く魔法を作り上げて帰してほしい────と。
後から考えたら随分傲慢な言い分だった。
だから怒らせたのも十分納得がいく話で…。
「ロードクルス」
「なんだ?」
「いいか、よく聞け」
「?」
「俺はいい加減我慢の限界だ」
「だから?」
「だから…今度呼び出されたら俺はキスじゃなくフェラをお前に要求する!」
「なっ…?!」
「お前への治療は、要するに魔力の乗った体液なら何でもいいんだ。つまり必ずしもキスである必要はない。ふっ。嫌だろう?嫌だよな?」
「…………」
「わかったら輸血を受け入れろ。それかぶっ倒れないよう、できる限り大人しくしておけ!わかったな!」
とうとう我慢の限界だと言わんばかりに怒らせて、俺は輸血かフェラかの二択を迫られる羽目になってしまった。
思えば俺はルルナス王子の優しさに甘え過ぎていたんだ。
文句は言っていても必ず助けてもらえるのだと。
けれどそれはただの親切に胡坐をかく行為でしかなくて、見捨てられても文句は言えない立場だったのだ。
向こうは王子で、こちらも王子。
立場は対等だ。
加えてこちらは誘拐犯。
切り捨てられても文句など言える立場ではない。
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